常宮神社(敦賀)は国宝と安産祈願が有名!見どころ・アクセスも紹介
「じょうぐうさん」の愛称で知られる、敦賀の常宮神社。「お産のじょうぐうさん」とも呼ばれ、親しまれている福井県敦賀市の常宮神社について、見どころやご利益、アクセス方法など、詳しい情報をお知らせします。常宮神社にお参りする際にはぜひ参考にしてください。
目次
福井県敦賀市の常宮神社はどんな場所なの?
風光明媚で知られる敦賀湾を望む、半島の中ほどにある常宮神社は、古くは越前国一宮である氣比神宮の奥宮・摂社だった、由緒ある神社です。
小さいながらも風情ある常宮神社は、「お産の常宮(じょうぐう)さん」と呼ばれ、昔から地元の人に親しまれています。親子何代にもわたって常宮神社に安産祈願に訪れている人も少なくありません。
さらに、海に臨む常宮神社は、その佇まい、立地も魅力的。福井県の有形文化財にも指定されている本殿や拝所、壮麗な祭りなど、他にも見どころ満載な敦賀市の常宮神社について、その由来やご利益、御朱印のいただき方、アクセス方法、おすすめの見どころなど詳しくご紹介していきます。
お産の常宮さんと呼ばれる安産の神様
敦賀市の常宮神社は、安産の神様として有名です。その由来は、神功皇后が、ここで皇子である応神天皇をお産みになったことにあります。応神天皇のご出産がたいへんな安産であったため、常宮神社は、安産の神様として崇められるようになりました。
常宮神社は、今でも地元の人たちから「お産の常宮(じょうぐう)さん」と親しみを込めて呼ばれ、信仰を集めています。
また、神功皇后は、氣比神宮の御祭神である仲哀天皇の妻なので、常宮神社と氣比神宮とは夫婦とされ、ゆえに常宮神社は奥宮と呼ばれ、深い絆で結ばれています。
常宮神社でおすすめの見どころ4選!
敦賀市の常宮神社の魅力は、安産のご利益だけではありません。常宮神社の見どころはいくつもありますが、これだけは見逃せない、とくにおすすめの見どころを厳選してご紹介します。
国宝が眠る宝物庫や、県指定文化財の社殿、敦賀湾を望む抜群のロケーション、四季折々の美しい花々と景観、それぞれの魅力を順に詳しくご紹介します。
①中には国宝の朝鮮鐘がある「宝物庫」
まず初めにご紹介するのは、国宝の「朝鮮鐘」が奉納されている宝物庫です。「朝鮮鐘」は、越前敦賀城主大谷吉継が、豊臣秀吉の命による朝鮮出兵(文禄の役1592〜93年)で朝鮮から持ち帰り、1597年に大谷吉継が常宮神社に奉納したと言われていますが、諸説あり真相は定かではありません。
常宮神社の鳥居のすぐ左手に「国宝朝鮮鐘」と刻印された石があります。宝物庫は、鳥居をくぐってまっすぐ進み、中門をくぐった左手にあります。扉は固く閉ざされて、実物を見ることはできませんが、「朝鮮鐘」の仔細を記した標識で、その姿形を思い描くことはできます。
1200年近くも昔に異国で造られた鐘が、海を渡ってこの扉の向こうに眠っていると思うとロマンがかき立てられます。
②福井県指定有形文化財「本殿・拝所・中門」
次にご紹介する常宮神社の見どころは、福井県の指定有形文化財である「本殿」と「拝所」そして「中門」です。屋根は、かつては檜皮葺でしたが、現在は銅板葺です。
常宮神社は、けっして豪華絢爛な神社ではありませんが、江戸時代に再建された社殿は静謐で堂々とした佇まいが美しく、訪れる人の目を惹きつけて離しません。このほかにも、常宮神社には、小さな社や手水所などがあり、質素ながらに美しい建造物が目を惹きます。
③素晴らしいロケーション「美しい敦賀湾の眺め」
続いてご紹介する常宮神社でおすすめの見どころは、敦賀湾を一望できる社殿です。敦賀湾側にある社殿は、質素ながらロケーションは抜群。美しい敦賀湾は、何時間でも見ていられます。
また、常宮神社の海際には、「竜灯松」と呼ばれる大きな松があり、元日の夜明けに敦賀湾の海中から現れる一団の炎(竜灯)が、この松に上って留まると言い伝えられています。
④春には枝垂れ桜が「境内の四季折々の風景」
常宮神社でおすすめの見どころ、最後にご紹介するのは、四季折々に見られる、境内の美しい風景です。常宮神社は、こぢんまりとした比較的小さな神社ですが、境内はいつもきれいに掃き清められていて、とても気持ちのいい神社です。
春には躑躅や枝垂れ桜、秋には紅葉を楽しむことができます。空気が澄んでいるのでとても居心地がよく、海に臨む拝殿に腰かけていると時間が経つのを忘れます。境内に流れる小川や、そこに架かる橋も風情があります。
常宮神社では安産祈願も人気!希望の場合は事前に電話をしよう!
