インドネシアのジャカルタの治安は危険で悪い?観光や旅行の注意点も解説
インドネシアのジャカルタは、世界屈指のメガシティであり都市圏人口が多い国です。想像以上の発展に驚かれることも多いでしょう。インドネシアは治安が不安定な地域もありますが、ジャカルタの治安はどうなのでしょうか?治安情報や危険情報について紹介します!
目次
ジャカルタへ行く前に知っておきたい治安状況
ジャカルタはインドネシアの中でも発展した都市です。ビジネスでジャカルタに行く人もいれば、旅行や観光でジャカルタを訪れる人もいます。インドネシアはパプア州などの治安が不安視されています。
ジャカルタは現在、旅行で訪れることができるエリアですが、治安における不安はあるのでしょうか?パプア州の治安情勢がジャカルタに影響することがあるのかも気になります。
今回は、ジャカルタ全体的の治安や、治安が悪い場所、注意したいことなどについて紹介します。
インドネシアのジャカルタとはどんなところ?
ジャカルタはインドネシアの首都です。正式には、「ジャカルタ首都特別州」と呼ばれています。人口が950万人以上存在し、ASEANの事務局も置かれています。東南アジアの中でも発展した都市です。
実はジャカルタという名前は、日本が占領していたときにつけられた名前です。現在も日系企業が進出しています。日系企業が進出しているとイメージも良いものになりませんか?
また、ジャカルタは年間を通して温かいのが特徴で、雨季と乾季があります。旅行には、乾季である7月~10月がおすすめです。1月は雨季の中でも雨が多い時期なので観光目的なら避けたほうがいいでしょう。
外務省発表によるジャカルタの危険度
ジャカルタの危険度は、2019年12月現在、危険レベル1です。インドネシアでも治安が悪いと言われているパプア州は危険レベル2です。そのため、数字上ではジャカルタの治安が悪いと思わない人もいるでしょう。
しかし、ジャカルタにも危険レベルがついているということは、治安が悪い一面があるということです。ジャカルタでは、政治や宗教、労働条件などによる暴動やデモが起きています。治安が良いという情報もありますが、思ったよりも良いぐらいに思っておきましょう。
また、ホテルでの同時テロや爆弾テロ、自爆テロが起きた過去もあります。インドネシアには、ISILの支持者もいます。そのため、人口が多く観光客も集まりやすいジャカルタが狙われることがあります。その意味ではジャカルタの治安は悪いと言えるでしょう。
ジャカルタの治安が悪いエリア
ジャカルタはインドネシアの顔であり、インドネシアの発展に絶対に欠かせない大都市です。そのジャカルタ内でも治安が特に悪い地域があります。
ジャカルタを観光するときは、治安が悪いエリアにはなるべく行かないことをおすすめします。ここで紹介するエリアは特に注意してください。
ジャカルタは、交通事情もあまり良くないので、治安だけでなく交通事故にも注意した観光をしましょう。
コタ地区
ジャカルタ内でとても治安が悪いと言われているエリアです。ここは、オランダが統治していたときの名残があり歴史も感じられます。現在は、中国人が多いことでも知られています。チャイナタウンもあります。
そんなコタ地区は、スリやひったくりが多発しています。また、交通規制が整っていないため、歩行しているだけで車やバイクとの接触事故に遭いそうで危険を感じる場所です。
売春や大麻やドラッグの問題もこの地区にはあります。特に夜は治安が悪いと言われ、時には暴動が起こることもあるため危険です。
ブロック「M」
ここは商業都市です。カラオケやショッピングなどが楽しめる場所で、夜になると賑やかさが増します。日本人街と言われる場所もあり、日本食を提供しているお店が存在しています。
歓楽街もあるため人が多く、治安が悪いと懸念されています。スリやひったくりなどの窃盗が多発し、ぼったくりをするお店も多くあります。
また、警察官を名乗って身分証明を要求し、持っていない外国人観光客からお金を巻き上げる人もいます。夜の治安が特に悪いので注意しましょう。
ジャカルタでの観光客をターゲットにした犯罪
ジャカルタは、インドネシア内では治安が良いという人もいます。しかし、治安が良いと言われながらも犯罪が起きているのが事実です。
