兵庫県尼崎市の治安は悪い?危険地区なの?ガラが悪く事件も多い!
ダウンタウンの出身地として知られる兵庫県尼崎市ですが、同時に「治安が悪い地域」としても知られています。今回は尼崎の治安が悪い理由と、目的もなく近寄らない方が良い危険地区、実際に尼崎で起こった事件、尼崎の中で比較的治安が良い地域を紹介しましょう。
目次
兵庫県尼崎市は危険地区? 本当はどうなの?
兵庫県尼崎市と言えば、芸人コンビ・ダウンタウンの故郷として知られています。ダウンタウンファンの間では「聖地」と呼ばれる街です。
ただ、尼崎は危険地区で「治安が悪い」と言われている街としても有名。危険地区でガラが悪いイメージは本当なのか? 本当に治安が悪いのか? これから徹底的に解説しましょう。
兵庫県尼崎市とはどんなところ?
尼崎市は兵庫県の南東の端にある市です。大阪市の隣で、電話番号の市外局番が大阪市と同じということで兵庫県民の間では「ほぼ大阪」と言われています。ガラが悪い事でも有名です。
人口は約45万人。兵庫県の人工総数ランキング第4位に輝く「人の多い街」です。大阪はもちろん神戸にも乗り換え無しですぐに行けるため、大阪や神戸に仕事がある人が住むことも多く、人気があります。
ガラが悪い危険地区の尼崎は先述したとおりダウンタウンの故郷として親しまれ、ファンが聖地巡礼に訪れることもあるんです。
尼崎市の治安が悪いと言われる理由は?
尼崎は「ガラが悪い人が多くて治安が悪い危険地区だ」と言われていますが、そう言われるだけの理由があるんです。尼崎に「治安が悪い街だ」というイメージが付いてしまった理由を、これから4つ紹介します。
犯罪が多い
尼崎は犯罪が多いんです。尼崎の犯罪発生率は2.467%。2009年の刑法犯認知件数は11,192件にもなります。この犯罪発生率が世間に広まってしまったため、尼崎には治安が悪いイメージが付いてしまいました。
ただ、現在、尼崎の刑法犯総数は減っています。令和元年10月末の時点で刑法犯総数は4249件です。最も多かった犯罪は「自転車の盗難」。次いで「車上ねらい」「部品ねらい」「オートバイの盗難」と、盗難事件が多い傾向があります。年々減っているとはいえ、まだまだ尼崎の犯罪は多いです。お世辞にも治安が良いとは言えないでしょう。
ラブホテルや風俗店が多い
尼崎市内にはたくさんのラブホテルと風俗店があります。風俗店は所謂「箱型」と言われる店舗は少なく、デリバリーヘルス等の「派遣型」が多いです。そのため風俗店のキャッチが多いということは全くありません。
ただ、ラブホテル街には風俗関係の事務所も多く、派遣されてきた風俗嬢も大勢います。他にも出会い系アプリを使った援助交際の待ち合わせなどに、ラブホテル街のある近辺の駅が使われているんです。
勘違いによる女性への声掛けや、ナンパなども横行しています。ガラが悪い人もこの地域には多いです。
ガラが悪い人が多い
尼崎はガラが悪い人が多いです。
尼崎を歩いていると、よく怒鳴り声が聞こえてきます。派手な服を着た母親が自分の子供に「自分ほんまあかんな、クズ!」と怒鳴りつけていたり、子ども同士が喧嘩をしていたり…。そういうのは尼崎ではよく見る光景です。
ただ、誰彼構わず当たり散らしているわけではありません。ガラが悪いと言っても不良みたいな人が多いというのではなく、ただ「キレてる人が多い」んです。
マナーを守れない人が多い
犯罪件数自体は兵庫県内だと神戸市のほうが多く、尼崎の犯罪は減りつつあります。ただ、尼崎は犯罪だけじゃなく「マナーが悪い人」も多いです。尼崎を歩いているとすぐに歩きたばこをしている人に出会います。
平成30年10月にやっと「たばこ対策推進条例」が施工されて路上喫煙禁止区域が指定されましたが、それまでは路上喫煙の規制がほとんどありませんでした。2018年には歩きタバコが全面禁止になりましたが、罰則がなく、まだまだ歩きタバコをする人が多いですタバコに関する規制は兵庫県内でも特に緩い方だと言えます。
歩きたばこの「ポイ捨て」も当たり前のようにあります。歩道で爆走する自転車も多いです。スーパーのカートの押し方が荒いとか、戻し方が雑だとか、細かいところまで挙げていくとキリがありません。このマナーの悪さも、尼崎の治安が悪いと言われる理由のひとつです。
