関東の鍾乳洞！日帰りで行ける鍾乳洞･神奈川のおすすめ洞窟も紹介

巨大な平野が広がる関東地域には、日帰りで遊べる鍾乳洞や洞窟がたくさんあります。暑い時期にも涼やかに過ごすことができ、都心部からも往復しやすい関東エリアの鍾乳洞や洞窟には、毎年多くの観光客が集中しているのです。

今回は、そんな関東エリアで人気を誇っている鍾乳洞や洞窟をいくつか紹介していきましょう。

堆積岩によって覆われている神奈川県には、長い年月の間に複雑に築き上げられた鍾乳洞がたくさん存在しています。以下では、神奈川県でカジュアルに楽しめる鍾乳洞や洞窟を2種類取り上げましょう。

レトロさとリゾートな雰囲気で人気の観光地鎌倉の近くには、「田谷の洞窟」という穴場洞窟があります。真言密教を信仰していた人々が、鎌倉時代に修行場として彫り上げた人工洞窟で、江戸時代には保管庫として500ｍほどに拡張されました。

迷路のように細い通路が枝分かれしており、入り口でレンタルできる蝋燭の灯を頼りに進むと、冒険気分が盛り上がります。洞窟の壁や天井部分には、真言密教独特のデザインの仏画やレリーフが残されており、厳粛な雰囲気が漂っているのです。

神奈川県の代表的なリゾート観光地「江の島」にある「岩屋洞窟」も、人気の関東洞窟です。海によって削られて生み出された洞窟で、約150ｍもの長さがある第一岩屋と、約60ｍの長さの第二岩屋を見学できます。

弘法大師や源頼朝も訪れたという伝承のある洞窟で、江戸時代には弁天を信仰する人々あから愛されました。まさに泳ごうとしている亀の姿そっくりの「亀石」や、日蓮上人の寝姿に似ているとされる石のオブジェも注目ポイントです。

日本の一大経済都市である東京の地下にも、鍾乳洞や洞窟が多く存在しているとは驚きでしょう。以下では、東京で楽しめる人気鍾乳洞を4つ具体的に紹介したいと思います。

天然記念物として大切に保護されている「大岳鍾乳洞」は、東京で注目されている鍾乳洞の1つです。大岳山の麓にある長さ約300ｍものダイナミックな鍾乳洞で、1960年に民家の敷地内から見つかりました。

希少な海洋生物ウミユリの化石や、関東トップクラスの大きさの鍾乳石など、珍しいものを間近で見ることができます。揺らめくカーテンのような形になった薄い鍾乳石は、感動ものでしょう。

不老長寿の水が満ちているとされる竜神の滝と池がある「三ツ合鍾乳洞」も、東京でおすすめの鍾乳洞の1つです。オーロラのようにファンタジックに光を反射する鍾乳石の天井をじっくり仰げば、自然の神秘を強く感じられるでしょう。

長さ約120ｍと短めなので、短時間でも十分堪能できます。3億年もの年月をかけて固まったとされる幻想的な鍾乳石に、ぜひ感動してみてください。

関東圏内で最も人気が高いとされる「日原鍾乳洞」は、地元の山岳信仰者の心の拠り所となってきた神秘の洞窟です。天井の至る所の石灰岩が溶け、見事な柱のように固まっており、夜間に開催されるカラーライトアップによって艶やかに光輝きます。

鍾乳洞の中は真夏の時期でも約10度なので、見学時には防寒具を持参しましょう。

小笠原諸島でも、観光客から人気の高い母島にある「清見が岡鍾乳洞」も、東京でぜひ楽しみたい洞窟スポットです。

溶岩や火山灰の地層からできた鍾乳石だけでなく、地元にたくさん自生しているガジュマルの根も複雑に絡みつき、野性的な造形美が生まれています。無料ですが完全予約制であり、事前に母島観光協会に予約を申し入れる必要があるので注意しましょう。

