名古屋弁はかわいい方言!告白などの例文や特徴など一覧で紹介!
テレビで取り上げられて、一躍有名になった名古屋弁。ほかの方言とはちょっと違う、独特の語尾が特徴です。面白いと言われることが多い名古屋弁ですが、実はとてもかわいい方言なのです。告白にぴったりの愛らしい名古屋弁などをご紹介しますので、ぜひマスターしてみてください。
目次
名古屋の方言「名古屋弁」について紹介!
愛知県の県庁所在地、名古屋地方の方言、名古屋弁を知っていますか?かれこれ40年ほど前になるでしょうか、お笑いタレントのタモリさんが、テレビで盛んに取り上げてから、面白い方言として、一躍有名になりました。
関東と関西に挟まれ、独特の文化を育んできた東海地方。その中心都市名古屋は、方言も独特で特徴的です。面白さばかりが注目される名古屋弁ですが、素朴でほのぼのとしたとても可愛らしい方言です。
名古屋弁について、さまざまな角度からご紹介していきますので、ぜひキュートな名古屋弁の魅力を堪能してください。
名古屋弁が使われる地域は?
名古屋弁が使われている地域は、もちろん名古屋地方なのですが、その範囲は、現名古屋市を含む、ほぼ旧尾張国全体です。もちろんその中でも地域差はあって、方言は微妙に異なっています。
また、周辺地域でも、名古屋弁に近い方言を使っている地域は多く、はっきりと「ここからここまで」と、境界線を引くのは難しい状態です。しかし、旧知多郡南部は、かなり「三河弁」の影響が見られ、旧三河地方は、「三河弁」を使っていて、名古屋の人から見れば、「名古屋弁」ではありません。
名古屋弁の最大の特徴である「あいまい母音」は、かなり広範囲にみられ、中津川市から高山市あたりまで発音されているようです。「あいまい母音」を名古屋弁の定義とするならば、名古屋弁の使用範囲は、岐阜県にまで及ぶことになります。
名古屋弁のルーツは?
名古屋弁のルーツは、旧尾張国、現名古屋市を含む、愛知県西部地域で話されていた尾張弁です。愛知県中部から東部にかけては三河弁が使われており、両者の方言には相違点が多いです。
しかし、名古屋市の都市化に伴い、現在では、尾張弁は、名古屋弁、北尾張弁、知多弁に細分化され、尾張弁と名古屋弁も違いが出てきています。
上町言葉と下町言葉の違い
名古屋弁には、上町言葉と下町言葉があります。俗に、上町言葉は、上品で優雅な言葉、下町言葉は粗野で下品な言葉と言われています。
上町、下町とうと、地域によって話す言葉が違うように思われますが、上町言葉は、敬語をきちんと話す、丁寧な言葉遣いということなので、下町にも上町言葉を使う人はいます。使う相手によって、上町言葉と下町言葉を使い分けることもあります。
また、下町言葉を男言葉、上町言葉を女言葉ということもあります。これも、言葉遣いの違いによるものです。
名古屋の方言「名古屋弁」の特徴
方言を区別するときには、特徴的な単語、イントネーションの違い、アクセントの相違、発音の仕方など、いろいろな方法があり、多くの場合、これらを総合的に判断します。
名古屋弁の特徴についても、イントネーションやアクセント発音の面からご紹介していきます。
イントネーションやアクセント
イントネーションの違いとアクセントの違いは区別が微妙で難しいのですが、イントネーションは、文章全体の流れや、リズム、調子と言えます。
同じ文章を読んだ場合でも、標準語は平坦なイメージですが、名古屋弁には、英語のような抑揚があり、リズム感が他の地方の方言より強く出ます。名古屋弁以外の方言では、東北地方の方言にその傾向がよく見られます。
疑問文の場合、最後の音節を長く伸ばし、その伸ばした音節の前半は高く、後半は低く発音されることがあります。
アクセント
名古屋弁は、イントネーションより、アクセントの違いがほかの地方の方言より特徴的です。一概には言えませんが、3音目にアクセントがくる場合が多いです。
「ありがとう」の場合、標準語では最初の「あ」にアクセントがあり、関西弁では後半の「とう」にアクセントがあります。これが名古屋弁になると、3音目の「が」にアクセントが置かれます。
独特のアクセントは、次に説明する「あいまい母音」と共に、名古屋弁の顕著な特徴となっています。
母音が連続していると伸ばす
名古屋弁には、英語のような「あいまい母音」が存在します。「あい」「あえ」と母音が連続した場合、中間音の発音になります。名古屋弁を揶揄するときによく例にあげられるように、「エビフライ」が「エビフリャー」と聞こえるのもそのせいです。