安産の神様としてつとに有名な常宮神社は、安産祈願のご祈祷を希望する参拝者が引きも切りません。ご祈祷には予約が必要なので、事前に電話で確認してください。ご祈祷料は5000円です。
腹帯はとくに決められたものがあるわけではないので、手に入れやすい方法で、自分が使いやすいと思うものを用意してください。二人目、三人目の出産なら、前回使った腹帯でもかまいません。
常宮神社へのアクセス・住所など基本情報・御朱印について!
安産のご利益があるだけでなく、デートや散策にも最適な常宮神社。海を見ながらドライブして行くのも素敵です。
常宮神社に行ってみたい、常宮神社に興味があるという人のために、住所やアクセス方法など、基本情報をお知らせします。近年大人気の御朱印についてもご紹介します。
アクセス・住所など基本情報
まずは、常宮神社へのアクセスに必要な基本情報です。常宮神社は、敦賀市内から離れた郊外にあるので、公共交通機関でのアクセスは決してよくはありません。でも、海沿いの道を、ドライブしたりサイクリングしたりしてお訪れるにはぴったりの立地です。
住所 | 福井県敦賀市常宮13-16 |
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電話番号 | 0770-26-1040 |
参拝時間・定休日 | 参拝自由 無休 授与所受付時間9:00~16:00 |
駐車場の有無 | あり |
アクセス | JR「敦賀」駅からコミュニティバス常宮線で約22分 「常宮」停留所下車すぐ 北陸自動車道敦賀I.C.から車で約20分 |
御朱印はどこでもらえるの?
続いて、常宮神社での御朱印のいただき方です。御朱印は、中門をくぐった右手にある授与所でいただきます。常宮神社の御朱印は、「国宝新羅鐘」と「花と緑の常の宮」と書かれたの印が押された可愛らしい御朱印です。
御朱印の受付時間は授与所が開いている9時から16時までの間です。
常宮神社で毎年7月22日に行われる総参祭も有名!
常宮神社では、毎年7月22に、航路の安全と豊漁を祈願する、「総参祭(そうのまいりのまつり)」という壮大なお祭りが執り行われます。
これは、氣比神宮の御祭神である仲哀天皇が、妻であり常宮神社の御祭神である神功皇后のもとを船に乗って訪ねるというロマンティックなお祭りです。年に一度、愛しい人に会うために海を渡る祭事は、まるで天の川を渡る、七夕の彦星と織姫のようです。
神々がお乗りになる船神輿は、氣比神宮で御霊入れが行われてから町内を練り歩き、桜岸壁から御座船で常宮へ運ばれます。そして数時間常宮神社に安置された後、再び氣比神宮へ戻ります。「総参祭」に参加すると豊漁に恵まれるとされ、御座船にはたくさんの豊漁旗がたなびきます。
港町らしい情緒あふれる「総参祭」は、観光客にも人気で、毎年7月22日には、いつにも増して多くの人が、常宮神社や、氣比神宮を訪れますが、近年は祭の担い手が減り、地元では、約1200年に渡って受け継がれてきた伝統ある「総参祭」の存続を危ぶむ声も聞かれます。
年に一度、神々が海を渡る壮麗な「総参祭」が、これからも長く続けられることを願わずにはいられません。
敦賀市の常宮神社へお参りに行こう!
安産の神様として、福井で絶大な人気を誇る常宮神社。若いカップルはもちろん、孫子の安産を願う年配の方々の参拝も後を絶ちません。御祭神である神功皇后は、三韓征伐の故事から航海や漁業の守護神としても崇められているので、海運や漁業関係者の参拝も多く見られます。
しかし、ご利益にとりわけ関心がなくとも、常宮神社は訪れる価値があります。常宮神社は、海と四季折々の自然に恵まれ、見晴らしがよく、とても気持ちのいい場所です。敦賀に行ったら、ドライブがてらぜひ常宮神社を訪れてみてください。