ダコタ・ハウスの住民にジョン・レノンも!ニューヨークの高級アパートを紹介
旅行好きなら1度は行ってみたい憧都市ニューヨークは世界で一番活気のある街と言えます。歴史深い建物も多いニューヨークで、実際に住むこともできるアンティークで人気の建物ダコタ・ハウス。ジョンレノンも住んでいた実在のダコタ・ハウスをご紹介します。
目次
ニューヨークの高級アパート「ダコタ・ハウス」について紹介!
ニューヨークは、何もかもが最先端を行く最新の街と言う印象が強いですが、実はかなり昔に建てられた建造物などもたくさん現存している街でもあるのです。そういった建物の中には、実際に住居として使われている物件もたくさんあります。
外観はアンティークですが、中に入るとしっかりリノベーションされていて、全く古さを感じさせないようなものも少なくありません。ハリウッド俳優など、多くの有名人も実際に住んでいます。その中でも有名な「ダコタ・ハウス」についてご紹介します。
ダコタ・ハウスはどんな建物?
ダコタ・ハウスは、ニューヨークの中心街マンハッタンにアパートメント形式の住宅として、1880年10月に着工。ちょうど4年後の1884年10月に竣工したルネサンス様式の荘厳な建物です。
1972年に、アメリカ合衆国国家歴史登録財に選ばれ、1976年には、アメリカ合衆国国定歴史建造物に指定された歴史に残る建造物なのに、現在も変わらず住居として使われ続けています。
ダコタ・ハウスは地上10階建てで、「ロ」の字型に建てられており、趣のある噴水がある広い中庭は、住民の憩いの場所になっています。この中庭では毎年、料理を持ち寄って楽しむポットラックパーティーが住民たちで開かれています。セレブのポットラック、中身が気になりますね。
小窓が並ぶ鋭角の屋根を連ねた外観は、マンハッタンの街に溶け込んでまるで絵葉書のような一角を作っています。
アンティークな外観ですが、建築当初から自家発電装置を設置、セントラルヒーティングも導入されるなど、最先端の技術を持って作られた建物でもあります。
ダコタ・ハウスの見どころ
1880年代の建物として、国定歴史的建造物に指定されたダコタハウスは、離れて見る全景が美しいのはもちろんですが、近くで見られる北ドイツルネサンス式を用いた外観も見どころです。
龍がモチーフになっている金属製の飾りが多く設置されたフェンスなどは、オリエンタルな感じも醸し出しています。また、常駐の警備員の詰め所も絵になる佇まいで雰囲気を盛り上げています。
フォトジェニックで歴史感いっぱいの建物ダコタ・ハウスは、角度や距離を変えるだけでも様々な表情を見せてくれます。たくさん写真を撮って、お気に入りの1枚をみつけましょう。
ダコタ・ハウスへの入居審査は厳しい?
由緒ある歴史的建造物のダコタ・ハウスは、実際に入居できるのですがその審査がとても厳しいことでも知られています。入居審査はダコタ・ハウスの役員会で行いますが、ただ単に著名人だったり資産家だったとしても合格しないそうです。
実際に、ビリージョエルやマドンナ、イギリスロックバンドキッスのベーシスト、ジーン・シモンズといった、とても高名で資産も持った人物でも入居拒否されたこともありました。入居できた人の中には、著名な世界的指揮者レナード・バーンスタインや、女優で歌手のローズマリー・クルーニーなどがいました。
ダコタ・ハウスにジョン・レノンも住んでいた?
ビートルズのメンバー、世界的大スターのジョン・レノンは1971年、ロンドンからニューヨークに拠点を移しグリニッチ・ヴィレッジに住み始めました。その後1973年にここダコタ・ハウスに転居、セントラクパークが見渡せる南東の角、最上階の部屋で、最愛の女性オノ・ヨーコと共に愛を育みました。
2人は、自宅の他にも倉庫やオノ・ヨーコのスタジオ、ゲストハウスとして使用する部屋など、合計で5部屋ほどを所有していたそうです。
その後、オノ・ヨーコとの別居などを経てさらに愛が深まり、ダコタ・ハウスで暮らす中で愛息ショーンを授かりました。ジョン・レノンのヒット曲「スターティング・オーヴァー」がヒットチャートをにぎわす1980年12月8日、ジョン・レノンが銃撃されて死を遂げるという悲しいドラマが展開されたのでした。
ジョン・レノンの悲劇の地が今は聖地に
惨劇が起きたダコタ・ハウスは、世界中から集まる多くのファンの悲しみに包まれましたが、事件後もオノ・ヨーコは息子ショーンと共にダコタ・ハウスに住み続けているそうです。
そして、ダコタ・ハウスはジョン・レノンのファンにとっての聖地となり、40年経つ現在は、観光名所として多くの人々が訪れる、ニューヨークの有名な観光スポットのひとつになりました。
ダコタ・ハウスの中には入れる?
