カイラス山はチベットの聖地!聖地巡礼やピラミッドの噂についても紹介
ヒマラヤ山脈の北側に位置する、チベット。チベットには標高6,656mのカイラス山があり、仏教・ヒンズー教・ボン教・ジャイナ教と4つの宗教において、「聖なる山」です。これから、カイラス山に行く方におすすめの巡礼地などを紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね!
目次
チベットの聖地「カイラス山」について紹介!
カイラス山は、チベット高原西部に位置する標高6,656mの独立峰です。そして、仏教・ボン教・ヒンドゥー教・ジャイナ教の4つの宗教において、カイラス山は「聖地」となっている大切な場所です。
ヒンドゥー教では、カイラス山をリンガ(男根)とし崇拝し、ボン教では開祖の シェーンラップ・ミヨ が降臨した山と言われています。なので、カイラス山にはチベットだけではなく、インドやネパールからも多くの巡礼者が訪れます。
そして、聖なる山・カイラス山に登頂することは禁止されていますが、チベットの人々に愛される歌を残した修行僧ミラレパが朝日に乗って、カイラス山頂上まで登ってという素敵な伝説が残っています。
カイラス山の聖地巡礼におすすめの時期と注意点
カイラス山の巡礼路は1周約52km、標高4,700m~5,660mです。高地になれているチベット人は、1日で1周することができる巡礼路ですが、五体投地をしながら巡礼する人も多く約2週間かけて巡礼するチベット人も多くいます。
チベットの人々は、「巡礼」を「コルラ」と呼んでいます。チベット仏教では、コルラを1回すると実が清められると言われています。
そして、108回の巡礼をすればすべての悩みを振り払うことが出来ると言われています。
五体投地 - 仏教において最も丁寧な巡礼方法
- 頭上にハスの花のつぼみの形にして手を合わせる→行動の罪を浄化
- 喉元に手を合わせる→悪口、うそなどの罪を浄化
- 胸元で手を合わせる→悪い考え、感情の浄化
映画「ラサへの歩き方」
1年をかけて2,400kmの距離を巡礼するチベット人の姿を撮影した映画です。チベット人の生活が分かるので、ぜひ見てくださいね。
おすすめの時期
カイラス山に行くおすすめの時期は、5月下旬・6月・9月です。なぜこの時期がおすすめなのか説明します。
1月から5月中旬は、雪がまだカイラス山に残っています。そして、7月と8月は雨が多く降る時期です。
そして9月下旬以降は、雪が降り始めカイラス山に雪が積もる時期です。このような理由から、巡礼におすすめの時期は雪がなく、雨が少ない5月下旬・6月・9月です。
ラサの年間気温
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
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最低気温 | 9℃ | 10℃ | 13℃ | 16℃ | 20℃ | 25℃ | 26℃ | 27℃ | 21℃ | 17℃ | 12℃ | 8℃ |
最高気温 | -13℃ | -12℃ | -5℃ | 1℃ | 5℃ | 9℃ | 10℃ | 9℃ | 8℃ | 1℃ | -7℃ | -13℃ |
用意するもの
それでは、カイラス山巡礼の際に必要なものを紹介します。高山では、朝晩の温度差があるので、日差し対策グッズ・そして防寒対策グッズの両方が必要です。
出発前に荷物が揃っているか確認しておきましょう!
ポケットティッシュ / ウェットティッシュ | お手洗いや、食事の時に便利です |
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日差し対策グッズ(日焼け止めクリーム/ 帽子) | 日中、日差しが強いです |
防寒対策グッズ(ダウンジャケット / 寝袋) | 夜間、冷え込みます |
履きなれた運動靴 | 必ず、履きなれた靴で行きましょう |
懐中電灯 | 夜間、トイレに移動する時など便利です |
保温ポット | 温かい飲み物を飲めるので、おすすめです |
海外旅行保険証書 | 何かトラブルが起こった時の為に、携帯しましょう |
高山病対策
日本人は、チベットの標高に慣れていません。なので、多くの日本人が高山病になることがあります。
まず、チベットの旅行中は「ゆっくり呼吸をし、ゆっくり行動する」ことが、とても大事です。また、おすすめなのが「飴を舐めること」、そして「湯舟に浸からないこと」です。
チベット出発前も、睡眠は十分取り疲れを取ってから出発しましょう。もし、チベット滞在中に気持ちが悪くなったり、頭が痛くなったり、呼吸が苦しくなったら無理をしないで下さい。
辛い場合は、医者へ行き点滴などをしてもらうことをおすすめします。海外旅行保険に加入する場合は、高山病が保険対応になるのか確認しておくことも大事です。
- ゆっくり深呼吸、ゆっくり行動
- 飴を舐める
- 湯舟に浸からない
- 辛くなったら、無理せず休む
カイラス山でおすすめの聖地巡礼スポット
それでは、カイラス山のおすすめ巡礼スポットを紹介します。これから紹介するスポットはすべて行きましょう!
世界でも最大級の「ポタラ宮」
雲上の都市・ラサのマルポリ(紅山)に建つ、ポタラ宮。ポタラ宮の標高は、なんと3,700mです!
