平泉寺白山神社はパワースポット！ご利益や御朱印•苔の見頃も紹介

平泉寺白山神社は福井県勝山市にある神社です。苔寺としても有名なパワースポットで、苔が美しい初夏の季節をはじめ、新緑の春、紅葉の秋、雪景色の冬など、四季折々の美しさを見せてくれる、自然のパワーあふれる場所です。

この記事では、苔寺とも呼ばれる平泉寺白山神社について、ご利益や見どころ、周辺情報などを徹底的に解説します。

平泉寺白山神社は福井県東部にある神社です。「寺」なのに「神社」？と疑問に思った方も多いかもしれません。そのご由緒も含めて、平泉寺白山神社について詳しく見ていきましょう。

平泉寺白山神社は福井県東部の勝山市にある神社です。神社なのに「平泉寺」とつくのがちょっと不思議ですが、それにはこんなわけがあります。

実はこちらの神社は、明治時代までは霊応山平泉寺という天台宗の有力なお寺でした。その信仰は石川県・岐阜県にまたがる白山への信仰と深く結びついていました。そのため、明治時代の神仏分離令によってお寺ではなく神社へと変更を余儀なくされてしまいました。

しかし、白山信仰やその由緒ある歴史、広大な自然などが今でも人々から愛され、「白山平泉寺旧境内」として国の史跡に指定されているほか、白山国立公園の一部にもなっています。現在ではお寺であったときの名称を冠して「平泉寺白山神社」として運営されています。

平泉寺白山神社は白山信仰の聖地といわれています。白山信仰とは、富山県と岐阜県にまたがる霊峰・白山を中心とした山岳信仰で、修験者が山岳を巡りつつ自然と一体になるという、神道と仏教が一体となった日本独自の信仰形態です。

このような信仰を修験道と呼び、四国の石鎚山や東北の出羽三山、そしてここ白山などが特に有名な拠点です。日本の神々と仏教の諸仏を同一視し、自然と一体化しながら様々な霊験を身につけることを目指す修験道の考えを、神仏習合とよびます。

平泉寺白山神社は白山への越前側からの登り口として多くの修行者が集まり、平安時代頃から江戸時代に至るまで栄えたパワースポットです。

平泉寺白山神社は1574年、織田信長に抵抗する大阪の本願寺の一向一揆勢によって激しい攻撃を受けます。平泉寺白山神社がその当時信長方についていたためで、その攻撃によって平泉寺白山神社は全山が焼失してしまいました。

また、明治時代の廃仏毀釈（神仏習合のお寺を廃止したり、純粋な神道の神社にすること）によってお寺としては廃寺になってしまい、神社として再出発しました。そのため、数々の歴史的遺構が放棄されたり手入れがされないまま残されてしまいました。

このような理由から、平泉寺白山神社の歴史についてはまだよくわかっていないことが多く、境内の北東部では発掘調査が続いています。

発掘現場の間の道を通って南へ向かうと、若宮神社があります。そのそばに佇むスギの巨木は樹齢450年ともいわれ、1574年の全山焼失の際唯一生き残った木だということです。樹高は22mもあり、しめ縄が巻かれてご神木としてあがめられています。

苔むしたご神木は神々しく、ここだけでも大きな力のあるパワースポットです。

平泉寺白山神社といえば、その境内いっぱいに広がる苔が有名です。文字通りモスグリーンに輝く苔はまるで柔らかいじゅうたんのよう。

よく見ると、スギゴケ、ゼニゴケなど理科の授業でも習うをメジャーな苔をはじめ、約100種類の苔があるそうです。ゆっくりと様々な苔の形の違いを観察するのも楽しそうです。不思議な苔の世界を観察すると、自然のパワーをもらえそうです。

平泉寺白山神社は京都の西芳寺と並んで「苔寺」とも呼ばれています。どこまでもビロードのようなグリーンの絨毯が敷き詰められたような境内は、歩いているだけで柔らかな気持ちになれそうです。

特に苔が密集しているのは、二ノ鳥居を過ぎた拝殿の周辺です。スギの木立の間に広がる、芝生とはまた違った深みのあるグリーンは、日本人だけではなく外国人観光客をも魅了し続けています。

参道の石畳も、両側は苔の神秘的な緑に輝いています。参道の中でも特に苔が美しいのが「日本の道100選」にも選ばれた旧参道です。旧参道は昔の修行僧たちが九頭竜川から石を手で運び作り上げたものだと伝えられています。

石畳の間に生えた苔や、菩提林とよばれる樹齢1000年のスギやブナが並ぶ景色は壮観そのもの。静かなたたずまいに心が打たれます。

途中には結神社という神社があり、2つの大きな石が祀られています。これらの石は天から2つ同時に降ってきたといわれていて、縁結びのご利益があるとされているパワースポットです。

平泉寺白山神社の苔が最も美しく輝くのが、梅雨明けの7月中旬ごろです。たっぷりと雨を吸収した苔は、青々と成長して生き生きとした緑を見せてくれます。

一方、冬は少し歩きにくくなりますが、北陸・福井らしい雪景色の中で静かな境内を楽しむことができます。また、秋には紅葉、春には萌え出始めた新緑と、四季折々の美しさがあるのも魅力のひとつです。

平泉寺白山神社は元々修験道の拠点だった強力なパワースポットです。修験道とは、自然と合一することでその大きなパワーを身内に宿し、それによって衆生を救済することを目的としています。

