シンデレラ城のモデルはノイシュバンシュタイン城?お城の歴史も紹介
ドイツにあるノイシュバンシュタイン城は他のお城にはないような様々な魅力があり、高い人気を誇ります。またシンデレラ城のモデルとなったお城ともいわれています。この記事ではそんなシンデレラ城のモデルとも言われるノイシュバンシュタイン城について紹介します。
目次
まるでおとぎ話の世界!ドイツのノイシュバンシュタイン城
ドイツにはシンデレラ城のように非常に多くのお城が存在します。そのほとんどがメルヘンチックなデザインと絢爛豪華な装飾品にあふれている上、独特の雰囲気が漂っており、訪れた人を中世ヨーロッパの世界へといざないます。
そんな魅力的なお城の数々の中で最も美しく、観光客からの人気が高いお城の1つにシンデレラ城のモデルと言われるノイシュバンシュタイン城があります。このお城は他のお城とは比べものにならないほど美しく、内装も豪華な装飾であふれています。
しかし、ノイシュバンシュタイン城はいまだに未完成なため、他のお城には当たり前のようにある玉座がありません。また、政治的な活動の拠点に使われることもなく、軍事拠点としての役割もありません。そんなシンデレラ城のモデルノイシュバンシュタイン城の魅力や歴史などについて紹介します。
ドイツには美しいお城がたくさんある
ドイツはヨーロッパの中でも領土が広い国のため、モデルにされるお城の数も非常に豊富です。地位が高い人の居所として利用されるお城もあれば、軍事拠点として利用される、まるで要塞のようなお城まであります。
現在でも残っているお城は多く、観光スポットとして世界中から観光客が訪れる程の高い人気があります。また、お城が建設されている場所も魅力的で、岩山の上や自然あふれる山の中、水の上に浮いているようなお城など様々です。
ドイツのお城を見学する際は、お城だけではなくお城が立っている場所などモデルとなっている場所にも注目すると、より魅力的に見えますよ。
ドイツの名城•ノイシュバンシュタイン城とは?
ドイツの数あるお城の中でも特に高い人気を誇るシンデレラ城のモデル、ノイシュバンシュタイン城はドイツの南部オーストリアとの国境近くにあるホーエンシュバンガウという都市にあります。
ここではノイシュバンシュタイン城はどのようなお城なのか、なぜ建設されたのか解説していきます。
19世期に建造された美しいお城
シンデレラ城のモデル、ノイシュバンシュタイン城は19世紀に建設が開始された比較的新しいお城です。日本が明治時代の時に建設されました。そのため、古建築保存が目的の世界遺産には登録されていません。
城主であるルートヴィヒ2世の趣味趣向が数多く取り入れられており、豪華な装飾や人工的に作られた洞窟などが魅力です。
非常に美しいお城ですが、実は建設中にルートヴィヒ2世が亡くなってしまったため、現在でも未完成の状態です。一般的なお城は石造りでごつごつとした城壁が特徴ですが、ノイシュバンシュタイン城は鉄筋コンクリートで、近代的な構造となっています。
また、未完成ということもあり、玉座の広間はあるものの玉座そのものが無かったり、一般的なお城には必ずある小聖堂や墓地がない、といったノイシュバンシュタイン城独特の特徴もあります。
現実逃避のために作られた?
シンデレラ城のモデル、ノイシュバンシュタイン城はかつてドイツに存在していたバイエルン王国の第4代国王であるルートヴィヒ2世によって建設されました。ルートヴィヒ2世は神話に魅了された人物で、その影響から浪費を繰り返した国王として有名です。
1864年に即位したルートヴィヒ2世は優秀な国王とは程遠く、職務を嫌い、自分の趣味趣向のために資金を浪費する国王でした、そんな国王が現実逃避のために建設したのが、ノイシュバンシュタイン城です。
神話や伝説に魅了されたルートヴィヒ2世のためだけに建設されたお城で、お城としての機能はほとんどありません。そんな異常な政策に不服を感じた家臣らによってルートヴィヒ2世は逮捕され、廃位となり、後日湖で水死体として発見されるのでした。
ノイシュバンシュタイン城は「シンデレラ城」のモデル?
