ドイツの治安の危険度は?観光などは安全?危険地域の注意点も解説
ドイツは日本と同じように真面目で勤勉な国です。そのため、日本人にとってはとてもイメージが良いでしょう。また、景色が綺麗で建物にも魅力があるドイツは観光でも人気があります。ドイツの現在の治安や安全に観光できる治安が整っているのかについてまとめました。
目次
ドイツ旅行の前に知っておきたい治安状況
ドイツには、ケルン大聖堂やバンベルク市街などとても多くの世界遺産があります。登録数は世界的に見ても多く、それだけでドイツの価値が高いのが分かるでしょう。
日本からは約12時間かかるドイツですが、それでも観光に訪れたくなる魅力で溢れています。今回は、ドイツを安全に観光するためにも、ドイツの治安や危険度について紹介します。
ドイツには、訪れたい地域が多々あるため、地域ごとの治安、危険度、注意点についても見ていきましょう!
ドイツとはどんな国?
「ドイツ連邦共和国」は、中央ヨーロッパに位置する先進国でありG7の1つです。首都はベルリン、最大都市もベルリンで人口は約8300万人です。産業や技術においては世界的に認められ、輸入も輸出も世界3位を誇っています。
また、ペット先進国、社会保障先進国でもあり日本もドイツから多くのことを学ばなければならないと一目置いている存在です。宗教はキリスト教信者がとても多く、イスラム教や仏教を信仰している人もいます。
ドイツは日本と同じ敗戦国です。しかし、独自の努力により日本と同じように先進国になりました。多くの国から尊敬を抱かれており、ドイツの情勢や治安は常に注目されています。
ドイツの言語
ドイツの言語はドイツ語です。ヨーロッパでは、イギリスしか英語が通じないと言われることがあります。しかし、ドイツは空港やホテルでは英語が通じることが多いでしょう。
しかし、ショッピングセンターなどになると、英語が通じにくくなります。この感覚は日本国内とさほど変わらないと思ってください。
ありがとうの「ダンケシェン」や、はいの「ヤー」、いいえの「ナイン」などは観光中に良く使うドイツ語です。
ドイツの通貨
ドイツはユーロ圏なので通貨はユーロです。2019年12月現在1ユーロ約120円です。日本国内でも両替可能な通貨なので両替しておくのもおすすめです。
1日に約50ユーロほど持っておくと安心できるでしょう。ドイツでは、トイレを使うときにもお金が必要です。そのため、大きなお金ではなく、細かいお金も準備してください。
外務省発表によるドイツの危険度
ドイツの危険度はヨーロッパでも治安が良いと言われているだけあって外務省からの危険レベルもつけられていません。全土において危険度は低めです。
しかし、クリスマスマーケットでのスリやひったくり、テロには警戒心を高めてください。また、ドイツでは大規模なデモが予定されることもあります。デモは人が多くなるためテロや盗難が起きる可能性もあります。
比較的治安が良いドイツですが、外務省からの注意喚起がされることもあるので、情報をしっかりと確かめておきましょう。
ドイツの都市別の治安が悪い危険地域・場所
ドイツは国民性がとてもよく、治安も安定しているというイメージがあります。しかし、犯罪件数は日本の約6倍です。そう考えると、日本よりも危険度が高いと言えるでしょう。
ドイツには様々な魅力的な都市があります。都市別の治安や危険度などについて紹介します。特に危険度が高い地域も見ていきましょう。危険情報を取り入れた安全な観光を目指してください。
ベルリン
ドイツの主要都市であるベルリンでは、スリやひったくりなどの盗難、強盗が多いことから治安が不安視されることがあります。電車などの公共機関や、デパートなどの人が集まる場所で被害に遭うことが多いでしょう。
ドイツでの盗難は、抱きつかれて財布を抜かれるとか、署名運動をしているふりをして財布を奪うという手口があります。また、夜になると犯罪集団が暴行や傷害事件を起こしたり、薬物を乱用することがあります。
ベルリンはドイツの首都であり、人が多く集まるイベントもあります。そのため、テロへの警戒心も高めてください。ドイツの政治情勢などでも治安が変わるでしょう。
東ベルリン
ベルリンの中でも危険度が高い地域が東ベルリンです。ここは、移民も多く不法滞在者がいる場所でもあります。東ベルリンのほうが西ベルリンよりも物価などが安いのですが、経済格差が起きています。
窃盗や強盗、麻薬の密売人などにも注意しなければなりません。また、ホームレスが多く物乞いをしていることもあります。
必ずしも東ベルリンに行って何かしらの犯罪に巻き込まれるということはありませんが、注意すべき地域と思ってください。
ハンブルグ
港町であり、ベルリンの次に栄えている地域です。ハンブルグにも観光客が集まるため、スリやひったくりが頻繁に起きています。置き引きにも注意してください。
