フエはベトナムの世界遺産!おすすめの観光スポットやグルメを紹介
ベトナムで初の世界遺産に登録された、ベトナム中部の街フエ。ベトナム王朝の面影が残る美しい街です。まだそれほどメジャーな観光地ではありませんが、ベトナムでフエ観光をしないのはもったいない。フエでおすすめの観光スポットや名物グルメなど、フエの魅力をご紹介します。
目次
ベトナムの古都フエについて紹介!
観光地としてぐんぐん人気が高まっているベトナム。アジアはおろか、ヨーロッパやアメリカからも多くの観光客が訪れます。首都ハノイや南部のホーチミン、ビーチリゾートのダナンなどが人気エリアですが、ベトナムの魅力はそれだけではありません。
とくに、ベトナムで最初に世界遺産に登録された古都フエは、ぜひ訪れてほしいおすすめの街。歴史ある建築物が建ち並び、ベトナムの京都とも称される古都フエの魅力をご紹介します。
古都フエってどんなところ?
ベトナムのフエと聞いて、すぐに地理が思い浮かぶ人は、まだそれほど多くはないかもしれません。フエは、海岸線から16kmほど離れた内陸の街です。1993年に、ベトナムで初めて世界遺産に登録されてから、観光地として注目され、じわじわと人気が高まってきました。
それでも、首都ハノイや、フランス統治時代の面影が残るホーチミン、ビーチリゾートのダナンに比べるとまだまだ認知度は低いです。
ベトナム最後の王朝「グエン朝(阮朝)」の王都として栄え、その繁栄を今に伝える、古都フエ。歴史的建築物が数多く、人々の暮らしや料理にも宮廷文化の影響を受け継ぐ、見どころ満載の美しい街です。
フエの歴史
フエは、長きにわたってチャンパ王国の支配下に置かれていましたが、その後ベトナム王朝の一部になり、1802年から1945年までは、ベトナム最後の王朝「グエン朝」の王都が置かれ、栄えました。フエの街に残る、美しい建築物の多くはこの時代に建てられたものです。
フエ一帯は、1883年以降フランスの保護区となり、その影響も街のいたるところで見ることができます。趣のある美しい街ですが、ベトナム戦争では激戦地となり、多くの市民が犠牲になりました。戦争の傷跡が歴史的な建築物にも刻まれています。
フエでおすすめの観光スポット
「フエの建造物群」として、いくつもの建築物が世界文化遺産に登録されているフエには、見どころが満載。おすすめの観光スポットがいくつもあります。フエ観光で必見の、素晴らしい建築物の数々をご紹介します。
ベトナム最後の王朝の皇帝が居城していた「阮朝王宮」
フエ観光の目玉といえば、グエン王朝の歴代の皇帝が居住していた「阮朝王宮」。世界遺産に登録されている建物群なのかでも最も美しい建物です。周囲2.5kmにも及ぶ城壁に囲まれた広大な敷地には、グエン王朝の繁栄を今に伝える素晴らしい建造物がいくつも建っています。
ベトナム戦争で破壊された建物もたくさんありましたが、現在は修復、再建も進み、往時の姿を取り戻しています。敷地面積が約3.6 平方キロメートルもあるので、じっくり見て回るとどれだけ時間があっても足りません。
おすすめの見どころはたくさんありますが、中でも王宮の正面にある赤い屋根の太和殿は必見です。
住所 | Trung Tam Bao Ton Di Tich Co Do, Hue |
---|---|
電話番号 | |
営業時間・定休日 | 7:00~18:00 無休 |
料金 | 210000ドン |
アクセス | 新市街から車で5分 「フエ(HUE)」駅から、バイクやタクシーなどを利用 |
公式URL |
フエ屈指の美しさ「ミンマン帝廟」
「ミンマン帝廟」は、フエ郊外にある、グエン朝第2代皇帝ミンマン帝が自らが設計した中国風の廟です。1840年から3年の歳月をかけて建立されました。フランス文化の影響を徹底して退けた、中国風の建物が印象的です。
世界遺産にも登録されている「ミンマン帝廟」は、白い石が敷き詰められた中庭や三日月の蓮池、赤と金で彩られた壮麗な崇恩殿、櫓から見下ろす光景など見どころがいっぱいです。
広大な敷地内には兵士やゾウの像もあり、これはミンマン帝の霊魂を守っているといわれています。
住所 | 49 Huong Tho, Huong Tra., Thua Tien Hue |
---|---|
電話番号 | +84 234 3523 237 |
