インドの治安は危険で悪い?安全?ムンバイなど女性が旅行での注意点も紹介
インドは人口が多く資源もあるため経済的にも見逃すことができない国です。実際にインドの経済発展は目覚しいものがあるでしょう。また、歴史的建物や自然の多さに旅行に行く人も多くいます。今回はインドの治安について紹介します。治安が悪い危険な地域も確認してください。
目次
インドへの旅行前に知っておきたい治安状況
インドと聞くと、10年以上前から中国の次に発展する国として注目されてきました。人口の多さと資源の多さから経済発展が期待される国としてインドは存在しています。
観光においても、世界遺産の多さから訪れる人が多いのが現実です。開発途上国の中でもインドはあらゆる面で注目され、観光業などにも力を入れていることでしょう。
インドの現在の治安や、危険情報などについて紹介します。旅行に行くときの注意点についてもチェックしてください。
インドとはどんな国?
南アジアにある「インド共和国」は、人口世界2位の国で13億人以上が確認されており、世界一の人口になると予想されています。首都はニューデリーで最大都市はムンバイです。パキスタンやネパール、ブータン、中国、バングラデシュ、ミャンマーが隣国です。
インドと言えば、ガンジス川やインダス文明など歴史がとても深いことでも有名です。GDPは現在世界7位です。イタリアやロシアよりもGDPが高く、6位のフランスに迫る勢いがあります。
宗教はヒンドゥー教が一番多く、イスラム教や仏教、キリスト教、シク教、ジャイナ教など様々な宗教が信仰されています。まだまだ貧困や環境問題が残されていますが、今後も注目される国であることは間違いありません。
インドの言語
インドでは、ヒンディー語が主に使われています。しかし、民族や地域によって言語が異なることもあり、必ずしもヒンディー語がどこでも通じるとは限りません。
旅行者は、英語が通じるか心配になるところですが、インドは比較的英語が通じる国です。観光地でなら英語で大丈夫です。中には英語で教育されてヒンディー語を話すことができないインド人もいます。
また、英語教育は徹底されており、インドの大学の講義は全て英語で行われるなど英語においては日本よりも進んでいると見ることができるでしょう。
インドの通貨
インドでは、「インド・ルピー」が使われています。2019年12月現在の1インドルピーは、約1.5円です。大都市では日本円からの両替が可能です。しかし、日本国内での両替はできません。
アメリカドルからの両替は比較的どこでも行うことができます。行く場所によっては、アメリカドルを持っていたほうがいいでしょう。
また、インドルピーは、インドから国外に持ち出すことはできないので注意してください。
外務省発表によるインドの危険度
インドの治安は、危険レベル1~危険レベル4までが国内に勧告されています。ほぼ全土で危険レベル1ですが、少数民族によるテロ事件があったりと危険が伴うことが多々おきています。デリーやムンバイなどではイスラム過激派によるテロ脅威情報もありました。
また、銃撃戦が起きている危険な地域もあります。貧困による事件や、独立を求めた過激派による攻撃、投石事件なども起きており、危険レベルが高い都市ほど治安がとても悪く不安が大きくなっています。
観光はできる危険レベル1の都市でも、窃盗や強盗などの事件が頻繁に起きています。日本人観光客にとって、インドは全体的に治安が悪いと感じることが多い国でしょう。女性に対する強姦事件も多いので女性観光客は注意がより必要です。
インドの都市別の治安状況
インドには、様々な都市があります。発展している大都市もあれば、地方の田舎都市も存在しています。観光するときには、大都市を中心に楽しむことになるでしょう。
しかし、都市ごとの治安も気になりませんか?インドには多くの民族も存在しています。都市ごとに治安が多少変わってくるのも仕方がありません。
都市別の治安を紹介するので、安全性や危険度、治安が悪いと思われる情報をどんどん取り入れていきましょう。
デリー
デリーでは、凶悪とも思える犯罪が起きているため治安が悪い都市です。特に、強盗や強姦、殺人事件が多いエリアで危険レベルは1ですが、観光客が安全に旅行できるとは限りません。ひったくりも多発しています。
