ベネズエラの治安は最悪?やばい?カラカスなどの旅行の危険度や注意点も紹介
ベネズエラは危険なイメージが持たれており現在治安の不安定さが指摘されている国の1つです。しかし、ベネズエラ旅行ができる地域もあり、旅行客もいます。治安が悪い地域や注意点などをまとめたので紹介します。危険を把握し注意した旅行にしましょう。
目次
ベネズエラへの旅行は危険?知っておきたい治安状況
スペインの植民地時代を経て独立したベネズエラは、鉱物資源に恵まれた国です。日本からすると資源の豊かさには羨ましさも膨らむものです。また、義務教育など教育に力を入れており識字率も93%程度あります。
しかし、世界最悪の治安に入る国でもあり、経済が混乱していることでより治安が悪い状況が続いています。貧困者も増えており、国全体が治安が悪いイメージもついてしまっているのです。
今回は、治安が悪いベネズエラを旅行するときの注意点や危険情報、どれだけ治安が悪いのかについて紹介します。
ベネズエラとはどんな国?
正式名称は「ベネズエラ・ボリバル共和国」です。首都はカラカスで最大都市もカラカスです。人口は約3200万人で、民族が多く移民も多い国です。宗教はローマ・カトリックが一番多く、プロテスタントやイスラム教、ユダヤ教信者もいます。
地下鉄や鉄道も走っているのですが、中国の支援によりベネズエラ国鉄による鉄道建設は財政難により計画が進みませんでした。
政治や経済にも問題が多く、国民のモラルの低下も生じています。しかし、カラカスの大学都市などの素晴らしい世界遺産もある国です。
ベネズエラの言語
ベネズエラでは、スペイン語が主に使われています。スペインが統治していた時代が背景にあるため、スペイン語が主流なのです。少し特徴があるため、ベネズエラ・スペイン語と呼ばれることもあります。
また、移民が多いのでドイツ語やポルトガル語なども使われることがあるでしょう。ホテルやレストランでは英語が通じることもあります。
ベネズエラの通貨
ベネズエラの通貨は、「ボリバル・ソベラノ」です。2019年現在、1ボリバル・ソベラノは約0.0031円です。ボリバルフェルテが使われていましたが、現在では変わっています。
日本円からの両替は難しいので、一度アメリカドルに両替しておくことをおすすめします。また、ベネズエラでは闇両替も行われているので注意しましょう。
ベネズエラでは、インフレ率が高まり、一時期はハイパーインフレを起こしました。自国民がドルなどの外貨を使ってインフレ率の高まりをストップさせています。ドルをそのまま使える場所もあるでしょう。
外務省発表のベネズエラの危険度
現在のベネズエラは危険レベル2と危険レベル3の地域があります。これは、治安が悪いことを表明しているものです。ベネズエラは情勢が悪いため国民の不満もたまっています。
そのせいで、反政府デモや武力行使による混乱が起きています。これらの混乱により多くの死者や犠牲者も出ています。治安が悪いせいか、飛行機にも影響が出ており、フライトを停止している国や会社もあります。
さらには、断水や停電なども起き、インフラの心配も増しています。また、犯罪発生件数のピークは2016年とつい最近のことです。殺人や強盗、窃盗などの犯罪が多発しています。
なぜベネズエラの治安は悪いのか?
