サンライズ出雲(寝台特急)の予約方法は?料金やサンライズ瀬戸も紹介
サンライズ出雲・瀬戸とは、現在定期運行されている唯一の寝台列車です。出雲は東京から出雲市駅を、瀬戸は岡山駅で分割され、高松駅まで走行します。この記事では、そんなサンライズ出雲の切符予約の方法や座席の紹介、予約や乗車にあたっての注意点を解説していきます。
目次
寝台特急「サンライズ出雲」について紹介!
「サンライズ出雲」は、東京駅と出雲市駅の間を、東海道本線・山陽本線・伯備線・山陰本線を経由して運行している寝台特別急行列車です。また、岡山駅で分割して高松へ向かう「サンライズ瀬戸」も同時に運行されています。
この記事では、日本で唯一と言っていいサンライズ出雲・瀬戸について、乗り方や切符の予約の仕方、座席の種類や予約の人気などを詳しく解説していきます。また、座席料金や時刻表、予約方法などのデータは、2020年1月現在のものとなります。
サンライズ出雲とは?
サンライズ出雲は、現在定期運行している唯一の寝台列車と言っていいでしょう。東京駅を22時に出発し、出雲市駅に9時58分に到着します。サンライズ瀬戸の場合は6時34分に到着する岡山駅で分割されて高松駅へ向かいます。
東京から出雲市まで12時間ほどかかりますが、朝一番の飛行機でも出雲市駅への到着は9時20分ほどとなります。朝早くに羽田空港に向かうよりも、眠っているうちに到着できるサンライズ出雲は重宝されています。
サンライズ出雲の予約方法
新幹線などはオンライン予約や購入が一般的となってきた列車の予約ですが、サンライズ出雲はどうやって予約すればいいのでしょうか。唯一の寝台列車ということもあり、いつから購入できて、どのように予約、購入するのかわかりにくいところがあります。
サンライズ出雲は一日一本という希少性から非常に予約の取りにくい列車になっています。その点も合わせて、予約や購入方法、注意点について解説していきます。
みどりの窓口から購入する
サンライズ出雲はネット予約が一部の席を除いてできません。また、券売機にも対応していないことがあるため、基本はJR各駅のみどりの窓口での予約となります。
みどりの窓口がない駅もありますが、大きな駅なら専用のカウンターと職員が配置されているため、相談しながら予約することができます。ただし、サンライズ出雲は人気の列車のため、確実に予約するには早期に予約した方が賢明でしょう。
旅行代理店で宿泊とセットのパッケージツアーを購入する
一番手軽で宿の手配までしてくれるのが、旅行会社のパッケージプランです。これを使用すれば予約できないという事態にならず、安心して旅行にでかけることができます。
また、JR東日本でもパッケージプランがあり、従来の決められたスケジュールで回るセット旅行だけでなく、往復の列車とホテルのみのプランがあります。こちらを予約すれば、行きかえりの心配なく自由に観光が可能です。
予約はいつからできる?
サンライズ出雲に限らず、JRの切符予約は1か月前の午前10時から始まります。ただし、新幹線と違ってオンライン予約ができない席が多く、空席確認もできません。
パッケージ旅行などではなく個人で予約する場合には、予定日の一か月前にみどりの窓口に行くことをおすすめします。また、サンライズ出雲は満席でも瀬戸には空席がある、逆にサンライズ出雲側には空席があるなどのケースもあるため、岡山駅までの利用ならどちらを予約しても問題ありません。
ネットで購入はできる?