観光客が多いジャカルタでは、観光客が被害者になってしまう犯罪も多々起きています。敢えて観光客を狙った犯罪もあるのです。
良い思い出になるジャカルタ旅行のためにも、観光客として気をつけたい犯罪について把握してください。
スリ
バスや電車に乗っているとき、歩道を歩いているとき、観光地で観光している時などにスリが行われることが多くあります。現地の人に話しかけられ、コミュニケーションをとっていると財布がなくなっていることもあるでしょう。
歩きスマホをしているときに、注意が払われていないバッグから財布が抜き取られることもあります。デパートでのショッピング中なども狙われているでしょう。
ジャカルタには、日本人や観光客がよくいくエリアがあります。そこでスリが行われることが多いのです。
置き引き
飲食店で椅子に座っているときに、バッグを椅子の上に置いたり、背もたれにかけたり、足元に置くことで置き引き被害が起きています。また、ホテルのロビーでチェックインなどの手続きをしているときにも荷物がなくなることがあります。
さらには、長距離バスでの移動や空港、駅などで他の事に集中していることが原因で置き引き被害に遭うこともあるでしょう。
命が直接狙われる犯罪ではありませんが、大事な貴重品が狙われてしまうため注意が必要です。置き引きは、不注意から起きることもあるので、防げる被害の1つでもあります。
ひったくり
ジャカルタは、交通規制ができていない場所が多く、歩いていてもバイクと至近距離ですれ違うことがあります。注意したいのが、バイクに乗っている人によるひったくりです。
後ろから近づき、スレスレのところで荷物を奪われる被害が起きています。ひったくり被害に遭ったときに、荷物ごとひっぱられてバイクに引きずられたことで怪我をしたという人もいます。
ジャカルタでのひったくりは、バイクで行われることが多いため、大怪我を負うことがあります。十分な注意をしなければなりません。
強盗
ジャカルタで歩行しているところで強盗に遭うという被害もあります。ジャカルタでは治安が良くなるためにも、強盗などの取り締まりをしたことがあります。その際、500件以上が摘発され、抵抗や逃走した犯人は銃で撃たれるということもありました。
それぐらい、ジャカルタでは強盗を含めた窃盗が多いということです。強盗は昼でも夜でも行われています。また、強盗犯が武器を持っていることも多く危険です。
観光客が乗っている車の前に釘などをばら撒き、タイヤをパンクさせて車内から降りた観光客の隙を狙って荷物を奪うパンク強盗もいます。
タクシー強盗
ジャカルタの治安が良いとは思えない理由には、タクシー強盗の多さにもあります。流しのタクシーに乗ったところ、急に停車し外にいた強盗犯から貴重品を奪われる事件が起きています。
これは、タクシー運転手が強盗犯と手を組み、強盗犯が予め待ち伏せをしていたのでしょう。深夜にタクシーを利用した旅行者が、タクシー強盗の被害に遭うというトラブルも起きています。
また、安全にタクシーを利用することができたと思っても、支払いのときに法外な料金を言ってくるぼったくりタクシーにも注意してください。ぼったくりを指摘すると口論になることもあるでしょう。
車上荒らし
駐車場に停めた車を狙って、窓ガラスを割り中に置いていた荷物を奪うという車上荒らしも起きています。無理矢理ドアをこじ開けた形跡なども残されていることが多く、金品狙いの犯行が多々起きています。
危険なのが、夕食を食べるためにレストランに行ったときです。レストランに停めていた車が狙われ、戻ったときには荒らされて貴重品が入ったバッグがなくなっていたというトラブルが発生しています。
ジャカルタでは、電車移動やバス移動が危険だと判断して車移動にする観光客もたくさんいます。観光客の安全配慮の裏を狙った犯行をしてくるため、車移動でも安心しないでください。
スキミング
ジャカルタのATMには、小細工が仕掛けられていることがあります。カードを入れるところにカード情報が抜き取れる装置がつけられ、近くに小型カメラが設置されており暗証番号なども把握されてしまいます。
そのため、気づいたときには大金が使われていたということもあるのです。スキミング被害は世界でも多発しているのがインドネシアです。観光客が多いジャカルタでは頻繁に行われています。