特に、ショッピング中や飲食店で狙われることが多いでしょう。また、強盗や薬物犯罪も起きています。さらに、近年被害が多いのが空き巣です。
住宅地を狙った空き巣が流行っていますが、ホテルなどの宿泊施設でも気をつけなければならないでしょう。
レーパーバーン
ハンブルグの歓楽街です。いつも多くの人で賑わい、ドイツの街を彩っています。ここは、昔から風俗がありますが、現在はライブハウスや劇場なども建設されています。
しかし、治安は懸念される部分があります。スリなどの窃盗に注意するのはもちろんのこと、麻薬取引が行われるところにも気をつけなければならないでしょう。
また、売春婦がうろうろしていることもあります。ザンクトパウリ地区は特に危険と言われることが多いでしょう。
デュッセルドルフ
この地域は、犯罪が多く被害を受けた観光客がたくさんいます。被害の中でも多いのがスリです。バックを開けられて財布を盗られた、電車に乗っただけで財布がなくなっていたなどです。
また、置き引き被害も多く、レストランや電車の網棚、座席、ホテルのロビーなどで荷物を盗まれています。
ヨーロッパ各地から窃盗団が訪れて観光客を狙うこともあります。
デュッセルドルフ中央駅
ここは人がとても沢山集まります。そのため、スリの被害が多く、スリをする犯人もたくさん潜んでいます。スリ集団が訪れる駅でもあるので気をつけてください。
偽警官が現れて話しかけられたときにスリに遭ったとか、道を聞かれて対応していたら財布を盗まれた被害も多発しています。
また、薬物犯罪も起きている地域なので危険度が高い場所と心得てください。
フランクフルト
フランクフルトでも一番注意したいのはスリです。電車内や、電車の乗り降りのとき、改札口などで狙われることが多いでしょう。
また、スリだけでなく置き引きも多発しています。電車に乗っているときに足元に置いていた荷物がなくなっていたとか、網棚に置いたはずの荷物がないという被害がとても多く起きています。
フランクフルト中央駅
スリや置き引きが特に多いのがフランクフルト中央駅です。人が多く行き交うので、スリをしやすい状況にもなっています。
フランクフルト中央駅には、改札口がなく誰でも電車に乗り込んできます。ホームを抜けて電車に乗り込んでも安全な状況にはならないので注意しましょう。
風俗地区
フランクフルトの駅周辺の地域は風俗地区です。タウヌス通りやモーゼル通りなど風俗が多い場所がたくさんあります。夜になると活気溢れた地域になるでしょう。
危険なのは、連れ込みが行われていることです。安いホテルは連れ込み宿と呼ばれているので注意してください。また、薬物中毒者がいることもあります。
さらには、ぼったくりバーもあったりと問題が積み重なった地域です。
ミュンヘン
過去にミュンヘンオリンピックが行われた場所です。ドイツの大都市の1つですが、大都市の中では治安が安定していて観光もしやすいでしょう。ミュンヘンレジデンツやマリエン広場など観光スポットも多々あります。
しかし、気をつけたいのがやはりスリや置き引きです。オクトーバーフェストが開催されるときには、犯罪率も上がるので気をつけてください。
時には、ナイフなどを使った無差別襲撃事件が起きることもあります。
ミュンヘン中央駅
駅なので人が多く窃盗事件が多発しています。道を尋ねるふりをして荷物を奪うなどの手口が流行っています。
また、ここは麻薬中毒者が多い地域でもあります。偽警官から荷物検査をされて貴重品がなくなる被害も起きています。
マリエン広場
ドイツは、サッカーなどのスポーツが盛んな国です。マリエン広場では、熱心なサポーターが集まりチームを応援することがあります。
その時に、サポーター同士の喧嘩が勃発し、騒動が起きることもあるのです。また、ホームレスが物乞いしていることもあるので注意しましょう。
人が多いときには、スリや置き引きにも気をつけなければなりません。
ケルン
ケルンでは、イスラム過激派に影響された人がテロ事件を起こす可能性があります。これまでにもテロではないか?と思われる事件が発生しました。
また、観光客狙いの窃盗も多く行われています。ホテル内での置き引きが非常に多く、スリ被害も出ています。
クリスマスマーケットの時期は、窃盗団がいることもあるので犯罪率が上がるでしょう。駅付近では、女性が集団暴行事件の被害者になっています。
ケルン大聖堂の反対側
この地域は、移民が多いと言われています。反政府デモが起きたり、移民が持つ不満が爆発して暴動が起きる可能性もあるでしょう。
中東などからの移民が多い場所でもあるので、イスラム過激派の思想を受け継いでいる者もいると言われています。
ドイツでの観光客をターゲットにした犯罪
ドイツを観光しているときに置きやすい事件について紹介します。治安が良いといえども、観光客が安全に観光できるとは限りません。