そのため、こちらの神社では自然のパワーを感じることで開運、健康、長寿、気力向上などのご利益があるとされています。

また、1597年に建立された三ノ宮は栲幡千々姫尊をお祀りしていて、安産の神様として知られています。お産が軽くなるご利益があるので、元気な赤ちゃんを産みたい方は、ぜひ社務所で腹帯をいただいて帰りましょう。

三ノ宮は白山への登山口にあり、こちらから霊峰・白山へと続く道は「歴史の道100選」にも選ばれています。修験者たちが厳しい修行へと向かった道は、神秘的な雰囲気に満ちています。

そのほか、「結神社」では良縁祈願のご利益があるとされているのは先にご紹介したとおりです。

また、修験道の最終目的が自然の合一と衆生の救済であることから、誰もが望む五穀豊穣もこちらの神社のご利益です。

美しい苔で覆われた参道は、樹齢1000年を超えたスギやブナの古代の森が続きます。古代のパワーにぜひ癒やされ、元気をもらいましょう！

ただし、巨木といえども今でも生きている、1本1本が大切な樹木です。また、苔は非常にデリケート！乱暴に歩いたり木を傷つけたりせず、そっと寄り添うように観察しましょう。

平泉寺白山神社では御朱印もいただけます。福井県には永平寺や御誕生寺などの名刹・古刹が数多くあり、御朱印巡りをしたい方も多いのではないでしょうか。

大自然のパワースポット・平泉寺白山神社で御朱印をいただく際のポイントをまとめました。

平泉寺白山神社で御朱印がいただけるのは社務所です。社務所は一の鳥居を過ぎた左側にあり、看板が出ているのですぐにわかります。

越前和紙に書かれた書き置きのバージョンと、御朱印帳に書いてもらうバージョンとがあるようです。自分の御朱印帳がすでにある場合は後者も選べるようです。神職の方が不在の場合は、社務所にある書き置きを初穂料を払っていただきましょう。

平泉寺白山神社は2017年に開山1300年を迎えました。それを記念して、オリジナルの御朱印帳が作成されました。表紙には中世に描かれた古地図『中宮白山平泉寺境内絵図』があしらわれていて、隆盛をきわめた平泉寺の姿を伺うことができます。

平泉寺白山神社の社務所、塔頭の顕海寺、周辺のお土産屋さんなどで購入することができるので、これから御朱印巡りをしたいというかたは、ぜひ強力なパワースポットである平泉寺白山神社の御朱印帳をもって出かけてみてはいかがでしょうか。

平泉寺白山神社の観光のお供に、「平泉寺お散歩ナビ」というアプリをぜひ活用しましょう！無料で使えるアプリで、境内の見どころ案内やスタンプラリーが利用できます。スタンプを全部集めたら、併設の「白山平泉寺歴史探遊館まほろば」で景品がもらえます。

また、ARを利用した発掘現場の3D再現機能もあり、全焼する前の平泉寺白山神社の様子をバーチャルに体験できます。最新技術を駆使した観光をぜひ体験してみてください。

パワースポットで元気をもらったら、次は糖分で元気をつけましょう！平泉寺白山神社の周囲にはおしゃれなカフェや一息つけるお店もあります。ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

平泉寺白山神社にお参りに来たらぜひ食べてほしいのが、境内のすぐ外にある「白山亭」の「甘酒と白みその苔ティラミス」です。平泉寺白山神社の苔をモチーフにした目にも美しいスイーツで、石や砂などもすべてお菓子でできていて食べられます。

ティラミスは白味噌風味で、和の雰囲気が神社にもマッチしています。砂糖の白い砂に抹茶の苔、チョコレートの石など、いろいろな味が楽しめるのも魅力です。もちろんSNS映えもバッチリなので、ぜひ旅の思い出に食べてみてはいかがでしょうか。

他にも白山亭では発酵食品に力を入れたメニューが充実していて、平泉寺白山神社のパワーとともに、発酵食品からも力をもらえそうです。

参道から少し南に入ったところにある、その名も「平泉寺のソフトクリーム屋さん」は、ソフトクリームの専門店です。原料の牛乳は勝山市の牧場で採取されたものを使用しており、新鮮なミルクの濃厚な味を楽しめます。

一番人気の商品「プリンちゃん」 は、ソフトクリームの上にプリンが乗ったスイーツ好きにはたまらないおやつです。プリンにも勝山の牛乳を使用しているというこちらの商品は、まさに地産地消。白山にも地球にも優しいスイーツです。

場所はバス停近くなので、バス待ちの間の休憩にもおすすめです。

福井県東部にある平泉寺白山神社にはどのようにアクセスするのでしょうか。交通手段は車かバスの2通りです。

平泉寺白山神社は福井駅から車で約50分の場所にあります。福井県内での交通には車が便利なので、永平寺や東尋坊など他のスポットも回りたいというかたはぜひマイカーやレンタカーで行くのがおすすめです。

高速道路からは、北陸自動車道の福井北・丸岡ICから同じく車で約50分です。駐車場は約80台分があるほか、私設駐車場も周辺にあります。

公共交通機関では、えちぜん鉄道勝山駅から京福バスに乗車し、平泉寺神社下車します。所要時間は約10分です。

福井県東部のパワースポット・平泉寺白山神社は境内一面に広がるエメラルド色の苔が神秘的な人気の神社です。白山信仰の聖地として平安時代から続く由緒ある神社は、紆余曲折を経ながらも、今なお人々に愛されています。

柔らかい苔に囲まれて、心も柔らかくしてみませんか？