営業時間・定休日 | 7:00~17:30 無休 |
料金 | 100000ドン |
アクセス | 「フエ(HUE)」駅から、バイクタクシーで約40分 渡し舟に乗り換え10分、下車後徒歩5分 |
公式URL | http://hueworldheritage.org.vn/Default.aspx |
別荘として使用された「トゥドゥック帝廟」
「トゥドゥック帝廟」は、フエの旧市街から1時間ほどのところにあるトゥドゥック帝の廟で、こちらも世界遺産に登録されている建築物群の一つです。1864年から3年をかけて建てられ、トゥドゥック帝は生前ここを別荘として愛用していました。
トゥドゥック帝は、グエン朝の第4代皇帝で、在位期間は35年と歴代皇帝の中で最長です。広大な敷地内にはお寺、墓、池などが点在し、皇帝の死後墓所となりました。
広々とした敷地に建てられた中国風の帝廟は、どこか日本を思い起こさせ、異国情緒溢れる中にもノスタルジーを感じさせます。
住所 | Trung Tam Bao Ton Di Tich Co Do, Hue |
---|---|
電話番号 | |
営業時間・定休日 | 7:00~17:30 無休 |
料金 | 100000ドン |
アクセス | 「フエ(HUE)」駅から、バイクタクシーを利用 |
公式URL |
西洋風の装飾が美しい「カイディン帝廟」
フエ市街から約10km離れた急な丘の上に建つ「カイディン帝廟」も、世界遺産の一部で、グエン朝第12代皇帝カイディン帝の廟です。1920年に建築が始まり、1925年に皇帝が崩じた後も建造が続き、完成まで実に11年の歳月を費やしたグエン王朝最後の霊廟です。
ほかの廟が中国スタイルであるのに対し、親仏家であったカイディン帝の廟は、バロック様式を取り入れた、中仏折衷。絢爛豪華な装飾など、ここでしか見られない建造物がたくさんあり、3つの霊廟の中では、外国からの観光客に一番人気がある観光スポットになっています。
阮朝王宮、ミンマン帝廟、トゥドゥック帝廟、カイディン帝廟の4か所が、フエ観光の大定番で、観光客のほとんどが訪れます。この4か所がセットになったお得な入場チケットもあります。
住所 | Trung Tam Bao Ton Tich Co Do, Hue |
---|---|
電話番号 | |
営業時間・定休日 | 7:00~18:00 無休 |
料金 | 100000ドン |
アクセス | 「フエ(HUE)」駅から車で約15分 |
公式URL |
フエ最古の美しい塔「ティエンムー寺院」
フエの中心を流れるフォン川に面した丘の上に建つ「ティエンムー寺」は、フエのシンボルともいえる8角形の7重の塔をもつ禅寺です。1601年に建てられたこの塔は、レンガ造りで、くすんだオレンジ色が時代を感じさせます。もちろん、世界遺産に登録されているフエの歴史的建築群の一部です。
7層の塔の各階に仏像が安置されており、2トンもある巨大な鐘があります。「ティエンムー寺」は、別名「天女の寺」ともいわれ、地元のベトナム人も日常的にお祈りに訪れる、歴史ある寺院です。庭も美しいので、散策にもおすすめです。
住所 | Huong Hoa, Hue |
---|---|
電話番号 | |
営業時間・定休日 | 無休 |
料金 | 無料 |
アクセス | 「フエ(HUE)」駅から車で8分 |
公式URL |
ショッピングやグルメが楽しめる「ナイトマーケット」
フォン川のほとりで毎日開催されるナイトマーケットは、フエ名物の一つ。猥雑なイメージが強いナイトマーケットですが、フエのナイトマーケットは清潔でおしゃれな雰囲気。フエ名物のグルメが楽しめるレストランや、食べ歩きにぴったりな屋台が軒を連ねます。
大道芸やストリートミュージシャンが夜のフエに花を添えます。危険な雰囲気はないので、よっぽど気を抜かなければ、観光客でも楽しめます。
ベトナムらしいお土産を探すのもいいですし、地元の人と触れ合うのもおすすめ。ナイトマーケットは、地元の若者たちのかっこうのデートスポットになっていて、陽気なムードに満ちています。土日は、フォン川に架かるチャンティエン橋が七色に輝くライトアップも楽しめます。
住所 | Nguyen Dinh Chieu, Hue |
---|---|
