中米ホンジュラスの治安は悪い?安全?危険度が世界一の国も解説
ホンジュラスの治安は中米で1番悪いと言われています。中には世界一治安が悪い地域があるとも噂されています。しかし、世界遺産もあるホンジュラスには観光で訪れる人もいるでしょう。ホンジュラスの治安や危険度が高い理由、安全な観光の秘訣についてまとめました!
目次
世界一治安が悪い?ホンジュラスの治安状況を知っておこう!
コパンのマヤ遺跡という世界遺産があるホンジュラスは、クーデターやデモなどが起きたり、危険情報も多々あったりと治安が決して良いとは言えないイメージがついている国です。
実際に2011年には殺人により亡くなった人が世界で1番多いというデータが出ています。しかし、2012年以降には殺人で亡くなる人も減ってきて治安が以前よりは改善傾向にあります。
ただ、ホンジュラスの過去と今を比べて治安の改善が見られるだけであり、世界的には依然として不安要素が多く、治安が悪いと評価されることもあります。しかし観光ができない国ではありません。治安をチェックして安全な観光ができる対策を練りましょう!
ホンジュラスとはどんな国?
正式名称は「ホンジュラス共和国」です。首都はテグシガルパで最大都市もテグシガルパです。エルサルバトルやニカラグア、グアテマラが隣国です。人口は約926万人です。
国民のほとんどがカトリック信者です。プロテスタント信者もいますが少数派です。過去には、徴兵性がとられていましたが、現在は廃止されています。兵は、志願兵制になりました。
GDPの成長率が問題視されており、国民の半数以上が貧困でもあります。失業者も多く、中央アメリカでは最も貧しい国の1つです。経済支援を受けていますが、まだまだ支援が必要でしょう。
ホンジュラスの言語
ホンジュラスの言語はスペイン語です。英語やミスキート語を話す国民や民族言語を話す国民もいます。カリブ海西岸では英語が使われることがあるので、英語が通じます。
その他の地域は、ホテルなどでは英語が通じることもありますが、ほぼスペイン語なので簡単なスペイン語は知っておいたほうがいいでしょう。
値段は?の「クアントクエスタ」や挨拶の「オラ」、ありがとうの「グラシアス」、美味しいの「ケ・リコ」、さようならの「アディオス」ぐらいは覚えておくことをおすすめします。
ホンジュラスの通貨
ホンジュラスの通貨は「レンピラ」です。2019年11月現在、1レンピラ約4.5円です。レンピラが通貨ではありますが、ホンジュラスではアメリカドルを使用することができます。
そのため、現金はアメリカドルで持っていたほうが便利でしょう。短期滞在の観光旅行なら、アメリカドルがあれば困らないとも言われるほどです。
日本人は、レンピラよりもアメリカドルのほうが使い慣れている人も多いため、よりおすすめです。ただ、多くの現金は持ち歩かないようにしてください。ホンジュラスの治安は今でも不安定です。
ホンジュラスが世界一危険な国と言われる理由は?
