ウズベキスタンの治安は良い?サマルカンドなど観光で注意すべき点も紹介
ウズベキスタンは綺麗な建物や世界遺産に魅了される国です。海がない内陸国で日本からは約9時間ほどかかります。ウズベキスタンを観光するときに気になるのが治安でしょう。ウズベキスタンで治安が悪い場所や良い場所、注意したいことについてまとめました!
目次
ウズベキスタンへの旅行前に知っておきたい治安状況
ウズベキスタンと言えば、建物がとても美しく、細かい柄にまで魅了されてしまったり、お洒落な雰囲気にも溢れているイメージがあります。ウズベキスタンを観光するというと珍しいと思われることもあるでしょう。
しかし、成田空港からの直行便があるため、比較的行きやすい海外でもあります。そのウズベキスタンですが、現在の治安は安定しているのでしょうか。
今回は、ウズベキスタン全体の治安や地域ごとの治安、注意点などについて紹介します。異国世界広がるウズベキスタン観光を安全に楽しみましょう。
ウズベキスタンとはどんな国?
「ウズベキスタン共和国」は、中央アジアに位置し、カザフスタン、トルクメニスタン、タジキスタンキルギス、アフガニスタンと隣接する国です。二重内陸国としても知られています。
首都はタシュケントで最大都市もタシュケントです。人口は約3200万人で年々増えてきています。中央アジアの中でも最も人口が多い国です。人口の約9割がイスラム教を信仰しており、ロシア正教会を信仰している人もいます。
多民族国家でもあり、ウズベク人やタジク人、ロシア人など多くの民族が存在しています。ソ連時代の共和国の1つでもあるので、ソ連時代の名残が残る国でもあります。
ウズベキスタンの言語
ウズベキスタンの言語は、ウズベク語です。ロシア語やタジク語を使う人もいます。民族が多いので、地域ごとに使われる言語が異なることもあります。
ウズベキスタンでは、最近は英語教育もしているので都市部や観光スポットで英語が通じる可能性もありますが、ほぼ通じないと思ってください。第一外国語は英語ではなくロシア語です。
ウズベク語でありがとうは「ラフマット」、OKは「ヤッシ」などのように簡単な挨拶を覚えていきましょう。
ウズベキスタンの通貨
ウズベクスタンの通貨は「スム」です。2019年12月現在、1スムは0.011円です。1000スムが最高紙幣と言われているため、10000円を両替するとかなりの量のスムが札束になって戻ってきます。
ウズベキスタンはアメリカドルを使うことができます。主要な場所ではアメリカドルの使用が認められており、アメリカドルでの支払いのほうが便利なときもあります。ただ、おつりがないこともあるので注意しましょう。
ウズベキスタンでは、アメリカドルとスムを併用した支払いも可能です。スムも最低限両替しておくと便利でしょう。
外務省発表によるウズベキスタンの危険度
ウズベキスタンは、全土において危険レベルがついています。ほぼ全てが危険レベル1で、一部で危険レベル2、危険レベル3があります。治安を安定させようと政府も奮闘していますが、アフガニスタンなどの治安が悪い国が近い分危険も伴います。
地雷が埋められている場所もあるので、近づくと爆発する可能性もあるでしょう。また、経済困難が理由で窃盗や強盗などのトラブルも多発しています。
とても治安が悪い危険なエリアがあることから、ウズベキスタン全体に危険レベルがつけられていると思ってください。実際は治安が良いと言われ、観光に適している場所も存在しているのです。
ウズベキスタンの危険な地域
ウズベキスタンは、危険レベルが1~3までと、同じ国でもエリアごとに治安が随分と違うのが分かります。場所によっては安全な観光もできますが、場所によっては命の危険もあると捉えましょう。
まずは、ウズベキスタンで治安がとても悪い地域を紹介します。この地域には、近づかずに観光してください。外務省からも渡航をやめるように言われている地域があります。
タジキスタン・キルギス国境沿い
イスラム過激派、反政府武装勢力が存在していることから治安が悪い地域です。ウズベキスタン政府が、ウズベキスタンの治安を安定させるために、テロや殺人などの凶悪事件を起こしそうな組織からの攻撃を阻止するために、この辺には地雷が設置された過去があります。
