花やしきのお化け屋敷には本物の幽霊が出る?都市伝説や怖い噂を紹介
東京浅草にある遊園地・花やしき。花やしきには3つのお化け屋敷があり、それぞれに都市伝説があります。お化け屋敷に本物のお化けが出るなどというベタな話があるわけないと思うかもしれませんが、花やしきを調べていると、「本当にいるかも…」と思わされるから不思議です。
目次
花やしきのお化け屋敷は怖い!
レトロな雰囲気を残す遊園地花やしき。そこにある乗り物はどれもお子様でも楽しめるものばかり。お化け屋敷にしても、お子様を怖がらせるような、言葉は悪いですがチープなものと思われがちです。
そんな風に思っている方に質問です。決して敷地が広いとはいえない花やしきになぜ3つもお化け屋敷があるのでしょう?
そう考えるだけでも何やら不穏な空気を感じませんか?
花やしきとは?
お化け屋敷を語る前に、まずは花やしきの基本情報を抑えておきましょう。花やしきの正式名称は「浅草花やしき」。この地に花やしきが誕生したのは1853年(嘉永6年)ですから、ペリーが黒船に乗って浦賀沖に現れた年ということになります。
とはいえ開園当初から遊園地だったわけではなく、元々は牡丹と菊細工が展示されている植物園「花屋敷」として開園しました。
花やしきが姿を変え始めたのが1885年(明治18年)頃から。このころになると園内には花だけではなく、トラやクマなどの動物が展示されます。また、少しずつ遊技機も増え始め、江戸時代末期は上流階級の憩いの場だった花やしきが、徐々に庶民の憩いの場に変貌していきます。
大正時代には関東大震災があり、多くの罹災者がいる中、東京で動物を維持するのが難しくなり、多くの動物が薬殺されます。さらに昭和に入ると第二次世界大戦が勃発。戦時中には閉園を止むなくされます。
花やしきが遊園地として再開園したのは戦後の1947年(昭和22年)。戦時中に一時閉園したことから、「日本最古の遊園地」の称号は、大阪の「ひらかたパーク(1910年開園)」に譲ることになりました。
現存する日本最古のローラーコースターは1953年(昭和28年)に誕生。以降は庶民の憩いの遊園地として営業を続けています。
花やしきのお化け屋敷は3つ
最初に説明した通り、花やしきには3つのお化け屋敷があります。1つ目がいわゆる純和風のお化け屋敷。「桜の怨霊」をテーマにしており、自歩式のお化け屋敷になります。2つ目はトロッコに乗って巡る西洋風お化け屋敷「スリラーカー」、そして3つ目がヘッドフォンを装着し、視覚と聴覚を刺激する3Dお化け屋敷「ゴーストの館」です。
それぞれ特徴的なお化け屋敷ですが、それぞれに別の都市伝説が存在するというのが花やしき独特なポイントかもしれません。
【花やしきのお化け屋敷①】桜の怨念
では、それぞれのお化け屋敷にまつわる怖い話を紹介していきましょう。都市伝説と聞くと、本物の幽霊ではないのかと思われがちですが、花やしきで起こる都市伝説はそこまで優しくないのでご注意ください。
どんなアトラクション?
桜の怨霊はいわゆる古典的な和風のお化け屋敷。お客さんが自分の脚で歩きながら回るタイプのお化け屋敷になります。
このお化け屋敷、何も知らないで入ると大した怖さは感じないかもしれません。しかしこのお化け屋敷のテーマを知れば、その考えも変わるかと思います。このお化け屋敷のテーマ「桜の怨霊」は、実際に花やしきに伝わる伝承が基になっています。
江戸時代後期、まだ花やしきが植物園だった時代、園内の植木を手入れする職人がいました。人気の植物園だった花やしきの花の手入れを一手に引き受けていた職人の仕事は寝る間もないほどの激務でした。
これを見た花やしきの運営側は、職人のために園内に寝泊まりができる小屋を建てます。そして小屋を建てるために園内の桜の木を1本切り倒してしまいます。ある夜職人が小屋で寝ていると1人の女性が訪ねてきます。
女性は職人に「ここに桜の木があったかと思うのですが…」と尋ねます。職人は「この小屋を建てるために桜の木を伐りましたが…」と答えるとその女性の人相が一気に怖い表情となり……。
「私を斬ったのはお前か!」
と、叫んだとか。この話、実話ともいわれており、それをテーマにしたお化け屋敷がこの桜の怨霊。確かに何かが起こってもおかしくないお化け屋敷ではあります。
【都市伝説①】本物の幽霊と遭遇
この桜の怨霊ですが、基本的にはお化けの人形があるだけで、実際にお化けを演じるキャストが登場するタイプではありません。にも拘わらず、このお化け屋敷に入った人は、高確率で着物姿の女性に追いかけられたと証言しています。
また、順路の先に着物姿の女性が立っており、近づくと消えるという噂も。桜の伝承が実話であれば、この着物の女性は本物の幽霊ということに。あまりに目撃情報が多いので、花やしきが仕込んでいるキャストなのでは? という噂もありましたが、それはこのアトラクションで働いていた人が明確に否定しているそうです。
この着物の女性は本物の幽霊なのでしょうか?