ノイシュバンシュタイン城はあの有名なディズニーランドのシンデレラ城のモデルの1つともいわれていますが、実は公式サイトではシンデレラ城ではなくアメリカのディズニーランド内にある眠れる森の美女のお城のモデルとされています。
しかし、実際にシンデレラ城と酷似している箇所があることもまた事実です。ここからはノイシュバンシュタイン城とシンデレラ城との共通点や実際にシンデレラ城のモデルとなった建築物について紹介します。
シンデレラ城のデザインに大きな影響を与えている!
シンデレラ城のモデルと言われているノイシュバンシュタイン城は見る角度によってその表情を変えることでも有名です。そのため、角度によってはシンデレラ城とは全く似ていない、と思う人もいます。しかし、一度ノイシュバンシュタイン城を見渡すと、必ずシンデレラ城と似ている場所があるはずです。
また、ノイシュバンシュタイン城の城壁が白であることもシンデレラ城と共通しています。現在のシンデレラ城の城壁はクリーム色に塗り替えられてしまいましたが、建設当時は白色でした。
そんな、ノイシュバンシュタイン城の白く綺麗な城壁とシンデレラ城を比べると、なんとなく似ている、と感じる人もいるのではないでしょうか。
シンデレラ城のモデルとなった建造物は全部で12ある
シンデレラ城は全部で12もの建造物をモデルに造られたといわれています。実はそのほとんどがドイツのお城ではなく、フランスにある建造物なのです。ここではそんなシンデレラ城のモデルとなった建造物の中でも有名な建造物を紹介します。
フランス最大の宮殿であるフォンテーヌブロー城、ルイ14世によって建設されたヴェルサイユ宮殿、ブロワ伯爵のユーデス2世によって建てられたショーモン城、フランス北中部のロワール渓谷の中でも最大級であるシャンボール城などをモデルとされています。
シンデレラ城はヨーロッパ各地の建造物をモデルにした想像のお城
シンデレラ城は1つのお城をモデルに造られたのではなく、複数の建造物を参考にして想像されたお城であるため、ほとんどオリジナルのデザインである、とも言えます。そんなシンデレラ城にある特徴についておさらいしておきます。
シンデレラ城は1983年4月15日にオープンしました。アメリカフロリダ州のウォルトディズニーワールド内にもシンデレラ城があり、同じような作りです。高さは51mでディズニーシーにあるプロメテウス火山と同じ高さとなっています。
また、実際の高さよりも高く見えるのは遠近法により、上にある石垣や窓の大きさが小さく作られているからだそうです。
ノイシュバンシュタイン城の見どころを紹介!
ここからはノイシュバンシュタイン城の見どころを紹介します。ノイシュバンシュタイン城はそのすべてが見どころといえるほど、魅力的な建造物ですが、その中でも特に美しい見どころについて紹介します。是非参考にしてください。
豪華絢爛!巨大なシャンデリア「王座の広間」
最初の見どころは玉座の広場と呼ばれる部屋です。前記でも紹介した通り、ノイシュバンシュタイン城には国王が座る玉座がありません。玉座があるはずの玉座の広場には金で彩られた豪華な装飾が印象的で、「美しい」の一言に尽きます。
協会のような造りの広間の天井には宇宙をモチーフとした太陽と星、床には植物が描かれ、重さ900kgもの純金メッキ性のシャンデリアなど息を呑むような光景が広がっています。しかし、残念ながら写真撮影は禁止されているため、実際に見学jに赴くしか現地を確認するすべはありません。
お城の中とは思えない空間が広がる「洞窟」
ノイシュバンシュタイン城の中には人工的に作られた洞窟もあります。ワーグナーの「タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦」というオペラを元に造られた絵画をモチーフに造られました。
石膏と粗麻で造られた本格的な洞窟で、小さいサイズであるものの、人工の滝がある上、窪みに照明を配置することで、お城の4階にはあるとは思えないような本格的な鍾乳洞の雰囲気を楽しむことができます。
お城の外観を見るベストスポット「マリエン橋」
ノイシュバンシュタイン城の手前には「マリエン橋」というスリル満点の橋があります。「マリエン橋」の名称の由来はノイシュバンシュタイン城の城主である、ルートヴィヒ2世の母親である、マリー・フォン・プロイセンから来ています。
天気が良い日にはノイシュバンシュタイン城の絶好のビューポイントとなるため、ノイシュバンシュタイン城を訪れる際には天気が良い日に訪れましょう。また、谷底から90mの高さに掛けられているため、下を見ると、足がすくむような光景が広がっています。
暗闇に浮かび上がる夜のライトアップ
ノイシュバンシュタイン城は夜になるとライトアップされ、日中とはまた違う幻想的なお城となります。しかし、ライトアップされる時間帯にはシャトルバスも馬車も運行されていない上、徒歩でノイシュバンシュタイン城まで行くのは現地の人でもいないとのことです。
そのため、ビューポイントまで手っ取り早くいくためにはタクシーの利用をおすすめします。ほとんどのタクシーの運転手はノイシュバンシュタイン城の絶好のライトアップポイントを把握しているため、気軽に行くことができます。
ノイシュバンシュタイン城はドイツ屈指の観光スポット!
