春日大社の見所!奈良の世界遺産・春日大社の歴史や観光スポットを紹介
春日大社は奈良にある世界遺産で、奈良観光の定番スポットです。春日大社付近は見所が多く、東大寺や奈良公園・興福寺も徒歩圏内のため一緒に見学する人が多いです。そんな春日大社にはどのような歴史や見所があるのか、すぐに行きたくなるような情報をご紹介します。
目次
奈良の世界遺産「春日大社」の見どころを紹介!
春日大社は奈良県奈良市にある神社で、全国に約1000社ある春日神社の総本社にあたります。奈良時代の768年に平城京の守護と国民の繁栄祈願を目的として建立されたと言われており、中臣氏・藤原氏の氏神を祀っています。1998年に「古都奈良の文化財」の一つとして世界文化遺産に登録されました。
春日大社の歴史
春日大社の歴史は今から1300年ほど前の奈良時代にまで遡ります。春日大社の始まりとして藤原不比等が藤原氏の氏神である鹿島神を春日の三笠山に遷して祀り、春日神と称したという説がありますが、真実は今もわかっていません。
藤原氏が活躍した平安時代に最も信仰が深くなり隆盛したと言われており、三勅祭の一つである春日祭もこの頃始まったとされています。春日祭は1200年以上経つ現在も続く由緒正しいお祭りとして毎年3月13日に行われています。
上旬・中旬・下旬の語源となる宮中の旬祭、上巳・端午・七夕などの節供祭も平安時代に春日大社へ移され、今もなお実施されています。藤原氏の氏神・氏寺の関係から興福寺との関係が深く、神仏習合が進むにつれて春日大社と興福寺は一体のものと見なされるようになりました。
春日大社の見所スポット6選
春日大社で必ず見るべき見所と、見所となった背景をご紹介していきます。
2,000基ほどある石灯籠が並ぶ「参道」
春日大社には約3000基の灯籠があり、そのうち約2000基が石灯籠で、日本一の数を誇ると言われています。春日大社の灯籠は参拝者が奉納したもので、願いを叶えたい時や願いが叶ったお礼として奉納します。
すでに300年以上経過している灯籠もあり、全国の社寺の参道に燈籠を並べる風習は春日大社から始まったと言われています。
約2000基のうち15基のみ燈籠燈籠の竿部分に「春日大明神」と刻まれた燈籠があり、それを一晩で3基見つけるとお金持ちになれるという都市伝説があります。ほとんどの灯籠は「春日社」と刻まれており見つけ出すのは至難の業と言われていますが、観光の記念にぜひチャレンジしてみてください。
日本最古の「萬葉植物園」
萬葉植物園は昭和7年に約300種の萬葉集に詠まれた植物を栽培する植物園として開園しました。萬葉歌や萬葉植物の解説と一緒にその植物の標本が植栽されており、貴重な萬葉植物と触れ合いながら学べます。
見所は4月中旬~5月中旬にかけて見頃となる藤棚で、早咲きから遅咲きまで20品種・約200本の藤の花が開花していく様子が見られます。春日大社と縁が深い藤原氏の名前からも「藤」との繋がりが深いことがわかります。
宝物を展示している「宝物殿」
宝物殿は春日大社が所有する国宝354点・重要文化財1482点を中心に所蔵・展示をしており、見所となっています。文化財の多くが平安時代製作の宝物で、春日大社にしか残っていない貴重なものがたくさんあることから、「平安の正倉院」とも呼ばれています。
特別展の展示テーマに合わせて王朝時代の美術工芸・日本を代表する甲冑や刀剣等武器武具などを展示しており、さらに貴重な文化財を見られるためおすすめです。
春日祭のときに勅使が神事を行う「着到殿」
着到殿は春日大社南門の手前に建てられており、檜皮葺の屋根が特徴の比較的大きな建造物です。平安時代に建てられ、毎年3月13日に行われる春日祭で天皇によって派遣された勅使が「着到の儀」を行う場所として使われています。
着到の儀以外でも、天皇行幸の際に「行在所」として使われるなど歴史的にも重要な機能を持っていたことがわかり、歴史を感じられるスポットとして見所の一つとなっています。
高さ12メートルの朱塗りの門「南門」
春日大社南門は春日大社本殿を取り囲む回廊の南側に位置しており、国の重要文化財にも指定されています。春日大社の参道の終点の地点でもあるので、春日大社観光の象徴のようにもなっています。
