アヤソフィア博物館はトルコ・イスタンブールの世界遺産!見どころを紹介
トルコ最大の都市イスタンブールを訪れたら、まず行ってみたいのはアヤソフィア。足を踏み入れたらその荘厳な雰囲気に圧倒されてしまいます。長い長い歴史を見守りながら、その美しい姿を今日にまで残し、数々の見どころがあるアヤソフィア博物館の魅力をご紹介します。
目次
トルコの世界遺産「アヤソフィア博物館」について紹介!
東洋と西洋の文化が交わるエキゾチックな街、トルコのイスタンブールでもっとも魅力的な観光地のひとつがアヤソフィア博物館です。ビザンティン建築の最高傑作とも賞され、世界各国からの旅行者で連日賑わいます。そんなアヤソフィア博物館の魅力について解説します。
イスタンブールはトルコ最大の都市、ボスポラス海峡をはさんで、アジアの東(アナトリア半島)とヨーロッパの西(トラキア地方)の2つの大陸にかけて広がります。地理的な状況から歴史や文化も奥深く観光スポットも数えきれないほど。そんな中でもひときわ人気なのがアヤソフィア博物館です。
アヤソフィア大聖堂とイスタンブールの歴史
コンスタンティヌス大帝によってアヤソフィアが総主教会として最初に建築されたのが360年、その後404年に火災で大聖堂は焼失します。その後、415年にテオドシウス2世が再建しますが、532年に再び崩落、現在残る大聖堂は ユスティニアヌス帝が3度めに建てたものです。
現在のアヤソフィア博物館は東ローマ帝国(ビザンティン帝国)時代の537年に完成しました。キリスト教の大聖堂として建築され、帝国一の格式を誇りましたが、1204~1261年には、ローマ・カトリックの大聖堂とされた歴史をもちます。
1453年からはイスラム教モスクとして改築が続けられ現在の姿と変容を遂げます。トルコ共和国となり、初代大統領アタテュルクにより1935年からは博物館として使用されています。1985年に世界文化遺産に登録され、ビザンティン建築の最高傑作として現在もその名を誇ります。
アヤソフィア博物館の魅力
アヤソフィアに足を踏み入れるとまず目につくのが中央の巨大なドームです。中央のドームを周囲の半円ドームで支える構造のモスクは、その後の多くのモスクでこの様式が取り入れられました。
何世紀にもわたる時間を大聖堂として見守ってきたアヤソフィア、その歴史、文化、建築的価値、地理的な条件も手伝って、その魅力は一言では語れません。その荘厳な雰囲気を味わうだけでも大きな価値がありますが、数多くの魅力があるので事前に見どころをチェックしておくことをおすすめします。
アヤソフィア博物館の見どころ
アヤソフィア博物館の見どころをご紹介していきます。
黄金のモザイク画
アヤソフィア博物館の最大の見どころは何といっても黄金のモザイク画です。キリスト教会時代に描かれたモザイク画の数々は、モスクとして使用されるようになると漆喰で塗り込められてしまいましたが、1930年代の修復により多くのモザイク画が発見されたのです。
この10世紀後半に描かれたとされるモザイク画は、西南の玄関で見ることができます。中央の聖母子にユスティニアヌスがアヤソフィアを、コンスタンティヌスがコンスタンティノープル(現在のイスタンブール)を捧げる様子が描かれています。
アヤソフィアで最も有名なモザイク画「デイシス」です。現在では下部がほとんど失われている状態ですが、かつては2階の回廊の壁一面に描かれていたともいわれます。特徴としては、これ以前のキリストの顔は平面的でしたが、この絵では立体的であることです。窓からの太陽光を効果的に利用しより美しく輝きます。さすがビザンツ美術の最高傑作と呼ばれるだけありますね。
幾何学的な模様で飾られたミフラーブ
コンスタンチノープルを征服したオスマントルコ帝国は、1453年アヤソフィアをイスラム教の礼拝に使用するモスクに変えました。偶像崇拝を禁じるイスラム教下で、モザイク画は漆喰によって塗り固められ、替わりにイスラム装飾で彩られます。
イスラム教に則り、ミナレットと呼ばれる4本の塔、説教台のミンバル、アラビア文字が書かれた円盤、聖地メッカの方向を示すミフラーブなどが作られました。
本来ならミフラーブは建築物の中央に設置されるものですが、元がキリスト教会なので、建物自体がメッカの方向を向いていず、位置が少しずれているのです。イスラム教徒はこのミフラーブに向かって礼拝を行います。
建設当初から残されている聖マリアの手形
大ホールの右、回廊の奥に見える大理石の柱には人間の5本指がはっきりとわかる手形が残されています。これは聖マリアの手形と呼ばれ、アヤソフィアの建設当初から残されているものと伝わります。
病気が治ると言われる汗をかく柱と柱のくぼみ
アヤソフィアの隠れた人気スポットをご紹介しましょう。北西の奥に位置する、とある柱の壁に牡蠣の殻のような穴があいています。 伝説によると穴に親指をつけて、指を穴から出すことなく1回転できれば願い事が成就すると伝えられます。
この柱は「汗をかく柱 」「希望する柱」「発汗する柱」「泣く柱 」などとも呼ばれています。地下の貯水池から上がってくる湿気によって、しっとりと濡れたように感じられるのです。伝説によるとこの柱に触れば病気が癒され、子供を授かるのだそうです。
この柱は目立たないところにあり、教えてもらわないとその場所がわかりにくいので、ガイドさんなどにたずねてみると教えてくれるかもしれません。来場者が集中するときには行列ができるほどの人気スポットです。
大統領をお出迎えしたネコ
アヤソフィア博物館で人気物のネコ「グリ」ちゃんに会えたらラッキーですね。ちょっと寄り目のこのネコは、2009年オバマ大統領がトルコを訪れたときに可愛がられたことで有名になりました。
とても愛想のよいネコなので、大聖堂の美しいインテリアをバックにポーズをとってくれることもあるので、シャッターチャンスを狙ってみてはいかがでしょうか。
アヤソフィア博物館の基本情報とアクセス方法
アヤソフィア博物館の基本情報とアクセス方法を解説しておきましょう。開館時間は午前9時から午後5時、閉館日は月曜日となっています。その他の情報についても季節や行事などによって変更される場合があるので、事前に確認することをおすすめします。
住所 | Sultan Ahmet, Ayasofya Meydanı No:1, 34122 Fatih/İstanbul, Turkey |
電話番号 | +90 212 522 17 50 |
営業時間・定休日 | 9時00分~17時00分・月曜日 |
料金 | 100 TL |
アクセス | |
公式URL |
アヤソフィア博物館へのアクセス方法
アヤソフィア大聖堂はイスタンブールのヨーロッパ側の旧市街スルタンアフメット地区にあります。南側にブルーモスク、北側にはトプカプ宮殿があり、観光客でにぎわう地区です。
旧市街からなら徒歩でアクセスできます。トラムを利用するなら「Sultanahmet station (スルタンアフメット)」駅で下車、徒歩4分ほどです。
トルコの世界遺産アヤソフィア博物館に行ってみよう
アヤソフィアに差し込む光は建物にさまざまな表情を与えてくれます。何度訪れても新しい発見があるアヤソフィア、イスタンブールにお出かけになるなら、そのユニークな歴史を頭の片隅に残しておけば、もっと深くアヤソフィア博物館の魅力を堪能できますよ。