神奈川の川崎の治安は悪い?川崎区や幸区の治安が悪い理由も解説!
神奈川県川崎市は、治安の悪さで有名な地区です。南部の川崎区・幸区方面は、一人暮らしの女性が住む所ではないとの悪評が目立ちます。なぜ川崎は治安悪すぎと言われるようになったのか。その理由や、川崎市内で治安がいい場所・治安が悪い場所などをまとめてみました。
目次
神奈川県川崎市の危険な場所はどこ?なぜ治安が悪いの?
神奈川県の川崎市は、首都圏の中でも特に治安が悪いエリアともっぱらの評判です。ネットニュースで川崎市の凶悪事件が報じられる度、「また川崎か」というコメントで溢れ返ります。
なぜ神奈川県川崎市は治安の悪い街と言われているのでしょうか?今回は、川崎市の実際の犯罪率や治安の悪いイメージが定着してしまった理由などをまとめてみました。
川崎方面への旅行・引っ越しを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
神奈川県川崎市とはどんなところ?
川崎市は、神奈川県の北東部に位置しているエリアです。北の東京都、南の横浜に挟まれており、川崎区・幸区・中原区・高津区・多摩区・宮前区・麻生区の七区に分かれています。
日本の政令指定都市の中で最も面積の小さい街ながら、人口は150万人以上。味の素や東海道BEERなどの工場が立ち並ぶ京浜工業地帯に属していて、工場エリアは川崎市の夜景スポットとしても有名です。
川崎市の南東部に位置している川崎区には県内ナンバーワンの参拝者数を誇る川崎大師や川崎市役所、アトレ川崎などの施設があり、同市の中心的存在となっています。
その隣にある幸区(さいわいく)にはコンサート会場のミューザ川崎やショッピングセンターのラゾーナ川崎プラザなどがあり、生活に便利な地域です。
中央付近にある中原区は、Jリーグのサッカーチーム・川崎フロンターレの本拠地。北西部の多摩区には藤子・F・不二雄ミュージアムがあり、観光地としても居住区としても大変魅力的です。
川崎市のイメージを悪くしているもの
神奈川県川崎市は、商業施設が多くて東京都心部へのアクセス性も申し分ない理想的な生活環境です。人口も右肩上がりに推移しており、子育て世帯の間でも人気があります。
しかし、世間での川崎市のイメージは決してかんばしくありません。ネット上では「川崎国」という蔑称で呼ばれることもあり、川崎市=物騒、ガラの悪い連中が多い、危険地帯といったイメージがまかり通っています。
なぜ川崎市はこれほど嫌われているのでしょうか?ここからは、川崎市の治安のイメージが悪い理由を考察してみましょう。
競輪場や競馬場の存在
神奈川県川崎市の治安のイメージが悪い一つ目の理由は、公営ギャンブル施設の存在です。川崎区には川崎競輪場と川崎競馬場があり、真昼間から賭博好きの人々が集まってきます。
公営競技は法的に認められたサービスであり、利用すること自体は何ら問題ありません。しかし、ギャンブルにのめり込んでいる人達の中には低所得者が多く、生活苦のあまり競馬場周辺でスリ・ひったくり・車上荒らしなどの窃盗に及ぶ人がいます。
そのため、川崎市=社会不適合者の街というイメージが広まってしまったようです。
工場の多さ
神奈川県川崎市の治安のイメージが悪い二つ目の理由は、工場の存在です。京浜工業地帯は重化学工業で発展してきたエリアであり、川崎区周辺には多数の工場が設立されています。
夜景スポットとして見れば魅力的ですが、工場の煙突から大量に放出される窒素酸化物・硫黄酸化物などの排気ガスが大気汚染の原因になっていて社会問題化しています。
東京から川崎市に入って幸区・川崎区方面に向かうと、初めて来た方でも明らかに空気の質が異なることに気付くはずです。空気の悪い環境では衛生観念が育まれにくく、住民も平気で路上にゴミを捨てていきます。この光景が、治安イメージの悪化につながっているのです。
川崎駅周辺の風俗街
神奈川県川崎市の治安のイメージが悪い三つ目の理由は、夜のお店の存在です。
川崎区の川崎駅前周辺は、日本でも有数の風俗街です。様々な業態のお店が軒を連ねているため、教育上好ましくありません。
ケツ持ちのヤクザや在日外国人で溢れ返っていて、毎日のように喧嘩が起こっています。カツアゲや暴力事件も日常茶飯事であり、川崎市の治安のイメージを著しく損ねています。
犯罪の多さ