【都市伝説②】呪いの人形が飾られている
桜の怨霊の中には和人形が多数飾られているコーナーがあるのですが、この人形の中に1体、明らかに雰囲気のおかしい人形がいると言われています。その人形は明らかに意思を持っており、気づいた人をにらみ続けるとか。
さらに都市伝説は続き、その人形に睨まれた人は、その後しばらく人形の夢を見続け、やがて人形に操られているかのように、消えてしまうという噂もあります。
この地は関東大震災でも第二次世界大戦でも多くの犠牲者が出た地域です。そんな被害者の持ち物が飾られているという噂もあるようです。
【花やしきのお化け屋敷②】スリラーカー
続いてご紹介するのはトロッコに乗って巡る対うの西洋風お化け屋敷スリラーカーです。トロッコが自動で進むのでお化け屋敷自体の怖さは控えめですが、中には洒落にならない怖い経験をしたという都市伝説があります。
どんなアトラクション?
2人乗りというにはやや小さめのトロッコに乗り込み、真っ暗なアトラクション内へ。アトラクション内は両脇に多数のお化けがいるわけですが、怖がらせるというよりお化けが騒いでいるのを見て楽しむといったアトラクションになります。
【都市伝説】ぶら下がる人間
非常にほんわかとした雰囲気のあるスリラーカー。公式HPでも「怖がらせるだけではない」と断言しているように、さほど怖いという印象はありません。
このスリラーカーに伝わる都市伝説に「ぶらさがる人間」という噂があります。基本的にトロッコの両脇に多数のお化けがいますので、乗客の多くは両脇のお化けに注目します。しかし注意すべきは両脇ではなく上なのです。
この怖い経験をした人によると、このアトラクションの天井付近にいた幽霊が、あまりに模試をされるために徐々に下に降りてきて、今では天井から逆さづりの状態で、トロッコの前に突然現れるそうです。
この幽霊、霊感のある人にしか見えないため目撃情報は少ないのですが、目撃した人の証言によると誰もが「軍人さんに見えた」と証言しています。
【花やしきのお化け屋敷③】ゴーストの館
最後にご紹介するのがゴーストの館。こちらはヘッドフォンを装着し、視覚と聴覚の面から入場者を驚かすタイプのお化け屋敷。3つあるお化け屋敷の中ではもっとも新しいイメージのお化け屋敷で、あまり心霊現象には縁がないようにも思えます。
【都市伝説】心霊写真を撮ろうとした後に大量の鼻血
ゴーストの館にまつわる都市伝説はにわかには信じがたい噂です。あるカップルがゴーストの館で、心霊写真でも撮れないかと写真を撮ろうとしたそうです。彼氏がポーズをとって、彼女が写真を撮ろうとした瞬間、彼氏の花から一筋の血が。
突然の鼻血に爆笑する彼女。恥ずかしそうに鼻を抑える彼氏。これだけならなんのことはない話なのですが、この話が怖いのはここから。その彼氏の鼻血は一向に止まらず、それから3日間出続けたそうです。
花やしきのお化け屋敷が閉鎖したって本当?
花やしきには「お化け屋敷で心霊現象が多発したためお化け屋敷が閉鎖された」という噂があります。この噂は本物なのでしょうか? こちら実は本当の話。2010年(平成22年)1月11日、それまであったお化け屋敷が取り壊され、1年後に新しいお化け屋敷「桜の怨霊」がオープンしています。
表向きは「建物の老朽化」という理由での取り壊しでしたが、旧お化け屋敷のオープンは1984年(昭和59年)。つまり築26年で取り壊しをされたということになりますが、一般的に築26年の建物が「老朽化」するでしょうか?
そもそもこの旧お化け屋敷は本物の幽霊が出るスポットとして有名でした。「子供の霊を見た」、「白い着物の女性を見た」などという入場者の目撃証言は数知れず。さらに「誰も入場していないのにセンサーが作動して仕掛けが動き出した」という従業員の証言も飛び出します。
一部の噂では、解体が行われる1年ほど前、何度も心霊現象を目撃していた従業員が、旧お化け屋敷からの配置転換を希望していたもののなかなか意見は通らず、やがてその従業員が精神を病んで退職に追い込まれたという事件があったとか。
もちろん噂に過ぎない話ですが、何らかの理由がない限り築26年の建物を老朽化で取り壊すのは納得がいかないところではあります。
まだまだある!花やしきの怖い噂は?