尼崎の治安が悪い危険地区
全体的に治安悪めの尼崎には、特にガラが悪い人が多く治安が悪いと言われている「危険地区」があります。目的なくフラフラ歩いたり住んだりするには、これらの地区は適しません。そんな尼崎の危険地区を4つ紹介します。
1.阪神尼崎駅周辺
阪神尼崎駅周辺はラブホテルやパチンコ店が多い地域です。昼から路上でお酒を飲んで歩いている人もいますし、歩きタバコをしている人も大勢います。夜になるとナンパ目的の男性、援助交際目的の男女が集まり、女性が一人で歩くには危険な場所になるんです。
お酒を飲んでいる人に絡まれることもありますし、夜は本当に危険です。また、駅周辺には路上生活をしている人も多く、ゴミ箱を漁る現場に出くわしたり、それを見ていると怒鳴られたりすることもあります。
この地域はひったくりも多いです。大きい駅の周辺でありながら、正真正銘の危険地区になってしまっています。ガラが悪い人も多いため、歩いていて怖い地域でもあるんです。
2.出屋敷駅のかんなみ新地
出屋敷駅の近くには、かんなみ新地という元遊郭があります。昔は遊郭として栄えた場所が、現在も性的サービスを提供する店舗群として残っているんです。昼間はただ古い建物が建ち並んだ風情のある地域だなあという雰囲気しかありませんが、夜になるとギラギラとした目をした男性が歩きはじめます。
阪神尼崎駅周辺と違って「女性が絡まれやすい」ということも、「ひったくりが多い」ということもありませんが、お世辞にも治安が良いとは言えません。ただ、目的もなく近づくような地区ではないということは知っておきましょう。
3.尼崎競艇場周辺
尼崎競艇場周辺も、尼崎の危険地区として知られています。
競艇を見に来る人全てがそうだというわけではありませんが、中にはギャンブルに負けてイライラしている人やガラの悪い人がいるんです。煙草の吸殻やお酒の空き缶・空き瓶もあちらこちらに散らかっていますし、道を歩きながらお酒を飲んでいる人も大勢います。
負けて所持金がゼロになった人に、交通費と称してお金をせびられることもあるので注意しましょう。競艇場は尼崎センタープール前駅から直結しているため、駅周辺の治安も悪いです。警備員が大勢配置されているものの、女性の一人歩きや子どもだけの通行はオススメできません。
4.工場地帯
以前は尼崎の工場地帯は公害問題が深刻でした。現在はもう改善されているものの、治安は悪いままです。相変わらず住宅地としての人気もまったくありません。近辺に住んでいるのは、工場で働いている人が多いです。
工場地帯の中で飲酒をしたり歩きたばこをしたり、仕事終わりに周辺にたむろしたり、家族世帯などが少ないからか好き放題している人も中にはいます。
ガラが悪い人も多いです。
過去に尼崎で起きた怖い事件
尼崎は数々の凶悪事件が起きた場所です。特に「尼崎事件」とも呼ばれる連続変死・行方不明事件は有名でしょう。そんな尼崎事件をはじめとした、尼崎で起きた凶悪事件を3件紹介します。
尼崎連続変死事件
尼崎の連続変死・行方不明事件は、2012年10月に発覚しました。事の発端は「1987年頃に発生した女性失踪事件」です。主犯格とされる女性は25年以上にわたり、尼崎市の南東部で血縁関係にない人物を集めて複雑な養子縁組を組んで疑似家族を形成して暮らしていました。
そして、その疑似家族を維持するために遠い血縁者や無関係な家族などから搾取を行い、家族間で暴力・虐待の強要をし続けたんです。殺されたのは主に疑似家族の親族。事件発覚後は疑似家族の面々が自白を行い、主犯格の女性も自殺してしまいました。
まとめるのが難しい事件ですが、長年にわたって自分の身の周りの人間をはじめとする大勢の人を殺してきた「極めて異常性の高い事件」だと言えるでしょう。
尼崎児童暴行事件
尼崎児童暴行事件は、2006年11月に起こった「児童が児童を暴行した事件」です。
