シンガポールの治安は安全?危険度は?旅行や観光で注意する点も解説
シンガポールは安全な国、腐敗しない国などのように治安が安定し、経済的にも発展しているイメージがあります。日本との関係も友好的なため、シンガポールは留学先や旅行先に選ばれることが多いでしょう。シンガポールの現在の治安や危険度、注意点についてまとめました!
目次
シンガポールへの旅行前に知っておきたい治安状況
シンガポールと言えば、マリーナベイサンズやマーライオンなど有名なものが多くあります。建物も大きく、金融センターは世界的に有名です。
とても都会的なイメージがあるシンガポールですが、世界遺産はシンガポール植物園であり、自然が豊かなところも魅力です。野生動物に会える可能性や自然を巡る旅に特化している人もいます。
今回は、色んなものに恵まれているイメージがあるシンガポールの治安や危険情報などについて紹介します。シンガポールならではの注意点もあるので合わせてチェックしてください。
シンガポールとはどんな国?
「シンガポール共和国」は、東南アジアに位置し、首都はシンガポール最大都市はベドク地区です。日本からは6時間30分~7時間30分ほどで着き、多くの旅行者や留学生を迎えています。
シンガポールの人口は約560万人です。宗教は非常に多彩で仏教、ヒンドゥー教、キリスト教、道教、イスラム教を信仰している人がいます。国民は華人が多く、インド系やマレー系の人も存在しています。
また、シンガポールと言えば世界最高水準の医療制度です。シンガポールは観光地巡りをする観光客だけではなく、医療観光目的で訪れる人もいるのです。
シンガポールの言語
シンガポールでは、英語、マレー語、タミル語、中国語が使われています。英語が話せる人がほとんどですが、訛りがとても強いため、「シングリッシュ」と呼ばれています。
シンガポールでは英語が通じ、英語で観光することも可能です。しかし、強い訛りがあるため、何を言っているのか分からないところもあるでしょう。ヒアリング力を高めなければなりません。
発音の中に、マレー語や中国語などの発音も混ざっています。そのため、特徴ある英語を話すのです。シンガポールに長くいる人は、イギリス英語やアメリカ英語に訛りを感じるようです。
シンガポールの通貨
シンガポールは、「シンガポールドル」が使われています。2019年12月現在、1シンガポールドルは約79円です。大きな単位の紙幣もあり、1000シンガポールドル札や、10000シンガポールドル札もあります。
銀行や空港、両替所で日本円からの両替が可能です。手数料がレートに含まれているので安く感じるでしょう。物価が高いので、クレジットカードも併用した滞在をおすすめします。
大きな単位の紙幣よりも細かい紙幣に両替したほうが便利でしょう。クレジットカードが使えない場所もあるので、シンガポールドルも最低限は持っておいてください。
外務省発表によるシンガポールの危険度
シンガポールは、世界一安全な国だと言われたこともあります。2019年現在も外務省からの危険レベルは出ていません。そのため、今も治安が良く比較的治安が良い国と言えるでしょう。観光に適した治安を維持しています。
ただ、スリや置き引きという観光客狙いの犯罪は起きています。治安が良く安全な国のイメージが強いからこそ、観光客を狙っている人が少なからずいるということです。
感染症の危険情報も今は出ていません。しかし、ジカウイルスなどが流行ることもあります。妊娠に影響がある可能性が高いため、女性は特に感染症危険情報を見ておく必要があるでしょう。
シンガポールで治安の悪い場所
安全なシンガポールでも、治安が悪い場所があり、そのエリアでは注意が必要です。シンガポールはどこに行っても安全で、女性が一人で旅行することもできるというイメージもあるでしょう。
確かに、一人旅も可能なぐらい治安が良いのですが、危険と言われているエリアには注意してください。注意力を高めたいと感じる地域を紹介します。
ゲイラン地区
古い町並みが残っている地区で、外国人労働者が多くいます。不衛生さも感じられる場所で、シンガポール内でもより治安が悪い場所です。この地区は、風俗街でもあります。