高さ12メートルの春日大社境内では最大規模の門で、正門としての機能も果たしています。朱色ということも相まって、春日大社の中で最も見所でフォトジェニックなスポットと言えるでしょう。
平安時代末頃の建築様式を受け継ぐ「本殿」
第一殿から第四殿まで四棟が並んでおり、それらを総称して本殿と呼んでいます。神社建築の中でも日本全土に広く分布する春日造を用いており、四棟まとめて国宝に指定されています。
現本殿の建造年は1863年で、春日大社の歴史からすると比較的新しい建造物ですが、20年に1度の「式年造替」によって平安時代末頃の建築様式を今に受け継いでいます。
春日大社の知っておきたい見所その①式年造替
式年造替とは年数を決めて定期的に社殿を建て替えて新しくする神社特有の制度のことを言います。通常、神様がお社ごと引っ越しされることを「遷宮」と言いますが、春日大社の場合本殿の場所はそのままで建て替え・修復を行っているため「造替」と称されています。
創建以来1200年に渡ってほぼ20年に1度、御殿の建替えと御神宝の新調が行われています。これまで60回を超えており、60回を超えるのは伊勢神宮と春日大社のみです。
式年造替の年は記念イベントや特別公開が多く開催されます。作業を始めるための儀式や仮殿完成を祝う行事などが見学でき、式年造替が完了した際には本殿を特別拝観と言う形で公開をします。
春日大社の知っておきたい見所その②特別拝観
本殿は中門の奥に鎮座しており、通常の拝観ではその姿を見ることはできないようになっています。しかし特別拝観によって、中門の真正面に立つことができ、本殿を間近に拝観することができるのです。その点で特別拝観は大きな見所と言えるでしょう。
特別拝観を希望する場合、南門の側にある受付で拝観料を納めます。拝観料は500円で、9:00~16:00の間で受付をしています。中門からの本殿参拝や回廊の釣燈籠見学などができます。春日大社特別拝観を盛り込んだツアー企画も多くあり、ツアーを利用すると説明を受けながら回れるので便利です。
春日大社へのアクセス方法
春日大社の最寄り駅はJR奈良駅または近鉄奈良駅になります。近鉄奈良駅へは京都駅から出ている近鉄特急の利用が便利で、乗り換えなしで30分程で到着します。近鉄奈良駅の方がより春日大社に近く、下車後徒歩25分ほどで到着します。
25分と聞くと長く感じますが、春日大社までの道のりには興福寺・奈良公園などがあり、鹿も多くいるので、散策しながら歩くとあっという間に到着します。
JR奈良駅・近鉄奈良駅からは路線バスも出ているのでご安心ください。奈良交通バスの春日大社本殿行きに約11~15分乗車し「春日大社本殿」バス停で下車するとすぐに到着します。奈良交通バスの市内循環外回りに約9~13分乗車して「春日大社表参道」で下車し、そこから約10分歩くと到着します。
住所 | 奈良県奈良市春日野町160 |
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電話番号 | 0742-22-7788 |
営業時間・定休日 | 3月~10月:6:30~17:30 特別参拝:9:00~16:00 国宝殿:10:00~17:00 萬葉植物園:3月~11月 9:00~17:00/12月~2月 9:00~16:30 定休日:年中無休 |
アクセス | JR大和路線・近鉄奈良線「奈良」駅よりバスで約15分・ 「春日大社本殿」バス停下車後すぐ |
駐車場の有無 | 有 |
公式URL |
春日大社の観光を楽しもう!
春日大社の見所や観光スポットについてご紹介をしてきました。春日大社は奈良市内でも最も大きい神社だけあって、神社内だけでも多くの見所が存在します。歴史も深く、日本の歴史を勉強する上でも欠かせないスポットと言えるでしょう。
学生時代に修学旅行で訪れた方も多いと思いますが、大人になった今再度奈良の歴史や文化に触れるために、春日大社を訪れてみるのはいかがでしょうか。ぜひ次のお出かけの参考にしてみてください。