カタールの治安は良い?危険?ドーハなど旅行や観光で注意すべき点も解説
カタールは中東に位置する国なので危険とか治安が悪いイメージがあるでしょう。しかし、カタールは実は治安が良い国です。ただし、観光客狙いの犯罪も起きています。カタール旅行に行くときんお注意点や観光する上で気をつけたいことについてまとめました!
目次
カタールへの旅行前に知っておきたい治安状況
カタールと聞くと、中東だから怖いとか、ドーハの悲劇をイメージする人が多いでしょう。カタールは、イスラム教徒が多くいあるためイメージだけで治安が不安視されることも多々あります。
実際にカタール旅行に行くことが決まっても、治安が心配でカタールのことを沢山調べるでしょう。今回は、カタールの実際の治安や注意点などについて紹介します。
日本とは違う文化も沢山あるカタールで、良い旅行ができるようにしてください。
カタールとはどんな国?
「カタール国」は、中東に位置し、首都はドーハ、最大都市もドーハでサウジアラビアを隣接しています。人口は260万人と多くはありませんが、2000年以降増え続けている傾向にあります。カタール人は人口の2割といませんが、外国人労働者が多くいます。
カタールには、インド人やフィリピン人、ネパール人など多くの民族が存在しています。宗教はイスラム教徒が多いのですが、民族の多さによりキリスト教、ヒンドゥー教、仏教を信仰している人もいるという特徴もあります。
カタールは実は裕福な国とも呼ばれています。1人当たりのGDPは世界5位、1人当たりの所得は世界2位です。
石油や天然ガスの資源があることや、所得税や消費税が徴収されない、光熱費が無料なことなど、国民の負担を国が減らしていることが裕福に繋がっています。
カタールの言語
カタールでは、アラビア語が公用語です。しかし、インドなどの外国人労働者が多いことで、ヒンディー語やタミール語などのように様々な言語があちこちで飛び交うこともあるでしょう。
カタールでは、英語が通じます。空港や観光地では、英語で説明されたものも多く、とても観光しやすいと言えるでしょう。アラビア語が分からなくても英語で乗り切ることができる国です。
ちなみに、日本語はほぼ通じません。日本語を教える集まりのようなものは存在していますが、日本語が堪能な地域というのはありません。英語が苦手でも簡単な英語が理解できると便利でしょう。
カタールの通貨
カタールの通貨は、「カタール・リヤル」です。2019年12月現在、1カタール・リヤルは約30円です。ドーハには両替する場所がありますが、日本円からの両替ができないこともあります。そのため、アメリカドルやユーロに両替しておきましょう。
場所によっては、アメリカドルやユーロがそのまま使えます。また、クレジットカードを使うこともできるので、カタール・リヤルへの両替の量や、クレジットカードの使い方などを決めておくといいでしょう。
カタールは物価が安いイメージがあるでしょうが、実は物価は日本と同じぐらいです。もしくは、少しカタールのほうが高いと思ってください。それでも、所得税や消費税が徴収されていないと考えると日本よりも国民の消費率が高くなるのも納得です。
外務省発表によるカタールの危険度
カタールの治安は、危険レベルがどこにもついていないほど良好です。隣国のサウジアラビアは危険レベル1~危険レベル3までついていることから、カタールがより治安が良い国ということが分かるでしょう。
中東でイスラム教が国教であるカタールで治安が良いというのは、旅行者としてはとても嬉しいことです。ただ、ラマダンという日中に断食をする期間があります。このときは、人々のストレスが溜まりやすいので注意しましょう。
また、イスラム教シーア派のアルバイーンのときも注意してください。カタールにもシーア派の信者はいます。感染症の危険情報も現在は出ていません。MARSコロナウイルス感染症や風疹やはしかには常に注意してください。予防接種もおすすめします。
カタールの治安は良い?首都ドーハの治安は?