現在のホンジュラスの危険度は世界一ではないものの、過去の殺人率などや現在不安視されている部分を考えると、やはり世界的にも治安が悪く危険度が高い国です。
しかし、ホンジュラスは観光に訪れることができる国でもあります。世界を見渡すと危険レベル4で渡航できない国もあります。それにも関わらず、ホンジュラスが世界一危険度が高い国と言われる理由は何でしょうか。
ホンジュラスの治安が悪いことや、安全面において問題があることは事実ですが、世界一の危険度と思われる原因について紹介します。
ギャング「マラス」の存在
元々はアメリカで発生したギャングですが、ホンジュラスにもその存在が広がっています。マラスは、武器を密売したり、麻薬の密売や人身売買、売春の他、強盗や暴行、誘拐、恐喝など多くの犯罪を犯しながら活動をしています。
マラスの人は、入れ墨が入っているのが特徴です。マラスの人々は、家や集落を襲い、暴行をし、住んでいた人々を追い出して自分たちが占拠することもあります。縄張りを作って自分たちの範囲を広げていくのです。
マラスもいくつかのグループに分かれて活動しています。マラスに立ち向かった人物は殺されることもあるでしょう。マラスの勢力が強すぎるためホンジュラスは治安が悪い国として知られているのです。
貧困や家庭問題から増えるマラス構成員
ホンジュラスの国をあげての問題となっているのが貧困です。親を失い家庭環境に問題がある子供もいるでしょう。ホンジュラスで仕事を見つけることができないためにマラスになる人もいるのです。
中には、マラスの構成員が優しく近づき、親がいない子供などに声をかけてメンバー入りさせることもあります。マラスの構成員になって犯罪をしないと自分が生きていくことができないのです。
貧困からくる犯罪は、いろんな国で起きています。ホンジュラスは貧困がより治安を悪化させ、危険度を上げているのです。貧困率が高い国なので、国民は国に対しての不満も持っていることでしょう。
外務省発表によるホンジュラスの危険度
2019年現在のホンジュラスは、危険レベル1と危険レベル2の地域がつけられています。治安が良く安全な国とは言えません。とはいえ、危険レベル1の地域なら観光できないこともなく、世界一危険な国というイメージが軽減されるでしょう。
しかし、やはりマラスには注意が必要です。マラスによる強盗や殺人事件が起きています。また、放火やデモ、衝突などが起きた過去もあるので十分な注意が必要です。
さらには、麻薬による犯罪も起きています。危険レベルが引き下げられた地域もありますが、いつ危険な状況に遭遇するか分からないという危機感は常に必要です。また、危険レベル1と危険レベル2の地域が隣り合わせのこともあるので注意してください。
ホンジュラスの治安が悪い危険地域
治安が悪いとか、危険度が高いと言われ続けるホンジュラスの中でも、より治安が悪い地域を紹介します。ホンジュラスは全体的に気をつけるべき国ですが、治安が悪い地域には緊張感が高まる事件が多々起きています。
ホンジュラスを観光するときは、できるだけ治安が悪い地域には行かないようにしてください。安全な観光ができる可能性が低いでしょう。
ホンジュラスは国民が銃を持っていることが多いと言われています。治安が悪い場所は銃が使われることもあるというのを覚えておきましょう。
サンペドロスーラ
コルテス県にあるサンペドロスーラは、危険レベル2の治安が悪い地域です。ここでは、殺人事件が多発しており、ホンジュラスで起きた殺人事件のほとんどがサンペドロスーラでありました。
誘拐や強盗、窃盗においては増加傾向にあるためかなり危険度が高い地域と言えるでしょう。サンペドロスーラやチョロマでは、昼間でも歩行は危険とされています。
歩行することで、強盗や窃盗に遭いやすいことはもちろんのこと、誘拐や殺人事件に巻き込まれてしまう可能性も高まるでしょう。歩行している外国人は目立つのでとても危ないのです。
テグシガルパ
ホンジュラスの首都でもありますが、危険レベル2です。フランシスコモラサン県に位置しますが、県内でもテグシガルパのみが危険レベル2がつけられています。そのため、周辺地域に訪れたときにも注意が必要です。
ここでは、拳銃などの武器を持った人物による強盗や窃盗事件が多発しており、現在も増加傾向にあります。暴行された事件もありとても危険です。
この地域には、マラスの構成員もいます。テグシガルパも昼間であっても徒歩での移動は大変危険なため絶対にやめましょう。
ホンジュラスでの観光客をターゲットにした犯罪
危険度が高いことが分かるホンジュラスですが、どんな犯罪がよく行われているのでしょうか。観光客はここでは目立つため、観光客狙いの犯罪は多発しています。
観光予定の場合は、少しでも安全を確保するためにも、よく発生している犯罪についてチェックしておきましょう。
強盗
