スペインの治安は悪い?マドリードなど観光や旅行は危険なの?
スペインはサッカーが盛んで日本でも人気がある国の1つです。世界遺産の数も多くスペインを訪れた人の心を満足させるでしょう。ただ、殺人も多いスペインでは治安が気になるものです。そこで、マドリードなどの都市部の治安や危険度について紹介します!
目次
スペインへの旅行前に知っておきたい治安状況
古都トレド、メリダの遺跡群など非常に多くの世界遺産が存在し、情熱的で温かいスペインは、イタリアを上回る観光客数と言われるほど世界的人気を誇っています。
マドリードやバルセロナなど有名都市もあることから観光で訪れたいと思う人が後を絶ちません。日本からは最短でも約14時間はかかりますが、それでも行きたいと思わせてくれるのがスペインです。
今回は、スペインを観光するにあたり、治安は良いのか悪いのか、危険情報はないのかなどについて紹介します。
スペインとはどんな国?
「スペイン王国」は、南ヨーロッパに位置し、ポルトガル、フランス、アンドラ、ジブラルタルなどと隣接している国です。首都はマドリードで最大都市もマドリードです。
人口は約4600万人で、国民のほとんどがカトリックを信仰しています。近年ではユダヤ教信者もいます。かつてはイスラム教を信仰する人も多くいました。義務教育の期間が10年あり識字率はスペイン語圏ナンバー1です。
スポーツも盛んな国で、サッカーが世界的に強いことで注目を集めています。また、かつてはバルセロナにおいてオリンピックも開催されました。
スペインの言語
スペインの言語はスペイン語です。カタルーニャ語やバレンシア語など違う言葉を使う人もいます。スペインはかつて色んな国を統治していました。そのため、スペイン以外にもスペイン語を話す国があります。
スペインでは、マドリードやバルセロナなどでは英語が比較的通じやすいでしょう。英語が堪能な観光スタッフもいます。スペイン語が理解できないと観光できないわけではありません。
スペインの通貨
スペインの通貨は「ユーロ」です。1ユーロ120円ほどが2019年12月現在の相場です。ユーロは日本国内での両替も可能なので、レートが良い場所で予め両替しておくと良いでしょう。
1日で50ユーロぐらいを準備し、後はクレジットカードを持って行くのがおすすめです。デビットカードを利用することも可能です。外貨が余るのが嫌な人はカードも上手に利用してください。
外務省発表によるスペインの危険度
スペインの治安は危険レベルがついていないため、2019年12月現在は比較的安全と言えます。しかし、バルセロナの治安が悪いために注意喚起が出たこともありました。殺人事件や強盗事件が多発するほど治安が悪い状況です。
また、全土においてスリやひったくり、路上強盗には注意が必要です。また、傷害事件や車両窃盗、薬物犯罪など多数において犯罪が行われています。
日本人が巻き込まれるテロこそ起きてはいませんが、治安が悪いと思えるような事件が多々あるため、危険レベルがなくても注意は必要な国です。
スペインの地域別の治安が悪い場所
スペインは、素晴らしい芸術もあればスペインの文化を感じられる観光地もあります。スペイン旅行に行ったときは、時間をかけてでも色んな場所を観光したくなるでしょう。
しかし、スペインには治安が悪い場所もあります。行きたいと思っている観光地が治安が悪いこともあるでしょう。地域別にスペインの治安を紹介します。
バルセロナ
バルセロナの治安は、近年悪くなっています。バルセロナでは殺人事件や強盗事件が勃発しているのです。旅行の際にもバルセロナは治安の悪化が心配され注意するよう喚起されています。
また、スリや置き引きもバルセロナで起きているため、観光客はより注意が必要でしょう。特に、サグラダ・ファミリア付近やゴシック地区では人が集まるだけに窃盗被害も多くなっています。
お洒落な雰囲気や、美しい街並みが広がっていますが、周りに気をとられると危険です。場所によっては時間帯で人が少なくなることもあり、治安が不安視されるので注意してください。
マドリード
マドリードはスペインで1番観光したい場所でしょう。マドリードの治安もスペインの中では悪いほうです。スリや置き引きという窃盗事件が多発しています。ただ、ヨーロッパの違う国の都市と比べたら治安は良いでしょう。
