倶多楽湖は人気観光スポット!釣り・ボートや展望台・アクセスなどを紹介
北海道南部の登別にある倶多楽湖は、きれいな円形をしたカルデラ湖です。ヒメマス釣りやボート、カヤックなどのアウトドアスポーツが楽しめるほか、登別温泉にも近く、雄大な北海道の自然を堪能できます。 倶多楽湖で大自然に包まれてのんびりと過ごしてみませんか?
目次
北海道の倶多楽湖は人気の観光スポット!
北海道南部、登別近郊白老町にある倶多楽湖は、倶多楽山の火山活動によってできたカルデラ湖です。全周約8kmのほぼ円形に近い湖は、日本で第2位の透明度を誇ります。ヒメマス釣りやボートを楽しむことができる、知る人ぞ知る人気スポットです。
北海道の倶多楽湖とは?
北海道の倶多楽湖、と言われてすぐに見当がつかないひとも多いかもしれません。登別温泉に近いこの湖は、国立公園の一部なので、観光開発も盛んではなく、知る人ぞ知る観光スポットでした。
以下で、倶多楽湖の魅力について少し説明しましょう。
倶多楽湖は白老町の円形カルデラ湖
倶多楽湖は、倶多楽山の火山活動によってできたカルデラ湖です。カルデラ湖とは、火山の噴火によって山の中のマグマが噴出し、空洞になった部分が陥没し、そこに水がたまってできた湖のことを指します。
倶多楽湖も同じようにして、約4万年前に形成された湖です。ここ数百年は火山活動の記録がみられませんが、登別の地獄谷など、近くの火山ではまだ水蒸気爆発が起こっている地点もあり、地球のダイナミズムを感じられます。
カルデラ湖の周囲の外輪山と呼ばれる部分は標高が最高で約500mあり、噴火前の山の高さをしのぶことができます。
倶多楽湖にはどんな生き物がいるの?
倶多楽湖は水が澄んでいる分栄養の少ない湖で、以前はほぼエゾサンショウウオのみが生息する湖でした。
エゾサンショウウオは北海道の固有種で、11-15cmほどの小さなサンショウウオです。戦前には、倶多楽湖でエゾサンショウウオが幼生のまま成熟する「ネオテニー」という珍しい現象が観測されたこともあったそうですが、近年は確認されていません。
栄養となる食べ物が少ない湖内で、食べ物を多く摂らずに繁殖できるよう、このように適応したといわれています。
長い間住むものもほとんどいない倶多楽湖ですが、明治43年に同じ北海道の支笏湖などからヒメマスが移入されました。ヒメマスは貧栄養状態で低い温度の水質を好み、味もおいしく、レジャーフィッシングの対象ともなることから、倶多楽湖に移入するのに最適でした。
夫の事業を引き継いで、この湖にヒメマスを根付かせたのが、「馬上の貴婦人」「湖畔の奥様」とも呼ばれた中尾トメでした。彼女はこの倶多楽湖に魅せられ、教養ある女性ながら、湖畔で独り住まいしながら炭焼きや材木業などを営んだそうです。
興味のある方は、芥川賞作家の八木義徳による『倶多楽湖』に詳しく書かれているのでぜひ手にとってみてください。
冬季は道路が通行止めされる
倶多楽湖に向かうためには、登別から道道350号倶多楽湖線を使います。しかし、この350号線は冬季の間通行止になってしまいます。春から秋にかけてのみ楽しめる倶多楽湖の景色なので、観光の計画を立てる際には注意しましょう。
なお、通行止の詳しい日程は年によって異なります。
倶多楽湖でおすすめの観光スポット3選!