強引な客引きが多く、一部ではドラッグを使っている人もいます。日本人旅行者が、ゲイラン地区でドラッグをしている現地の男女が逮捕されるところを目撃したという事件もあります。
宿が安く、シンガポールなので安全と思ってしまいますが、ゲイラン地区を拠点にするのはおすすめできません。治安が不安視されています。特に女性だけの旅行のときは、安くてもゲイラン地区での宿泊は避けたほうがいいでしょう。
クラークキー
夜の街のイメージが強く、クラブが多い場所です。若者がとても多く、夜中賑やかです。この地域で注意したいのは酔っ払いです。酔っ払いに絡まれて怖い思いをすることもあるでしょう。
また、お酒をたくさん勧められてしまうので、自分自身が酔っ払ってしまうこともあり危険です。ナンパもとても多いため、注意しましょう。特に日本人女性に絡んでくる人は多いと言われています。
楽しい気分になっても、危険があるかもしれないという危機感を忘れないでください。
リトルインディア
この地域もシンガポール内で治安が悪いと言われています。ここは、外国人労働者が多い場所です。外国人労働者によるトラブルも多く、スリなどの窃盗も行われています。
インド系の雰囲気があり異国文化も味わえるのですが、昼間は比較的治安が良くても夜になると危険が増すので注意しましょう。シンガポールの現地の人もあまり近づかないと言われています。
また、週末になると人が多くなります。マーケットが人気なので混雑することにより窃盗犯罪が増えるため注意してください。
ムスタファセンター
リトルインディアにある日用品などを揃えることができる場所です。ここでは買い物を楽しむ人で溢れています。しかし、人が多いのでスリには注意してください。
女性が痴漢に遭うこともあります。また、違う場所に連れていかれて暴行されるという事件もあります。このセンターだけでもかなり治安が悪い瞬間があるということです。
また、両替をすることも可能ですが、両替詐欺もあります。紙幣が足りないなどのトラブルがあるので両替後はしっかりとチェックしてください。
ラッキープラザ
フィリピンの食材や雑貨が多いことから、フィリピンに親しんだエリアです。フィリピンの人も多く訪れています。ここは、物価が安いことから、人気が高く人が集まりやすい場所です。
そのため、スリや置き引きの被害が多発しています。また、詐欺被害も勃発しているエリアです。さらには、お店の人からのぼったくりも多発しています。
クレジットカードの二重払いなどの被害も起きているので、金銭的なトラブルに注意してください。殺人などが起きているわけではないのでその意味での治安はあまり不安視しなくていいでしょう。
シンガポールで観光客をターゲットにした犯罪
シンガポールを旅行すると、シンガポールの治安の良さに安心し観光を思う存分楽しむことができると感じるでしょう。確かに、必ずしも何かしらのトラブルに遭うとは限りません。
シンガポールで何もなく安全に旅行を全うした人もたくさんいます。しかし、一方でシンガポールに行ったことで被害に遭った人も存在しているのです。
観光客が狙われているシンガポールでの犯罪について紹介します。シンガポール旅行の安全性を高める目的で、どんな犯罪が行われているのかをチェックしてください。
スリ
凶悪犯罪は少ないシンガポールですが、スリは本当に多く起きています。シンガポール内での被害でもスリが断トツではないでしょうか。地下鉄で改札を通るときに前後で人に挟まれて貴重品を盗まれたという被害があります。
また、電車を利用しているときにバッグをナイフで切られて貴重品を奪われた人もいます。観光地を散策しているときに人に囲まれて貴重品が盗まれたり、アイスを洋服につけられて対応しているときに財布がなくなるという被害もあります。
治安がいいので、日本と同じように財布をパンツの後ろポケットに入れて歩いていたところスリに遭ったという観光客もいます。スリのチャンスがあったらスリが行われているので注意しましょう。
置き引き
置き引き被害も多く報告されています。レストランで食事中にバッグを椅子にかけたり、足元や隣の椅子の上に置いていたところ置き引きされたという被害があります。