神奈川県川崎市の治安のイメージが悪い四つ目の理由は、凶悪事件のニュースです。
神奈川県警の発表しているデータによると、2019年(令和元年)1月~12月の間に川崎市で発生した刑法犯の認知件数は約6,000件。東京や大阪よりはマシですが、神奈川県内では横浜に次ぐ犯罪件数の多さです。
しかも、川崎市で起こる事件の内容は非常に衝撃的です。ここ数年の歴史を振り返ってみると、川崎市では以下の表のような凶悪事件が実際に発生しています。日本全土を震撼させるほどインパクトのある事件ばかりであり、治安のイメージが悪いのも仕方ないでしょう。
神奈川県川崎市で起きた凶悪事件 | 事件の概要 |
川崎市登戸通り魔事件 | 2019年5月に神奈川県川崎市多摩区登戸で発生した通り魔殺傷事件。 麻生区在住の岩崎隆一容疑者が、スクールバスを待っていたカリタス小学校の児童や保護者らを襲撃。 2名が死亡し10名以上が重軽傷。犯人はその場で首を斬って自害した。 |
川崎市中1男子生徒殺害事件 | 2015年2月に神奈川県川崎市川崎区で発生した少年犯罪。 13才の中学一年生が不良グループらによって暴行・殺害され、港町の多摩川河川敷に死体遺棄された。 |
川崎市宮前区遺体切断事件 | 2013年3月に神奈川県川崎市宮前区のアパートで発生した死体損壊・遺棄事件。 19歳の少年が、同居していた母親をボウガンで殺害。 その後、遺体を刃物でバラバラに切断した。 警察の取り調べに対し、「人を解体することに興味があった」と供述。 |
川崎市の治安が悪い地域とその理由
神奈川県川崎市は、区によって特色が大きく異なっているエリアです。犯罪発生件数も一部の区に偏っていて、治安の良いエリア・治安の悪いエリアにはっきり分かれています。
ここでは、神奈川県川崎市の中で特に治安が悪い地域とその理由を紹介していきます。これらの区に行く際は、十分に注意してください。
川崎区
神奈川県川崎市の中で最も治安が悪いのは、川崎市の南東部に位置している川崎区です。
神奈川県警の発表してているデータによれば、2019年(令和元年)1月~12月の期間に川崎市内で発生した刑法犯認知件数は約6,000件。そのうちの約3割にあたる2,000件超が川崎区内で起きています。
窃盗犯の数は、他の区の倍以上。凶悪犯・粗暴犯の数もずば抜けて多く、治安のイメージが悪いだけでなく本当に治安が悪い地域と言えます。
川崎区の治安が極端に悪い理由は、屈指の工業都市であることに起因しています。
大手企業の生産工場では低学歴の人々が低賃金で働かされている上に、彼らを煽るような公営ギャンブル施設・風俗街が少なくありません。気性の荒い人、ガラの悪い人が自然と集まりやすい環境になっています。
しかも、川崎区には戦後の闇市の時代から多くの在日外国人が住み着いていて、社会に順応できない人々がチンピラ化したり精神障害者になったりしています。社会の負の連鎖はいまだに続いており、治安の改善にはまだ時間がかかりそうです。
幸区
神奈川県川崎市内で川崎区に次いで治安が悪いのは、川崎区の隣にある幸区です。
現地在住の住民は川崎市の西側を「川崎北部」、川崎市の東側を「川崎南部」と呼んでいますが、川崎南部にあたる川崎区・幸区の一部は突出して治安の悪い地域として有名です。
神奈川県警の発表しているデータによれば、2019年(令和元年)1月~12月の期間に幸区で発生した刑法犯認知件数は約700件。人口が少ないエリアなので犯罪件数も少ないですが、犯罪発生率を計算すると川崎区の次に高い数値になります。
幸区の治安が悪い理由は、川崎区に隣接していて低所得者が流入しやすい点に起因しています。
全体的に見れば、幸区は公園が多くてのどかな住宅街です。しかし、幸区の多摩川沿いにはホームレスのたむろ場があり、ガラの悪い人達が集まりやすい環境になっています。治安の悪い川崎区・多摩川方面にはあまり近寄らない方が良いでしょう。
川崎市の治安が良い地域
川崎市南東部の川崎区・幸区の一部が極端に治安が悪い一方、その他の地域の犯罪発生率はそれほど高くありません。むしろ治安は良い方であり、比較的安心して生活できることでしょう。
ここでは、神奈川県川崎市内で女性の一人暮らしにもおすすめできる治安の良い地域を紹介していきます。
宮前区