ATM以外でも、クレジットカードが使えるお店で使用したところ、スキミング被害に遭うというケースも多く起きています。
ジャカルタ旅行を安全にするための注意点
ジャカルタ旅行は、危険がつきものです。しかし、ジャカルタに良い思い出がある人や、良い旅行ができたと感じている人もいます。
様々な犯罪があり、盗難の危険性も高いジャカルタですが、安全な旅行の方法もあるので紹介します。犯罪の標的として狙われないようにしましょう。
目立つ服装をしない
インドネシアのジャカルタは、経済発展もしているため国民の不満が少ないようにも見えますが、労働条件の悪さや低賃金に不満がある人も多くいます。そのため、窃盗が多いのです。
窃盗で狙われたり、他の事件に巻き込まれないためにも目立たないようにしてください。特にインドネシアはイスラム教徒も多くいます。派手な服装はすぐに目についてしまうでしょう。
派手な色や柄の服装は好ましくないのでシンプルなものにし、薄手の長袖などを羽織っておくことをおすすめします。
乗り合いバスには乗らない
乗り合いバスは、強盗や窃盗の危険性が高まるので、できるだけ使わないようにしてください。スリが発生することも多いですが、最も怖いのは強盗の集団が入ってくることです。
強盗団から金品を求められるだけでなく、武器を使用されて脅されることも考えられるでしょう。乗り合いのバスはたくさんあります。そのため、利便性が良いようにも感じるでしょう。
スリや強盗だけではなく、運転マナーにも危険性があるのでできるだけ利用せず、車移動がおすすめです。
貴重品は持ち歩かない
スリやひったくり、置き引きが多いため、貴重品を全て持ち歩くのは危険です。その日に使わないものや、常に持っておく必要がないものはホテルのフロントに預けるなどして安全な場所に保管しましょう。
例えば、現金を毎回外に出るたびに持ち金全てを持っていくというのは危険です。必要な分だけ持ち、持ち歩くときも分散させて保管しましょう。スマホなどは見えないようにしてください。
歩きスマホをすると、スマホを奪われるだけでなく、持っているバッグも差し出すように要求され、全てを失うことも考えられるのです。
コンビニのATMは使用しない
ジャカルタにも、コンビニにATMがあります。しかし、気軽に利用するとスキミング被害に遭う可能性があるためコンビニではATMを使わないようにしてください。他にも、ショッピングモールや空港のATMも危険です。
ATMを使うときは銀行を選択してください。ただ、できるだけ、ATMは利用しない方向で旅行したほうがいいでしょう。ATMを外国人観光客が使うと、その後をつけられて強盗に遭う可能性もあります。
ATMはお金を匂わせるものなので、海外では信用しないようにしてください。ジャカルタでは被害が多い犯罪の1つです。
ブルーバードタクシーを利用する
タクシー強盗があるジャカルタの治安はやはり良いとは言えません。タクシー強盗は流しのタクシーを使うことで起きています。また、ぼったくりタクシーも同様です。
ジャカルタでタクシー移動をするときは、「ブルーバードタクシー」を利用してください。ブルーバードタクシーは最大手の正規のタクシーでとても安全です。危険性がほぼありません。
メーター制できちんとした正規の料金しか請求されません。ブルーバードタクシーはアプリで呼ぶことができます。どこに行くにも、ブルーバードタクシーの利用が一番安全でしょう。安全な旅行には必須のタクシーです。
ジャカルタの治安は政治情勢に注意しよう!
インドネシアのジャカルタの治安は、完全に悪いとは言い切れないものの、決して良いとも評価できないところがあります。危険と思って行ったら意外と治安が良いと感じたという人も確かに沢山います。
しかし、スリやひったくり、強盗に加え、デモやテロが起きた過去もあるので、注意しなければなりません。ジャカルタでのテロが次にいつ起きるのかも分かりません。旅行中に絶対にないとは言えないのです。
何かしらのトラブルに巻き込まれる可能性がそれなりに高いので観光時は注意してください。また、政治情勢や社会情勢で治安が変わるため、インドネシア全体の情勢にも注目した旅行にしてください。