観光客が巻き込まれている事件も多々あるので、安全な観光のためにもチェックしてください。
スリ・置き引き
ドイツで一番多い犯罪ではないかと思われるのがスリや置き引きです。ホテルの中であっても誰でも入れるレストランなどでは置き引き被害が多発しています。
また、空港や駅、観光地で人が多い場所ではスリが多く起きています。スリはスリグループも存在しており、観光客を常に狙っています。
ひったくり
歩いている観光客に対して、車やバイクで近づいて追い抜くときに荷物を奪う手口のひったくりが多発しています。
人が少ない場所や駐車場、ATMでお金を引き出した後に狙われることが多いでしょう。ATM付近では人が多くても、明るくても注意しなければなりません。
ひったくり犯から荷物を盗られないように抵抗した人の中には怪我を負った人もいます。
ホテルでの空き巣
住宅街での空き巣が流行っているドイツでは、観光客が宿泊するホテルも狙われています。宿泊客以外の人も簡単に入ることができるため、部屋の鍵を確実にロックしていないと空き巣に入られて貴重品が奪われます。
時には、窓から侵入することもあるので、窓の施錠忘れには注意しなければなりません。空き巣だけでなく、不審者が訪れて侵入され金品を奪われたという被害もあります。
暴行
薬物を乱用している人や酔っ払い、犯罪グループによる暴行事件も勃発しています。夜間の繁華街で起きることが多く、とても危険です。
直接暴行されなくても、暴行騒動に巻き込まれて怪我をする可能性もあると思っていてください。
偽警察官による強盗
世界的信用が高いドイツでも偽警官がいます。観光客に荷物検査を要求し、クレジットカードの暗証番号などを入手して窃盗するという手口です。
本物の警察はこのような行為を一切しません。本物の警察官は自分の身分証明を先に提示してくるということを覚えておきましょう。
安全なドイツ旅行のための注意点
ドイツの治安は、治安がとても悪い国に比べると、とても良いと感じられます。しかし、ちょっとした犯罪から怪我をする事件など様々なトラブルも起きています。
より安全にドイツを観光するための秘訣を紹介します。
目立つ服装をしない
ドイツはお洒落な街が沢山あります。そのため、自分もお洒落にして街並みを楽しみたい気持ちになるでしょう。しかし、目立ってしまう服装はおすすめできません。
観光客であることがすぐにバレてしまい、窃盗の被害者になりやすいでしょう。ドイツの人はどちらかというとシンプルなおしゃれを楽しむ人が多くいます。
できるだけシンプルな服装にし、現地に溶け込めるようにしてください。
現金を多く持たない
スリや置き引きが多いドイツなので現金は多く持ち歩かないようにしてください。時には凶器で脅されて現金を奪う強盗もいます。
現金は分けて持ち、スリや置き引きに遭ったとしても絶望しないように最初から心掛けておきましょう。
荷物から目を離さない
ドイツの治安の良さから、荷物を電車の網棚に置いたり、足元に置く人が多くいます。これは置き引き被害に遭う可能性が高いのでやめましょう。必ず自分の目の前に置き、手で荷物をカバーしてください。
貴重品は体から離さないように持つのも大事です。スーツケースなどはどこに行くにもロックして持ち歩き、手から離さないようにしましょう。
話しかけられても相手にしない
知らない人に話しかけられている間にスリや置き引きをされる人もいれば、知らない人がホテルに訪れて部屋の中のものを奪われる人もいます。万が一知らない人が寄ってきたとしても無視してください。
時には、麻薬の密売人が薬を売ろうとしてくることもあります。犯罪に手を染めかねない行動になるので、この場合ははっきりと断りましょう。「No」で通じるはずです。
人気のない場所へは行かない
人がいない場所は治安も悪くなります。人があまりいない場所ではひったくりもよく行われています。女性が暴行される事件などもあるので自分から人気がない場所は行ってはいけません。
人気がいないところに入り込んだときは、治安が悪くなるのを感じるはずです。すぐに引き返してください。
安全な地域の安心できるホテルを予約する
ドイツ国内でも治安がより良いとされる場所にあるホテルに宿泊してください。安いホテルがある地域もドイツにはあります。
しかし、安いホテルの周辺の治安は悪いことが多いので、値段よりも治安で選びましょう。ホテル内での犯罪も起きているので、セキュリティ面に注視して選んでください。
ドイツは治安重視で観光を楽しもう!
ドイツの治安は、心配しすぎるほど不安定ではありません。むしろ、世界的に見ても治安は良い国です。しかし、治安の良さに甘えていてはいけません。
スリや置き引き、薬物などの犯罪はドイツで実際に起きています。犯罪に巻き込まれないように治安状況を確認し、安全な観光を心掛けましょう。