しかし、「あいまい母音」は文字表記が難しく、実際には「エビフリャー」というより「エビフリァー」に近い発音です。
「あいまい母音」は、「あえ」の場合に顕著ですが、「おい」が「おぇ」に、「うい」が「うぃ」に変化することもあります。
名古屋弁の独特な方言一覧と例文
ここからは、具体的に、名古屋弁がどのような方言なのか、例をあげて説明していきましょう。一目見ただけでは何のことかさっぱりわからない言葉もありますが、意味のほか、使い方や例文もご紹介しますので、機会があったらぜひ使ってみてください。
1.「でら」
名古屋に行くと、よく聞こえてくるのが「でら」という方言です。何でもかんでも「でら」がついているような気がするほど、よく使われています。「でら」は、「とても」という意味で、強調をあらわします。文字で書くと「でら」ですが、発音は「でりゃ」に近いです。
「でらかわいい」「でら大きい」「でら寒い」など、名古屋弁ビギナーはとりあえず形容詞に「でら」をつけると、それっぽくなります。
名古屋弁上級者になると「でら寒いでかんわ(とても寒くてやってられないわ)」など自在に使いこなせるようになりますが、名古屋弁初心者は、まずは「でら」単体で使ってみるといいでしょう。
2.「わや」
「わや」は、「めちゃくちゃ」「駄目、無駄」「台無し」という意味で、ほかの地域の方言でも同じ意味で使われていることがあるので、なじみがある人も多いのではないでしょうか。
名古屋弁で使う場合は、さらに「とほほ」という気分が色濃く含まれます。名古屋弁の特徴的な助詞と語尾「~だが」を伴って、「わやだがね(あーもうめちゃくちゃだわ)」「わやだがや(踏んだり蹴ったりだわ)」という使い方をします。
3.「えらい」
「えらい」といっても「偉い」わけではありません。名古屋弁で「えらい」といった場合は、「しんどい」」「辛い」「きつい」「疲れた」という意味です。「でらえらい」と言えば、「とてもしんどい」という意味です。
よりしんどさを強調する場合は、「どえらいえらい」になり、名古屋弁の特徴である「あいまい母音」と相まって、「えらい」が「えりゃー」になり、「どえりゃーえりゃー」と聞こえます。
4.「しこる」
「しこる」は、知らなければさっぱり意味が分からない名古屋の方言の一つでしょう。「しこる」の意味は、「気取る」「気取っている」「かっこうつける」です。
「おみゃーさん、何しこっとるの(あなた何を気取っているの)」「しこっとってかんわ(気取っているんじゃないわよ)」といった使い方をします。いい意味で使われることはなく、どちらかと言えば悪口、陰口、批判的な意味合いで使われます。
5.「机をつる」
名古屋に転校した子供が、学校で一番戸惑うのがこの言葉かもしれません。会社でも会議の準備のときなど、たまに出くわす言葉です。「机つってちょ」と言われて、ぽかんとしてしまった経験がある人も多いのではないでしょうか。
名古屋弁で「つる」は、机やいすなどを「運ぶ」という意味です。「ぶら下げる」という意味ではないので、どの場で机やいすを持ち上げてじっとしていると、不思議なものを見るような目で見られます。
6.「放課」
「放課」と言えば普通は、授業が全部終わった後を指して「放課後」という使い方をしますが、名古屋弁では単に「放課」と言うだけで「放課後」を意味します。「次の放課」とか、「10分放課」と言えば休み時間のことです。
つまり、「放課後」は「放課後後」となってしまい、意味が分かりません。あえて「放課後」と言う場合は、「(休み時間の後の)授業中」となり、ほかの地域の人にしてみれば非常にややこしいです。
「次の放課にトイレ行こまい」(次の休み時間にトイレに行こうよ)や、「昼放課に職員室に呼ばれとるでかんわ」(昼休みに職員室に呼ばれてるから参ったな)など、「~放課」はそのまま「休み時間」に変換します。「放課に部活がある」と言えば、授業後部活があるという意味です。
7.「けった」
「けった」は比較的新しい名古屋方言で、「けったマシーン」と言うこともあります。何だと思いますか?いわゆる「ちゃりんこ」、自転車のことです。1960年ごろからはやり始めた方言で、「蹴って押す」から派生したと考えられています。
「けったでにケツ」と言えば、自転車に二人乗りという意味です。
8.「しんで」