これまでも紹介した通り、ノイシュバンシュタイン城はドイツでも屈指の観光スポットです。そのため、毎年多くの観光客が世界中から訪れます。ここからは、そんなノイシュバンシュタイン城を見学する際のおすすめの季節などについて紹介します。
ノイシュバンシュタイン城はドイツ屈指の観光スポット!
ノイシュバンシュタイン城はドイツでも屈指の観光スポットです。ドイツで最も人気があるお城だといっても過言ではありません。しかし、国王であるルートヴィヒ2世が自身の満足のためだけに造ったため、本来のお城としての機能は皆無といえます。
また、ドイツには様々なお城があり、そのほとんどが観光スポットとなっていますが、ノイシュバンシュタイン城は他のお城にはないような独特の特徴もあります。ドイツに訪れた際にはドイツの代表的な観光スポットであるノイシュバンシュタイン城に是非訪れてみてください。
ベストシーズンは気候が良い6月〜9月
ノイシュバンシュタイン城観光におすすめの季節は6月から9月です。ドイツは日本と同様に四季があり、6月から8月は夏、9月は秋にあたります。日本の夏のように高温高湿な気候となるわけではなく、比較的過ごしやすい気温なので、観光におすすめなのです。
また、夏季のノイシュバンシュタイン城周辺は新緑に包まれる季節でもあり、多くの観光客が訪れます。環境は厳しいですが、雪化粧をした冬のノイシュバンシュタイン城もおすすめです。
ノイシュバンシュタイン城へのアクセス方法
ここからはノイシュバンシュタイン城へのアクセス方法について紹介します。ドイツ観光の際は拠点をミュンヘンとする人が多いため、ミュンヘンからのノイシュバンシュタイン城へのアクセス方法を紹介します。是非参考にしてください。
ミュンヘンからは電車とバスを乗り継いで行ける
ミュンヘンからノイシュバンシュタイン城へ行くためにはまず、ノイシュバンシュタイン城がある都市である、ホーエンシュバンガウまで行く必要があります。ミュンヘンからホーエンシュバンガウまでの行き方は2種類あるのでそれぞれ紹介します。
まず、フリックスバスを利用したアクセス方法を紹介します。フリックスバスとは長距離バスの運行会社で、ドイツ国内だけでなく国外へも行くことができます。本数は多くありませんが、乗り換えなしで直通でホーエンシュバンガウまで行くことができます。
もう一つの方法が電車とバスを乗り継いで行く方法です。この方法はミュンヘンから国鉄電車でフュッセン駅まで行き、バスでホーエンシュバンガウまで向かいます。また、フュッセン駅からはタクシーを利用しても行くことができます。
住所 | Neuschwansteinstraße 20, 87645 Schwangau |
電話番号 | +49 8362 930830 |
営業時間・定休日 | 9:00~18:00・無休 |
公式URL |
ドイツ観光の際はノイシュバンシュタイン城へ!
ドイツを代表する観光スポットであるノイシュバンシュタイン城の魅力やアクセス方法などを紹介しました。ノイシュバンシュタイン城は他のお城とは根本的に異なる目的で建設されているため、他のお城にはないような豪華な装飾や洞窟などがあります。
また、シンデレラ城のモデルにもなったといわれていますが、シンデレラ城はヨーロッパのお城の数々をモデルとしているため、ノイシュバンシュタイン城をモデルとしているわけではありません。
ミュンヘンやフランクフルトといったドイツの主要都市からのアクセスも容易なため、ドイツに訪れた際には是非ノイシュバンシュタイン城を訪れてみてください。ドイツ観光が、より楽しくなりますよ。