気をつけたいのは、マヨール広場やスペイン広場、グランビア通りなどの治安です。この辺でスリや置き引きが多発しているので注意しましょう。
マドリードでもサラマンカ地区やセントロ地区は治安が良いと言われています。もし、マドリードの観光がしたいと思ったときはマドリード内で治安が良いエリアを重点的に周りましょう。
スペインでの観光客をターゲットにした犯罪
スペインで起きている観光客が被害に遭っている犯罪について紹介します。スペイン旅行に行くときには、必ずどんな犯罪が起きてるのかを把握してください。
観光客が狙われている犯罪の種類を知ると旅行が怖くなる可能性もありますが、安全に旅行するためには必要な情報です。
スリ
スペインでとても多く起きている一般犯罪にはスリがあります。スペインでは、様々な手口を使ったスリが横行してます。例えば、新聞を広げてポケットやバッグ付近を隠して財布を盗む目隠しスリです。
他にも、持ち物をケチャップで汚してきて荷物から注意をそらしたときに盗むケチャップスリ、署名活動で署名してもらいながら盗む署名スリもあります。
普通に行われるバッグから財布を抜きとるスリや、ぶつかってきた拍子に財布を盗むスリも起きています。色んな手口があるので、あらゆるスリに対応しなければなりません。
ひったくり
観光客と思った人物に狙いをつけて待ち伏せをし、横を通るときに荷物を力ずくで奪っていくひったくりや、バイクを使ったひったくりが起きています。
電車に乗っているときに、停車駅でドアが開いたときに荷物を奪われるトラブルもあります。また、背中から液体をかけられてビックリした瞬間に荷物を盗られた事件も起きています。
ひったくりもスリと同じように様々な手口を使ってくるのが特徴です。
置き引き
レストランで椅子に置いていたバッグや、椅子の下に置いていたバッグ、ショッピング中にカートに入れていたバッグ、信号待ちしていたときにスーツケースに置いていたバッグなどが置き引きされています。
レストランでは、メニューを見ているときやお会計をしようと思ったときなど気を抜いたときの置き引きが多発しています。基本的に、置き引き被害に遭った人は「気づいたらない」という状況になっています。
スペインで置き引きをする犯人は犯行が上手いと思って警戒したほうがいいでしょう。
強盗
路上強盗も増えており治安の悪化が指摘されていますが、怖いのが首を絞められることです。後ろから近づかれて首を絞められ、気絶しているところで貴重品を奪われます。
また、歩いて観光しているときに後ろから頭を何かで殴られ気絶したところ金品が奪われたという事件もあります。
さらには、刃物で脅されて荷物を奪われたという強盗事件に遭った人もいます。犯人が集団の場合もあるとても危険な犯罪です。
偽警察官
スペインの偽警官は、一応警察手帳のようなものを持っています。本物であることを装うために作られた偽者ですが、それらを見せてくるため信用する観光客が多いのです。
一瞬だけ警察手帳を見せ、信用させた上で荷物検査を行います。そのときに財布から現金やカードを抜き取るというのが手口です。
私服警官がいる場所も確かにあるので、偽警官を見分けるのが難しいという問題もあります。
スペイン旅行を安全にするための注意点
スペインでは、事件が増えており以前より治安が悪いと感じる可能性もあります。しかし、注意を怠らない旅行にすることで安全に観光ができ、スペインをしっかり堪能することもできるでしょう。
美味しいスペイン料理や、美しい街並みを楽しむためにも、安全に旅行する秘訣を紹介します。危険レベルがついていなくても、犯罪が起きており、被害に遭った観光客もいることを常に頭に入れておくのも大切です。
荷物から目を離さない
様々な手口でのスリやひったくり、置き引きをしてくるスペインなので、荷物管理を徹底してください。足元に置いたり、椅子にかけたりなど自分の手や体から離れた場所には置かないことが大事です。
よくあるのが、スーツケースの上に置き、スーツケースのみを手で持って移動していたところ上に置いた荷物がなくなっているという被害です。荷物を少なくして、全ての荷物を自分の手や体に密着させるように持ちましょう。
食事中も荷物を肩からかけて、上から上着を一枚重ねておくなどの注意をしてください。
空港からはタクシーで移動する