デリーで注意したいのが、悪徳な旅行会社による高額ツアーを組まされることです。旅行会社と組んでいるタクシーに乗ると、無理矢理ツアーを組まされて高額料金を払わされることが多発しています。インドでは、日本国内でツアーを組んで観光をしてください。
また、デリーでは、睡眠薬強盗も頻繁に起きています。飲み物や食べ物に睡眠薬を入れられ、寝てしまうと金品が奪われるという手口です。
ムンバイ
インドでとても発展しているムンバイは、経済都市でもあります。人種や宗教が違うことで、ヒンドゥー教とイスラム教が対立し暴動を起こす可能性が高いため、治安は悪いと言えるでしょう。デモが起きやすく、デモから暴動になることが多いのです。
また、麻薬犯罪や、恐喝、殺人、売春をするギャング集団の存在がいることも確認されています。ムンバイは大都市でありながらも、犯罪が多い都市として覚えておきましょう。
ムンバイで起きた事件で最も大きいと感じるのは、日本人が死者や負傷者としても巻き込まれたテロです。ムンバイのホテルや駅、レストランなどが狙われたテロ事件が2018年に起きています。今後もムンバイではあらゆる犯罪に注意する必要があります。
チェンナイ
危険レベル1の都市です。インド国内においては、比較的治安が良いエリアではあるものの、やはり犯罪の発生率は高めです。チェンナイ駅で列車内に爆弾が設置され、爆発して死者が出るテロ事件が起きています。
チェンナイでは、殺人や強姦という事件が少ないため、治安が安定しているようにも感じるのですが、突然の事件には注意しなければならないでしょう。
また、日常的に観光客が狙われるスリやひったくりなどの窃盗事件も多発しています。人が多い場所では、混みあっている隙につけていたアクセサリーなどを外されて盗まれることもあるので注意してください。
コルカタ
このエリアは、テロ事件などに注意する必要もありますが、テロよりも日常的な身の安全に注意してほうがいいでしょう。特に女性を狙った強姦が多いため、女性の単独行動は危険です。
また、強盗や殺人なども起きており、詐欺も多発しています。抵抗したら暴行されるという事件もあってかなり危険です。観光客狙いで睡眠薬強盗も起きています。
中には、睡眠薬を服用させられ、意識が朦朧としているときに強姦までされる女性もいます。
ベンガルール
治安が良いとも言われる場所です。外国人移住者や、インド国内からベンガルールに移住する人も多く、安全性が高いと思われています。しかし、オートリキシャを利用したときに、ゆすりの被害に遭ったという事件もあります。
また、スリやひったくりも多発しており、物乞いも多いので注意しましょう。凶悪犯罪よりも、日常的に起きやすい軽犯罪に気をつけないと治安が良いという情報に騙されたと感じてしまいます。
インドでの観光客をターゲットにした犯罪
テロなどの危険なトラブルが多いインドですが、観光できる都市もあります。ムンバイやデリーなども治安が悪いと言われていますが、現在は危険レベル1なので渡航可能です。
しかし、何かしらのトラブルに遭う可能性も高く観光客を狙った犯罪が続出しています。インド旅行に行くと、狙われる可能性がある犯罪について紹介します。
スリ・置き引き
インドでは、電車やバスなどを使うことが多々あるでしょう。インドの人口は現在世界2位です。インドは一人っ子政策を取り入れなかったため今後もどんどん人口が増えます。
そのため、電車やバスでは異常なほど混み合うことがあるでしょう。そのときに起きやすいのがスリや置き引きです。人が多い中では、バッグやポケットなどを触られても気づかないことがあります。
気づいたら財布がないとか、パスポートやスマホがないということも起きるでしょう。インドは、パスポートやアクセサリーなどを狙ったスリや置き引きが多くあります。
ぼったくり
インドには、経済発展も確かに見られますが、失業者も多く貧富の差がはっきりしていることから、不満が広がっています。そのため、ぼったくりによるトラブルも多発しているのです。ひどいときには、10倍ほどの価格を言われることもあるでしょう。
タクシーやオートリキシャによるぼったくりや、旅行会社のツアーぼったくりなど、様々なぼったくりが多発しています。
睡眠薬強盗
強盗事件が多いインドですが、睡眠薬強盗も流行っています。日本人の性格を知っているインド人が日本人旅行者をわざわざ狙ってくることもあります。優しそうに寄ってくるので安全な人と勘違いして一緒に食事をしたことが原因で睡眠薬を使われた人もいます。
