佐賀弁はかわいい!佐賀の方言一覧!例文も紹介(あらか/がばい)
お笑い芸人の江頭2:50さんの出身地で知られる佐賀県では、佐賀弁というユニークな方言が使われています。標準語がかわいい訛り方に変換されるため、友達との会話時に方言を真似したくなる魅力があります。主な佐賀弁の意味・例文一覧をまとめてみました。
目次
佐賀県の方言「佐賀弁」について紹介!
佐賀県は、九州の北西部に位置しているエリアです。九州最大の経済都市である福岡の西側にあり、九州北部のベッドタウン的存在となっています。
広大な佐賀平野を活用した農業、有明海・玄界灘周辺で行われている海苔の養殖や魚介類の漁獲が有名ですが、近年では半導体生産などの製造業も盛んです。
伊万里焼や有田焼などの伝統的な陶磁器文化の他、県東部には吉野ケ里遺跡もあり、社会の教科書で取り上げられる機会の多い地域という特徴もあります。
また、佐賀県はお笑い芸人の江頭2:50さんやはなわさんなどの出身地であり、非常にユニークな性格の方が多いことでも有名です。
男気があって自分の道をひたすら突き進む佐賀県民は、まさに個性の塊。現地の方々と方言(佐賀弁)で話してみると、明るく前向きな気持ちになれます。
そこで今回は、佐賀弁の特徴や主な方言の意味・例文一覧をまとめました。佐賀弁を学んでみたい方言好きな方は、ぜひ参考にしてください!
佐賀弁の特徴
佐賀弁は佐賀県全域で使われている方言で、福岡の博多弁と同じ肥筑方言(ひちくほうげん)の一種です。主に、南部の「佐賀方言」、北部の「唐津方言」、東部の「田代方言」の3種類に分かれます。
連続する母音の長音化(「貝」→「きゃー」)、語尾の「る」の省略(「来る」→「くっ」)など訛りが目立つだけでなく、ひだるか(空腹)・しっきゃあ(悉皆=全部)など独自の語彙も多く存在するのが特徴的です。
語感のかわいい方言が多く、友達同士での会話時に使うと距離感を縮められる効果があります。
佐賀弁の語尾
佐賀弁は博多弁と似ていて、語尾に「~たい」、「~ばい」などの音が付きます。また、「良い」→「よか」といった具合に形容詞の「い」が「か」に変換されます。
「~してる」を「~とー」と省略する場合もあり、標準語の「立っている」は「立っとー」という発音になります。
滑らかで力強いイントネーションが多く出現するため、実際に発話してみると心地よさを感じることでしょう。
佐賀弁でよく使う方言と例文一覧
佐賀弁は独特のなまり方をするため、初見では全く意味を想像できないものが少なくありません。
ここからは、佐賀弁の中でも比較的よく使う方言の意味・例文一覧を紹介していきます。
「あらか」
佐賀弁の「あらか」とは、「ヤバい、大変だ」という意味の方言です。大切な物を紛失した時など、予想外の事が起きた時に「あらか!」と叫んで動揺を表現します。
「荒い」をカ語尾に変換した「荒か」と誤解しやすいですが、意味は違います。「あらか!あらか!」と連呼している佐賀県民が居たら、非常に困っている可能性が高いので手助けしてあげましょう。
佐賀弁の方言の例文 | あらか!買い物の一覧表を忘れてきてしもうたばい! |
標準語における意味 | しまった!買い物の一覧表を忘れてきてしまった! |
「おらぶ」
佐賀弁の「おらぶ」とは、標準語で「叫ぶ」という意味の方言です。 大声を出して誰かを呼ぶ時などに使います。
「おらぶ」は日本書紀や古事記に登場する古語であり、現代でも佐賀県内で使われていることに驚きを禁じ得ません。ちなみに「叫んだ」を佐賀弁に変換すると「おらんだ」になり、国名のオランダと勘違いしそうになる点に注意が必要です。
佐賀弁の方言の例文 | そげん、おらばんでよ! |
標準語における意味 | そんなに大声を出さないでよ! |
「がばい」
佐賀弁の「がばい」とは、標準語で「非常に、とても」という意味の方言です。島田洋七さんの小説「佐賀のがばいばあちゃん」を切っ掛けに、全国的な知名度を得ました。
