ステンドグラス美術館【小樽】へ行こう!アクセスや営業時間を紹介
小樽といえば運河や海鮮を思い浮かべる方も多いと思いますが、実はガラス細工も人気です。小樽にあるステンドグラス美術館は、本物のヨーロッパのステンドグラスを見ることができる穴場の人気スポットです。美しいステンドグラス美術館で至福の時間を過ごしてみませんか?
目次
小樽の隠れた名所•ステンドグラス博物館へ行こう!
北海道の観光都市・小樽の運河沿いに、知る人ぞ知るロマンチックな美術館があるのをご存知ですか?小樽芸術村と呼ばれるアートセンターの一角にある「ステンドグラス美術館」は、本物のヨーロッパのステンドグラスを間近に見ることができる貴重な美術館です。
この記事では、ステンドグラス美術館の貴重な所蔵品の中でも特に重要な作品について、その魅力や見どころをじっくりご紹介します。ステンドグラス美術館でぜひガラス細工の魅力を感じてみてください。
ステンドグラス博物館とは?
小樽にあるステンドグラス美術館は、小樽の人気観光スポットである小樽運河に面した美術館です。こじんまりとした美術館ながら、ヨーロッパのステンドグラスの珠玉の名品を所蔵しています。
主に所蔵しているのは、19世紀後半から20世紀初頭のイギリスのステンドグラスで、いずれもかつては実際に教会の窓を飾っていたものです。本物に出会える美術館として、密かな人気を集めています。
ステンドグラス美術館のコレクションは後ほどたっぷりとご紹介します!
「ニトリ小樽芸術村」の施設の一つ
小樽のステンドグラス美術館は、周辺の他の4つの美術館とともに「小樽芸術村」を構成しています。
旧北海道拓殖銀行小樽支店の建物を利用し、横山大観など日本の近代画家の作品を所蔵する「似鳥美術館」、アール・ヌーヴォー時代のステンドグラスを展示する「ルイス・C・ティファニー ステンドグラスギャラリー」と「アールヌーヴォー・アールデコ グラスギャラリー」。
また、近代日本建築を牽引した曾禰中條建築事務所による設計の「旧三井銀行小樽支店」も見逃せません。
旧高橋倉庫を利用したステンドグラスの美術館
ステンドグラス美術館の建物は「旧高橋倉庫」をリノベーションしたものです。大正12年に豪商・高橋直治によって、北海道から本州へ取引される小豆を保管する倉庫として建てられました。
小樽近郊で採れる「小樽軟石」で組まれた石造りの堅牢な建物が、かつて金融と商業の町として大いに栄えた往時の小樽をしのばせます。
ステンドグラス美術館ではぜひ建物にも注目してみてください。
ステンドグラス美術館のステンドグラスコレクション
次に、ステンドグラス美術館のコレクションの中から、特に人気の作品をご紹介します。
①神とイギリスの栄光
『神とイギリスの栄光』は1919年ごろ制作された作品で、大英帝国の第一次世界大戦勝利と、戦没者追悼のために作られました。
中央にキリストが立ち、イングランドの守護聖人である聖ゲオルギウスに冠を授けています。これは、イギリスの栄光が神から授けられたものであるということを象徴しています。
ステンドグラス美術館ではこのようなイギリスの教会にゆかりのあるステンドグラスをコレクションしています。
②種まく人
一際鮮やかな色が目を引く『種まく人』は、一見すると単なる農作業をしている人の姿です。しかし実は、キリストが行った、喩え話を使った説教を表しています。その喩え話とは、次のような内容です。
ある人が種をまくため、種を持って歩いていった。ある種は道に落ちて鳥が食べてしまったり、石だらけの悪い土地に落ちて、芽を出しても枯れてしまった。しかし他の種は、よく肥えた土地に落ちてすくすく育ち、良い実をつけた。
ここでキリストは、人を種が落ちる地面にたとえました。種がどれだけ良い種であっても、それを受け入れる人が良くなければ、良い結果に結びつきません。いつでも教えを受け入れる心を持つことの重要性を諭す内容の教訓話です。
③カンタベリー物語
14世紀のイングランドの詩人・チョーサーの『カンタベリー物語』はイギリスのルネサンス時代の代表的な文学作品です。19世紀のイギリスでは、古いイギリスの文化を見直そうとする動きが活発で、チョーサーの『カンタベリー物語』も新たに出版されて非常に人気でした。
