パプアニューギニアの治安は危険?女性の観光や旅行で注意すべき点も紹介
パプアニューギニアはオセアニアに位置する国です。美しい自然に楽園を感じ、ポートモレスビーには都市を感じることもできるでしょう。パプアニューギニアは魅力が多いですが治安は気になります。そこで、現在の治安情報や危険情報について紹介します!
目次
パプアニューギニアへの旅行前に知っておきたい治安状況
クックの初期農業遺跡という世界遺産を持つパプアニューギニアは、人の手が加わっていない自然環境があり、自然観察ツアーなんかも組み込まれています。
日本にいるときには体験できない非日常的な生活をパプアニューギニアでなら送ることができるでしょう。日本からも7時間ほどで到着するため比較的気軽に行ける距離です。
今回は、パプアニューギニアを旅行するために現在の治安や知っておきたい危険情報などについてまとめました!
パプアニューギニアとはどんな国?
「パプアニューギニア独立国」は、ASEANの特別オブサーバーです。しかし、位置しているのはオセアニアです。ASEANに関係しているため、アジアとは馴染み深さもあるでしょう。
首都はポートモレスビーで最大都市もポートモレスビーです。人口は約825万人で民族が多くあります。宗教は国民のほとんどがキリスト教を信仰しています。しかし、村によっては魔女狩りが今でも行われています。
貧困が問題になっている国でもあり、働いても給料未払いが発生しています。英連邦王国でもあるため、女王はエリザベス2世です。
パプアニューギニアの言語
パプアニューギニアは世界で一番多くの言語が存在している国です。公用語は英語ですが、トク・ピシンやヒリモツ語も使われています。多くの言語があるため、首都のポートモレスビーでは英語が通じますが地方は通じないこともあります。
ただ、観光地は比較的英語で過ごすことができるでしょう。部族が管轄している地域も沢山あり、その部族の間で使われている言語もあります。
旅行や観光では英語で十分なので、改めて違う言葉を勉強する必要はありません。
パプアニューギニアの通貨
パプアニューギニアの通貨は「キナ」です。2019年12月現在1キナは約32円です。日本国内では両替することができず、パプアニューギニアでも空港ぐらいでしか両替ができないと言われています。
アメリカドルが使える場所が観光地では比較的多めなので、アメリカドルへの両替もおすすめです。レートが良いときはアメリカドルも持っておくといいでしょう。
パプアニューギニアでは、チップの習慣はないので、余分なお金は持たないようにしてください。
外務省発表によるパプアニューギニアの危険度
外務省によるパプアニューギニアは2019年12月現在、危険レベル1です。全域において危険レベル1なので治安が不安定になりやすいと思っておきましょう。以前は危険レベル2の場所もあったため、過去よりは治安が改善している部分もあります。
しかし、失業者や貧困者による強盗が多発しています。また、性犯罪も多く起きています。警察が機能しきれていない部分があり、犯罪も多発しているのです。
また、感染症においてはコレラ菌や赤痢、腸チフスなどに注意してください。流行ることがあるため旅行前に予防接種ができるものはしておきましょう。
パプアニューギニアの地域別の治安状況
改善された面もあるパプアニューギニアの治安ですが、まだまだ危険レベルが消えていません。パプアニューギニアには、様々な民族が集まっています。
そのため、地域によって治安が違うところもあるでしょう。パプアニューギニアの治安を地域別に紹介します。
首都ポートモレスビー
ポートモレスビーはラスカルというギャング組織があります。ラスカルによる強盗や武器を用いた犯罪が多発してます。また、観光客狙いのスリや窃盗も起きています。また、ポートモレスビーには不法住居地域もあります。
首都であり観光都市でもあるポートモレスビーの治安はパプアニューギニアでもとても悪い部類に入ります。多くの犯罪がポートモレスビーで起きています。昼間であっても犯罪が横行しています。
ポートモレスビーでは、女性に対する暴行事件も起きています。昼間であっても徒歩での移動は避けたほうがいいと勧められるほど治安が悪いため注意しましょう。