以上のように、倶多楽湖は自然豊かな秘境の観光地です。次に、倶多楽湖でおすすめのスポットを3つ紹介しますので、観光の際はぜひ参考にしてみてください。
①扇型展望台
道道350号線を登別から倶多楽湖に向かう途中にあるのが扇型展望台です。倶多楽湖の周囲の外輪山は道が整備されておらず、立ち入りができないので、ここが倶多楽湖を上から展望できる唯一の場所です。湖畔ではよく見えない湖のきれいな円形が、上から見るとよくわかります。
駐車場と展望台があるだけのシンプルな場所ですが、駐車料は無料ですので、湖に向かう途中の休憩がてらぜひ立ち寄ってください。
②倶多楽湖湖畔
展望台で一休みしつつ上からの倶多楽湖の眺めを楽しんだら、いよいよ倶多楽湖のそばまで降りていきましょう。350号線沿いにさらに走ると、「倶多楽湖畔」に到着です。
ここは倶多楽湖の南西に当たる場所で、かつてここにヒメマスを定着させた中尾トメもここに居を構えていました。現在その屋敷はもうありませんが、その跡地周辺に「ルート350レイクキャビン」というレストハウスがあります。下でご紹介するアクティビティもこちらが拠点です。河童もいるそうなので、敷地内は徐行し、注意して進んでくださいね。
水際まで行くと、倶多楽湖の透明度の高さがよくわかります。早速アクティビティに飛び出したいところですが、まずはレストハウスでのんびりコーヒーでも飲みながら雄大な北海道の自然を胸いっぱいに吸い込むのもおすすめです。
③倶多楽湖の紅葉
倶多楽湖が一番美しい季節、それは秋の紅葉シーズンです。寒さ厳しい北海道なので、紅葉の時期は本州より早く10月のはじめから中頃にかけてです。
この時期北海道のあちこちで紅葉狩りが人気ですが、倶多楽湖は静かに紅葉を楽しみたい人におすすめ。まさに静謐という言葉が似合うスポットです。
北海道では10月でもかなり気温が下がるので、防寒をしっかりして楽しみましょう。カヌーで漕ぎ出して紅葉を眺められるのも、倶多楽湖ならではの良さです。
倶多楽湖でおすすめのアクティビティ3選!
景色が美しい倶多楽湖ですが、もちろんそれだけではありません。アウトドア派にうれしいアクティビティも充実しています。ここからは、その中でも人気のアクティビティを3つご紹介します。
①釣り
倶多楽湖のアクティビティといえばまずはこれ!ヒメマス(チップ)釣りです。上でもお話したとおり、元々この湖にはいなかったヒメマスですが、今ではすっかり定着して、釣り人には絶好のポイントとなっています。
忙しい日常を忘れ、ゆっくりと景色を眺めながら、コーヒー片手に釣り糸を垂れてみてはいかがでしょうか。
例年ヒメマス漁の解禁は5〜10月頃ですが、魚の成長具合を見計って決定されます。あまり大きくなっていない場合は解禁されない年もあるので、事前の情報収集をしっかり行ってから遊びにいきましょう。
②ボート
レストハウス「ルート350レイクキャビン」では、アクティビティに必要な道具を借りることもできます。
ボートはその中でも初心者向けのアクティビティ。手漕ぎボートのほか、足で漕ぐスワンボートやモーターボートも借りられます。スキルや人数に合わせてレンタルしましょう。
③カヤック
カヤックはボートと違って1本のオールの両端に水かきがついていて、前方向に進みます。細長いため水の抵抗を受けにくく、推進力が高いので長い距離を漕ぐのにはこちらの方がおすすめ。
なお、生態系保存のため自家用のカヤックやカヌーの持ち込みは禁止されています。こちらもレストハウスでレンタルしましょう。
④SUP
最近新しく人気が出ているアクティビティがSUP(スタンドアップパドルボード)です。従来のカヤックやカヌーと違って、立ち漕ぎで進みます。サーフィン感覚のスリルを味わえる上に、サーフィンよりも安定性があり、スキルがなくても楽しめます。
沖へ行くのが不安という方には、浅瀬でのんびり楽しめるこちらがおすすめ。
倶多楽湖へのアクセス方法!
魅力いっぱいの倶多楽湖ですが、どのようにして行くのでしょうか。次に倶多楽湖へのアクセス方法についてご紹介します。
倶多楽湖への車での行き方
倶多楽湖周辺は支笏洞爺国立公園の区域内なので、自然保護のため鉄道やバスなどは利用できません。倶多楽湖へはマイカーやレンタカー、タクシーで向かいましょう。
とはいえ、あまり遠い道のりではありませんのでご安心を。道央自動車道登別東ICから、道道350号倶多楽湖線で約10分です。登別からも約15分でアクセス可能なので、登別温泉の行き帰りに立ち寄るのに最適です。
なお、所属する自治体である白老町からは道がなく、アクセスできないので注意が必要です。また、上記のように冬は道が通行止になるので、春から秋にかけてだけ訪れることができるのにも注意です。
倶多楽湖は公共交通機関で行けないの?
倶多楽湖最寄りの鉄道駅はJR登別駅ですが、ここからバスなどの公共交通機関は出ていません。現地まで行くには、駅からタクシーを使いましょう。こちらも、約15分の道のりです。
倶多楽湖周辺でおすすめの飲食店3選!