しかし、現在は治安が安定してきていることや、隣国との国境問題により地雷の撤去が行われています。ただ、地雷が全て撤去された状態にはなっていません。万が一訪れてしまうと、地雷を踏んでしまう可能性があり危険です。
危険レベルも3が設定されている地域です。何かしらの攻撃があるというよりも、地雷による被害がとても心配されているため近づかないようにしましょう。
アフガニスタン国境沿い
危険レベル2がつけられています。アフガニスタンの治安情勢がとても悪いために、アフガニスタンとの国境沿いは何の事件に巻き込まれるか分かりません。テロが起きる可能性もあるのです。
イスラム過激派の組織がアフガニスタンにはいます。アフガニスタンは、他の国とも国境で接していますが、他の国も警戒しているためウズベキスタンに行くときにもこのエリアは注意しましょう。
立ち入りに制限がかけられている地域もあります。国境警備隊が危ないと判断しているエリアなので行かないようにしてください。
ウズベキスタンで治安の良い都市
ウズベキスタンを観光するならここがいい!というおすすめの地域を紹介します。ウズベキスタンの中でも治安がとても良い都市です。
基本的には、ウズベキスタンの治安は、上記で紹介したエリアを除けば安定しています。治安が悪いと聞いていた割には、とても良いと感じる観光客も多いでしょう。
しかし、それなりの犯罪も起きているので注意した観光にはしてください。
サマルカンド
青の都と言われるサマルカンドはイスラム文化が感じられる綺麗な建物が多い都市です。サマルカンド文化交差路は世界遺産にも登録されています。そのため、サマルカンドの観光は避けられないでしょう。実際にサマルカンドの治安は良いため人気があります。
警察による警備もしっかりしています。夜も人通りが多く安心して過ごすことができるでしょう。また、サマルカンドには、犯罪狙いではなく心から親切な人が多いとも言われています。とにかく優しくて気持ちよく観光ができるのです。
ただ、サマルカンドではスリや置き引きも起きています。軽犯罪には注意した行動は必要です。基本的には治安が良いので、気を緩めてしまわないことに注意しましょう。
ブハラ
サマルカンドと同じくらい人気の観光都市で、サマルカンドの前に観光する人も多いのがブハラです。ブハラの治安も良いと言われています。
ブハラは観光客が多く観光スポットもあることから、警察がしっかりと警備しています。言葉が通じにくいところはありますが、さほど心配しなくても大丈夫でしょう。
ブハラもサマルカンドと同じようにスリや置き引きには注意しましょう。また、流しのタクシーに乗ったときはぼったくりに遭う可能性もあります。治安の良さに気を許してはいけません。
ヒヴァ
小さな街で、歩いてでも観光が楽しめる場所です。ここもとても治安が良いと言われています。歩いて観光して安全なので、基本的に治安の心配はないと思ってください。昼間は人通りもあります。
ただ、夜になると治安が悪くなるわけではないものの、人通りがなくなります。日本人がヒヴァでトラブルに遭ったことはないものの、人が少ないときには動かないほうがいいでしょう。
また、ヒヴァはタクシーのぼったくりトラブルも多いので事前に対策してください。穏やかな治安だからこそ、ドラブルに遭ったときのショックは大きいものです。
ウズベキスタンでの観光客をターゲットにした犯罪
ウズベキスタンで観光客がトラブルに遭いやすいことについて紹介します。ウズベキスタンで観光客をターゲットにした犯罪は、海外では注意したい基本的なことが多いでしょう。
そのため、海外旅行に慣れている人にとっては常識でもあります。海外旅行に慣れていない人や、ウズベキスタンに初めて行く人はどんな犯罪が起きているのかについてしっかり把握しましょう。
治安が良い地域でも、犯罪は起きています。治安に関係なくどこでも注意が必要だということです。
スリ
ウズベキスタンのバザールを楽しんでいたところ、カバンから財布がなくなるというトラブルが発生しています。また、バックをナイフなどで切られて財布を盗まれていたというトラブルもあります。
バスや電車の中でもスリが行われており、観光客で被害に遭っている人はとてもたくさんいます。バスや電車で寝ていたら荷物がなくなっているとか、財布やスマホだけ盗まれたというトラブルもあるのです。