モロベ州
パプアニューギニアで、ポートモレスビーの次に発展している都市ですが、ここでも暴行事件や窃盗、強盗など多くの犯罪が起きています。女性を狙った性犯罪も発生しています。
さらには、部族による衝突も起きており、観光客が巻き込まれることもあるので危険です。モロベ州は安全な地域とは決して言えません。どちらかというと危険な地域で、外務省からも気をつけるように勧告されています。
ポートモレスビーの次の都市と言われると行きたくなる場所ですが、昼でもトラブルが発生しやすいところなので、あまり近づかないことをおすすめします。
南ハイランド州
この地域は、政治情勢により治安が悪化することが多々あります。国政選挙の違反申し立ての却下により飛行機が全焼される事件や、裁判所や政治家の家が放火されることもありました。
また、過去には激しい部族闘争も起きています。パプアニューギニアは、部族間によるライバル意識みたいなものがとても強く、度々、部族闘争がみられます。巻き込まれるととても危険なので注意してください。
南ハイランド州だけでなく、西ハイランド州でも政治関係による暴動が起きたことがありました。政治情勢には敏感になる必要がある地域です。
アイランド地方
パプアニューギニアで治安が良いと言われているのがアイランド地方です。美しい海を見ることができ、まさに楽園を感じることができるでしょう。
青年海外協力隊もいる場所なので、安全な旅行を望むことができます。ただ、海外であるため、スリなどの被害には注意してください。
西ソロモン州
西ソロモン州には、ブーゲンビルがあります。ここは、紛争が起きており危険レベル2だったこともあります。現在は危険レベル1に引き下げられていますが、危険がなくなったわけではありません。
特に住民投票などの政治に絡むことがあるときは注意がより必要です。暴動が起きる可能性もあるのです。一時は、パプアニューギニアで最も治安に注意しなければならない地域でした。
いつ危険な状態になるか分からないため、常に危機感が必要なエリアです。
パプアニューギニアでの観光客をターゲットにした犯罪
パプアニューギニアは、自然が多いため、穏やかな時間を過ごすことができそうなイメージがあります。日本にいるときの忙しさも忘れた旅行にしたいと思うことでしょう。
しかし、観光客を狙った事件が度々発生しています。パプアニューギニアで頻繁に起きている犯罪について紹介します。
窃盗
失業者や貧困者による窃盗が多発しています。グループで行う組織的な犯罪もあるので注意してください。ポートプレスビー付近では、物価も上昇しています。
失業者や貧困者がいる中で物価が上昇していることから、より窃盗が多発しているのです。中には、住宅に入って金品を盗む人もいます。ホテルなどでも注意しておかなければ貴重品がなくなるでしょう。
強盗による窃盗には、相手が武器を持っていることも多々あり、非常に危険です。
スリ
マーケットや観光地ではスリも起きています。武装集団によるスリもあります。昼でも夜でもスリを行う人はいるので、金品がなくなる観光客が多発しているのです。
また、パプアニューギニアではチップの習慣がありません。チップを渡してしまうと、その場でたかりに遭う可能性も高いと言われています。貧困や失業でお金がない人が多いので、お金を見せてはいけません。
ショッピングのときにも、お金を持っているところが見られるとスリのターゲットになります。
ホテルへの侵入
比較的セキュリティがしっかりしているホテルに泊まったとしても、完全に安全とは言えません。必ずホテルでは施錠をし、スーツケースの鍵も常にかけてください。
ホテルで部屋の中に侵入して貴重品を奪うトラブルも多々起きています。ホテル関係者を装って部屋を訪れ、ドアを開けてしまうと中に入られて窃盗されるということも考えられます。
簡単にドアを開けてしまったり、部屋やスーツケースの鍵の閉め忘れがないようにしてください。
性犯罪
パプアニューギニアでは、女性の地位が低いことが問題になっています。女性への差別が残っており、女性を下に見ていることで性犯罪が減りません。現地の女性も被害に遭うことがあります。