飲み物や食べ物に睡眠薬を入れられ、すぐに眠くなり寝ている間に金品を盗まれるのです。インドの睡眠薬強盗に使われる薬は、とても強いものが多く危険です。数日目が覚めないこともあります。
睡眠薬の過剰摂取は、命に関わることもあるため、危険すぎる犯罪であり、こういう犯罪が多いということはやはり治安が悪いと感じざるを得ません。
商品購入詐欺
お店に連れて行かれて高額商品を買わせられるという詐欺です。この詐欺は、「日本に運んで欲しい」とか、「ここではあなたが決済するけど日本でキャンセルできる」とか「礼金が入る」などのように騙して決済させるのです。
詐欺だと気づいて断ったら、脅迫され無理矢理支払いをしなければならない状況に持っていかれ、軟禁までされた事例もあります。思い通りにしないと何をされるか分かりません。
実際に支払いをしても、日本で支払いをキャンセルすることもできなければ礼金が支払われることもないのです。また、商品も金額が高いだけで高価なものではないのです。
結婚詐欺
インドでは、旅行者を狙った結婚詐欺があり、目的はお金です。女性が一人で行動していると、話しかけられデートに誘われます。そして、デートをしていると良い雰囲気を出してきてラブラブな状況を作り出すのです。
この状況に女性もまんざらではなくなり、結婚する約束まで持っていかれ、結婚にはお金が必要だと言われてお金を払ったら裏切られるというオチです。
お金の返金を求めると、暴行を受けるなどの仕打ちが待っているだけでとても危険です。
インドを安全に旅行するための注意点
インドは、素晴らしい遺跡があったり、教育も熱心なはずですが治安が悪いところがどうしても引っかかります。そんなインドを安全に観光する秘訣について紹介します。
夜間の外出を避ける
夜になると、若者の暴力的集団やギャングなどが活動をはじめるため、治安が一層悪い状況が繰り広げられます。特に徒歩での外出は何かに巻き込まれる可能性が高いので危険です。
夜はホテルの部屋で施錠をしっかりして過ごしたほうがいいでしょう。
女性は単独行動をしない
女性の単独行動はとても危険です。強姦が多いことももちろんですが、結婚詐欺のターゲットも女性なので注意してください。女性だけの行動も心配なのでおすすめできません。
安全な旅行のためには、男性も一緒に行動するべきです。女性の一人旅には今の治安では向いていないと言えるでしょう。
親切な人・片言の日本語を話す人には注意
インドで、片言の日本語で話しかけられたら、強盗か詐欺の臭いがあると思ってください。親切にされたときも、結果的に詐欺被害に遭うことが多いので、現地の人とは必要以上に仲良くならないことが大事です。
場合によっては、睡眠薬強盗や詐欺に終わらず、軟禁されるなどのトラブルに発展することがあります。あまりにも危険な事件に巻き込まれてしまうため、最初から親しくならないことや、話しこまないようにしましょう。
もらった飲み物・食べ物は口にしない
現地の人から飲み物や食べ物を勧められたときは、口にしないでください。睡眠薬が入れられている危険性があります。命に関わる可能性もあるので、自分で買ったものだけを口にするようにしましょう。
荷物から目を離さない
荷物がなくなる危険性が高く、どこにいても安全性が低いインドでは、必ず荷物を自分で守ってください。注意したいのが、他の場所に気を引いてしまうときです。
例えば、世界遺産を見て感動しているときや、ホテルなどでチェックインをしているとき、ショッピングで支払いをしているときというのは、荷物から意識が外れやすいでしょう。
常に「盗まれる」という意識を強く持って行動してください。危機感があることが分かる観光客は、ターゲットにしにくいものです。
インド旅行は治安に注意した行動が必要!
インドには、興味深い歴史や建造物が多く、経済発展も目覚しいため訪れたくなるものです。しかし、治安が悪く、治安の悪さがインドの発展にブレーキをかけている部分もあるでしょう。インドの治安が良ければもっと観光客が増えるはずです。
現在は、危険レベル4のエリアもあるほど治安が不安視されています。全体的にも危険レベル1はついているので危険が伴う可能性が高いのです。観光できる場所では、治安情報を常に取り入れ、安全な観光を行ってください。