ウクライナの治安は危険?安全?旅行や観光で注意すべき点を解説!
ウクライナは自然豊かなヨーロッパの国です。美男美女が多い国としても知られています。日本からは13時間ほどかかる遠い国であり、日本人観光客もそんなにいません。だからこそウクライナに魅力もあるのですが治安は良いのでしょうか?治安情報や危険情報についてまとめました!
目次
ウクライナ旅行をする前に知っておきたい治安状況
ウクライナというと、体操が強く日本のライバル国としても存在しています。また、日本では見ることができない豊かな自然が多くあり、ウクライナには絶景ポイントが多々あるでしょう。
憧れのヨーロッパ旅行がしたいと思ったとき、ウクライナに目をつけることもあるはずです。ウクライナには、キエフなどに世界遺産もあるので魅力がたくさんあるのです。
今回は、ウクライナの治安や危険情報、安全のための注意点などについて紹介します。ウクライナはどんな特徴を持つ国なのでしょうか。
ウクライナとはどんな国?
東ヨーロッパにある「ウクライナ」は、ロシアやポーランド、ハンガリー、スロバキア、ルーマニア、モルドバ、ベラルーシなど多くの国が隣接する大国です。首都はキエフ、最大都市もキエフです。
人口は約4200万人で国民のほとんどが宗教に属していません。しかし、キリスト教の概念を持っている人は多くいます。多くの人がウクライナ人ですが、中にはロシア人も存在しています。ルーマニア人やユダヤ人などの少数民族もいます。
ロシア依存と言われた経済は、ロシアとの関係が悪化することで経済危機になり、GDPも下がっています。ウクライナ情勢には不安があることも確かです。
ウクライナの言語
ウクライナでは、ウクライナ語が使われています。また、ロシア語を話す人も多く、国民にはウクライナ語もロシア語も話せる人がたくさんいます。ソ連時代にロシア語が浸透しているのです。
ウクライナでは、英語はあまり使われていません。ただ、観光客向けに英語表記をしているエリアもあるため、全く英語で過ごすことができないとは限らないでしょう。
簡単なウクライナ語やロシア語での挨拶ぐらいは覚えていくことをおすすめします。
ウクライナの通貨
ウクライナの通貨は、「フリヴニャ」です。2019年12月現在の1フリヴニャは4.60円です。日本円からの両替はキエフで行うことができるものの、そんなに需要がありません。また、レートも悪いのが基本です。
そのため、アメリカドルかユーロからの両替がおすすめです。日本円よりも明らかにレートがよく、両替ができる場所もたくさんあります。また、クレジットカードの使用も可能です。
ウクライナはロシアよりも物価がとても安いため、両替する金額も予め考えておいたほうがいいでしょう。
外務省発表によるウクライナの危険度
ウクライナの治安は、危険レベル1と危険レベル3がついています。危険レベル2を飛ばして危険レベル3がついているので、かなり治安が悪いエリアがあるということです。ウクライナでは、武力勢力が住民と対立するという危険な状況が起きています。
また、警察署や保安庁が襲撃された事件もあります。危険レベル2から危険レベル1に引き下げられた地域もありますが、スリや強盗などの犯罪は目立っています。そのため、治安が良くなったとは思わないほうがいいでしょう。
ウクライナは政府が統治できていないことから、トラブルに巻き込まれたときに日本大使館が援護するというのが難しい状況にもなっています。これらの事実がウクライナの治安の悪さを象徴しているのも分かるでしょう。
ウクライナの都市別の治安状況
ウクライナは、危険レベルが出ている国ですが、場所によっては治安が比較的安定しているため、安全な旅行も可能です。しかし、危険が及ぶエリアもあり、中には危険レベル3と治安が極めて悪い場所もあります。
ウクライナを安全に旅行する計画を立てるためにも、都市別に治安をチェックしていきましょう。治安が良い場所に滞在し、観光することをおすすめします。
ここでは、ウクライナで治安に注意したい都市と、治安が比較的良好な都市を知ることができるので、旅行計画のときにも参考にしてください。
キエフ
首都であり最大都市のキエフは、危険レベル1です。キエフの治安は普段は悪くありません。しかし、社会保障を巡ってデモが起きています。ウクライナの政府関係者が乗る車両に爆弾がしかけられる爆発事件も起きました。