電話番号 | |
営業時間・定休日 | 毎日18:00~22:00 |
料金 | |
アクセス | フエ市街から徒歩で5分~10分 |
公式URL |
フエ観光でおすすめの名物グルメ
美味しい料理もフエ観光の楽しみの一つ。フエで人気のおすすめのグルメをご紹介します。フエでしか食べられない、フエならではの料理もご紹介します。
宮廷料理
ベトナム最後の王朝が栄えたフエでは、当時の皇帝たちが食べていた宮廷料理が食べられるレストランがたくさんあり、街の名物になっています。宮廷料理は種類が多く、店によって特徴がありますが、共通するのは芸術的なカットを施した野菜や果物と、テーブルから溢れるほどの品数の多さ。
料理は量が多ければ多いほど高級とされるので、宮廷料理を楽しむときは、大勢でシェアするのがおすすめです。
ブン・ボー・フエ
「ブン・ボー・フエ」は、ベトナムの人気料理「フォー」と同じく、米粉を使った麺料理で、日本人の口にも合いやすく、観光客にも人気があります。
牛肉で味をつけるのが特徴で、フエでは昔からよく食べられている郷土料理です。最近はインスタントの袋めんも売られており、ベトナム全土で愛食されています。
バインベオ
米粉とタピオカ粉を蒸して、干しエビや揚げた豚肉、ハーブなどをトッピングしたバインべオはフエならではの名物料理。日本はおろかベトナムでもそれほどメジャーではないご当地グルメで、フエに行ったらぜひ食べてみたい料理の一つです。
白い生地にトッピングが華やかで見た目も可愛らしく、ぷるぷるもっちりとした食感とトッピングのバランスが絶妙で後を引く美味しさです。ニョクマムというベトナムの魚醤をかけていただきます。
フエ観光におすすめの時期や服装
1年を通じて温暖なベトナムですが、乾季や雨季があり、観光には向かない時期もあります。とくにベトナムの中部にあるフエは、熱帯モンスーン気候で、夏の最高気温は40℃を超えます。そんなフエで、快適に観光を楽しむために、ふさわしい時期や、服装をご紹介しておきます。
フエの天候・天気について
フエには四季はなく、非常に気温が高くなる2月から9月の乾季と、上着が必要なぐらい気温の下がる10月~1月の雨季に分かれます。雨季は日中の気温もそれほど高くなく、暑さは気にしなくていいのですが、雨が一日中降り続きます。
やはり観光におすすめの時期は、雨の少ない乾季で、とくに5月~8月ならほとんど雨が降らないので、快適に観光を楽しめます。ただし、気温は高いので、熱中症対策は必至です。
フエでおすすめの服装
フエは、街の広い範囲に観光スポットが散らばっているので、移動にも時間がかかります。歩く時間も長いので、歩きやすい、履き慣れた靴が不可欠です。乾季は日差しも厳しいので、帽子もあったほうがいいです。
ヨーロッパの教会のようなドレスコードはとくにありませんが、訪れる先のほとんどは霊廟や寺院などの神聖な場所なので、あまり露出の激しい服装は避けたほうがよさそうです。さっと羽織れる薄手のカーディガンやストールがあると便利です。
フエへのアクセス方法
日本からフエへの直行便は就航していないので、フエに行くには、ベトナム国内で乗り継ぐ必要があります。
ハノイからは毎日3〜4便、ホーチミンからは毎日10〜12便、ダラットからは週3〜4便が運航しており、いずれの場所からも1時間5分~1時間20分ほどで、フエのフバイ国際空港に到着します。空港からフエ市内までは、タクシーかエアポートバスを利用します。
ベトナム各地からフエへのアクセスは、長距離バスも便利です。ベトナムの主要な都市からフエまでは何本ものツーリストバスが運行されていて、観光客の利用も多いです。ハノイからは約13時間です。
鉄道の場合は、ハノイ方面からもホーチミン方面からも1日に6本程度が運行しています。所要時間はバスとそれほど違いません。
ベトナムのフエを楽しもう
古都フエには、ここでご紹介した観光スポット以外にもまだまだたくさん見どころがあります。グエン王宮一つとっても、広大な敷地に見ごたえのある歴史的建築物がたくさんあり、時間はいくらあっても足りません。
ベトナムの民族衣装アオザイの発祥地でもあるフエ。知れば知るほど歴史あるフエの街に魅了されます。ベトナムでは、世界遺産の街フエで、煌びやかな王朝文化に思いを馳せてみませんか。