『カンタベリー物語』は、イングランドのカンタベリー大聖堂に巡礼に向かう人々の話をオムニバス的にまとめたもので、当時の様々な社会階層の人々の喜怒哀楽を生き生きと描写してた物語です。
④最後の晩餐
スコットランドのエディンバラで1901年ごろに制作された『最後の晩餐』のステンドグラスは、キリストが磔にされる前の晩に、彼が弟子たちと食事をする場面を描いています。
聖書によれば、キリストは最後の晩餐で弟子たちに、「この中の1人がわたしを裏切る」と予言します。弟子たちは驚きますが、その中で裏切り者のユダだけが動揺する気持ちを隠して食事を続けるのです。
ユダはたった銀貨3枚でキリストを敵に売り渡してしまいます。そのため、強欲の象徴である財布を持って描かれます。ぜひステンドグラス美術館で作品の目の前に立って、ユダを探してみてください。
⑤磔刑図
現在でも世界中に数多くの信仰者がいるキリストですが、彼の最期は悲惨なものでした。ユダに裏切られたキリストは、敵対するユダヤ教徒によって磔にされてしまいます。釘で手足を打たれた痛々しい姿のキリストが中央下に描かれています。
しかし、キリストの人間としては死にましたが、3日後にまた復活し、自分が神であることを証明しました。その神としての姿が中央上に描かれた堂々たる人物です。栄光の光に包まれたキリストの姿は威厳に満ちています。
小樽芸術村のおすすめスポット
ステンドグラス美術館を含む小樽芸術村は、小樽らしいアートに触れられる人気スポットです。ステンドグラス美術館以外の見どころもお見逃しなく!
旧北海道開拓銀行の建物を利用「似鳥美術館」
旧北海道拓殖銀行小樽支店の建物を利用し、横山大観など日本の近代画家の作品を所蔵する似鳥美術館は、あのニトリの創業者のコレクションを公開している美術館です。
同じ建物内にはアール・ヌーヴォー時代のステンドグラスを展示する「ルイス・C・ティファニー ステンドグラスギャラリー」と「アールヌーヴォー・アールデコ グラスギャラリー」もあり、小樽のガラス細工にゆかりの深い展示を見ることができます。
ステンドグラス美術館と併せて見学すれば、小樽の名産であるガラス工芸の魅力にどっぷりと浸れます。
小樽の栄華を象徴する「旧三井銀行小樽支店」
近代日本建築を基礎付けた曾禰中條建築事務所による「旧三井銀行小樽支店」も重要な見どころです。本格的な古典主義建築は、当時の日本では珍しいもので、金融の街小樽の栄華をしのばせます。
注目したいのは、石膏細工による優雅な天井の装飾です。細かい幾何学的な模様は、本場ヨーロッパの建築を十分に吸収した設計者の技量を感じさせます。
ステンドグラス美術館と同じく、金融街時代の小樽を象徴する建築です。
ステンドグラス美術館へのアクセス方法
ステンドグラス美術館は人気観光スポットである小樽運河沿いの便利な立地。ぜひ他のスポットと併せて見学してみてください。
小樽駅から徒歩10分
ステンドグラス美術館はJR小樽駅からわずか徒歩10分。タクシーやバスならわずか3分の好アクセスです。
バスでは。中央バスAのりばから9番小樽運河ターミナル行きに乗車し、「小樽芸術村」で下車、ステンドグラス美術館は路地を入った正面です。
住所 | 〒047-0031 北海道小樽市色内1丁目2−16 |
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電話番号 | 0134-31-1033 |
営業時間・定休日 | [5~10月] 9:30〜17:00 ※入場は閉館30分前まで [5~10月] 無休 [11~4月] 毎週水曜(祝日の場合はその翌日) |
料金 | 一般 700円 学生 500円 高校生 400円 |
駐車場の有無 | 有り |
アクセス | JR小樽駅下車、駅前から ・徒歩約10分 ・バスで約3分 |
公式URL | https://www.nitorihd.co.jp/otaru-art-base/stained-glass-museum/ |
小樽のステンドグラス美術館で本物に触れよう!
小樽のステンドグラス美術館は、日本では数少ない、ヨーロッパの本物のステンドグラスに出会える美術館です。ぜひ本物の持つ空気を体感してみてください。