摩耶観光ホテルが廃墟の女王と呼ばれる理由!現在の姿や心霊現象を紹介
兵庫県屈指の美しい廃墟「摩耶観光ホテル」は、廃墟の女王という異名でも廃墟ファンの間で有名なスポットです。今回は、そんな摩耶観光ホテルの長い歴史や廃墟の女王と呼ばれる理由、噂されている心霊現象などについて、具体的に紹介しましょう。
目次
廃墟の女王!摩耶観光ホテルが人気
神戸市灘区にある摩耶観光ホテルは、長年廃墟として注目を集めているスポットです。廃墟となってからも、その荘厳で美しい姿を保ち続けており、多数の廃墟ファンから熱烈に愛されているのです。
今回は、廃墟の女王とも呼ばれているエレガントな廃墟「摩耶観光ホテル」について、細かく取り上げたいと思います。摩耶観光ホテルで噂される心霊現象や歴史などにも詳しく触れるので、ぜひ注目してください。
崩れゆく姿が魅力!廃墟はSNS映え
摩耶観光ホテルは、戦前の頃に高級ホテルとして建設されました。戦争期の動乱を経ても、宿泊施設として活用されていたものの、90年代に廃墟化し始めてしまったのです。
しかし、エールデコの雰囲気を色濃く残すエレガントなデザインであった摩耶観光ホテルは、廃墟となってからも独特の退廃的な美しさを維持しています。
その美しさはSNSでも注目を浴び、最近では多くのインスタグラマーがその魅力的な姿を撮影するために訪れているのです。なお、現在摩耶観光ホテルの内部には立ち入れないので、撮影時には立ち入らないように注意しましょう。
摩耶観光ホテルとは?
全国の廃墟好きを惹きつける神戸の人気スポット「摩耶観光ホテル」とは、どのようなホテルなのかよく知らないという人もいるでしょう。以下では、まず摩耶観光ホテルの基本情報について取り上げたいと思います。
兵庫県摩耶山の中腹にあったホテル
摩耶観光ホテルは、兵庫県の名山摩耶山の中に建てられたホテルです。標高700mほどのの摩耶山の中腹に位置しているため、自然豊かで爽やかな風が吹き抜けます。
元々は地元のケーブル会社の福利厚生のための宿泊施設として建設されました。1921年に建設された古いホテルであり、当時欧米で流行していたアールデコスタイルを取り入れた優美なデザインで話題となったのです。
戦争中も倒壊せずに残った摩耶観光ホテルは、戦後も様々な名前に変わりつつも、宿泊施設として多くの人に利用されました。90年代から廃墟となってしまったものの、寂れたことでその美しさがより強調され、多くの廃墟ファンの心を掴んでいるのです。
独特の美しさで「廃墟の女王」と呼ばれている
廃墟好きから親しみを込めて「マヤカン」と呼ばれている「摩耶観光ホテル」は、独特の優雅さと優しさを感じさせる姿から、「廃墟の女王」とも呼ばれています。
建設当初、欧米で大ブームとなっていたアールデコの要素を、ふんだんに取り入れた独特のデザインは、全体的に丸みを帯びているのです。
建設当時の日本ではかなり希少であった西洋風の客室や浴室、豪華なダンスホールも完備されていたホテルで、廃墟となり20年以上経った今もそれらの設備が残っています。
摩耶観光ホテルが纏うミステリアスな美しさは多くのメディアでも紹介され、多くの廃墟ファンが足しげく通う人気スポットとなりました。
摩耶観光ホテルの歴史
戦前の時期に建設された摩耶観光ホテルは、地元の長い歴史を伝える貴重な建物でもあります。以下では、摩耶観光ホテルの歴史について、時系列準に詳しく取り上げましょう。摩耶観光ホテルの歴史が気になる人は、ぜひ最後まで確認してください。
1921年にオープンするが戦争により営業停止
摩耶観光ホテルは、1921年に鉄道ケーブル会社所有のホテルとして建設されました。その繊細で上品なデザインが特徴的なアールデコ式の外観と内装で、多くの日本人が圧倒されたのです。
当時は珍しい鉄筋コンクリート製の頑丈な建物であったことから、軍艦ホテルとも呼ばれていました。大人気ホテルとなるも、戦争が激化していく中で会社の経営状態もひっ迫し、1945年には営業停止となってしまったのです。
改装して営業再開するも6年で2度目の営業停止に
戦争の惨禍に巻き込まれ、営業停止となってしまった摩耶観光ホテルは、空襲によって深刻なダメージを受けました。鉄道ケーブル会社から民間の会社に売り渡された摩耶観光ホテルは、1961年に長い復旧改装工事が終わり、再オープンすることとなったのです。
しかし、不運にも強烈な台風の被害に遭い、6年後に再び営業休止に追い込まれてしまいました。その後も不屈の精神で復旧した摩耶観光ホテルは、1974年に学生向けの宿泊所として再々オープンしたのです。
学生の合宿所として人気になった
戦争と台風によって営業できないほどのダメージを負いながらも、立ち上がってきた摩耶観光ホテルは、1974年から学生の合宿所として人気を集めました。
名前も「摩耶学生センター」と改められ、カジュアルに活用できる美麗なホテルとして、若い年齢層のファンも増えていったのです。しかし、1993年に突如閉鎖し、その後は現在まで廃墟として山の中に佇んでいます。
摩耶観光ホテルの現在!