ベネズエラには、政治に対する不満や経済に対する不安がとても高く治安を悪化させています。反政府デモが頻繁に起きるのも国の情勢が悪く政治や経済に納得できていないためです。大統領に対する不満も溢れています。
また、貧困が急激に進み、食料不足が問題になっていることも治安を悪化させる原因です。さらには、警察官や国家警備隊員が基本的に機能していません。警察官による犯罪も起きています。
刑務所内で受刑者たちが衝突し閉鎖した刑務所もあります。その刑務所内では食糧不足で死亡する受刑者もいました。閉鎖後の刑務所からは腐敗した死体も見つかっています。
ベネズエラの治安が悪い危険な都市
ベネズエラは、国全体的に治安が悪いと言えるでしょう。ただ、危険レベル2の地域と危険レベル3の地域があるため、ベネズエラ国内でも治安の差があります。
観光や旅行に訪れるときに、治安が寄り悪い場所に行かないためにも特に治安が悪い地域を知っておいてください。
カラカス
首都であるカラカスは危険レベル3です。デモや抗議活動が行われており、武力行使も発生しています。また、殺人や誘拐、強盗も多発しています。アメリカドルが使える場所が増えているので、ドルを持った外国人は狙われやすくなっています。
また、カラカスのリベルタドール市では、多くの殺人が行われています。ベネズエラ国内で1番殺人事件が多く危険な場所です。さらに、銃撃戦や麻薬の売買、強盗、誘拐も起きています。
カラカスでは、夜間のみならず昼間でも治安が不安定で外国人狙いの誘拐が多く起きています。日本人旅行者には、強盗されて貴重品を奪われた人もいます。カラカスは一瞬でも滞在するのが怖いと感じるほど治安が悪い地域です。
マラカイボ
ここはベネズエラ第二の都市です。本来なら活気に満ちて観光客で溢れていてもおかしくないでしょう。しかし、マラカイボもとても危険な地域です。カラカスが危険すぎるためマラカイボで宿泊する旅行客もいるでしょう。
暴力を振るわれて血を流して倒れている人物がいることもあります。マラカイボなら安全と思っていた人も、治安の悪さに驚くほど殺気立っている地域です。
また、マラカイボのホテルは設備が悪いのに高い料金を請求してきます。ホテルへの期待も全くできず、治安も悪いためできれば近づかないほうがいいでしょう。
ベネズエラで観光客が狙われやすい場所
ベネズエラでは、治安が悪いため旅行客はみんな警戒しています。しかし、旅行客を狙っている犯罪は後を絶ちません。
ベネズエラの国民は貧困や飢えが問題となり、1日を生きるために観光客を狙った犯罪をするしかない状況にもなっているのでしょう。どの場所が特に狙われやすいのかについて紹介します。
空港
ベネズエラには、マイケティア国際空港があります。国家警備軍が入国審査や荷物検査を行いますが、賄賂を要求されることがあるでしょう。さらには、偽の空港職員を装ってパスポートを奪う犯罪もあります。
また、置き引きやひったくり、銃を持った強盗も起きています。空港内にはタクシー運転手がタクシーに誘導してきては法外な料金を請求する悪質な犯罪も行われています。
観光客が集まる場所にお金があると思われているので、安全なはずの空港がベネズエラではとても危険なのです。空港だから警備がしっかりしていると思ったら大間違いです。
ホテル
ベネズエラには高級ホテルも安宿もあります。実はどちらに宿泊しても危険は伴っています。警備員やホテル従業員に扮した人物が部屋に入ってきて荷物を奪う犯罪があります。
拳銃を使って脅しながら強盗をする犯人もいて危険です。特にマラカスのホテルでこのトラブルが起きる可能性が高いでしょう。また、チェックアウトのときにホテルの料金をクレジットカードで払うとスキミングされたという被害もあります。
また、ホテルの中で人が多い場所で携帯を触っていたところ、急に強盗から襲われ、バッグごと引きずられた事件もあります。人がいる場所でも事件が起きているのでホテルも安心できません。
地下鉄・駅周辺
ここでは、スリやひったくりが多発しています。スリやひったくりは集団で行われることもあり、途中まで気づかないこともあるでしょう。
ベネズエラではスリもひったくりも頻繁に行われています。特にカラカスでは当たり前のようにある犯罪です。できるだけ、電車やバスは使用しないことです。
観光客が気を緩めたときに犯行に及ぶことが多いと言われています。相手は盗みのプロと心得てください。色んな手立てをしても適わないこともあります。そのためにも危険と言われる電車やバスの利用はやめておきましょう。
長距離バス
ベネズエラには、深夜長距離バスなどがあります。長距離バスでは、強盗が拳銃を持って現れ、乗車客に拳銃をつきつけながら金品を奪うという犯罪が起きています。