貧困で不安定になっているホンジュラスでは、強盗がとても多く起きています。ホンジュラスでの強盗は、相手が武器を持っていることが多く拳銃でいきなり頭を殴られて金品を奪われることもあります。
滞在先でくつろいでいるときに、呼び出し鈴がなりドアを開けたところ強盗に遭った日本人や、歩行中に銃をつきつけられて強盗被害に遭った日本人もいます。
また、バスの中で強盗に遭った人も、警察のふりをした人物から強盗に遭った人もいます。ホンジュラスでは、様々な手口の強盗事件が起きているのです。
車上荒らし
ホンジュラスでは、車移動が基本なので車を使う人もいるでしょう。しかし、駐車場に停めていた車の窓ガラスが割られ、車に乗せていた貴重品が盗られるトラブルも発生しています。
車で走行しているときにも、停められて強盗される事件もあるため、かなり注意していないと危険です。
スリ・ひったくり
スリやひったくりは、ホンジュラスではかなり軽い犯罪の1つと言っていいものです。「スリぐらいで済んでよかった。」と思う人もいるでしょう。
しかし、恐いのは現地の人でさえもスリやひったくりの被害に遭っているということです。誰のものでもいいので、とにかく狙っているというのが分かるでしょう。
ホンジュラス旅行を安全にするための注意点
治安が悪いホンジュラスは、本来なら治安の改善を待って観光したほうが安全でしょう。しかし、今以上に治安が改善される保障はありません。
また、現在も危険レベル1の地域もあり観光できないこともないので訪れる人もいます。中には観光でなくビジネスでホンジュラスに滞在している人もいるでしょう。
危険度がとても高いホンジュラスを比較的安全に旅行するための注意点を紹介します。
目立つ格好・行動を控える
日本人は、シンプルな服装をしていても目立つことが多々あります。ホンジュラスの人からすると、綺麗な服装に高価なものを持っているように見えるのです。そのため、余計に目立つ格好は避けてください。
また、現地で目立つ行動もしてはいけません。地味なファッションに地味な行動を心掛けましょう。
高級品を身に着けない
日本では当たり前のようにつけているネックレスやピアス、時計などは全て外してください。日本では安いものであっても全てが高級品に見えることが多いので、強盗犯などに狙われます。
腕や指、顔周りなどには何も身につけないほうが安全です。お洒落は帰国してから行うものとし、ホンジュラスでは治安を第一に考えたファッションにしてください。
危険地域に近づかない
危険レベル2の地域には近づかないことです。首都のテグシガルパは最大都市でもあるのでホンジュラスに行ったら行きたい場所の1つでしょう。テグシガルパの中でもコマヤガルエ地区は危険です。
また、セントロ地区でも強盗が起きています。これらの地区には近づかないようにしましょう。コマヤガルエ地区には、マラスの集団が現れることもあります。
その他の危険レベル2の地域も、麻薬などの薬物や殺人、強盗、誘拐などが多発しているため観光目的でいける場所ではないと心得てください。
夜は外出しない
昼間の外出も危険度が高いと言われているホンジュラスなので、夜間の外出はしてはいけません。強盗被害に遭う可能性も高くなります。
また、夜間は外出せずに宿で過ごすことを徹底している人も、人が尋ねてきたときには不用意にドアを開けてはいけません。宿を狙う強盗の可能性もあります。相手は武器を持っていることが多いでしょう。
できるだけ、夜間を過ごすのに安全な宿で宿泊してください。ホンジュラスでは、安宿よりも高級でセキュリティがしっかりしている宿を拠点にすることをおすすめします。
近距離でも車で移動する
ホンジュラスでは、治安を懸念されているため徒歩での移動はおすすめできません。外務省からもできるだけ徒歩では出歩かないように注意されています。そのため車移動をしましょう。
車移動の基本はタクシーです。タクシーは流しや乗り合いがありますが危険なので避けてください。乗り合いタクシーに乗った女性が強盗され殺害された事件もあります。
ホンジュラスでの移動はラジオタクシーにしてください。ラジオタクシーは、運転手リストが公開されていて、電話で呼び出すため安全性が高いでしょう。運転マナーもよく教育が行き届いています。
ホンジュラスの治安は危険度が高いため注意して!
ホンジュラスの治安は、危険がつきものです。世界で一番治安が悪いと言われることもあるだけに、治安の不安定さはどうしても感じるものでしょう。ホンジュラスを訪れた日本人も多くのトラブルに遭遇しています。
昼間も歩くのが危険と言われているため、いつでも緊張感が必要な国です。ホンジュラスの観光は治安の悪さに対して高い意識を持つことが大切です。ピリピリした空気感を街自体に感じることもあるでしょう。
特に、マラスの存在には気をつけてください。子供でも何をするのか分かりません。地元の人に親しげにされたときにも注意した観光をしましょう。