カローラ山荘は青森の心霊スポット!怖い噂や取り壊しについて紹介
青森の「カローラ山荘」を知っていますか?青森県八戸市の「カローラ山荘」は、真偽取り混ぜた怖い噂がてんこ盛り、マスコミでもよく取り上げられる、青森最恐の心霊スポットです。青森で有名な心霊スポット「カローラ山荘」について解説します。
青森の心霊スポット「カローラ山荘」を紹介!
青森県八戸市の心霊スポットといえば、真っ先に名前があがる「カローラ山荘」。人気YouTuberが動画をアップするなど、その恐ろしさは広く知れ渡っています。心霊スポットは、いい加減なものや嘘くさいものも多いですが、青森県八戸市の「カローラ山荘」は、果たして「本物」なのでしょうか。
青森最恐といわれる心霊スポット「カローラ山荘」について、事実を紐解きながらその謎と真実を探っててみましょう。
カローラ山荘とは?
「カローラ山荘」は、広い敷地に異様なオブジェが点在し、木造の洋風建築物は半ば崩れ落ち、おどろおどろしい雰囲気満点の人気心霊スポット。50年以上前から心霊スポットとして知られ、地元の子どもや若者が肝試しに来ていました。
心霊スポットにはよくあるように、「カローラ山荘」も、虐待や人体実験が行われていた精神病院だったとか、宗教団体の施設だったとか言われていますが、あくまで噂で、確証があるわけではありません。
場所は、青森県八戸市の、街灯もない山奥です。そんな不便な場所に、誰が、何のために建てたのでしょうか。「カローラ山荘」の謎に迫ります。
カローラ山荘の歴史
「カローラ山荘」の設立は1966年。薬物治療が中心だった精神病の治療に疑問を持っていた精神科医の千葉元氏が、芸術による治療が精神病の改善に効果があると信じ、実践するために建てた治療施設です。
青森県八戸市の山間にある、1300アールにも及ぶ広大な敷地は、医師とその家族、医療スタッフ、患者が一緒になって山林を切り開き、整備しました。
カローラ山荘の名前の由来
「カローラ山荘」というのは、医療施設の名前としては変な感じがしますが、その名の由来は、インド神話の鳥神迦楼羅(カルラ)です。今では「カローラ山荘」という名が定着していますが、「カローラ山荘」ではなく、正しくは「カルラ山荘」です。
名前がインド神話に由来すること、敷地内に雑多な宗教像が残されていることなどから、「カローラ山荘」は、宗教施設だった、もしくは運営が宗教団体によるものだったと噂されていますが、正しくは、当時としては画期的な、薬物に頼らず開放治療で精神病に向き合う治療施設でした。
カローラ山荘の基本情報
「カローラ山荘」の創設者千葉元医師は、「青南病院」の設立者にして初代医院長です。「カローラ(カルラ)山荘」は、当時まだ小さかった「青南病院」での治療に限界を感じた千葉氏が、理想の治療を実践する目的で建てた夢の施設です。
千葉医師は、すでに亡くなっていますが、その意志は現在では青森県随一の精神病院となった「青南病院」に受け継がれています。
住所 | 青森県八戸市大久保大山101 |
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創設者 | 千葉元 |
アクセス | 八戸線「種差海岸」駅から約3km |
カローラ山荘の怖い噂
「カローラ山荘」は、実際に患者を受け入れ、治療していた医療施設です。そのこと自体は怖くもなんともありませんが、いくつものおぞましい噂が囁かれています。そのいくつかをご紹介します。ただし、あくまで噂で、何の確証もありません。
患者達への虐待の噂
精神病院跡の心霊スポットには必ずといっていいほどついてまわる「患者虐待」の噂。その例に漏れず、「カローラ山荘」でも、精神病患者への壮絶な虐待が行われていたと噂されています。
しかし、「カローラ山荘」は、現在は、青森県八戸市大字田面木赤坂16-3で開業している大病院「青南病院」の実践的治療施設です。本当に患者虐待があったとしたら大問題になりそうなものです。
森に埋められた遺体の噂
患者虐待の噂とともに実しやかに囁かれているのが、虐待によって死亡した患者や、家族の同意を得て安楽死させた患者の遺体を、「カローラ山荘」の庭や、周囲の森に埋めたというもの。感染症によって亡くなった患者を密かに埋葬したという噂も流れています。
