ポーランドの治安は安全?ワルシャワなど旅行での注意点や危険度も紹介
ポーランドは街並みが美しく、自然や文化、伝統を感じることができる国です。治安が悪化した時代があったものの、現在は旅行や観光を楽しむことができるほど回復しています。2019年現在のポーランドの治安や注意点などについてまとめました!
目次
ポーランド旅行をする前に知っておきたい治安状況
2000年代前半、ポーランドの治安は悪化したことがありました。窃盗や麻薬などの犯罪が起きており、警察による取締りが強く行われ現在は治安を回復しています。
ただ、日本に比べるとポーランドの治安は悪いため日本人観光客は注意も必要です。ポーランドで安全に旅行するためのコツや治安が悪い地域などを見ていきましょう。
ポーランドはかつて大統領を飛行機の墜落により失い国民が大きな悲しみに包まれました。現在は元気を取り戻したポーランドを楽しむことができるでしょう。
ポーランドとはどんな国?
「ポーランド共和国」が正式名称です。中央ヨーロッパに位置し、チェコ、スロバキア、リトアニア、ベラルーシ、ウクライナ、ドイツが隣国です。EUやNATOにも加盟しています。
首都はワルシャワで最大都市もワルシャワです。人口は約3800万人で国民のほとんどがカトリック教徒です。プロテスタントや正教会、イスラム教、ユダヤ教、仏教信者も少数派ですが存在しています。
日本同様に少子化が見られますが決定的に違うのはポーランドは人口の50%が35歳以下という若者が非常に多いという面です。教育水準がとても高い国で今後の発展も期待されています。
ポーランドの言語
ポーランド語が公用語です。ポーランドでは学生のほとんどが外国語を習得しています。そのため、都市部では英語が通じることもあるでしょう。フランス語やドイツ語が通じることもあります。
年配の人の中にはロシア語を話す人もいるでしょう。ポーランド語は非常に難しい言語です。英語が話せると観光には支障がないことが多いので英語をマスターすることをおすすめします。
ポーランドの通貨
ポーランドの通貨はズヴォティです。2019年11月現在、1ズヴォティは約28円です。「カントル」という両替所で両替可能です。日本国内では成田空港や羽田空港、銀行で両替ができます。
観光都市の一部ではユーロが使用できることもあります。しかし、使用できない箇所も多いので、ズヴォティへの両替を強くおすすめします。
また、ホテルやレストラン、観光地のショップなどではクレジットカードの使用ができます。必要以上に現金を両替するよりもクレジットカードとの併用を上手に行ったほうがいいでしょう。
外務省発表のポーランドの危険度
2019年11月現在のポーランドの治安は危険レベルがなく治安が良いと判断されています。一時期は失業率が高く問題になっていましたが、現在は失業率の低下もあってか治安も安定しているのです。
周辺国も比較的治安は安定しています。ウクライナとベラルーシに危険レベルが出ているので、その周辺には注意しておきましょう。ヨーロッパは周辺国の治安に自国の治安が左右されることがあります。
また、ヨーロッパでは治安が良いポーランドも世界的に治安が良い国に比べると犯罪率は高めです。その点には外務省からも注意が呼びかけられています。
ポーランドで治安の悪い地域
ポーランドは、全ての場所で旅行が可能です。注意することで安全な旅行や観光ができるでしょう。しかし、治安が良い中にも犯罪が多々起きている地域もあります。
ポーランド旅行に行ったときに注意を高めたほうがいい地域を紹介します。紹介する地域は、ポーランドの中で治安が悪いと言われる地域です。
ワルシャワ
ワルシャワは首都であり最大都市であるため人口密度も多い場所です。スリやひったくりが多発する可能性が高いでしょう。イースターやクリスマスになると犯罪率が上がります。土日も人が多いので注意してください。
また、タクシーによるぼったくりも発生しています。夜になると酔っ払いやホームレスを見かけることもあります。
昼間は盗難にさえ注意していれば、一人歩きもできるほど安全と言われていますが、警戒心は強く持ちましょう。
クラクフ