日本屈指の美しい廃墟として名高い摩耶観光ホテルは、現在どのような状態なのでしょうか?以下では、摩耶観光ホテルの気になる現在の姿について、細かく紹介したいと思います。
文化財登録を目指す人も多い!
曲線美を強く感じさせる外観と内装の摩耶観光ホテルは、現在は日本人好みの寂れた雰囲気も放つようになっています。戦前からの歴史を持つこのホテルは、地元の歴史だけでなく日本の建築史においても、重要な建物となっているのです。
そのため、摩耶観光ホテルを文化財として登録し、大切に保管すべきという声を挙げる人も増えています。地元の人々だけでなく、摩耶観光ホテルを長年愛でてきた廃墟ファンも。文化財登録の重要性を主張しているのです。
実際に、有志たちによる摩耶観光ホテルの文化財登録プロジェクトが始動しています。現在はクラウドファンディングによって、必要な資金の調達も完了しているのです。そのため、摩耶観光ホテルが文化財として正式に認められる日は近いでしょう。
廃墟マニアが連日訪れる人気のスポット
1度目の改装時に、解体された高級豪華客船「ふらんす丸」の装飾品を転用し、よりエレガントさを増した摩耶観光ホテル。その西洋風の上品なデザインは、当時の日本人だけでなく、現代の廃墟好きの人々の心も捉えています。
摩耶観光ホテルは、現在植物の蔓に覆われた外観となっているものの、細かく美しい装飾は至る所に残っているのです。そのため、連日廃墟好きが撮影のために集まる人気スポットとなっています。
小さい窓にまで丁寧な装飾が施されている廃墟摩耶観光ホテルからは、切なさとホテルへの愛情の深さを感じられるでしょう。
映画の撮影に使われたことも
優美さと退廃的な美しさを併せ持った魅力的は廃墟スポット「摩耶観光ホテル」は、映画撮影のロケ場所としても何度も利用されています。
1967年に公開された映画「春日和や1985年公開の映画「ユー・ガッタ・チャンス」、1987年公開の「さよならの女たち」などに、摩耶観光ホテルは登場しているのです。
また、最近では2004年公開の映画「IZO」や2016年公開の「デスノートLight up the NEW world」のロケ地としても利用され、地元で大きな話題となりました。
映画内では、現在ではなかなか見られない摩耶観光ホテルの内部も確認できるので、ぜひこれらの映画を注意して鑑賞してみてください。
夜景の名所としても人気
摩耶山の中でそびえ立っている摩耶観光ホテルの魅力には、高台から見渡せる美しい夜景も挙げられます。 摩耶山にある摩耶観光ホテルからは、神戸一帯の夜景を静かな環境でじっくり眺めることができるのです。
山の頂近くにある掬星台展望台からは、阪神エリア全体のダイナミックな夜景を見ることができるでしょう。ただ、ホテル周辺は夜間と昼間の気温の差が激しいため、夜景を見る場合は、夏でも防寒具を持参することをおすすめします。
また、山道は滑りやすく、足元が見えにくい夜間には滑落の危険性が高まるのです。そのため、夜景を見る時には、歩きやすい運動靴やトレッキングシューズなどを着用するようにしてください。
摩耶観光ホテルの心霊現象とは?