カタールは全体的に治安が良い国です。治安が悪いと思うのは、完全に中東やイスラム教に対するイメージでしょう。ちなみに、首都であり最大都市のドーハですが、治安が良いと言われています。危険を感じなかったという旅行者ばかりです。
ドーハのように首都で最大都市となると、人口が多くなるため犯罪率も増える傾向にあると思うのが自然の流れです。しかし、ドーハはカタールの中でも治安が良いエリアなので安心してドーハに滞在し、観光することができるでしょう。
また、ドーハには外国から企業が進出してきています。経済発展もしているため、国民の心も穏やかです。しかし、カタールは周辺国に経済封鎖され国交を断絶されている背景もあります。それでも治安が良いのは国交断絶してもGDPなどに影響がないからでしょう。
カタールの治安が良い理由は?
カタールは、国全体で治安を良くしようとしています。そのため、警察の警備もかなり厳しいのです。人口に対して警察の数が多いと言われています。外国人労働者が多いため、身元保証人制度もとっています。
しかし、カタールが周辺国から国交を断絶された理由には、イランへの接近やイスラム過激派への支援が挙げられています。カタールは事実無根としていますが、これらが事実ならば危険も伴う可能性があるというのも頭に入れておきましょう。
ただ、現在のカタールの治安は良好です。国交を断絶されたとしても、経済や政治にはほぼ影響が見られないのです。国民の貧困がほぼ見られないところもカタールの治安を維持している理由になるでしょう。
カタールでの観光客をターゲットにした犯罪
カタールは、治安に対してとても力を入れている国です。そのため、凶悪犯罪などはあまりありません。しかし、観光客が巻き込まれている犯罪も少なからず存在しています。
カタールが周辺国から国交を断絶されている背景や、イスラム教徒が多いということを鑑みると、治安が悪い可能性もあると覚悟して観光する人も多いでしょう。
命に関わるような治安の悪さはほぼありませんが、注意力を高めて危険を回避するには大切なことです。カタールで観光客が狙われる可能性が高い犯罪について紹介します。
スリ
カタール旅行中にスリ被害に遭った観光客がいます。カタールには、外国人労働者が多く、身元保証人制度をとっているものの、不法滞在をしている人も中にはいます。不法滞在者によるスリがたまに起きているのです。
大型のショッピングモールや空港では、一時期はスリが多発することもありました。現在は一時期に比べると減ってはいるものの、まだスリ被害に遭う観光客はいます。そのため、治安が良いと感じてもスリへの警戒心は持っていたほうがいいでしょう。
つい、バッグを開けたまま観光してしまう旅行者もいます。それぐらい治安が良いので安心してしまいますが、気の緩みでスリに遭うというトラブルも実際に起きているのです。
置き引き
レストランやカフェ、ホテルや空港の受付中などに、荷物を置き引きされるという置き引きも起きています。治安当局が大規模な取り締まりを行ってはいるのですが、置き引きが完全になくなっているとは言えません。
観光客の隙あらば置き引きされるというトラブルもあります。食事中に荷物を隣の席に置いたり、背もたれにかけたり、足元に置いたりすることで置き引きされている人が多いでしょう。
特に日本人は日本みたいに治安が良い外国では気を抜いてしまいます。足元に置くのも荷物を管理しているという感覚になっているでしょう。外国では通用しないので注意してください。治安が良いカタールも例外ではありません。
女性を狙った犯罪にも注意
カタールでは、女性を狙った性犯罪なども起きています。外国人観光客が繁華街でカタールの男性に貰ったお酒を飲むと睡眠薬が混入されており、そのままレイプされたという事件がありました。カタールはイスラム教国家なので、女性に対しても姦通罪が適用されました。
相手の男性には鞭打ちの罰が適用されましたが、守られるべき女性が守られないこともあるのです。カタールには、アジアから女性が出稼ぎに来ていることもあります。出稼ぎ女性を狙った性犯罪も多発しています。
また、女性労働者は虐待や強制労働をさせられるという現実もあります。観光客には関係ないと感じるでしょうが、女性の地位が低いというのが分かるでしょう。そのため、女性が狙われる犯罪も多いのです。