北海道旅行といえばグルメも楽しみの一つです。カニやホタテなどのシーフードに、じゃがいも、かぼちゃなど、誰もが大好きなおいしいものがたくさんあります。
倶多楽湖でアウトドアスポーツを楽しんでお腹がすいたらぜひ訪れてほしい、周辺のおすすめグルメスポットをご紹介します。
①温泉市場
登別市内にある「温泉市場」は、登別港で水揚げされたとれたての魚介を食べられるお店です。エビやイカ、ウニなどがたっぷりと盛られた海鮮丼はボリューム満点。磯の香りが口いっぱいに広がります。
旬の時期には、ホタテやエビを店内の炉端で焼いたアツアツをそのままいただくこともできます。炭火でじっくり焼き上げているので、香ばしさ満点です。
また、「市場」の名前のとおり登別港で水揚げされた魚介を市場価格で購入することも可能です。お店から直接発送することも可能なので、家に帰ってもお楽しみが続きそう。また、お土産にも便利です。
住所 | 〒059-0551 北海道登別市登別温泉町50 |
電話番号 | 0143-84-2560 |
営業時間・定休日 | イートイン:11:30-19:30(ラストオーダー) 購入:10:30~20:00 |
予算 | ランチ:1000-2000円 ディナー:2000-3000円 |
駐車場の有無 | 無し |
アクセス | JR登別駅から車で約15分 登別温泉街内 |
公式HP |
②北海道BBQ NOBOJIN
続いてのおすすめ飲食店は「北海道BBQ NOBOJIN」です。こちらは本州ではなかなか食べる機会のないジンギスカンのお店です。ジンギスカンは、中央が盛り上がってお椀をひっくり返したような形状の鉄板でラム肉や野菜を焼く要理で、北海道の郷土料理として人気です。
こだわりの牧場から仕入れた新鮮なラム肉は、臭みがなくて初心者もおいしく食べられます。ラム肉が苦手な場合でも、和牛や海鮮などでジンギスカン気分を味わえる他、しゃぶしゃぶやすき焼きのメニューも用意されているので幅広い年齢層が楽しめるお店です。
ランチにはジンギスカン丼やカルビ丼などのお手軽メニューも人気です。登別温泉街の中にあり、観光の合間にぴったりなので、がっつり食べたい、北海道を味わいたいという方におすすめです。
住所 | 〒059-0551 北海道登別市登別温泉町 石川ビル 2F |
電話番号 | 0143-83-6611 |
営業時間・定休日 | 11:00 ~ 21:00、無休 |
予算 | ランチ:1000-2000円 ディナー:2000-2000円 |
駐車場の有無 | 無し |
アクセス | JR登別駅から車で約15分 登別温泉街内 |
公式HP |
③そば処 福庵
「そば処 福庵」は登別温泉街にある本格手打ちそばのお店です。おそば屋さんながら、こちらのお店では天丼も人気。北海道らしく新鮮なエビの天ぷらがなんと3本もついていて、お得感が満載です。
もちろんおそばもおいしく、中でも道内産のそば粉を石臼でひいた本格蕎麦は香りも食感も一級品です。こちらは数量限定メニューなので、早めにお店に行くことをおすすめします。
北海道の魚介や美味しいお肉も素敵ですが、ちょっと胃を休めたいなというときにぜひおすすめしたい、人気のおそば屋さんです。昼営業と夜営業の間はお休みなので注意してください。
住所 | 〒059-0551 北海道登別市登別温泉町30 |
電話番号 | 0143-84-2758 |
営業時間・定休日 | 11:30-14:00、18:00-22:20 不定休 |
予算 | ランチ:1000-2000円 ディナー:1000-2000円 |
駐車場の有無 | 無し |
アクセス | JR登別駅から車で約15分 登別温泉街内 |
公式HP |
倶多楽湖と一緒に行きたい登別温泉のおすすめ宿3選!
