ハイキングを関西で！初心者にもおすすめの登山コースやスポットを紹介

大阪や京都など、人の多い観光地ばかりがクローズアップされがちな関西。

しかし実は意外にも自然が多く、少し郊外に行けば豊かな自然を満喫することのできるスポットがたくさんあります。

関西には、ハイキングを楽しめる山も多く、初級者から上級者向けまでそのコースはバラエティ豊か。

そこでこの記事では、関西でハイキングを楽しむことのできる人気のスポットと、ハイキングの心得や楽しむためのポイントについてご紹介しましょう。

関西の山の特徴にはどのようなものがあるのでしょうか。関西の山についてご紹介します。

関西でハイキングを楽しめる山は、ほとんどが標高2000m以下。

中には、標高が数百メートルという山もあり、ハイキングを始めたばかりの初心者にも上りやすい山が数多くあることが特徴です。

関西のハイキングスポットは、大阪や神戸、京都などの都市部からアクセスが良く、交通網の整ったところにある場合が多いです。

数時間程度で山頂まで上ることができる標高の低い山も多いため、朝出発して夕方には家に帰ることができるでしょう。

関西には、日帰りハイキングを楽しめる山がたくさんあります。

ここでは、関西でハイキングや登山をより楽しむためのポイントをご紹介します。

登山中には、コンビニや自動販売機などはもちろんありません。ですから、事前に持ち物をしっかり準備しておくことが大切。

雨具や防寒具、カロリー補給の食糧や水分などは特に忘れないように注意しましょう。

ハイキングは、体調が万全でないと楽しむことができません。ほんの少し体調が悪い程度でも、大事をとって取りやめるくらいがちょうどいいでしょう。

また、天候にも注意が必要です。平地で晴れていても山の天気は全く違い、悪天候だということはよくあります。天気予報をこまめにチェックするようにしましょう。

ハイキングでは、自然の中に「お邪魔する」という感覚を忘れずにいることが大切です。

そこにある自然や生態系を壊さないように、整備されたところだけを通って、マナーを守って楽しみましょう。

登山初心者の人には、気温や湿度の条件が比較的いい春や秋のハイキングがおすすめです。

真夏や真冬のハイキングは体力が奪われやすく、装備も多くなることから上級者向け。初心者が安易に挑むようなことのないよう注意しましょう。

ハイキングで大切なのは、自分のレベルにあった山を選ぶことです。

例えば、初心者なのにいきなり上級者の山に登ると、自分だけではなく周りにも迷惑をかけてしまうことになりかねません。

自分のレベルがわからない時は、楽に上ることができる山で何度も経験を積んで自信をつけてから次のステップに進むといいでしょう。

ここでは、関西のおすすめハイキングスポットをご紹介します。

まずは、ハイキングを始めたばかりであったり、体力にそれほど自信がないという人に向けた関西にある【初心者レベル】の山をピックアップしました。

加西（かさい）アルプスは、 善防山（251m）と笠松山（244.4m） が連なる、初心者向けのハイキングコース。加西盆地を前景に、東西に連なる岩稜をのんびり歩くことができる人気のスポットです。