空港やバスターミナル、電車などでスリや置き引き、強盗などが起きています。これらの被害に遭わないためにも、スペインでは空港から移動するときはタクシーを使ったほうがいいでしょう。
正規のタクシーやアプリでタクシーを呼んで安全性を高めることもおすすめです。ただ、バルセロナなどの都市ではあまりぼったくりのタクシーがいないとも言われています。
さらには、タクシー料金は日本よりも安いのでタクシーは利用しやすい国でもあるでしょう。チップは必ずいるものではありませんが、少し多めにタクシー料金を渡すと喜ばれます。
高価なものは身に着けない
服装もそうですが、ブランドのバッグやブランドの時計、アクセサリーなどを身につけていると強盗に遭う危険性が高くなります。スペインの強盗は武器を持っていたり、殴ったり首を絞めたりなどの行為をしてきます。
とても危険な犯罪なので、狙われやすいと最初から分かるものは全て外してください。高級ブティックなどで買い物をしたときには、早めにタクシーに乗りこんでホテルに戻って貴重品を置いてから行動しましょう。
高級なお店が多い場所には、警察も多いですが何があるか分からないので先読みの行動がおすすめです。
親切な人に注意
路上で気さくに話しかけてきた人から、いつの間にか財布をすられていたという事件もあります。道を尋ねたふりをして荷物を奪うという被害に遭った人もいます。
声をかけられたときは、自分の荷物を再度グッと持ち直し、荷物から目を離さないようにしてください。親切そうな人には、心を開かずに毅然としておきましょう。
ポケットには何も入れない
ポケットに何か入っていると手を入れられて盗られてしまいます。ポケットの中にも現金が入っていると思われているのです。お金を財布から出しているところを見られると狙われそうと思ってポケットに現金を入れる人もいるでしょう。
また、面倒だからとお釣りをそのままポケットに入れる人もいます。しかし、ポケットに入れるところも見られている可能性があります。見られていないにしろ、すれちがうときに手を入れられたり混雑しているときに盗まれる可能性があります。
海外では、ポケットは危険な収納です。便利さはないと思ってください。
地下鉄やバスで寝ない
地下鉄やバスで寝てしまうと、荷物がなくなる可能性が高いでしょう。特に、停車駅で地下鉄やバスが停まったときに寝ていると、外から人が入ってきたときに荷物を盗まれます。
慣れない場所なので旅行の疲れもあるでしょうが、移動中は寝ないことをおすすめします。バッグをしっかりと手で持って盗まれないようにしてください。
複数人で観光をしている場合も、一緒に来ている人がいるからと思って安心して寝ないようにしましょう。寝ている人が狙われます。そして、一緒に来ている人は自分の荷物を守ることにも必死なので自分で自分を守ってください。
地下鉄のドア付近に立たない
地下鉄で危ないのはひったくりです。ドア付近に立っていると、ドアが開いた瞬間に外側にいた人から荷物をひったくられる可能性があるでしょう。ドア付近は背中を持たれて立つことができるので楽だと感じるはずです。
日本では立っていてもひったくりに遭うことはほぼありません。しかし、スペインでは、停車駅ごとにドア付近にひったくりをする人がいると思っていたほうがいいでしょう。
立つときは、ドア付近は避けてください。できるだけドアから離れた場所がおすすめです。地下鉄内でも治安が良い場所と悪い場所があるということです。
スペイン旅行は治安の悪化に注意しよう!
スペインの現在の治安はそこまで悪くありません。実際にスペイン旅行をした人は、バスで荷物置き場に荷物を置いても盗られなかったという人や、スペインでワイヤーロックを使っている人はあまりいないというほど治安が安定しているのを感じています。
しかし、最近治安面で心配されているのが強盗事件や殺人事件が起きていることです。特に殺人事件は増えており、スペイン内でも治安が不安視されることがあります。また、スリやひったくりが多いのも特徴です。
今は治安が比較的良いとされていても、少しずつ悪化していく可能性もあります。スペインを旅行するときは、そのときの治安を確認し、どんな犯罪が多いのかとか、どんな手口なのかというのもチェックしてください。その上で旅行を楽しむことをおすすめします!