倶多楽湖から車でわずか10分の場所にある登別温泉。倶多楽湖でアウトドアアクティビティを思い切り楽しんだら、冷えた体を温泉で温めましょう。
登別温泉は北海道屈指の人気温泉で、古くからこの地方のアイヌの人々に薬効のある温泉として親しまれていました。明治に入ると湯治場としての開発が進み、その後は地獄谷や登別原始林、登別地獄まつりなど観光地としての人気が高いスポットです。
登別温泉とひとくちに言っても、異なる泉質の温泉が9種類もあり、毎分3,000リットルの湧出量とともに、日本でもっとも豊かな温泉のひとつに数えられています。
この登別温泉の中でも、特に人気のお宿を3つご紹介します。
①登別万世閣(日帰り入浴可)
最初にご紹介するのは登別万世閣です。こちらのお宿はファミリーに人気で、小さな子供連れにも安心なサービスがたくさん。キッズスペースや授乳室だけでなく、浴場内の子供用椅子や脱衣所のベビーベッドなど、温泉もしっかり楽しめる設備がうれしいです。また、子連れ旅行の際の様々な相談を受け付けてくれるキッズサポーターも配置されていて、安心して宿泊できます。
広々とした館内には食事処とバイキングがあり、キッズメニューも豊富。
もちろん温泉は内湯、露天風呂、寝湯などバラエティ豊かな湯船で、地獄谷から引いた硫黄泉をゆっくり堪能できます。日帰り入浴も可能なので、他の観光地とセットでも訪れることができます。
住所 | 〒059-0551 北海道登別市登別温泉町21 |
電話番号 | 0143-84-3500 |
営業時間・定休日 | 日帰り入浴:13:30~20:00(最終受付18:00) |
予算 | 【日帰り入浴】 大人:1100円 小人:550円 【1泊目安予算】 大人:10000円 小人:7000円 |
駐車場の有無 | 有 |
アクセス | 新千歳空港から高速道路で登別IC、約5km。約1時間。 倶多楽湖からは道道350号線で道なりに約15分。 |
②第一滝本館(日帰り入浴可)
1858年(安政5年)、江戸の職人滝本金蔵が妻の皮膚病を治すために北海道に移住し、この地に小さな湯治小屋を建てました。これが第一滝本本館の始まり、そして登別温泉街の始まりでもあります。妻の病気が直ったことが評判となり、湯治小屋は湯治宿へ、そして現在の滝本第一本館へと発展しました。
登別だけではなく道内でも最も歴史あるこのお宿は、地獄谷に最も近い温泉宿でもあります。大浴場は地獄谷の正面に位置していて、お湯につかりながらもうもうと湯気の出る地獄谷の様子を眺めることもできます。
泉質は、地獄谷から湧き出る硫黄泉、芒硝泉、酸性緑ばん泉、食塩泉、重曹泉の5つがあり、1回の入浴で何種類もの温泉を楽しめるのがこちらのお宿の魅力です。
ミシュランでも星1つを獲得した北海道屈指の人気宿で、ぜひ体も心も温まりましょう。こちらも日帰り入浴可能なので、他のお宿に泊まっているけどいろんな泉質を楽しみたいという方にもおすすめです。
住所 | 〒059-0551 北海道登別市登別温泉町55番地 |
電話番号 | 0120-940-489 |
営業時間・定休日 | 日帰り入浴:9:00~16:00 (夕割)16:00~18:00 |
予算 | 【日帰り入浴】 大人:2250円 (夕割1700円) 小人:1100円(夕割825円) 【1泊目安予算】 大人:20000円 小人:14000 |
駐車場の有無 | 有り |
アクセス | 新千歳空港から高速道路で登別IC、約5km。約1時間。 札幌発着送迎バス有(要予約)。 倶多楽湖からは道道350号線で道なりに約10分。 |
③旅亭花ゆら
3つ目の宿は「旅亭花ゆら」です。ちょっとハイグレードなこちらのお宿は、客室露天風呂付きのお部屋もあるゆったりとした場所。中心部から少し離れているので、静かな雰囲気なのもおすすめポイントです。
お食事も上品な会席料理に北海道の食材が取り入れられた優雅な内容で、見た目にも楽しく、リッチな気分が味わえます。量が少なめの少量会席プランがあることも、女性には嬉しいポイントです。
泉質は、硫黄泉、単純硫黄泉、子宝泉の3つを楽しむことができます。
アメニティの浴衣もかわいいので、カップルでちょっと贅沢旅行にも人気のお宿です。
住所 | 〒059-0551 北海道登別市登別温泉町100 |
電話番号 | 0143-84-2322 |
営業時間・定休日 | - |
予算 | 【日帰り入浴】 なし 【1泊目安予算】 大人:30000円 小人:21000円 |
駐車場の有無 | 有り |
アクセス | 新千歳空港から高速道路で登別IC、約5km。約1時間。 倶多楽湖からは道道350号線で道なりに約10分。 |
倶多楽湖で絶景や釣りを楽しもう!
透明な水をたたえた倶多楽湖は登別温泉近くの静かな湖です。ぜひ、その美しい湖水と外輪山の景色を堪能しながら、アクティビティを楽しんでください。