宮前区は、川崎市内で最も治安が良いと言われているエリアです。人口は川崎区とほぼ同じですが、犯罪発生率は約3分の1。多くのファミリー世帯がのんびりと暮らしています。
多摩丘陵上に位置しているため、坂道が多いのが難点。区内を移動する際には、自動車やバイクなどの乗り物を使った方が良いでしょう。
麻生区
川崎市の北西部に位置している麻生区(あさおく)は、宮前区の次に犯罪率の低いエリアです。2019年(令和元年)1月~12月の期間に川崎市内で発生した刑法犯認知件数を区ごとに見ると、麻生区が最少でした。
自然が豊富で商業施設も充実しており、とても暮らしやすい環境が整っています。多摩線の沿線部には住宅地が広がり、東京都心部のベッドタウンとして発展しています。
高津区
高津区は、宮前区・麻生区に次いで川崎市内で犯罪率の低い地域です。繁華街エリアなので窃盗犯が多く、犯罪件数自体は川崎区に次ぐ悪い数値。しかし、中原区や多摩区と大きくは変わらず、そこまで心配する必要はありません。
溝口駅周辺は再開発が進み、きれいなビルが立ち並んでいます。商業施設も多く、安心して生活できる環境ですが、街灯の少ない路地裏を夜間に独り歩きするのは避けた方が良いでしょう。
川崎でのんびりできる憩いスポット3選
神奈川県川崎市は、川崎区・幸区の一部を除けばそれほど治安の悪い街ではありません。自然も豊富に広がっており、「首都圏に住みたい」という理由で引っ越すならおすすめのエリアと言えるでしょう。
ここでは、川崎市内でのんびりできるおすすめのヒーリングスポットを紹介していきます。
1.川崎市緑化センター
川崎市緑化センターは、多摩区の宿河原駅近くにある植物園です。1936年(昭和11年)に創設された神奈川県農業試験場東部園芸指導地が川崎市に移管され、都市緑化推進のために「川崎市緑化センター」になりました。
園内にはサクラやヒガンバナなど多彩な植物があり、四季折々の花々を観賞できます。鯉が泳いでいる川沿いは最高の散歩コース。地域の住民の間では、花見スポットとしても大人気です。
住所 | 神奈川県川崎市多摩区宿河原6丁目14番1号 |
アクセス | JR南武線・宿河原駅から徒歩約7分 |
営業時間 | 午前9時~午後4時30分 ※冬期(11月1日~翌年2月末日)は午前9時~午後4時00分 休園日:月曜日、年末年始(12月29日から1月3日) |
2.東高根森林公園
東高根森林公園は、宮前区にある自然公園です。住宅地開発の際に発掘された弥生時代の集落遺跡を文化財として保護するために作られました。
園内には、古代芝生広場や湿生植物園、県指定天然記念物のシラカシ林などがあります。東名高速道路の近くですが、自動車の音が聞こえないほど園内は静か。ちょうど川崎市の中央付近にあるため、多くの住民が散歩や自然観察に訪れています。
住所 | 神奈川県川崎市宮前区神木本町2-10-1 |
アクセス | JR南武線「武蔵溝ノ口駅」または田園都市線「溝の口駅」南口にて、 川崎市営バス2番のりば(溝15・16系統)、 または3番のりば(溝10・11・17・18・19系統)でバスに乗車。 「森林公園前」で下車し、バス進行方向に3分ほど歩く。 |
営業時間 | 終日開放 |
3.生田緑地
生田緑地は、多摩区にある川崎市最大の総合公園です。1941年(昭和16年)に策定された都市計画緑地であり、クヌギやコナラなどの雑木林が広がっています。
園内には様々なモニュメント・施設があり、岡本太郎美術館の「母の塔」や藤子・F・不二雄ミュージアムなどが有名です。自然観察だけでなく芸術文化の勉強も出来るため、若年者から年配の方まで幅広い年代層が定期的に足を運んでいます。
住所 | 神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-4 |
アクセス | 小田急線「向ヶ丘遊園駅」南口から徒歩約13分 |
営業時間 | 終日開放 |
神奈川県川崎市の治安状況を正確に知ろう
今回は、神奈川県川崎市の実際の治安や、川崎市内で治安の良い地域・治安の悪い地域などを紹介いたしました。
世間では川崎市全体が治安の悪いエリアと認識されていますが、実際には地域格差があり、川崎区や幸区の一部を除けばそれほど犯罪率は高くありません。
川崎市に住んでみたい方には、出来るだけ南部を避けて北部地区の物件を探すことをおすすめします。