アメリカのサマータイムの期間は?日本との時差や終了時についても解説
アメリカはサマータイム制度を導入しています。サマータイムは期間が決まっており、その期間は日本との時差も替わります。サマータイムが終了すると標準時間に戻るなどのルールがあるため、アメリカ旅行に行く前にサマータイムについて知っておきましょう。
目次
アメリカ旅行の前にチェックしておきたいサマータイム!
日本より広い大陸のアメリカへ旅行が決まったら、まずはチェックしておきたい事があります。それは、サマータイムです。
サマータイムという言葉は日本で生活をしていても、夏になると耳にすることがある言葉です。しかし、聞いたことがあっても日本で生活していても、サマータイムを実施していないため、実際に生活リズムを変更することはありません。
また、サマータイムという言葉は聞いたことがあっても、どの程度の意味まで知っているか改めて考えると、意外と知らないなんてことも珍しくありません。
サマータイム制度を取り入れているアメリカでは、実際にどのような時間の合わせ方なのかなど気になるところです。
そこで、まずはアメリカへの旅行前に、サマータイムについて解説いたします。
まずはサマータイムについて解説!
サマータイムと聞いて思い浮かぶことは、「夏の時間」という言葉になることは分かる人も多いでしょう。中には海外旅行のパンフレットには、サマータイムと記載されていることもあります。
ここからは、サマータイムについて詳しく解説いたしますので、アメリカ旅行の参考にしてみてください。
サマータイムとは?
サマータイムとは日本語で言うと「夏時間」のことで、サマータイムという言葉自体、造語です。アメリカでは「デイライト・セービング・タイム(Daylight Saving Time)」と言う言葉を使っています。
では、実際、サマータイムとはどのような事をするのかというと、日本の場合は日の出の時刻が早まる3月~11月にかけて、それ以外の月よりも1時間ほど時間を早めます。時間を早めるというのは、時計の針を進めるという意味です。
ただし、サマータイムの期間や開始時間、終了時間は異なるため、旅行に行く地域のサマータイムを確認しましょう。日本の場合はサマータイムの期間は3月~11月ですが、期間は実施している国で異なります。
さらに、旅行先の国がサマータイムを採用している場合、現地の時間に時計を合わせなければ集合時間や飛行機などの出発時間に遅れてしまうため、サマータイムの有無はとても大切なことです。
サマータイムを実施している国
サマータイムを採用しているのは、日本だけではあまりせん。しかし、世界共通でもなく、サマータイムを採用している国はアメリカとカナダ、一部を除くメキシコ、一部を除くヨーロッパ、ニュージーランドの一部、オーストラリアの一部です。
アメリカ、カナダ、一部を除くメキシコでは期間は3月の第2日曜日の午前2時スタート、終了日は11月の第1日曜日の午前2時終了です。さらに、そのままだと時間に誤差が生じているため、開始日のみ1日23時間、終了日のみは1日25時間にして調整しています。
一部を除くヨーロッパの開始日は3月の最終日曜日の午前1時スタート、終了日は10月の最終日曜日の午前1時終了です。
オーストラリアの一部では開始日が10月の最終日曜日の午前2時スタート、終了日は3月の最終日曜日の午前3時終了、ニュージーランドの一部では開始日が9月の最終日曜日午前2時スタート、終了日は4月の第1日曜日の午前3時終了です。
サマータイムの目的
わざわざ時間を早める理由は、夏になり明るい時間が長くなることを有効活用しようということを目的としてスタートしました。
夏は日が高くなるととても暑いですが、朝の早い時間であれば涼しく活動がしやすいということと、1時間早くするだけでも、太陽が出ている時間を最大限に有効活用でき、電気を節電できるといメリットがあります。
明るい時間が長いということは、暗い時間帯の犯罪率が低下するという効果があります。また、人が活動する時間が長いと経済がその分動くことになるため、経済効果も見込むことができます。
アメリカのサマータイムは?
ここからは、アメリカに地域を絞ってご紹介します。日本ではサマータイムと言いますが、アメリカでは「デイライト・セービング・タイム(Daylight Saving Time)」、略して「DST」と言います。
アメリカの場合、ご存じの通り国土がとても広いためアメリカの中で時差があります。東海岸標準時、中部標準時、山岳部標準時、太平洋標準時の4つに別れていて、西海岸と東海岸では3時間の時差があります。
そのため、アメリカへの旅行と言っても旅行先がどこかによって時間が違うため、旅行先に合ったサマータイムを設定する必要があります。
さらに、州によっては州の中でグリニッジ標準時間からの時差が2種類になっている場所もあるため、注意が必要です。
アメリカのサマータイムの歴史は、ベンジャミン・フランクリンが最初に始めたと言われています。その後、2006年までは「4月の第1日曜日の午前2時から10月の最終日曜日の午前2時まで」と決められていました。
2007年から今の「3月の第2日曜日から11月の第1日曜日まで」となりました。
アメリカのサマータイムの期間
広い広いアメリカでのサマータイムの期間は、東海岸標準時、中部標準時、山岳部標準時、太平洋標準時で時差はありますが、スタート日と終了日は同じです。
アメリカのサマータイムのスタートは3月の第2日曜日から、終了は11月の第1日曜日までです。1年のほとんどがサマータイムが適応されいて、春と秋に時間を戻すため「スプリング・フォワード・フォール・バック(Spring Forward Fall back)」、つまり「春に進めて秋に戻す」と覚える様にしています。
ただし、アラスカとアメリカ本土は3月の第2日曜日からスタートしますが、ハワイはサマータイムを取り入れていません。
サマータイムがあると分かっていても、日々、忙しく過ごしているとサマータイムのスタート日と終了日を忘れてしまう可能性もあります。
そのため、アメリカのカレンダーには親切にサマータイムのスタート日と終了日が記載されていたり、ラジオや新聞でもスタート日と終了日を知らせてくれます。
アメリカには冬時間も存在する
アメリカのサマータイムの期間は3月の第2日曜日から11月の第1日曜日なのに対し、それ以外の時間を「冬時間」つまり「標準時間」としています。冬時間はサマータイムと比べると、とても短い期間です。
冬時間の間は時計を戻す必要があります。そのため「スプリング・フォワード・フォール・バック(Spring Forward Fall back)」が忘れないためにも、役に立つ言葉として存在しています。
開始日と終了日の時計の動かし方
サマータイムの開始日と終了日はそれぞれ決まっています。では、実際に時計を動かすのはどのような方法かお話します。
これは簡単に時計を1時間戻すか、1時間早くするかの違いです。ただ、時計を変更する時を間違えないように注意する必要があります。
つまり、春になると午前2時に1時間早めるため、午前3時になります。逆に秋になると午前2時に1時間遅らせるため、午前1時ということになります。
州によっては実施していないところもある
実は、サマータイムという仕組みを導入するかしないかは自由です。そのため、広いアメリカでは州によってサマータイムを実施していないところもあります。
アメリカ本土でサマータイムを実施していない州は、アリゾナ州のみです。その他はアメリカ本土以外のハワイとグアム、プエルトリコ、ヴァージン諸島などです。
アメリカのサマータイム中の時差について解説!