クラクフもポーランドの観光都市です。昼間の治安も夜間の治安も悪すぎることはありません。しかし、観光客を狙ったスリやひったくりの盗難は起きています。
クラクフは警察もしっかりいてある程度の治安は守られていますが盗難は多く、貴重品への注意力を高める必要があります。昼間の一人歩きは安全ですが、夜間はホームレスが増え酔っ払いもいるので注意しましょう。
トラムやバスでの盗難や、ぼったくりバーも存在しているため、金品狙いの犯罪がある地域です。
グダンスク
グダンスクもポーランドの観光都市の1つです。人が多くスリやひったくり、置き引きの被害が多発しています。
また、グダンスクはリゾート地でもあり外国人が多く訪れています。ポーランドではテロの危険性は低いものの、外国人が多い場所では何があるか分からないので警戒も必要です。
ポーランドでの観光客をターゲットにした犯罪
ポーランドは、治安が悪い国と比べると、殺人などの凶悪犯罪が少ない国です。そのため、命の危険を感じるような犯罪に出会う可能性も低いでしょう。
しかし、懸念されるのは窃盗です。また、薬物などの問題もあります。巻き込まれてはいけない犯罪に観光客が巻き込まれ被害に遭っているケースもあります。
どんな犯罪に観光客被害者がいるのか紹介します。
スリ
ポーランドの治安を悪くする原因にスリの多さがあります。ポーランドを訪れた日本人観光客もスリ被害を報告している人がいます。駅やバス、電車内でのスリ、繁華街や飲食店でのスリが多発しています。
また、複数の人に囲まれて貴重品を盗まれる集団のスリグループも存在しています。ワルシャワで起きている被害が多く、ワルシャワ・ショパン空港やワルシャワ中央駅などは注意が必要です。
荷物に注意していても、集団でのスリによって気づいたら盗まれているケースもあるでしょう。
置き引き
ホテルでのチェックインやチェックアウト、飲食店で荷物を置いているときなどに置き引き被害が発生しています。
また、ポーランドでは長距離列車を利用することもあるでしょう。長距離列車でも置き引きが発生しているので注意してください。
ぼったくりタクシー
ポーランドのタクシーは、観光客にとっては少々複雑です。乗車客の目につく場所に料金表示がされていたら価格設定は自由に行えるところがあるのです。そのため、法外な料金を堂々と請求されることがあるでしょう。
自ら営業をかけてくる個人タクシーや、流しのタクシーには注意してください。会社名や電話番号をあやふやにしているタクシーはぼったくりをしていることがあるでしょう。
タクシーのぼったくりに関しては、自分で注意するしかないのです。
ぼったくりバー
ナイトクラブやバーでは、必要以上に高い料金が請求されることがあります。観光客を狙ってぼったくるバーやクラブも存在しているのです。
また、ストリップショーがあるお店で高額なお酒を出されることもあるでしょう。バーでの決済にクレジットカードを使用した際に、カードが上手に使えなかったとして何度もカード決済される被害も出ています。
観光客には、ポーランド語が分からない人が多いため、その盲点をついてぼったくりをしてくるのです。
偽警察官
偽警察官による職務質問が行われることがあります。その際に持ち物検査をされ、財布の中を調べられ、結果金品を奪われるという事件があります。これらは全て警察官に扮した人物が行っています。
ポーランドは治安を守るためにあちこちに警察官の姿が見られます。私服警官もいれば、実際に本物の警官が職務質問を行うこともあります。
ただ、本物の警官であれば財布のチェックなどは行いません。偽警察官はクレジットカードの暗証番号まで聞いてくるなど非常に怪しい点が多いのが特徴です。
違法薬物
ポーランドでは窃盗が多いことの他に、薬物に手を染める若者が増えたことも問題になっています。大麻や覚醒剤の他、デザイナードラッグという薬物も流出しています。
また、以前にはポーランド人が覚醒剤を密輸しようとした疑いで成田空港で逮捕された事件もあります。治安が比較的良いポーランドでも薬物が簡単に手に入ることがあるのです。
日本人観光客に薬物を勧めてくる可能性もあります。絶対に受け取ってはいけません。
安全にポーランド旅行するための注意点