キエフは一番政治情勢に治安が左右される場所です。人口も多いため、大きな事件が起きることも考えられるでしょう。また、スリなどの窃盗事件もあるので注意してください。
オデッサ
比較的穏やかな治安で、事件性が少ないエリアです。しかし、ぼったくりにも詐欺にも似たような行為が頻繁に起きています。頼んでもいないのに記念撮影をされ、高い料金を請求されるというものです。集団で行う犯行なので注意してください。
また、物乞いやホームレスも多くいます。夜になると増えるため、夜間はあまり出歩かないほうがいいでしょう。
ただ、テロなどの大きな事件は起きていないため、日本人でも安全な観光を楽しむことが可能です。しかし、道路などの整備がうまくできていない場所が多いため、怪我に注意してください。
リヴィウ
ヨーロッパらしい建築物があり、旧市街を楽しめる人気の観光スポットが多い都市です。ここの治安はとても安定しています。危険レベル1がついているので、注意は必要ですが、穏やかで過ごしやすさを感じるでしょう。
犯罪発生率が極めて低いため、観光客が安全に旅行することもできれば、夜間の外出もそんなに危険ではないと言われています。スリなどの犯罪に遭わないための最低限の注意はしておきましょう。
ウクライナ東部
反政府の組織がいるエリアで、襲撃などが起きる可能性がとても高く治安が悪い都市です。凶悪な武器が流出しているため、誰がいつ犯罪を起こそうとしているのか分かりません。
また、ドネツクの警察に捕まる可能性もあります。ウクライナ東部は、危険レベル3のエリアが固まっているので治安が悪く多くの危険に満ちていると思ってください。
ウクライナでの観光客をターゲットにした犯罪
ウクライナでは、観光客だと分かると観光客をターゲットに様々な犯罪が行われています。日本人はアジア人のため、ヨーロッパではとても目立つ存在です。
ターゲットにならないためにも、観光客に対してどんな犯罪が起きているのか見ておきましょう。ウクライナは、都市別に治安の良し悪しがありますが、ほぼ全域で起きる可能性がある犯罪なのでどこを観光していても注意してください。
スリ
ウクライナのスリは、とても巧妙で慣れた犯行をしてきます。強引に貴重品を奪うというよりは、気づいたら奪われていたという手口が多いため、スリが上手なのです。
多くは、グループ犯でターゲットを囲んで盗むという犯行が横行しています。地下鉄内での犯行がとても多いのですが、マーケットやレストランなどでもスリ被害が多発しています。
ジャケットの内ポケットは、一見安全なエリアに感じますが、ウクライナのスリ犯は狙ってくるので内ポケットは空っぽにしておきましょう。
強盗
写真を撮っているときにデジカメを奪われ、揉みあいになった結果、殴られて奪われるという事件が起きています。また、ホテルに戻る途中に金品を要求され、殴られる事件もあります。
ウクライナでは、アジア人を狙うとか日本人を狙うという犯罪ではなく、観光客を狙っています。そのため、ヨーロッパの人も被害に遭うことが多いため無差別な反抗をする可能性が高いでしょう。
スキミング
ウクライナで過去にも多くて現在にも多いと言われているのがカードのスキミングです。カード情報を抜き取る機器がつけられたATMが多く、ATMを使用することでスキミングされ、気づいたら多額の使用履歴が残るという状況になります。
ウクライナでは、なるべくATMの使用は避けたほうがいいでしょう。ATMの数が多くてとても便利ではあるものの、それだけスキミングのチャンスも多いということです。
特に、ATMがむきだしになっているところは要注意です。スキミングの機器がつけられている可能性が高いでしょう。
財布落とし
財布落としには、様々な手口があります。基本的なものは、財布を目の前で落とされたために拾って届けると、現金が減っているから盗んだだろと言われ弁償させられるものです。
時には、財布を見せてと言われたり、荷物検査もさせられてその隙に金品を奪われることがあるでしょう。また、拾った財布の中身を山分けしようと言われ、山分けしたらその直後に持ち主が現れて弁償と、口止め料を請求するというグループ犯もいます。