頂上には平たんに広がる広場があり、腰を下ろしてお弁当や軽食などを食べながら壮大なパノラマを眺めることができます。

ハイキングコースの途中には、岩尾根や鎖場、吊り橋などがあり、さまざまな変化のある風景を見ることができる見どころ満載のハイキングコース。

加西アルプスのハイキングの所要時間の目安は4時間、総距離は約15kmです。

生駒山（いこまやま・いこまさん）は、大阪府東大阪市と奈良県生駒市の境にある山。標高は642mです。

奈良と大阪を隔てる山であり、昔から大和と大阪難波を結ぶ交通の要所でもありました。

生駒山は、ハイキングコースが多く、そのどれもが初心者～中級者向けの優しいコースばかり。

中には、子どもでも簡単に上ることができるほどのところもあり、幅広い年齢層の人に親しまれています。

散歩がてら、ソロハイキングを楽しむ人も多いのが生駒山の特徴です。

頂上からは、大阪平野を一望することができ、晴れている日はどこまでも広がる大阪の街並みを眺めることができるでしょう。

大阪方面、奈良方面のどちらからも登山することができます。

続いては、関西のおすすめハイキングスポット【中級者レベル編】です。

高見山（たかみやま）は、奈良県吉野郡にある山。奈良県吉野郡東吉野村と三重県松阪市との境界にあり、標高は1,249ｍの中級者向けのハイキングコースです。

高見山は、まるでピラミッドのような美しい形をしていることで知られ、その姿は「近畿のマッターホルン」と例えられることも。

関西でも有数の美しい山として知られています。

春にはアセビやコアジサイ、初夏の新緑、秋には紅葉など、一年を通じて季節の移り変わりを楽しむことができ、何度も通いたくなる魅力を持つ山です。

中級者から上級者には、冬の季節のハイキングがおすすめ。山頂のブナ林が霧氷に覆われる景色は幻想的でしょう。

山頂からはダイナミックな眺めを楽しむことができます。

六甲山（ろっこうさん）は、大阪と神戸の間にある山で、関西でも特に阪神間の人たちに親しまれている身近な山。ケーブルカーで頂上まで登ることができます。

豊かな自然風景が広がり、手軽に楽しめるハイキングコースが充実していることから、春や秋にはハイキングを楽しみにたくさんの人が訪れます。

都会から近く、交通アクセスがいいため、老若男女問わず、多くの人がハイキングを楽しむ山です。

紅葉の名所としても知られる六甲山。秋になると、木々の葉が鮮やかに色づきます。

六甲山には、展望台や植物園、六甲山牧場、レストラン、スキー場などさまざまな観光スポットがあり、多田山を登るだけではない楽しみ方ができるのが魅力。

コースが豊富なので、日替わりでさまざまなコースを楽しんでみるというのもおすすめです。

関西のおすすめハイキングスポット【上級者レベル編】です。

標高が1,780ｍある奈良県の「大普賢岳（だいふげんだけ）」。大峰山脈を形成する山の一つで、中級者～上級者のハイカーに人気の山です。

これまでは、和佐又山ヒュッテを拠点に上ることがメジャーでしたが、2019年11月をもってヒュッテが閉鎖してしまったので、上北山村にあるバス停「和佐又山登山口」から上りましょう。

アップダウンが多く、はしごや鎖場があるなど登山には体力が必要なので、万全の体調と装備で行くことがおすすめです。

登山道は整備されており、途中にいくつもの見どころがあるため、楽しみながらハイキングをすることができます。

大普賢岳には、主にブナ、ナラなどでなされる原生林があり、秋には目を見張るような美しい紅葉を見ることができる名所。ハイキングを楽しみながら紅葉狩りもできる穴場のスポットです。

ほかに、シャクナゲ、サラサドウダン、ヒメシャラなど、色鮮やかで可憐な花々を見られ、ハイカーの心を癒してくれます。

季節によって表情を変える山の植物たちを観察しに訪れたいという人にもぜひおすすめ。

登山の所要時間は、往復で6時間から8時間が目安です。

日本百名山のひとつである滋賀県の「伊吹山（いぶきやま）」は、標高約1,377m。

『古事記』や『日本書紀』に登場する「日本武尊（やまとたけるのみこと）」の伝説の地であったり、松尾芭蕉の『奥の細道』で山の姿の美しさがたたえられたり、古くから日本人の心に寄り添ってきた歴史のある山です。

伊吹山は、植物や昆虫の宝庫として、自然を満喫することができる山です。登山道にはたくさんの花が咲き、山頂には国の天然記念物である花畑が広がります。

登山の所要時間は、片道約3時間30分程度。3合目までが2時間、3合目から頂上までが1時間30分です。

手軽に登山を楽しみたいのであれば、スカイテラス駐車場からのお手軽登山がおすすめです。

ここからのルートは「西」「中」「東」と3つあり、山頂までの距離は「西」で1キロ（所要時間約40分）、「中」で500m（所要時間約20分）と距離が短く、軽装でも登山が可能。「東」は下り専用ルートで、片道1.5キロ（所要時間約60分）です。

実は伊吹山は、有料道路を通れば山頂まで車でアクセスすることもできます。紅葉の名所として人気があり、特に秋には多くの観光客でにぎわいます。　　

関西にもハイキングを楽しめる場所がたくさんあることがお分かりいただけたでしょうか。

比較的簡単に上ることができる初級者向けのコースから、本格ハイキングを楽しめる上級者コースまでさまざま。自分に合ったコースを選んで無理なく楽しむことが、ハイキングを満喫するためのポイントです。

今度の休日は、関西のおすすめハイキングコースに出かけてみませんか。