ここまででアメリカにはサマータイムが存在するということがわかりました。
では、実際にアメリカに旅行に行った時、サマータイム中の時差はどうなのかというところが気になるところです。
早速、アメリカのサマータイム中の時差について解説していきます。
日本との時差
まず、基本的なアメリカが冬時間、つまり標準時間の時と日本との時差をご紹介します。
アメリカの中でも時差があること、時差によって4つのエリアに分かれます。東海岸標準時、中部標準時、山岳部標準時、東部標準時です。
太平洋標準時の場合、ロサンゼルスが基準の都市になり、日本との時差マイナス17時間です。
中部標準時の場合はシカゴが基準の都市になり、日本との時差はマイナス15時間です。
さらに、山岳部標準時であればソルトレイクシティが基準になり、日本との時差はマイナス16時間、東部標準時であればニューヨークを基準に、日本との時差はマイナス14時間半となっています。
サマータイム中の時差の計算方法
次にサマータイム中の時差の計算方法です。時間はアメリカのほうが日本より遅いため、計算方法は、サマータイムの開始日には日本との時差から1時間マイナスし、サマータイムの最終日は日本との時差に1時間プラスすることになります。
ただ、アメリカの中では4つのタイムゾーンがあるため、アメリカのどこに旅行に行くかで時差を計算しましょう。
アメリカのサマータイムの注意点!
サマータイムの期間は活動できる時間が増えたり、節電できたり、犯罪率が低下したりとメリットがいくつかあります。
しかし、その反面、サマータイムは良いことばかりではありません。ここでは、アメリカのサマータイムの注意点をいくつかご紹介します。
時計の針を動かす必要がある
まず、1つ目は「時計の針を動かす必要がある」ということです。サマータイム期間の初日には、時計の針を1時間遅らせて、最終日には時計の針を1時間早める必要があります。
そのため、サマータイムの期間は必ずサマータイム使用の時計にしなければ、世の中とは時間感覚がずれてしまいます。
サマータイムの期間はアメリカのカレンダーにはあらかじめ記載されていたり、新聞やラジオなどの公共の物でも、サマータイムの期間の開始日と最終日を教えてくれるようになっています。
このように、時計の針を動かすということを忘れないような工夫がされています。
ただし、旅行の場合、4つのタイムゾーンのどこに旅行に行くかで時差も違うため、サマータイム期間に旅行に行くのか、さらに、旅行の行き先がどのタイムゾーンに入るかを確認することが大切です。
体に負担がかかる
人間の考えで、一定の期間の時間をコントロールするということは、自然と体に負担がかかる行為でもあります。
時間を1時間早めるということは、それまでの睡眠時間を削ってしまうことになります。1時間早めた分、1時間早く睡眠時間を確保できる場合は問題はありませんが、それでも体が慣れるまでは負担がかかります。
睡眠時間が短くなることで、ある研究では心臓発作のリスクが増加したり、交通事故の増加、開始後は体が慣れていないため職場での事故も増えたなどの研究結果があります。
逆に、サマータイムの期間が終了すると、心臓ほっそのリスクが減少したり、場所によっては交通事故の件数が減少したという結果もあります。
旅行や予定がある際は要注意!
アメリカで暮らしている場合は、サマータイムがあることやサマータイムの期間を意識していますが、旅行という数日間のことで訪れる場合、サマータイムがあることを知らない、もしくは忘れてしまうことがあります。
団体旅行の場合は集合時間に遅れないように現地の時間をしっかりと確認をし、個人旅行の場合は時計を合わせるときに、その参考にした時計がサマータイムになっているか、計算することも対策です。
アメリカのサマータイムを知っておこう!
日本にいると言葉だけ知っているサマータイムは、アメリカでは「デイライト・セービング・タイム(Daylight Saving Time)」と呼ばれています。また、アメリカは広いため4つのタイムゾーンに分かれ、それぞれ日本との時差が異なります。
そのため、アメリカに旅行に行く際は旅行先がどのタイムゾーンになるのかを確認し、サマータイム時間を計算する必要があります。
日本で暮らしていると馴染みのない制度ですが、アメリカでは毎年、決まった期間がサマータイムになるため、時間を間違えないようにしましょう。