江頭2:50さんのギャグセリフの「がっぺムカつく!」の「がっぺ」は、「がばい」の変化形です。他にも「がっぱ、がらい、ばらい」などの同義語があります。
なお、「がばい」は副詞の「すごく」であって、形容詞の「すごい」ではありません。「がばいばあちゃん」という言葉は、方言の文法的には違和感のある表現です。佐賀県内では、がばいの代わりに「こー」や「くぅー」を使う方が一般的です。
佐賀弁の方言の例文 | この英単語一覧書、がばいすごか! |
標準語における意味 | この英単語一覧書、とてもすごい! |
「がん」
佐賀弁の「がん」とは、標準語で「この、こんな」という意味の方言です。「こがん」と表現することもあります。
こそあど言葉を佐賀弁で言うと、「こがん」・「そがん」・「あがん」・「どがん」になります。博多弁の場合は「こんな」を「こげん」と訛るため、同じ北部九州でも微妙な発音の違いが見て取れます。
佐賀弁の方言の例文 | がん夜おそーまでなんばしよっとね! |
標準語における意味 | こんな夜遅くまで何をしてるんだ! |
「ふうけもん」
佐賀弁の「ふうけもん」とは、標準語で「バカ、頑固者」という意味の方言です。周りから見て変わっている人を揶揄する時に使われます。中村雅俊さん主演の人情映画のタイトルにもなりました。
同じような意味の方言で、「異風者(いひゅうもん)」もあります。どちらも相手を侮辱する意図が込められている言葉であり、人前で気安く使うのは避けた方が無難です。
佐賀弁の方言の例文 | こん、ふうけもんが!くらすっぞ! |
標準語における意味 | このバカが!ぶん殴るぞ! |
佐賀弁のかわいい方言と例文一覧
多くの佐賀県民は強い口調で佐賀弁を話すため、聞いていて不快感を覚える方がいるかもしれません。しかし、佐賀弁の中にも思わず笑ってしまうようなかわいい語感の方言が少なくなく、場を和ませたい時に役立ちます。
ここからは、音の響きがかわいい佐賀弁の意味・例文一覧を紹介していきます。
「いっちょん」
佐賀弁の「いっちょん」とは、標準語で「全然、少しも」という意味の方言です。後ろに「~ない」を付けて否定文として使います。
「いっちょん」の発音だけ聞くと「一番」を意味する「いっちゃん」に似ていますが、意味は違います。「いっちょん好かん!(全然好きじゃない)」のようにネガティブな感情を表現します。
ただし、好きな人の前で本心をさらけ出すのが恥ずかしくて「いっちょん好かん」と嘘をつくツンデレの佐賀県民もいます。恋愛においては必ずしも言葉通りの意味になるとは限らないことに注意してください。
佐賀弁の方言の例文 | こがん問題、いっちょん分からんばい。 |
標準語における意味 | こんな問題、全然分からない。 |
「こちょばいか」
佐賀弁の「こちょばいか」とは、標準語で「くすぐったい」という意味の方言です。動詞の「くすぐる」は「こちょくる、こちょぶっ」と言います。
全国各地には「こそばゆい」が転化して「こしょばい、こちょばい」などの訛りになった方言がいっぱいあるため、比較的意味の分かりやすい佐賀弁と言えるでしょう。
佐賀弁の方言の例文 | 背中がこちょばいか~。 |
標準語における意味 | 背中がくすぐったいよ。 |
「しょんなか」
佐賀弁の「しょんなか」とは、標準語で「仕方ない」という意味の方言です。「しょうがない」が訛ってカ語尾になっています。
物事が思い通りに行かなくて落ち込んでいる相手を励ます時に使うのが一般的です。何かに失敗して悲しんでいる佐賀県民を見かけたら、「しょんなか」と声をかけてあげましょう。
佐賀弁の方言の例文 | よかよか、しょんなかけん。 |
標準語における意味 | いいよいいよ、仕方ないさ。 |
佐賀弁の独特な方言の使い方と例文一覧
佐賀弁は九州方言の中でも特に訛りの強い方言であり、よその地域に住んでいる方にとっては暗号にしか聞こえない表現がたくさんあります。しかし音の響きが非常にかわいいため、一度覚えたら会話時に使ってみたくなることでしょう。
ここからは、独特な言い回しの佐賀弁の意味・例文一覧を紹介していきます。
「すーすーす」