カタールへ旅行する際の注意点
カタールは、治安が良いですが旅行の際には注意点もあります。治安面における注意点や、カタールがイスラム教が国教のために出てくる注意点について紹介します。
日本で普通にできることがカタールでは禁止されていることもあります。カタールについてから知るのは遅いので、カタールに行く前にカタールでの過ごし方をチェックしてください。
ちなみに、夏にカタール旅行を計画している人は、とても気温が高くなるので暑さ対策を洋服の露出以外でしてください。帽子や日焼け止めは必要でしょう。
女性の服装
カタールは、イスラム教が国教の国です。女性の服装に対しては厳しいところがあります。体のシルエットが出ない洋服で露出をしない服装を選んでください。露出すると観光できない場所も出てくるでしょう。
また、露出したことが原因で女性が被害に遭う事件も起きる可能性があります。カタールでも、旅行者に露出を控えるように呼びかけをしています。夏は暑い国ですが、日焼け対策になると思っておきましょう。
注意してほしいのが、レギンスです。レギンスにショートパンツというのは日本では露出を抑えているように見えますが、レギンスは体のラインがはっきり出るので禁止です。ロングスカートなどのシルエットが出ないものの下にレギンスを履いておくのはいいでしょう。
飲酒
イスラム教なので、カタールでは公共の場での飲酒が禁止されています。しかし、許可を得ているホテルやバーなどでは飲酒も可能です。しっかりと飲酒できる場所でのみするようにしてください。
公園などで飲酒していると警察に連れていかれることもあるでしょう。また、カタールではワールドカップが控えています。観光客に対しての飲酒を認める方向になっていますが、税率が100%という情報もあります。
また、ワールドカップだからといって、関係のない場所で飲酒するのは禁止です。飲酒に対するルールは厳しいと思ってください。
喫煙
カタールでは、法律で喫煙防止が呼びかけられています。そのため、公共の場で喫煙をすることはできません。禁止されている場所で喫煙した場合は、罰金が発生するので注意しましょう。
喫煙したために警察に連れて行かれた例もあります。喫煙者にとっては、カタールは辛い旅行になる可能性もありますが、罰金や警察への連行を免れるためにも、カタールのルールはしっかりと守ってください。
また、麻薬の持ち込みも固く禁じられています。万が一麻薬を持ち込んだ場合は重い刑罰で死刑があります。それに加えて罰金も発生します。法律違反は絶対にしないようにしてください。
写真撮影
外交団地区、空港、軍事施設、政府関係施設、天然ガスプラントなど、様々な場所で撮影禁止のルールがあります。海外旅行では写真を沢山撮りたいでしょうが、カタールで撮影禁止場所を撮影するのは違反です。
撮影禁止のマークがある場所とない場所があるため、あらかじめ撮影してはいけない対象物を把握してください。カメラを持っているだけで没収されることもあります。また、現地女性が写真に勝手に入ると嫌悪感を抱かれます。
女性に対しては必ず許可を得てから撮影してください。女性を入れるつもりなくても、思わず入ってしまったということもないように、風景の写真を撮るときに周りに女性がいたら、今から写真を撮るということを説明しましょう。
カタールは治安よりも注意事項に気をつけた観光をしよう!
カタールは、治安が良い国です。経済発展も見られます。周辺国との対立は気になりますが、それがカタールの治安に深く影響しているというのは今のところはないでしょう。1つはイスラム過激派を味方につけている可能性が治安を維持しているというのもあります。
首都のドーハにおいても治安は良好です。ただし、観光客をターゲットにしている犯罪も起きてはいるので注意してください。また、カタールにおけるイスラムのルールは覚えていく必要があります。
カタールのルールをしっかりと守った観光にしてください。治安よりもルールが守れずに困惑するという観光客もいます。イスラムのルールは予め勉強しておきましょう。ルールに従った観光を楽しめば、治安も良いので心地よい旅行になるはずです。