経年劣化によって、退廃的で美しい雰囲気を醸し出している摩耶観光ホテル。現在ほとんどの外壁が植物に覆われているため、不気味さを感じる人も多いでしょう。そんな摩耶観光ホテルに関しては、心霊現象が起きたという報告例も確認されています。
以下では、摩耶観光ホテルで噂されている心霊現象について、具体的に紹介しましょう。
摩耶山は霊が集まる「霊山」と言われている
摩耶観光ホテルが建っている摩耶山は、古くから地元で神秘的な霊山として大切にされてきました。六甲山地の一部である摩耶山は、真言宗の開祖空海が開いたとされる山です。空海が実の母である摩耶夫人を模った仏像を安置したことが、名の由来となりました。
見晴らしが良く8つの国を一望できることから、かつては八州嶺という名だったのです。長年多くの霊が集まる霊山として有名であったことから、摩耶観光ホテルにも多数の霊が溜まっていると噂されています。
特に、ホテルの中のお風呂場やトイレでは、幽霊を目撃したり心霊現象が起きたりしやすいそうです。
摩耶観光ホテルが心霊スポットではない
摩耶観光ホテルはかなり長い間廃墟として残されているため、現在までに様々な心霊現象の噂が流れています。しかし、摩耶観光ホテルで恐ろしい事件が事故が起きたという確かな情報はありません。
摩耶観光ホテル自体が心霊スポットというわけでは無いので、ホテルの心霊に関する根拠のない噂に振り回されないようにしましょう。ちなみに、摩耶観光ホテルは、コスプレイヤーやサバゲー愛好家の間でも好評の撮影スポットでもあります。
サバゲーやコスプレが好きな人も、ぜひ摩耶観光ホテルについてさらに詳しく調べてみてください。
摩耶観光ホテルへのアクセス方法
摩耶山の中にあるミステリアスで美しい廃墟摩耶観光ホテルに、行ってみたいと思う人は多いでしょう。そこで、以下では摩耶観光ホテルへの行き方を、詳しく取り上げたいと思います。
摩耶観光ホテルへのアクセス方法が分からずに困っている人は、ぜひ参考にしてください。
登山道や摩耶ケーブルを利用しよう
摩耶観光ホテルは摩耶山の比較的高い位置に存在しています。そのため、体力に不安が無い人は、ぜひ摩耶ケーブルカーを活用してください。
摩耶ケーブルの乗り場は摩耶観光ホテルの最寄り駅「摩耶ケーブル駅」から、徒歩5分で辿りつける「虹の駅」の展望台にあります。ちなみに摩耶ケーブル駅には、三宮駅か新神戸駅からバスで移動可能です。
また、体力に自信がある人や、移動中の山の景色も楽しみたい人には、摩耶山の登山道を利用することをおすすめします。摩耶ケーブル駅から徒歩10分ほどの位置にある灘丸山公園が、登山道の出発地点です。
緩やかで歩きやすい登山道であり、 摩耶観光ホテルまでの所要時間は約30分なので、子供連れでも安心して挑戦できるでしょう。
ガイドウォークイベントもおすすめ
摩耶観光ホテルには、「摩耶山再生の会」が開催しているガイドウォークイベントに参加することでも訪れることができます。参加者は予約を入れた後、摩耶ケーブル駅に集合し、ケーブルカーに乗車します。
その後、摩耶山の展望台まで移動し、ガイドによる説明を聴きながら、摩耶観光ホテルや周辺の名所などを散策できるのです。解散場所はケーブルカーの終着駅「虹の駅」なので、スムーズに帰宅することができます。
ちなみに、定員は先着順の20名であり、ネットでのみ1度に2名までの予約が可能です。また、ガイド料とケーブルカー乗車賃を合わせた約5,000円ほどの参加費用は、当日徴収されます。
住所 | 兵庫県神戸市灘区畑原丸山53 |
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電話番号 | 078-882-3580 |
公式URL |
摩耶観光ホテルの美しさを実際に目で確かめてみよう
今回は、廃墟の女王として有名な美しい廃墟スポット「摩耶観光ホテル」について、細かく取り上げました。その心霊現象の噂や歴史などを知ると、ますますミステリアスな魅力を増す摩耶観光ホテル。
廃墟に興味がある人は、ぜひ摩耶観光ホテルの美麗な姿を実際に見てみてください。