富士山の標高が3,776mなので、富士山の頂上にいるイメージですね。ポタラ宮があるマルポリ(紅山)には、観音菩薩が降り立ったいう言い伝えがあります。
7世紀、 ソンツェン・ガンボ によりチベット統一王朝が成立し宮殿を建てました。1642年、その宮殿跡にダライ・ラマ5世がにポタラ宮を建築しました。
ダライ・ラマは、 観音菩薩の化身とされた人物です。ポタラ宮には、歴代のダライ・ラマの宮殿であり、亡くなった歴代のダライ・ラマの霊廟でもあるチベットにとって大切な宮殿でした。
しかし1959年、 チベット動乱によりダライ・ラマ14世は、インドへの亡命を余儀なくされ、中華人民共和国の統治が始まります。その後、何1989年・2008年に独立運動をしてますが、未だ独立できていない状況が続いています。
ポタラ宮は、約1,000部屋を有しチベット美術を見ることができます。そして、歴代のダライ・ラマの住居を見学できる貴重な場所です。
夜は、ライトアップされるので幻想的な姿を見に行きましょう!
- 世界最大級のポタラ宮殿 - 高さ117m、 建築面積1万3,000㎡、総面積約40万㎡
町が見渡せる「ギャンツェ城」
インドやネパールとの交易路として栄えた町、ギャンツェ。ギャンツェは、ラサ、 シガツェの次に続く大きい町で標高は約4,000mです。
まず9世紀に、ギャンツェの町が造られました。そして、14世紀にギャンツェ城が建築されました。
1904年、イギリスがチベットを侵略した際にはギャンツェ城にて壮絶な戦いが行われました。 イギリスの最新兵器にかなわず、わずか半日でギャンツ城は、陥落してしまいました。
悲しい歴史がある場所ですが、ギャンツの町が見渡せる場所として、有名です。
様々な動植物が棲息する「チャンタン高原」
標高4,500mの高地にある、チャンタン高原。なんとチャンタン高原は、世界最高、そして最大の高原です。
「チャンタン」とは、「北の高原」の意味があり、チベットの2/3の面積を占めている広大な高原です。この高原には、チャンパと呼ばれるチベット系遊牧民が暮らしています。
家畜は、ヤク・羊・パシュミオナヤギです。ただ、冬になると30℃以下になることも多く、草が生えている場所を求め1年間に10回ほどキャラバンを組んで移動します。
遊牧民以外にも、様々な動植物が棲息するチャンタン高原は、「大自然」を思う存分楽しめる場所です。
チベット三大聖湖「マナサロワール湖」
チベットには、三大聖湖が存在します。それは、 ナムツォ湖、ヤムドク湖、そしてマナサロワール湖です。
その中でもマナサロワール湖は、チベットで最も神聖な湖です。標高4,590m、そして周囲が100㎞ある、世界で最も高所にある淡水湖で、透明度も高いことで有名です。
そしてマナサロワール湖は、ジャイナ教・ヒンドゥー教・仏教・ボン教と4つの宗教の聖湖です。 イ ンド亜大陸を潤す 4 大河が、いずれもカイラース周辺地域に源泉を持つことから、マナサロワール湖が「神聖な湖」となりました。
実際には、源泉ではないもののマナサロワール湖には神秘的な魅力を感じます。実際に湖へ行くと、たくさんの巡礼者が、マナサロワール湖で沐浴してから巡礼を行う姿を見ます。
そして、マナサロワール湖からカイラス山を見渡すことができます。
カイラス山周辺でピラミッドが発見された?
ピラミッドといえば、真っ先に「エジプト」を思い出す人が多いのではないでしょうか。ですが、2004年にカイラス山周辺で世界最大級のピラミッドが発見されました!
2004年、ロシアの科学者・探検隊により発見されたピラミッドは、なんと100基もあり古代建築群も同時に発見しました。エジプトのピラミッドと同じように、カイラス山周辺で見つかったピラミッドも、「厳密な数学上の法則に基づいて造られた」ことが分かっています。
そして、カイラスで発見されたピラミッドはエジプトのギザのピラミッド(高さ147m)よりも大きく、低いもので100m、そして高いもので1,800mのものが発見されました。
また、都市伝説では宇宙人がこの場所にピラミッドをつくったとも言われています。なんだかワクワクするような都市伝説ですね。
カイラス山で、素晴らしい景色に出会おう!
チベットにあるカイラス山の巡礼地について紹介しました。日本では、「巡礼」という場面には出会いませんが、チベットでは沢山の場所で巡礼している姿の人々を見ます。
日本では体験できないこと、そして見れない景色がたくさんあるチベットでの旅は、人生の中でも素晴らしい思い出になるでしょう!
チベットは、標高が高いので無理せずに辛くなったら休みながら、自分のペースで進みましょう。「呼吸をゆっくりしながら、ゆっくり歩くこと」でチベットの景色を思う存分楽しめると同時に、高山病対策にもなります。
素晴らしいチベットの旅を楽しみましょう。