現在のJRのネット予約ではサンライズ出雲・瀬戸のきっぷは買えませんが、2019年7月から「ノビノビ座席」に限り、JR東日本の「えきねっと」で予約・購入できるようになっています。ただし、新幹線などと違ってオンライン切符はなく、みどりの窓口やびゅうプラザでの受け取りが必須となります。
現在のところ、「ノビノビ座席」以外の予約購入はネットではできませんのでご注意ください。 それ以外の座席は直接みどりの窓口で予約するか、旅行会社に依頼しましょう。
サンライズ出雲の個室・座席の種類と料金
サンライズ出雲には寝台料金のかかるシングルデラックス・シングルツイン・シングル・ソロ・サンライズツインと、指定券料金のみで乗れるノビノビ席があります。それぞれの座席とかかる費用を解説していきます。
なお特急料金と運賃は東京駅から乗車し、出雲市駅で下車したものと想定します。また、この記事の料金は2020年1月現在のものとなります。
シングルデラックス
シングルデラックスは、一人用の座席としては最上級の座席です。4号車と11号車にあり、サンライズ出雲・瀬戸では唯一のA寝台です。豪華な分、予約が取りにくい座席であることに注意してください。
毛布が羽毛布団だったり、床が絨毯敷きだったりすることをはじめ、専用の洗面台や机が座席としての個室の中にあります。アメニティグッズや無料のシャワーカードもあり、快適に過ごすことができます。
運賃 | 12,210円 |
特急料金 | 3,300円 |
寝台料金 | 13,980円 |
合計金額 | 29,490円 |
シングルツイン
シングルツインは、二段ベッドと個室の座席となっていますが、一人用として使うことが想定されています。ベッドを折りたたむと座席になり、眠っていないときに座った状態で乗ることができます。また、下段に荷物を置き、上段のベッドで眠るのが一般的な使われ方です。
サンライズ出雲の中では人気の座席で、下段でも上段でも大きな窓から景色が楽しめます。席数は多い方ですが、やはり予約は埋まりやすい座席なので、余裕を持って予約した方がよい座席です。
運賃 | 12,210円 |
特急料金 | 3,300円 |
寝台料金 | 9,600円 |
合計金額 | 25,110円 |
シングル
シングルは、サンライズ出雲の中で最も座席数の多いB寝台です。下段・上段・平屋の3パターンがあり、それぞれ独立したドアの個室となります。ツインやデラックスと比べると、寝るための寝台とちょっとしたスペースがあります。
設備はベッドの他に小さなテーブルやハンガー、コンセント、アラームなどの操作パネルがあります。荷物置き場もあるため、ツインと比べると多少窮屈ですが予約が取りやすいこともあって人気の個室です。
運賃 | 12,210円 |
特急料金 | 3,300円 |
寝台料金 | 7,700円 |
合計金額 | 23,210円 |
ソロ
ソロはシングルと比べるとさらに狭くなっていて、下段上段と入り組んだ構造になっています。 他の部屋からの張り出しがあるので、狭く感じること、密集しているため他の個室の音が気になることがあるのが注意点です。
荷物置き場もほぼなく、寝るためのスペースのみがある状態です。机や鏡もありませんので、眠ることのみを目的とした場合に適している座席になります。大きな荷物を持ち込むのは困難なので、キャリーケースなどの場合は避けた方が良いでしょう。
運賃 | 12,210円 |
特急料金 | 3,300円 |
寝台料金 | 6,600円 |
合計金額 | 22,110円 |
サンライズツイン
サンライズツインは、サンライズ出雲の中で唯一の二人用の個室です。二段になっていたシングルツインとは違い、隣同士にベッドが並んでいます。
ビジネスホテルのツインルームのように多少スペースがあり、荷物置き場や鏡もついています。サンライズ出雲の中では数が少ないので、予約が取りにくいことに注意が必要です。また、一人で使用する場合も二人分の料金が必要となります。
運賃 | 12,210円 |
特急料金 | 3,300円 |
寝台料金 | 15,400円(一人使用でも二人分の料金が必要となる) |
合計金額 | 30,910円 |
ノビノビ座席
ノビノビ座席とは、サンライズ出雲の中で特殊な座席で、個室になっていません。二段に分かれて横になるスペースが並んでいて、隣のスペースとはほんの少しの仕切りで区切られています。