ホテルのロビーでチェックインしているときなどにも置き引きされています。広いホテルで人が多いときには特に注意してください。また、ホテル内では自分の部屋に置いていた貴重品がなくなるという盗難被害も起きています。
休憩目的でフードコートへ行き、荷物で場所取りしていたところ盗まれるという被害も多くあります。荷物で場所取りするのではなく、ティッシュでの場所取りが推奨されています。
シンガポール旅行を安全にするための注意点
治安が良いシンガポールなので注意しなくても大丈夫とか、日本と同じ感覚で旅行することができると思ってシンガポールにまで行く人もいます。
しかし、シンガポールを安全に旅行するためには、それなりの注意が必要です。トラブルなんて1つもなかったと思えるほど良い旅行になる秘訣について紹介します。
日本人観光客も多いシンガポールではありますが、安心しすぎは禁物です。
荷物から目を離さない
スリや置き引きが多発しているため、荷物をしっかりと管理してください。日本にいるときの感覚よりも荷物に意識を向けたほうがいいでしょう。観光地を巡るとき、ホテルや空港にいるときなど荷物を持ち歩くときは絶対に荷物から離れないようにしてください。
荷物と一心同体になるように行動しましょう。貴重品を入れているバッグは、ナイフで切られることもあるので、比較的頑丈な素材のもので、小さくて盗みにくいバッグを使いましょう。
ショルダーバッグも紐が簡単に切れるものがあるので注意してください。相手はナイフを持っていて危険な場合もあります。どう見ても盗むのが困難と思わせるものを使ったほうがいいでしょう。財布とバッグをストラップなどを使って繋いでおくのもおすすめです。
貴重品や多くの現金は持ち歩かない
シンガポールでの窃盗被害には、財布だけでなくパスポートや旅券まで一緒に盗まれたというものがあります。貴重品を一つにまとめて、いつも一緒に行動するというのは危険です。
現金は1日で使う分だけを持ち歩くようにし、パスポートや旅券は別にまとめて保管しましょう。一気に全ての貴重品がなくなるというのを防ぐようにしてください。特にパスポートがなくなると大変です。
荷物を少なくする目的とともに、貴重品を分散して持つということも徹底しましょう。
夜間は単独行動を控える
夜間になると、ナイトスポットが多くなります。酔っ払いや騒いでいる若者もたくさんいて、アルコールを勧められて何かしらの事件に発展することもあるでしょう。
また、睡眠薬強盗などもシンガポールでは起きています。夜になると治安が昼とは違う場所もあります。トラブルを防ぐためにも、夜は特に単独行動をしないようにしましょう。
夜間も外出したくなるのがシンガポールです。しかし、強姦事件も起きているので、女性の単独行動は絶対にやめましょう。男性も1人だと犯罪者に目をつけられやすいので危険です。
シンガポールでしてはいけないこと・罰則に注意!
シンガポールは治安の心配も必要ですが、実はすると罰金が科せられる行動があります。ゴミのポイ捨て、ガムの持ち込み、路上のツバ吐き、喫煙エリア以外での喫煙、鳥のエサやり、横断歩道以外の横断などは罰金制度の対象です。
また、トイレの水を流さない、車内での飲食、ペットの持ち込み、夜間の屋外での飲酒、申告外でのたばこの持ち込みなども罰金制度の対象になっています。シンガポールは民族が多いため、治安維持のためにも厳しい制度があるのです。
特に注意したいのがガムの持ち込みでしょう。知らなかったにしても罰金が科せられてしまいます。これらの行為は、シンガポールでの最低限のマナーとして必ず守ってください。
シンガポールの治安に甘えない観光をしよう!
シンガポールは、治安が確かに良く、凶悪犯罪が少ない国です。そのため、治安の良さについ甘えてしまう行動が出ることもあるでしょう。そうなると、観光客狙いの犯罪に巻き込まれる可能性が高くなります。
治安の良さに安心しきった行動ではなく、治安が良くても最低限の警戒は忘れない行動をとってください。また、禁止事項は絶対に犯さないようにしましょう。海外でのマナー違反はモラルの問題になるので恥ずかしくない行動をしましょう。
高級感があったり、夜景が美しく、街が綺麗でお洒落なシンガポールは何度も訪れたくなる素敵な国です。良い思い出で溢れるように、治安とモラルに注意した旅行にしてください。