財布落としの騒ぎにかけつけた偽警官により、荷物チェックをされてカードを奪われたというトラブルもあります。色んな手口があるため、財布が落とされたときは拾わないのが1番です。
ウクライナを安全に旅行するための注意点
ウクライナでは、他にない手口で観光客を狙っている人もいます。安全な旅行にするにはどんなことに注意すべきかについて紹介します。
基本的には、治安が良いエリアを観光するというのは大事なことです。治安が悪い場所や、事件が多い場所には自分から近づかないようにしましょう。
目立つ服装をしない
ウクライナでは、宗教的事情で服装に関する規制というものはありません。しかし、財政難などで貧困者が増えているのが現実です。そのため、目立つ服装をするとお金があるように見られたり、観光客であることがすぐに分かってしまいます。
夏はとっても暑く、冬はとっても寒いウクライナでは、気候に応じた服装をするのと同時に、目立たない服装を心掛けてください。アクセサリーなどは外しておくことをおすすめします。
新しい服を買ってウクライナで着るよりも、この旅行で着るのは最後にしてもいいと思えるような着なれた服装をしたほうがいいでしょう。
荷物から目を離さない
スリが多く、とても上手い手口を使ってくるので、他の国に行ったときよりも荷物への注意力を高めてください。足元に置いたり、リュックを後ろに背負ったりするとあっという間に盗られてしまいます。
そのため、洋服で隠すとか、貴重品はポケットには入れずにバッグの中で管理するなどのように徹底したほうがいいでしょう。そして貴重品が入っているバッグは、常に自分の目に入るところで持ちましょう。
夜間の一人歩きはしない
強盗事件の多くが夜間に起きているので、夜間の治安はさらに悪くなると思ってください。安全な旅行にするためには、夜間は出歩かずに日中の観光を楽しむことです。
しかし、ホテルも侵入されて金品を奪われることがあります。ホテルで夜間を過ごすときには、鍵を必ずかけて、人が来ても開けないでください。
業者が来たときには、ロビーに確認をとりましょう。
携帯電話を貸さない
ウクライナでは、携帯電話を狙った盗難もあります。いきなり話かけられて、電話を貸してほしいといわれることがあるでしょう。もし、貸してしまったら、そのまま盗まれてしまうこともあります。
携帯電話を盗まれると、帰国してからも色々と手続きが大変です。また、個人情報も入っているため、危険もつきものです。ウクライナに旅行に行くときは、旅行用に携帯電話を契約し、安い機種を持ち歩いたほうがいいでしょう。
そして、貸してほしいと言われたときは断ってください。日本語や英語が分からない人は、ジェスチャーで近づいてくる可能性もあります。意味が分かっても分からなくても対応しないようにしましょう。
貴重品や多額の現金を持ち歩かない
ウクライナ旅行に行くときは、絶対になくしたくないと思うものは日本に置いていってください。パスポートなどの忘れてはいけない貴重品は、旅先でしっかりと保管しておきましょう。
また、スリが多いので現金もたくさん持ち歩かないことです。現金は少額でも分散して持ち歩いたほうがいいでしょう。クレジットカードも、より安全な場所に入れて持ち歩きましょう。
ウクライナは物価が高いわけではないので、多くのお金を持ち歩く必要はありません。現金が足りなくなる心配よりも、盗まれる心配を強くしたほうがいいでしょう。何泊もする場合も、1日に必要な金額のみを持ち歩けば十分です。
ウクライナの旅行は治安の注意喚起に注目して行おう!
ウクライナの治安は、基本的にはそんなに良くありません。情勢が悪いのでウクライナ自体が不安定になっているのです。そのため、治安にも影響し、窃盗や強盗が多くなったりデモや暴動が置きやすい状況にあるのです。
観光スポットでも安全に過ごすことができるかは分からないので常に緊張感を持ちましょう。知らない人に話しかけられたときや怪しいと思ったときは警戒心を高めてください。都市別に治安格差もあるので、治安情勢にあわせた行動が大切です。
また、スキミング被害が多いのでカードの使用履歴を細かくチェックすることと、カードの利用停止の連絡先を予め控えておくことをおすすめします。できるだけ安全対策をとってウクライナの観光を楽しむようにしましょう。