観光で訪れた女性も夫と一緒にいたにも関わらず、夫も裸にされて拘束され、女性も手足を縛られて髪の毛を切られ複数人の男性から性的暴行を受けた事件があります。
パプアニューギニアでは、性被害だけでなく魔女狩りなど色んなところで女性への差別が見られます。女性は特に気をつけなければなりません。
パプアニューギニアを旅行する際の注意点
パプアニューギニアの治安は、危険レベル1以上に悪い場所もあると捉えてください。そんな治安の中で安全に旅行するためには、注意力を高めた行動をするしかないでしょう。
パプアニューギニアでの注意点について紹介します。治安が悪いということを前提に旅行に行くというのも注意力を高める1つの方法です。
女性は単独行動をしない
パプアニューギニアでは、とにかく女性の単独行動は危険です。性被害に遭う可能性も強盗などの危険性も上がってしまうでしょう。
男性が一緒でも狙われることがあるので、できるだけ複数人で行動してください。旅行中の女性が武装集団から銃を向けられて金品を奪われた事件もあります。
女性の単独行動は危険レベルをかなり高める行為だと思いましょう。
しっかり警備されたホテルを利用する
セキュリティが高いホテルに泊まっても不安はありますが、できるだけ最高のセキュリティがあるホテルに宿泊してください。
セキュリティが低い宿では、簡単にホテルに侵入されます。貴重品を奪われるだけでなく、暴行される可能性もあるので宿泊場所は安全を第一に考えて決めましょう。
乗り合いバスやタクシーは利用しない
乗り合いバスやタクシーは移動手段の1つであり、よく使われるものでもあります。しかし、乗り合いバスやタクシー内は治安が悪い場所です。強盗に遭う可能性が高いでしょう。
女性が利用した場合には、セクハラなどの性被害を受けることもあります。現在は女性専用のバスもできていますが、危険がないとは言えないので利用は控えましょう。
貴重品は持ち歩かない
貴重品を持ち歩いていると、強盗や窃盗に奪われてなくなることがあります。例えば、カメラやスマートフォンを出して写真を出していると、金品を持っているとみなされ強盗のターゲットになります。
外出するときは、その日に必要なお金を持って貴重品はホテルのセーフティボックスなどに入れてしっかりと施錠して出かけましょう。特に旅券などはなくすと帰国できないので危険です。
持ち歩かなくていい貴重品は、信頼性が高いところに預けるのが1番です。
目立つ服装はしない
パプアニューギニアは、貧困や失業が問題になっています。そのため、目立つ格好をするだけでお金を持っている人に見えてしまうでしょう。観光客であることも一瞬で分かります。目立つ人は犯罪集団も目をつけやすいのです。
そのため、目立たないようにしましょう。新しい洋服を買っていくよりは着慣れた洋服を着たほうがいいでしょう。派手なアクセサリーや時計なども全てはずしてください。
目立つ服装をしてしまうと、自分で治安を悪化させる行為をしているのと同じことだと心得てください。
偽警察官にも注意
海外で流行っている偽警官はパプアニューギニアにもいます。偽警官による金品を要求される事件が起きています。また、不良警察官による犯罪も多発しています。
治安を守るはずの警察がパプアニューギニアでは上手く動いていません。そのため、治安の悪化をより招いているのです。警察に話しかけられたときは、交番に行って話を聞くようにしましょう。日本大使館にも連絡してください。
警察官の服装をしていて、警察っぽい人だと思っても、路上で話しかけられたときには交番まで行くことを提案してください。
パプアニューギニアは治安に注意した旅行を考えよう!
パプアニューギニアの治安は、予想以上に悪いと言えます。特に女性にとってはとても治安が悪い国の1つでしょう。ただ、旅行や観光ができないほど治安が悪化していることはありません。テロなどの事件はほぼ起きていないのです。
しかし、強盗、性犯罪、殺人、放火などの凶悪な犯罪は起きています。そのため、治安に十分に注意した旅行をしなければ危険が訪れる可能性が高いでしょう。
パプアニューギニアには、豊かな自然があり、珍しい鳥や生物、植物もあります。また、美しいビーチもあります。治安が悪いと感じられないほどの景色もありますが、実際の治安情勢を把握した旅行にしてください。