主犯格は小学4年生の男子児童。性に目覚めてくる多感な時期に親が所有するAVを見て、ビデオ内の行為に強く興味を持った少年が同級生の女子を呼び出して性的暴行を行いました。このとき少年は一人ではなく、他の男子児童も周りにいたんです。だから女子も逃げられなかったんでしょう。
少年が行った暴行は「下半身を触る、指を入れる、舐める」というものです。挿入・オーラルセックスなどはありませんでした。それでも被害者にしてみれば、一生モノの心の傷ができてもおかしくない事件です。性的暴行の後、少年は被害者の女子に口止めを行い、足を蹴り、石を投げるなどの暴行も加えました。
事件後、少年の父親が「被害にあった女子の母親が妻を脅迫した」と主張。少年の父親は「うちの息子に手を出したら承知しない」と被害女子の母親を脅したんです。
少年の親と学校が少女が転校する費用を負担することで和解したはずだったんですが、学校側はこの話を重く受け止め、転校の話は一時破断になりました。被害者女子の家庭は母子家庭で経済的に苦しく、援助なしには引越しも転校もできません。
さらに、本来被害者女子の味方をしてくれるはずの尼崎市教育委員会が「被害女子に問題がある」と話し、カウンセラーを付けるなどの対応も行わず、放置したんです。結果、事件後も少年たちは被害者女子に対する性的暴行を繰り返すことになりました。
子ども同士の救いのない残酷な事件として、広く知られています。
尼崎児童虐待死事件
尼崎児童虐待死事件は、2001年8月に尼崎で発生した事件です。事件が発覚したのは、兵庫県尼崎市にある運河の水面に浮いていたゴミ袋から人間の手が出ているのを発見したため。袋の中には全裸男児の遺体が入っていたんです。遺体には痣など虐待の痕跡と見られる傷が多数ありました。
死亡した児童の母親は事件以前も問題のある人物で、近隣住民とのトラブルが多かったんです。スナックで働いていたときには、客をアイスピックで刺そうとするなどの問題行動が見られました。
母親は「言うことを聞かないから」と自分が産んだ子供を虐待するようになり、父親も同様に虐待を行ったんです。ゴルフクラブで殴られることもあったのだそう。それだけ過激な暴力を振るっていたためか、子どもは脳内出血を起こし、病院にも連れて行かれず、そのまま死亡しました。
尼崎の比較的治安が良い地域
これまで尼崎の治安の悪さについて説明してきましたが、尼崎の全てが危険地区だというわけではありません。尼崎にも比較的治安が良い地域があります。住んだり観光したりするのなら、これから紹介する治安が良い地域を検討しましょう。
1.尼崎市下坂部
尼崎市下坂部はJR尼崎駅が最寄り駅になっている地域です。
尼崎は「阪神側が治安が悪く、JR側は治安が良い」と言われています。下坂部もその例に漏れず尼崎市内のほかの地域に比べて治安が良く、住む場所としても最適です。JR尼崎駅から大阪駅まですぐですし、通勤の拠点としても良い地域だと言えます。
スーパーと商店街があり買い物に不便しませんし、田舎と都会の中間だから田舎特有のストレスも都会特有のストレスも無縁です。ただ、夜中にはガラの悪い人たちがバイクで集団走行することがあるため、音は気になるかもしれません。
2.尼崎市富松町
尼崎市富松町は、武庫之荘駅近くの町です。
富松町の最寄り駅である武庫之荘駅周辺には、パチンコ屋がありません。さらに、富裕層が住むような大きい一戸建ての家が多く、高層マンションがありません。武庫之荘は高級住宅街として古くから知られているため、イメージを壊さないように高層マンションが建てられなかったんでしょう。
歩きタバコやポイ捨て、路上飲酒などもほとんど見られません。尼崎有数の「品の良い」町だと言えます。
尼崎は治安が悪いところを避ければ良い街
兵庫県尼崎市は治安が悪いイメージがあります。事実、犯罪率が高かったりマナーを守れない人が多かったり、ガラが悪い人が多くて治安が悪い地域が多いです。特に阪神尼崎駅周辺や、かんなみ新地があるあたりには目的無く近寄らない方が良いでしょう。
ただ、尼崎にも治安が良い地域はあります。
美味しい飲み屋もラーメン屋も多く、尼崎は治安が悪い地域を避けてうまく付き合えば、「良い街だ」と言えるのではないでしょうか。