グリュック王国は北海道帯広の廃墟!心霊スポット?事故の噂は?
「グリュック王国」、帯広空港の近くにあり、かつてバブル華やかな頃、建設されたテーマパークがあったのをご存じでしょうか?本記事では、廃墟となった「グリュック王国」が現在、「心霊スポット」としてネット上で、話題になっていることに注目し詳しく調査しました。
目次
北海道帯広にある「グリュック王国」について紹介!
北海道、帯広空港の近くに30年ほど前に建設され賑わった、「グリュック王国」というテーマパークがありました。正確にはまだありますが、閉鎖されて久しい「廃墟」となった「グリュック王国」のその後を調査します。
グリュック王国の現在は地元の人の評判は!
本格的なレジャー施設である「グリュック王国」が、廃墟化したのは資本面で弱体であったというのが、地元を含めての大方の見方のようです。閉園となった経緯から、施設の在り方の反面教師であろうとグリュック王国は教えてくれます。
閉鎖されたグリュック王国へのアクセスは!
実は、なぜ「グリュック王国」が、こうも脆く「閉園」となったのか理解できないという声を多く耳にします。通常は交通アクセスの不便さからの、入場者の減少ということはありますが、グリュック王国は空港の近くです。
とにかく、「グリュック王国」への交通の便は悪くありません。むしろ「良い」といえるでしょう。空港、駅、道路からのアクセスも良く、すべて揃っていての、「休園」からの「閉園」でした。
空からは空港から徒歩で行ける距離
空の便を利用すれば、グリュック王国までは簡単に行くことができます。「帯広空港」から望見できる距離にあり、天気の良い日には、徒歩でも10分も歩けば「グリュック王国」の入り口まで行くことは容易でしょう。
車でのアクセスはどう行くのか?
車でグリュック王国に行くには、「帯広・広尾自動車道」を利用すれば分かりやすいです。「幸福IC」で下りて5分ぐらいで「グリュック王国」の跡地に行くことができます。
グリュック王国は帯広空港の目の前にありますので、道が判らないときは、帯広空港を目指すと良いでしょう。空港から車なら5分もかからないでしょう。
鉄道のアクセスではあの有名な駅がかつてあった?
鉄道でのアクセスは、「札幌駅」から徒歩3分の「BT高速・連絡バス」で帯広空港まで行き、徒歩で「グリュック王国」に入る方法があります。「釧路駅」からは、「帯広」までJR根室本線や、特急スーパーおおぞら10号で帯広に行きます。
駅を出て、徒歩5分のところにある「BT高速・連絡バス」に乗り替え、帯広空港に行けます。そこから「グリュック王国」は、すぐ見える位置にありますので徒歩で行けるでしょう。
1987年に廃線となった「広尾線」にはかつて「幸福駅」という実在の駅がありました。現在は観光のため、駅舎は残されて記念切符が販売されているようですが、当時グリュック王国はその駅が最寄り駅でした。
10年以上放置?廃墟となった「グリュック王国」
1989年に好景気に沸いたバブルの最中に、町おこしの一環として「グリュック王国」は開園しました。当初は成功を収めたと見えた、北海道最大のテーマパークはどのような軌跡をたどったのでしょうか?