御岳や大崩山などの豊かな山が多い群馬や、日本の名山として名高い那須岳や日光白根山などの名峰が集中している栃木。そんな群馬や栃木でも、魅力的な鍾乳洞や洞窟が充実しています。

以下では、群馬や栃木の人気鍾乳洞を紹介しましょう。

関東で最も広いとされる鍾乳洞「不二洞」は、1,200年前に発見されたとされる、群馬を代表する人気洞窟です。400年間僧侶たちの修業のための場として活用されてきた洞窟で、昭和期に観光地化されました。

常にライトアップされている鍾乳石はユニークな形をしており、見ているだけでも楽しいでしょう。音が良く反響する「音楽堂」では、石を叩いた音が場所によって大きく異なる不思議な体験ができます。

ゆったりと見学できる関東の穴場鍾乳洞を探している人には、群馬の「小平鍾乳洞」がおすすめです。大きな公園の敷地内で昭和期に発見された洞窟で、綺麗な流線形に重なる鍾乳石の美しさに圧倒されるでしょう。

洞窟内の通路は整備されているため、安心して鍾乳石を見ながら洞窟を歩けます。

栃木の歴史あるお寺「満願寺」の奥之院にある「出流の鍾乳洞」は、3種類の個性豊かな鍾乳洞が楽しめる人気スポットです。「獅子の窟」と「奥の院洞」、「大日の窟」では、乳白色の見事な鍾乳石の世界を堪能できるでしょう。

十一面観世音の後ろ姿を模った約4ｍもの大きさの鍾乳石像は、自然に出来上がったとは信じられないほど荘厳に仕上がっています。

洞窟の中を流れている湧き水は、高さ約8ｍの「大悲の滝」の水となっているのです。

関東圏内では、まだまだ見応えのある鍾乳洞が存在しています。以下では、気分転換に最適な関東圏内の人気鍾乳洞を、さらに3つ取り上げていきましょう。

埼玉県の秩父市にあるコンパクトな洞窟「橋立鍾乳洞」は、石龍山橋立堂の敷地内にあるユニークな鍾乳洞です。下っていく竜の頭の形と似通っている鍾乳石や、仁王の逞しい足の形をした鍾乳石などを見学できます。

高低差は33ｍと激しいので、貸し出されるヘルメットをしっかり被り、頭を守りながら楽しんでみてください。

山梨にある貴重な富士山の溶岩洞穴「西湖コウモリ穴」は、青木ヶ原樹海の麓で古くから楽しまれてきた洞穴です。長さ約350ｍもの巨大洞穴で、かつては地元に生息していた野生のコウモリたちの住処となっていました。

一時期コウモリの生息数は急減したものの、90年代に保護活動が開始され、現在では洞穴の中にコウモリが戻りつつあります。縄のような模様が付いた美しい鍾乳石と共に、コウモリの魅力にも注目してみてください。

平安時代に起きた富士山の大噴火の影響で、自然に出来上がったとされる「鳴沢氷穴」も、関東で人気の洞窟です。洞窟から溶岩が噴き出した跡であり、貴重な「溶岩スパイラクル」を多数見つけることができます。

古くから天然の冷蔵庫として活用されてきた氷穴で、先人たちの生活もリアルにイメージできるでしょう。

都心部からのアクセスしやすさが魅力的な鍾乳洞は、夏の時期のデートスポットとしても注目を集めています。涼しく、長時間いると人肌が恋しくなる鍾乳洞の中では、恋人との距離が自然に近くなるでしょう。

また、薄暗くムーディーな雰囲気も漂っている鍾乳洞の中では、恋愛感情も高まりやすくなります。穴場の鍾乳洞であれば、それほど人目を心配せずにデートを楽しめるでしょう。

今回は、関東圏内で気軽に楽しめる人気の鍾乳洞や洞窟を紹介しました。美麗なライトアップサービスもある関東の涼しい鍾乳洞は、恋人や親子、友達と共に盛り上がれる観光スポットでしょう。

関東圏内での小旅行を予定している人は、ぜひ今回取り上げた鍾乳洞や洞窟を目的地にしてみてください。