佐賀弁の「すーすーす」とは、標準語で「肌寒い」という意味の方言です。「すーすーする」の「る」が訛って、「すーすーすっ、すーすーすぅ」と発音します。
物理的な寒さを表現する時に使う場合もあれば、手持ちの金が無くて精神的に寂しい様子を形容する時にも使います。
丁寧語の「~っす」を語尾に付けると「すーすーすっす」となり、もはやかわいいを通り越してギャグのセリフに聞こえます。
佐賀弁の方言の例文 | 今朝はすーすーすっばい。 |
標準語における意味 | 今朝は肌寒いな。 |
「とっとっと」
佐賀弁の「とっとっと」とは、標準語で「取っている」という意味の方言です。尻上がりに発音すると疑問文になり、平坦に発音すると平叙文になります。
「とっとっと?」→「とっとっと!」とペアで使われることが多く、面白い・かわいい佐賀弁の一覧表によく掲載される有名なフレーズです。
「と」を3回続けるだけで会話が成り立つのは、佐賀弁ならではの魅力と言えるでしょう。
佐賀弁の方言の例文 | チケットとっとっと?→とっとっと! |
標準語における意味 | チケット取ってるの?→取ってるよ! |
「ぬっ」
佐賀弁の「ぬっ」とは、標準語で「寝る」という意味の方言です。古語の「寝(ぬ)」がそのまま現代でも使われていて、佐賀弁を代表するかわいい方言の一つです。
ちなみに「寝られない」は「ねーきらん」と「ね」の音に変化します。寝る前に「ぬっ!」と叫ばれると奇声を上げているように聞こえますが、お休みの挨拶なので誤解しないでください。
佐賀弁の方言の例文 | 明日はやかけん、もうぬっ! |
標準語における意味 | 明日早いから、もう寝る! |
佐賀弁に変換するとキュンとするセリフ3選
佐賀弁の訛りには撥音・長音が多く、標準語に比べてかわいい発音になりやすい傾向があります。方言女子に佐賀弁で迫られれば、多くの男性はときめいてしまうことでしょう。
ここでは、佐賀弁に変換すると標準語よりかわいい雰囲気を醸し出せるおすすめのフレーズ一覧を紹介していきます。
1.「あなたのことが好きだよ」
好きな人に自分の想いを伝える時、標準語より方言の方が効果的です。いじらしくてかわいい印象を与えられるため、告白の成功率が上がるかもしれません。
「あなたのことが好きだよ」を佐賀弁に変換すると、「うち、あんたをすいとーとよ」になります。
「うち」は女性の一人称なので、男性が女性に告白する時は「おいはあんたんこと好いとっとばい」です。「好いとー」を「くー好いとー」にすると「すごく好き」という意味になり、さらに強い気持ちをアピールできます。
2.「嘘じゃなくて本当のことだよ」
好きな人との交際を長く続けるためには、お互いの信頼関係が大切です。相手が自分のことを信じられなくなっている時は、「信じてほしい」という気持ちをしっかり伝えましょう。
「嘘じゃなくて本当のことだよ!」を佐賀弁に変換すると、「うそごとやなく、ほんなっててぇ!」になります。
「本当」は佐賀弁で「ほんなって」になり、「本当に」は「ほんなごって」と訛ります。関西弁の「ほんま」に近い発音であり、親しみの湧くかわいい表現です。
3.「次会えるのが待ち遠しい」
交際が始まると、好きな人と会えない時間がとてももどかしくなります。その気持ちを伝えれば、お互いの絆をより強められることでしょう。
「次会えるのが待ち遠しい」を佐賀弁に変換すると、「次会うのまちなんかね」になります。
「待ち遠しい」は佐賀弁で「まちなんか」と言い、待っている時間が長い気持ちを表現します。好きな人に言われたら、一瞬で心を奪われてしまいます。
佐賀県民と佐賀弁で話してみよう!
今回は、佐賀弁の特徴や主な方言の意味・例文一覧を紹介いたしました。
佐賀県の方言には古典文学の名残があり、独特の情緒を感じられます。思わず真似したくなるようなかわいい表現も多く、友達との会話時に重宝することでしょう。
身近に佐賀県出身者がいる方、今後佐賀県への観光旅行を計画している方は、ぜひ本記事を参考にして佐賀弁を研究してみてください。