ドイツを目指した「グリュック王国」
グリュック王国の中心的アトラクションの「ビュッケブルグ城」は、中世ドイツの名城のひとつで「街道の貴婦人」と呼ばれました。街道を往来する人々からは、美麗な名城と映りました。
テーマパーク「グリュック王国」内のビュッケブルグ城は、内装や壁画が、本物のビュッケブルグ城を、忠実に再現されたことが好評を博し、さらに会員制ホテル「シュロスホテル」が1992年に城内に開設されました。
ドイツ様式を目指した「グリュック王国」は、グリム童話とグリム兄弟をモチーフにした「街作り」を進め、南エリアが「グリムの森」(33,000㎡の遊園地)と「グリムの村」(グリム兄弟関連の博物館)がありました。
北エリアには「グリムの街」「グリムの王城」が実物大で配置され、「グリムの駐車場」は1,600台分の車が収容できるようになっていました。さらに、風車をデザインしたトイレや、木造のドイツ家屋には「ウトレヒトの出窓」などが再現されていました。
ここでは、中世ドイツの街並みを歩くという、本格的な体験型のテーマパークであったようです。レストランも中世ドイツ様式でドイツ的な、ソーセージやビールが楽しめました。
グリュック王国が廃墟となった理由
全国でも有数の観光地である北海道に、かつて、中世ドイツを模した本格的なテーマパークがありました。その名も「グリュック(幸福)王国」といいます。
近くに「帯広空港」があり、「帯広広尾自動車道」のインターチェンジも近く、鉄道も「幸福駅」が近いと地の利、空の利もあり、1989年開園当初には74万人もの入場者がありました。
その後、入場者数も順調に推移し、1991年と1992年にもそれぞれ70万人の、入場者がありました。
しかし、バブルの崩壊と共に入場者は激減して、1997年には年間入場者が30万人と半減しました。経営状態も前年の1996年には、経常損失が4億6,300万円となるに至りました。
その後の「出資先との交渉」や、「再建策の模索」、および「身売り交渉」も功を奏せず2003年に休園、2007年に閉園が決定されました。その後は放置の状態が続き、現在のような廃墟になったようです。
グリュック王国は心霊スポット?事故の噂は?
グリュック王国では、他の廃墟ではよくある「自殺者」や、「不幸な死亡事故」などの「うわさ」というものは報告されていません。
グリュック王国が、「心霊スポット」として人気が高いのは、パーク内の建物がヨーロッパ風で尊厳があり、他の廃墟にないエレガントな雰囲気を、醸し出しているからかもしれません。
廃墟と化した建物
日本では、さしづめ白い着物をきた「幽霊」ですが、グリュック王国の廃墟で出会う幽霊には、日本のソレとは違う「ナイト」とか、華やかなドレスの「貴婦人」の幽霊が現れそうな雰囲気が漂います。
生い茂っている木々
園内は10年以上放置されていたこともあり、道路でも、施設でも、舗装を押し破りあちこちで、木々が伸びて生い茂っています。常日頃ひっそりと生きている植物も、人がいなくなるのを待ち構えていたように、荒々しく主張しはじめます。
心霊現象も自然現象の一部と考えれば、人の力が弱まった頃合いを図って、現れるのかもしれません。
城でのラップ音
「グリュック王国」内での心霊現象の中でも、ひときわ不気味なのが、ビュッケブルグ城で夜、昼、区別なく鳴り響く「ラップ音」です。多くの人が聞いたと証言します。その他にもミシッミシッという音がしたとの証言もあります。
現在のグリュック王国は?
今でも、グリュック王国が運営されていた当時のまま、周辺道路には看板や案内版などがそのまま掲示されています。建物も競売が思うようにいかなかったためか、10年以上経過しますが、取り壊されず当時のまま残されています。
園内は、人の手入れがないまま放置が続いたため、木々や草がそこら中、生えほうだいになっています。一方ビュッケブルグ城内もかなり劣化が進んでいると想像でき、これがまた廃墟マニアの、探検心をくすぐるものと思われます。
中に入ることはできる?
廃墟となって数年後に廃墟ブームがおきまして、グリュック王国も御多分にもれず廃墟ブームの「心霊スポット」としてネット上を賑わしました。
そうすると当然、廃墟マニアが押し寄せ、無断で侵入するようになり、管理する側や地元の人と、トラブルが起きることとなりました。
グリュック王国の建物内部は、天井や電気備品などの落下や、壁面がはがれて落下するなど危険な状態で、現在では上の写真にあるように、厳重な立ち入り禁止になっています。
グリュック王国は遠くから見ても美しい
ネット上では、「運営の仕方」によっては、グリュック王国は存続できたのでは?と惜しむ書き込みも少なからずあります。
「本格的なテーマパークであったから」こその惜しむ声ですが、グリュック王国は遠目にみても美しいです。無断で中に入って荒らすことだけはやめましょう。