これもにわかには信じがたい話です。青森県八戸市で、大量の遺体が発見されたという記録はありませんから、もし噂が本当なら、まだ発見されていない遺体が、何体もあるということです。
石像や鉄格子の不気味な雰囲気
「カローラ山荘」の敷地には、確かにいくつもの不気味な石像が無造作に放置され、異様なムードを醸し出していました。建物には鉄格子が嵌った窓があり、隔離、監禁の事実を窺わせます。
精神病といっても、通常のコミュニケーションには支障のない軽いものから、場合いよっては拘束もやむを得ない重度のものまでさまざまです。精神病患者の受け入れ施設であった以上、「カローラ山荘」の窓に鉄格子があってもおかしくはありません。
カローラ山荘で起こる心霊現象の噂
冷静に見てみると、「カローラ山荘」は不気味な廃墟ではあっても、心霊スポットではないように思えますが、実際に「カローラ山荘」を訪れた人たちからは、怪奇現象の体験談が続々と報告されています。
「カローラ山荘」では、一体どんなことが起こるのでしょうか。恐怖体験の噂をまとめてみました。
死んだ患者の亡霊
患者を虐待死させたり、感染症が広まってたくさんの患者が亡くなったとの噂がある「カローラ山荘」。その遺体を庭に埋めたともいわれています。そして、「カローラ山荘」では、殺されたり、埋められたりした患者の亡霊が、夜になると彷徨い出るのだそうです。
あるYouTuberは、誰もいないはずなのに、うめき声が確かに聞こえたと言っています。
鉄格子の隙間から幽霊
「カローラ山荘」には鉄格子が嵌った窓があり、その窓の向こうに、監禁、虐待されて亡くなった患者の亡霊が見えるといいます。
カマを持った老婆の霊
「カローラ山荘」には、「ジェットババア」と呼ばれる老婆の亡霊が出るといわれています。髪を振り乱した老婆はカマを持っており、面白半分に「カローラ山荘」を訪れた人に、すごいスピードで襲いかかり、逃げても逃げてもどこまでも追いかけてくるそうです。
不治の病になる
「カローラ山荘」には、幽霊の目撃談のほかに、呪いによって不治の病に侵されるという噂もあります。かつて「カローラ山荘」で感染症が蔓延し、何人もの死者が出たという噂がもとになっているのかもしれません。
現在のカローラ山荘は?
精神病の治療施設であり、隔離施設でもあった「カローラ山荘」。陰惨なイメージが否めないのは事実です。とっくにその役割を終え、廃墟となってからは、怖いもの見たさのチャレンジャーたちが頻繁に訪れていましたが、現在はどうなっているのでしょうか。
カローラ山荘の創設者の現在
薬漬けが当然だった精神病の治療に一石を投じた千葉元医師。今でこそその効果が認められて、広く取り入れられている作業療法や芸術セラピーですが、当時としては画期的、むしろ異端視されていました。
患者との連帯感、親密感こそが病気の根本治療に必要だとの信念に基づき、青森県八戸市初となる精神病院「青南病院」を開業し、「カローラ山荘」を建てた千葉元氏は、精神病治療に人生を捧げ、1984年に死去しました。
建物は取り壊された
「カローラ山荘」は、患者と医師とが生活を共にしながら、芸術によって精神病を克服することを目的に建てられた、別荘のような場所でした。
閉鎖された後は放置され、朽ちるに任せていましたが、心霊スポットとして有名になりすぎたため、面白半分の若者やYouTuberの訪れが絶えず、問題視されていました。
立ち入り禁止の看板や、危険を知らせる警告も用をなさず、ついに近年、倒壊の危険がある建物は取り壊され、現在は更地になっています。
カローラ山荘の噂の真相をチェックしよう!
「カローラ山荘」は、動画が次々とアップされ、いくつもの噂が拡散されていますが、心霊スポットになるような陰惨な事件や事故があったわけではありません。患者虐待や感染症の蔓延、死体遺棄などは、あくまで噂に過ぎません。
「カローラ山荘」は、独自の治療法で精神病患者と向き合った一人の医師が建てた、治療施設に他なりません。その治療方法が独特で、残された石像などが不気味だったことから、さまざまな憶測を呼び、奇妙な噂が広がったのです。
しかし、多くの人が、「カローラ山荘」で心霊現象に見舞われたこともまた事実です。恐怖のあまり幻想を見たのか、面妖な「カローラ山荘」が何者かを呼び寄せたのか、本当のところは誰にもわかりませんが、「何かかある」といわれる場所には、興味本位で近寄らないほうがいいのではないでしょうか。