ポーランドには、日本にはない危険もいくつかあります。安全に旅行することができる国だからこそ、小さな危険も潜んでいるのです。
ポーランドを気持ちよく旅行するためにも、安全面には自分から注意していきましょう。安全な旅行になるコツを伝授します。
リュックは前側にかける
旅行に欠かせないリュックですが、ポーランドではスリが多いので体の前で持つようにしましょう。体の前にあれば、いつもリュックが自分の視界に入ることになります。
そのため、犯人にとっては非常に盗みにくくなるのです。リュックを前にして、手で抱えるように持ちましょう。外を歩くときも店内を歩くときもリュックを自分の体で頑丈に守っている姿勢を崩さないことです。
荷物から目を離さない
置き引きも起きているので、荷物がいつの間にかなくなってしまうこともあります。財布だけなくなるなどのように一部の持ち物を盗難されるのではなく、全ての持ち物が持って行かれることもあるでしょう。
旅の思い出が詰まっているカメラや、大切なパスポート、旅券などを一気に紛失することもあります。後々の手続きが大変になるだけでなく、喪失感にも襲われるでしょう。
置き引きの危険性を下げるには荷物から目を離さないことです。荷物はとにかく大事に見張ってください。
知らない人に話しかけられても無視する
ポーランドでは、道を親切に教えてくれるなど優しい人もいます。しかし、相手から話しかけられたとき、親切そうにしながらスリをされることもあるでしょう。人気がない場所で強盗被害にあった観光客もいます。
また、話しかけられてドラッグを勧められる可能性も0ではありません。優しそうに話しかけられたとしても、できるだけ無視してください。
あまり目を合わせないようにしましょう。一度関わるとしつこく関わってくる可能性もあるので危険です。
バスは運転手の近くに立つ
バスの中でスリが行われることもあります。そのため、バスでは目立たないような席に行かずにできるだけ運転手の近くにいてください。運転手の目が届く範囲にいたほうが安全です。
バスに乗るときも、リュックは前にしてください。後ろに背負っておくとピッタリ後ろに誰かがついてリュックを開けられ財布を盗まれてしまうでしょう。
女性は深夜に一人歩きしない
ポーランドは安全な国であり一人旅をしても治安面において不安はあまりありません。そのため、一人で色んな場所に行く観光客も実際にはいるのです。ただ、夜間においては女性の一人行動は危険でしょう。
夜はナイトクラブやバーもあり酔っ払いが多くなります。また、ホームレスや物乞いをしている人がいる可能性も高いでしょう。女性の一人歩きはどうしても目立つものです。
違法薬物に手を染めている人物に遭遇することもあります。夜は危険もそれだけ増すので女性の一人旅の人や単独行動を好む人は夜間だけでも出歩かないルールを作ってください。
流しのタクシーは利用しない
ポーランドでは、ちゃんとしたタクシーをアプリで呼んだり電話で呼ぶことができます。電話では、英語が通じるので困ることがないでしょう。不安なときはホテルの人や飲食店の人に正規のタクシーを呼んでもらってください。
流しのタクシーや、乗るように営業してくる個人のタクシーはできるだけ使わないでください。ぼったくりに遭ってしまいます。タクシーに乗るときは、料金を先に確認するのもぼったくり対策になるでしょう。
流しのタクシーは、いつでも乗ることができるので便利ですが、時間がかかってでも正規のタクシーを呼んだほうが安全な旅行になるでしょう。
ポーランドの治安に注意して安全な旅行にしよう!
ポーランドの治安は非常に良いと言えるレベルでしょう。確かにワルシャワなどでは窃盗などの犯罪も起きています。スリ被害に遭うと治安が悪いとも感じるものです。しかし、ヨーロッパでこれだけ犯罪が少ないとなると治安が良い国に入ります。
ワルシャワなどの観光地に行ったときや、バスや電車、タクシーを利用するときには自分自身の注意力を高めてください。スリはスリ集団もいるので、警戒しているところをアピールし、隙を与えない努力をしましょう。
ポーランドには、綺麗な景色や建物、文化、世界遺産などがあり、絵になるような風景や感動する体験に圧倒される魅力があります。安全な旅行で感動をたくさん持って帰られるようにしてください。