どんなに著名でお金持ちでも、審査に通らなければ入居できないダコタ・ハウス。どんな内部になっているのか興味が湧いてきますが、実は現在、入居者以外は立ち入ることができません。入り口には警備員が常駐していて、厳しくチェックをしています。
勇気を持って許可をもらえば、写真を撮ることは可能です。運が良ければ、重々しい門の奥に広がる中庭の雰囲気を撮ることができるかもしれません。もし、ダコタ・ハウスの住民の方と知り合いになれば、招待してもらって中に入ることもできます。
ダコタ・ハウスへのアクセス方法
ダコタ・ハウスは、マンハッタンを南北に走るセントラル・パーク・ウェストと、東西に走る72丁目と73丁目、合計3本の道路に挟まれた角地にあり、その美しい佇まいのまま現存しています。
セントラル・パーク・ウェストの通りの向こう側には、広大な緑のセントラクパークが広がります。その自然溢れる一帯が見渡せる、ダコタ・ハウスの南東に面した部屋は、時に人気のエリアと言えます。
住所 | 1 W 72nd St, New York, NY 10023, USA |
電話番号 | 掲載なし |
営業時間・定休日 | 住民以外立ち入り禁止 |
アクセス | 地下鉄B/Cのライン 72ストリート駅からすぐ |
公式URL |
ダコタ・ハウス周辺の観光スポット
ダコタ・ハウスのすぐ前に広がるセントラルパークには、たくさんの観光スポットがあります。ここでは、その中でも特に人気の場所ふたつをご紹介します。
ジョギングをしたり本を読んだり。ニューヨークに暮らす人々にとっては、毎日の生活の中に自然に溶け込んでいるセントラルパークのスポットに出かけて、ニューヨーカー気分を味わってみませんか?
ジョン・レノンの記念碑がある「ストロベリーフィールズ」
ニューヨークは最先端の都会ですが、広大なセントラクパークがあることで辺りにより高級感をもたらしています。ジョン・レノンとオノ・ヨーコがよく散歩していた、ダコタ・ハウス真向かいにあるセントラクパークには、ジョン・レノンを偲んだ記念碑「IMAGINE」があります。
その場所は、ビートルズの名曲にちなんで「ストロベリーフィールズ」と名付けられました。ジョン・レノンの命日12月8日はもちろん、1年を通して花を手にした多くのファンが追悼に集まってきます。
ダコタ・ハウスの2人の部屋から見下ろせるIMAGINEの記念碑を、ジョン・レノンが亡くなった後もオノ・ヨーコは色々な思いを込めて眺めていたに違いありません。
フォトジェニックな橋「ボウ・ブリッジ」
ダコタ・ハウス真向かいにあるセントラクパークには、たくさんの美しいスポットがあります。The Lakeにあるボウ・ブリッジは、木立と池、遠くに並ぶ石造りの建物などとともに美しい光景を作り出しています。
大きくはないですが、とても雰囲気のあるこの橋は、映画「オータムインニューヨーク」などにも登場していて、プロポーズスポットとしても有名な名所です。映画にも出てきたように、特に秋の紅葉シーズンには、池に映る橋と紅葉した木々との見事なコントラストが楽しめます。
ニューヨーク旅行に行くならダコタ・ハウスに寄ってみて
タイムズスクエアなどのきらびやかなニューヨークとは少し違う、セントラクパークエリア。歴史的建造物のダコタ・ハウスで、新たなニューヨークを感じてみませんか?
ジョン・レノンや建築などに興味がなくても、ダコタ・ハウスの前に立てばその美しさと歴史の深さに圧倒されるでしょう。住むことは夢の夢ですが、ちょっと大人なもう1人の自分に出会えるかもしれません。