「しんで」と言っても別に「死んでくれ」と物騒なことを言っているわけではありません。名古屋弁で「しんで」と言うのは、「しないで」という意味です。「しん」と言うのが、「する」の否定形です。ほかの地方の方言で「しない」のことを「せん」ということがあるのと同じです。
いきなり「一緒にしんで」と言われたら、後ずさりしそうになりますが、名古屋弁では「一緒にしないで」という意味なので安心してください。
名古屋弁のかわいい方言一覧と例文
独特な雰囲気を持つ名古屋弁の世界、楽しんでいるでしょうか。ここからは思わずキュンとなる、かわいい名古屋弁をご紹介していきます。変わった方言と言う印象が強い名古屋弁ですが、よく聞くとキュートでつい使ってみたくなります。
1.「〜まい」「〜もん」
名古屋弁のかわいい語尾「~まい」。「~しよう」という意味で、英語で言えば「Let's」です。「行こまい」「帰ろまい」「しよまい」など、「(さあ一緒に)~しよう」というときに使います。
「~もん」は、助詞「で」と合わせて「~もんで」と言う使い方をします。例文としては、「暑かったもんでアイス食べよまい(暑かったからアイス食べようよ)」「急いどるもんで後で話そまい(急いでいるから後で話そう)」など。「~だから」という意味です。
2.「なにぃ」
「何」という意味ですが、名古屋弁では「なにぃ」と語尾を少し伸ばします。ちょっと甘えたようなかわいい雰囲気になるので、女の子に言われたらでれっとなってしまう男の子も多いでしょう。
名古屋弁は、語尾を伸ばすことがよくあります。それが、ほんわりした印象を与えるのでしょう。
3.「みゃー」
日本で最もよく知られている名古屋弁が「みゃー」かもしれません。名古屋の人に言わせると、「猫じゃにゃーのにみゃーみゃー言うとりゃーせんわー」ということらしいですが、「あいまい母音」の法則で、「まい」の発音が「みゃー」に変わります。
「美味しい」という意味の「うまい」は、「うみゃー」に変わります。しかし、「行こまい」「しよまい」などの文末の「まい」は例外で、変化しません。
一方で、「食べてみれば」「見てみれば」など、「~してみれば」と促す場合は、「食べてみやぁ」「見てみやぁ」と「みゃー」に近い発音になります。
4.「〜だもんで」
「~もん」のところでご紹介したように、「~だから」という意味で「~だもんで」という言い方をします。
5.「ちんちん」
名古屋では、うら若い乙女が平気で「ちんちん」なんて言うのでびっくりするかもしれませんが、卑猥表現ではありません。名古屋弁で「ちんちん」は、熱々のこと。「お湯がちんちんに沸く」「お味噌汁ちんちんだもんで気をつけて」といった具合に使います。
6.「だがや」
標準語で言うところの「です」「ます」が、名古屋弁では「だがや」になります。語尾につけて使います。「春だがや」「明日は休みだがや」「今日もいい天気だがや」など。「だがね」も同じように使います。
「がや」も似ていますが、直前につく言葉が動詞に変わります。「春が来るがや」「明日は休むがや」「今日もいい天気になるがや」となります。
名古屋弁のかわいい告白の例文TOP5
いよいよ実践編。名古屋弁を使ってかわいく告白してみましょう。
第5位.でら好きだがや
「でら好きだがや」は、「でら」と「好き」と「だがや」に分解できます。「でら」は「とても」「好き」はそのままで最後の「だがや」は、名古屋独特の文末方言。
なので、「でら好きだがや」は、「とても好きよ」という意味になります。標準語で言うよりずっと奥ゆかしく、かわいらしく聞こえませんか。
第4位.うちと付き合ってみゃー
名古屋弁で「~してみゃー」と言えば、「~してみなよ」という意味です。「うちと付き合ってみゃー」は、「私と付き合ってみなよ」と、ちょっと積極的な告白。こんなことを言われたらドキッとしてしまいます。
第3位.うちのことほからんといて
名古屋弁で「ほかる」は「捨てる」の意味。「ほからんといて」は「捨てないで」です。「私のこと捨てないで」と縋るとちょっと怖いですが、「ほからんといて」は、何だかいじらしくてかわいいです。
第2位.うちと付き合おまい
かわいい女の子から「私と付き合おうよ」と強気に告白されたら、男の子にはたまらないかもしれません。
第1位.好きだもんで
「~だもんで」を使った告白が、かわいい名古屋弁の第1位です。「好きだから」というストレートな告白でも、方言を使うととてもかわいくなります。
名古屋弁はかわいい
面白さばかりが強調される名古屋弁ですが、実はとてもキュートでかわいい方言です。マスターして告白に使ってみてはいかがでしょうか。