ここまでお化け屋敷にスポットをあてて紹介してきましたが、実は花やしきにおける怖い噂はお化け屋敷に限りません。そこで花やしきに伝わる怖い噂や都市伝説をいくつかご紹介しましょう。
【怖い噂①】多くの動物を薬殺している
最初の方でも触れましたが、大正時代から昭和初期にかけて花やしきは、動物を展示する動物園という側面も持っていました。トラの五つ子が誕生したり、日本で初めてライオンの赤ちゃんが誕生したりと、多くの動物が展示されていました。
1923年(大正12年)9月1日、関東地方を大きな地震が襲います。関東大震災です。壊滅的な打撃を受けた都民の多くが、安全な場所を求め避難しますが、花やしきにも多くの避難民が集まりました。
多くの避難民を受け入れるには動物が多すぎた花やしき。避難民に被害が及ばないよう、そして人々も食べるものがない状況で、動物のエサの確保も難しくなり、結果多くの動物が薬殺されることになります。
その後花やしきでは、震災の犠牲になった動物たちを供養するため、「鳥獣供養塔」が建立されます。場所は園内、ローラーコースター乗り場に続く階段の近くです。
稀に霊感の強い人が花やしきに行くと、理由も分からず体調が悪くなることがあるといいます。獣の霊は下等霊といわれ、成仏することが難しいため、今でも園内に多くの動物霊が留まっていることが原因という噂もあるようです。
【怖い噂②】第二次世界大戦や災害での被害者が多い地域
浅草という街の歴史を振り返ると、多くの災害や戦災に遭った街であることが分かります。関東大震災や東京大空襲でも大きな被害を受けていますし、大きな火事や水害も少なくありませんでした。
浅草のある台東区やお隣の墨田区には、こうした災害で亡くなられた霊が多数とどまっていると言われています。こういった霊は人が集まる場所に引き寄せられる傾向にあるようで、当然のように花やしきにも多くの霊が棲みついていると言われています。
こうした歴史を知らない方でも、霊感が強い方の中には花やしきに入りたくないという方も多いようです。
【怖い噂③】バイトの面接に幽霊についての質問がある
花やしきで働く従業員の面接では、最後に決まった質問をされるという噂があります。
「幽霊は見える体質ですか? 見えたとしても大丈夫ですか?」
半ば冗談のような話ですが、この質問をされたという人が多数存在しているのも事実。ちなみに「大丈夫ではないです」と答えると高確率で落とされると言われています。
幽霊を見たい人はここも!旧お化け屋敷跡地にも行ってみよう!
あまり明るいテンションでする話ではありませんが、それでも「幽霊を見たい!」という方に向けて一応ご紹介しておきます。
目指す場所はお化け屋敷「桜の怨霊」が入るビルの1Fにあるフードコートです。このビルが建っている場所こそ、かつて本物の幽霊が出るスポットちして名を馳せた、旧お化け屋敷の跡地になります。
ただし本当に霊感がある方や、霊に憑りつかれやすい体質の方にはおすすめできません。ここは霊感がない人でも何となく嫌な雰囲気を感じるほど本物のスポット。万が一何があっても責任は取れませんのであしからず。
花やしきのお化け屋敷に行くと本物の幽霊がいるかも!
小さなお子さんも多く、明るい雰囲気の花やしきですが、その歴史を振り返ると、尾本物の幽霊が、しかも大量にいても何の不思議もない場所であることは間違いありません。実際に目撃情報も多く、都内でも有数の心霊スポットといっていいでしょう。
中でも3つのお化け屋敷は相当ハイレベルなスポット。本物の幽霊に会いたいのであれば、この3つのお化け屋敷をめぐり、最後に桜の怨霊の下にあるフードコートでお食事でもしてみましょう。霊感のない方でも何かしら不可思議な現象を体験できるかもしれません。
最後に花やしきの詳細情報を置いておきます。この記事を読んで花やしきに行かれる方は、くれぐれも自己責任でお願いいたします。
住所 | 〒111-0032 東京都台東区浅草2-28-1 |
電話番号 | 03-3842-8780(代表) |
営業時間・休業日 | 営業時間 10:00~18:00 ※季節・天候・諸般の事情などで変更アリ 休業日:不定休 公式HP要確認 ※数ヶ月に1度、アトラクションメンテナンスのための連休アリ |
料金 | 【入園料】 未就学児 無料 小人(小学生以下) 500円 大人(中学生~64歳) 1,000円 シニア(65歳以上) 500円 障がいをお持ちの方 無料(※要障がい者手帳、本人のみ) 【乗り物券】 1枚 100円 回数券(11枚綴り) 1,000円 【フリーパス】 未就学児(2歳以上) 2,000円 小人(小学生以下) 2,200円 大人(中学生~64歳) 2,500円 シニア(65歳以上) 2,000円 |
アクセス | ・地下鉄東京メトロ他「浅草駅」から徒歩約5分 ・つくばエクスプレス「浅草駅」から徒歩約3分 |
駐車場 | ナシ |
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