毛布も薄いものしかなく、枕や敷布団もないため快適に眠るためには工夫が必要です。また、鍵のかかる個室ではなくロッカーなどもないため貴重品の扱いにも注意が必要です。しかし、サンライズ出雲では唯一寝台料金がいらず、指定席料金で乗れるため、安く移動することができます。
運賃 | 12,210円 |
特急料金 | 3,300円 |
寝台料金 | なし 指定券530円がかかる |
合計金額 | 16,040円 |
サンライズ出雲のチケットを予約・購入する時の注意点
サンライズ出雲・瀬戸の切符を予約購入する際は、普段から切符の購入に慣れていない人ではやってしまいがちなミスがあります。また、日をまたぐという寝台列車の特徴上、切符の日付に関して気をつける必要もあります。
この項目では、チケット購入の際の注意点と払い戻しの方法について解説していきます。
チケットの購入日について
予約するとき注意したいのは、途中駅から乗る場合は日付が変わっていることです。例えば1月31日22時に東京駅を出発するサンライズ出雲の場合は1月31日発の切符ですが、日付が変わる2月1日の午前1時に乗車する場合は翌日の日付の切符になります。
1月31日発の切符を買ってしまうと払い戻しの対象にもならないため、駅員さんやスタッフさんとよく確認して購入しましょう。セット旅行の場合はこの心配がないため安心です。
チケットの払い戻しについて
サンライズ出雲に限らず、JRでは切符の払い戻しについて明確なルールがあります。乗車二日前までなら550円の手数料で払い戻しされます。当日と前日になると特急料金と寝台料金の30%が手数料として要求されるため、キャンセルする場合は二日前までにしましょう。
また、前述の乗車日の間違いの場合は使用期限を過ぎてしまった切符となるため払い戻しされません。予約の際によく確認することと、二日前までに念のためチェックしておきましょう。
サンライズ出雲で乗車する時のポイント・注意点
サンライズ出雲は現在では珍しい寝台特急です。それだけに、普段新幹線や特急列車で慣れていると戸惑うことも出てくるでしょう。最長の新幹線でも5時間か6時間ほどですが、サンライズ出雲では終点まで12時間の乗車となります。
また、座席がほぼ個室という状況から検札の仕組みや、夜を越すことでシャワーを浴びたい、食事がしたいなどいろいろな懸念事項がでてきます。以降は、サンライズ出雲の特徴や注意点について解説します。
食堂車、移動販売サービスがない
サンライズ出雲には食堂車が存在しません。また、新幹線のような車内販売サービスも、座席の多くが個室であり、二階に分かれて存在し多くの階段があることから、行われていません。
飲料の自動販売機はありますが、食事は車内で調達することはできません。そのため、事前に食料を買って乗車することをおすすめします。
車内の移動は乗車券のチェック後に
新幹線などでは現在は改札を通った時点で検札が終了していて、トラブル防止のための見回りとしての側面が強いです。しかし、サンライズ出雲では検札が行われます。
個室であり、鍵がかかる仕様の座席が多いため、予約客がその個室にいるかどうか、間違った個室にいないかどうか確認する必要があります。車内を移動するのは、検札が終わってからにしましょう。
シャワールームがある
サンライズ出雲には3号車と10号車の2か所にシャワールームがあります。シングルデラックス以外の座席の乗客は、券売機で330円払って利用することができます。
使用時間は6分で、お湯を止めている間はカウントが進みません。アメニティの付属しているシングルデラックス以外ではタオルの販売はありませんので、使用する場合はタオルを忘れないようにしましょう。
サンライズ出雲・瀬戸で寝台列車の旅を満喫しよう!
いかがでしたか?この記事ではサンライズ出雲・瀬戸についての基本情報、切符の買い方、座席の紹介、注意点などをくわしく解説してきました。
多くの寝台列車が飛行機と夜行バスに取って代わられ、新幹線もどんどん高速化が進む中で、サンライズ出雲は定期運行されている唯一の寝台列車になってしまいました。時間はかかりますが、その分道中の景色を存分に堪能できる旅情たっぷりな列車とも言えます。
人気ゆえに予約を取るのがとても大変ですが、一度くらいは余裕をもって旅情を満喫できるサンライズ出雲に乗ってみるのもいいのではないでしょうか。