ひったくり
ひったくりもバザールや人が多い場所で起きています。突然カバンを奪われるひったくりや、携帯電話を歩きながら使っていたら、いきなり携帯電話をひったくられたという事件もあります。
基本的に、人が多い場所で一人でいる人や、暗くなってきたときに単独行動をしている人がひったくりに狙われています。
置き引き
ホテルのロビーで荷物を置いていたら置き引きに遭ったとか、レストランで荷物を椅子に置いていたら置き引きされたというトラブルがあります。
また、ホテルの部屋に置いている荷物の中を探られて、現金が奪われたというトラブルも起きています。ウズベキスタンでは、安全と思っていた場所に置いている貴重品も置き引きの対象になることを忘れないようにしましょう。
強盗
人があまりいない道に連れて行かれて暴行され、金品を奪われる強盗事件や、案内してあげると言われてついていったら殴られてお金を奪われたという事件もあります。
また、車に追いかけられて棒で殴られ、結果荷物を奪われたという事件も起きています。この事件は、1人に対して犯人が3人いたため、圧倒的不利な状態で強盗されているのです。
ウズベキスタンでは、強盗事件はとても多く起きています。歩いていると数人から殴られて金品を奪われた人もいます。
ウズベキスタンで安全に旅行するための注意点
ウズベキスタンは、確かに危険レベル3がある治安が悪いエリアもある国です。しかし、思っていた以上に観光しやすいと感じるほど治安が良いエリアもあります。
ただ、治安が良いエリアを観光しているときにも注意したいことがあるため紹介します。美しいウズベキスタンの街並みを、安全に観光してください。
夜は外出しない
ウズベキスタンは、夜も人通りが多い場所もあり、実際に夜歩いていても治安に不安を感じなかったという人もいます。しかし、夜は強盗被害が増えています。観光客は分かりやすいので目をつけられてしまいます。
夜は外出を避けて日中の観光を楽しみましょう。特に、単独行動をする人は早めにホテルに戻ってください。夜行バスで移動するときは、周りに注意し、乗車中にも注意を怠らないようにしてください。
多額の現金を持ち歩かない
ウズベキスタンは、多くのお金を持ち歩くと危険です。スリや置き引き、ひったくり、強盗と金品を狙った犯罪が多発しているため、その日に必要な分だけ持ち歩きましょう。
ウズベキスタンは両替すると多くの枚数のお札がきてしまいます。防犯の意味でも、アメリカドルを持参するのは良いことです。全てのお金を1つにまとめずに、小分けにして管理しましょう。
荷物から目を離さない
ホテルや空港などの警備がきちんとしてそうな場所であっても、観光途中であっても荷物から目を離さないようにしましょう。荷物に手を添えていても、意識が違いところにあればひったくられてしまいます。
そのため、ホテルや空港で椅子に座っているときは荷物を抱きかかえるようにして持ったり、手続きをしているときは体のどこかと繋がるように防犯アイテムを利用するなど徹底してください。
白タクは利用しない
白タクを利用するとぼったくりに遭う可能性がとても高いでしょう。白タクは、メーターがついてないため、料金が交渉になります。通常の何倍もの金額を言われるでしょう。
また、交渉したにも関わらず、降りるときに交渉金額よりも高めの金額を請求されることもあります。こうしたトラブルに遭わないためにも、タクシーの配車アプリを利用したりホテルで正規タクシーを呼んでもらうなどの対策をとってください。
安全なホテルを選ぶ
ウズベキスタンは、セキュリティが甘いホテルもあり、ホテルの部屋に入られて荷物を奪われるという事件も発生しています。
そのため、割高料金になったとしても、セキュリティがしっかりしているホテルを利用してください。
ウズベキスタンは治安が穏やかなエリアで観光しよう!
ウズベキスタンの治安を見ていると、確かにそこまで危険性はないと感じませんか?観光できる場所の治安は落ち着いていると外務省でも言われています。
しかし、ウズベキスタンには非常に治安が悪いエリアもあります。また、観光できる場所であってもスリや強盗に遭う危険性もあるため、完全に安全な観光ができるとは限らないのです。
ウズベキスタンを心から楽しむためにも、海外旅行における注意点を守った行動をしましょう。