集団で強盗を行うので、犯人は何人もいるでしょう。狭いバスの中で行われる凶悪な犯罪です。バスに乗り込むときや、バスを待っているときにもスリやひったくりに狙われる可能性があるので危険です。
ベネズエラを旅行する際に注意すべきこと
ベネズエラは、旅行者にとっては厳しい国です。あらゆる犯罪が起きており、最悪のときには殺人にまで及ぶこともあります。それでもベネズエラを旅行する人も中にはいます。
数年前までは危険レベル1の地域もあったため、旅行しても大丈夫だったと感じた人が再度訪れることもあるでしょう。しかし、現在のベネズエラは危険度が増しています。
ベネズエラを旅行するときの注意点を紹介しますが、他の国に行くときよりも注意力は高めなければなりません。
目立つ服装・行動はしない
ベネズエラでは、外国人であることが一瞬で分かるようなことはしてはいけません。そのためにも、目立つ服装や目立つ行動は慎むようにしてください。目立つだけでターゲットになるでしょう。
高価な時計やアクセサリーをつけることはもってのほかです。絶対にしてはいけません。路上強盗に遭う可能性も高まるでしょう。また、持ち物も全て奪われる結果にもなりかねません。
ベネズエラでは、拳銃を持っている人も多いので、拳銃を向けられて怖い思いをしないためにも目立たないようにしましょう。シンプルを心掛けてください。
夜の一人歩きはしない
昼も夜も治安が悪いのがベネズエラです。夜の一人歩きはしないように注意されていますが、昼も一人歩きは危険です。できれば夜は外出をしないでください。強盗に狙われたり殺人犯に狙われる可能性もあります。
夜はベネズエラの人でも外出を控えるエリアがあります。もし外出してしまったら、人気のない場所に連れていかれて、拳銃で脅され金品を奪われてしまうことも考えられます。
日本人旅行者で強盗被害に遭っている人も多くいます。一人行動を慎むことと夜の行動を慎むことは徹底しましょう。ホテル内でも夜は緊張感を高めてください。
警察官も信用しない
ベネズエラは警察官が犯罪をすることがあります。時には、強盗犯と警察官がグルになって金品を山分けすることもあるのです。そのため、ベネズエラの警察官は信用することができません。
警察官という肩書きだけで、観光客に近づき、金品を奪ったり要求してくることもあるでしょう。勤務中であっても制服のまま犯罪を行うことも珍しくありません。
ベネズエラでの警察官は地位が低く所得も低いため、警察官自身も自覚ができていないのです。治安の悪さを加速させている原因の1つに警察官がいるので、信用できません。
正規のタクシーを利用する
タクシーを利用するときは正規のタクシーで安全性が高いものにしてください。タクシーもぼったくりを行います。また、タクシー強盗もいるので注意してください。
空港でタクシーに荷物を積んでいるところを強盗に狙われた人もいます。利用するときには、周りにも警戒してください。また、バイクタクシーもありますがこれは事故率が高いので危険です。
タクシー運転手による強盗事件も勃発しているので、できるだけタクシーも使わないほうがいいでしょう。どうしてもの場合のみ、無線がついている正規のタクシーに乗ってください。
できれば渡航しないのが一番
ベネズエラは現在非常に危険な国です。ベネズエラの取材で仕事で訪れた人でさえかなりの危険を感じています。取材なので写真を撮るのですが、まずカメラを出すことができません。できてもほんの一瞬です。
また、一般人である普通の人がナイフや銃を持っており、いきなり暴動が始まったり強盗が起きることも稀ではありません。日本とはまるっきり違う世界が繰り広げられてしまいます。
そのため、生命を第一に考えて今は渡航しないという選択も必要です。ベネズエラの情勢が落ち着き、政治や経済に希望が見え、失業者が減ると治安の改善も見られるでしょう。そうなる日を待ってからの渡航のほうが正しいでしょう。
ベネズエラの治安は不安視されている
ベネズエラの治安の悪さは想像以上です。テロ組織が確認されていないため、危険レベル2や危険レベル3で留まっているだけという感覚を持ちましょう。実際は、行くと危険すぎて何かしらの被害に遭っている人ばかりです。
犯罪の中には、ただ金品を奪うだけではなく、銃やナイフで脅す手口が多くあります。気をつけていても急に強盗に襲われたりするので万が一渡航したときには人がいない場所には絶対にいかないでください。
また、旅行に行くときは安全を重視しましょう。ビジネスや旅行では、日本大使館の連絡が受けられる「たびレジ」に登録してください。とにかく治安が悪いので万全に万全を重ねるほかないでしょう。