小坪トンネルは鎌倉と逗子を結ぶ心霊スポット!住所や火葬場について紹介
鎌倉や逗子の道というと、爽やかな海のイメージがしますが、ここには恐怖体験のエピソードがたくさんあるトンネルがあるのです。それが、小坪トンネルです。なぜ恐怖体験が多いのか?どんな場所なのか?など小坪トンネルについて紐解いてみました。ゾッとするお話の始まりです。
目次
鎌倉と逗子を結ぶ「小坪トンネル」について紹介!
鎌倉や逗子というと、絶好の海沿いドライブデートコースですね。昼間は気付かずに通っているかもしれない道路の中には、実は恐〜い心霊スポットとなっている場所も少なくありません。
そのひとつが「小坪トンネル」です。神奈川県の人に「小坪トンネルが」と話しかければ、多くの人が心霊スポットに結びつけて「ああ、あそこね」となるほど、有名な場所なのです。
小坪トンネルは、いくつかの短いトンネルが続いてできている、距離も短く歩いて通ることもできるトンネルで、何も気にしなければ「趣のある古いトンネル」くらいの感じです。恐い場所ということを少しでも感じて通ると、途端に恐怖心が芽生えてくる、とても雰囲気のある小坪トンネルについてお話しします。
小坪トンネルの住所は?
小坪トンネルは鎌倉と逗子を結ぶ県道311号線にありますが「小坪トンネル」という名前は、実は通称です。正しくは「小坪隧道」と言います。そして、そう呼ばれるトンネルは複数あって、鎌倉市材木座と逗子市小坪にまたがるトンネルと小坪海岸トンネルも、正式名称は小坪隧道です。
ですから、通称小坪トンネルも3つあるということになりますが、心霊スポットと言われる小坪トンネルは、最初に挙げた鎌倉と逗子を結ぶ県道311号線にあるトンネルです。他のトンネルは恐がらなくても大丈夫、普通のトンネルです。住所とアクセスは、下記の表をご覧ください。
住所 | 神奈川県逗子市小坪7丁目30 県道311号線 |
アクセス | 神奈川県鎌倉市と神奈川県三浦郡葉山町を結ぶ県道311号線の小坪七丁目信号付近 |
小坪トンネルは神奈川の有名心霊スポット?
神奈川県にもたくさんの恐い話や心霊スポットがありますが、その中でも必ず出てくる場所の上位に、小坪トンネルがあります。
JR横須賀線の線路のすぐ近く、鎌倉と逗子を結ぶ道なので、住民はもちろん観光客などもよく通る道に作られたトンネルです。トンネルの上には住宅地も広がる、街中に昔からある普通のトンネルなのです。
霊のせいか立地のせいか、土砂崩れなどの災害も時々起こる場所のようです。最近では、2019年9月の台風15号で土砂崩れが起き、通行止になったこともありました。
このような時に霊たちはどうしているのか?工事の人たちは心霊体験をしたのかなど、気になるところですが今のところデータはありません。現在は復旧作業を終え、安全に通れるようになっています。
心霊スポットと言われる理由
小坪トンネルが心霊スポットと言われる理由は、とにかく体験談が多いということです。たくさんの住民が普通に利用している生活道路なので、なんともない人の方が多いのでしょうが、実際に何かを体験した人もたくさんいるようです。
住民も、昼は通るけれど夜間は避けるという人もいるようです。なぜそれほど恐怖体験をしてしまう人が多いのか、その理由をひとつずつ紐解いていきましょう。
火葬場やお墓がトンネルの上にある
まず最初に考えられる、もっともな理由はこちら「火葬場があるから」です。この地図でもわかるように、問題の小坪トンネルのすぐ上には小坪斎場という民営の火葬場併設斎場があります。
鎌倉や逗子、葉山町方面の住民を中心に、古くからお葬式や火葬を行なっている会社です。ペットの火葬も請け負っているので、動物の霊を見たという話にも結びつくのかもしれません。
また、この辺りには鎌倉材木座霊園や鎌倉霊園他、多くの霊園があることも、小坪トンネルの心霊現象がまことしやかに伝えられる理由にもなっているのでしょう。
小坪トンネルの中や付近では、原因不明の不可解な交通事故や車のトラブルなども多く起きているようです。それらも霊の仕業?ということで、心霊スポットと呼ばれることに繋がっているのかもしれません。
ホラー映画のモデルとなった古井戸がある
小坪トンネルのある道路と線路を境に、住宅地と山が分断されています。その山の奥の方には、不気味さの漂う古井戸があります。小坪トンネルからもすぐ近くにあるここでは昔、幼い男の子が井戸に落ちて亡くなったという話があり、現在は金網で囲まれていて近づけないようになっています。
この古井戸は、思い出しただけでも恐くなる、大ヒットしたホラー映画「リング」の、貞子が白い服を着て這い出てくる古井戸のモデルになったとも言われています。定かな話ではありませんが、実際に金網で囲われているなど、不気味さは抑えられません。
小坪トンネルで起こった心霊体験
数多く寄せられている小坪トンネルでの心霊体験の中で、寄せられた数の多い事例を発表します。どれも、日本全国の心霊スポットでも同じような証言があるものばかりですが、ここ、小坪トンネルで確かに体験した人の話から伝わっている事例です。
遠い昔から続く鎌倉逗子エリアの、亡くなった方達の多くの想いが漂う小坪トンネルの恐い話は尽きません。
窓やフロントガラスに手形がつく
小坪トンネルで体験した恐い話の中でも、1番多い証言が、小坪トンネルを通った後に、車のあちこちに手形が残されていたというものです。
トンネル内を走っている時に、窓やフロントガラスなどを叩く音がしたり実際に人影を見たりする場合と、何も感じなかったのに後から見たらありえない場所に手形がついていたという場合があるようです。
小坪トンネルでの恐怖体験は、有名人にも起こっていました。特に有名なのが、ハワイアンキルト作家でタレントの、キャシー中島さんの体験です。テレビなどの心霊体験コーナーのゲストとして話していたので、信ぴょう性も高いでしょう。
それはまだキャシーさんが若い頃、仲間と一緒に肝試しで小坪トンネルを通過中に起きました。トンネルの真ん中ぐらいのところに差し掛かった時、大きな手のひらの跡がフロントガラスにペタッとつくところを、キャシーさんは目撃したそうです。
あまりの恐怖から、助手席に乗っていた方は体調を崩すまでになり、キャシーさん自身も遊び半分で行ってはいけないことだったと後悔したそうです。
女性の霊を目撃する
タクシーなどの話として、トンネル入口あたりで乗せた女性が、トンネル内を走行中に忽然と消えてしまったというのも多く聞く体験談です。
小坪トンネルで事故にあって亡くなられた方なのか、霊園や火葬場からあの世に行けずに漂っていた霊なのかはわかりませんが、実際に体験しなくてもトンネルを容易に通りにくくなる恐い話です。
後部座席に座っている
前述の話とは反対に、小坪トンネルを通過中、気がつくと後部座席に人が座っているという話もあります。これも女性の場合が多いそうです。乗っている人が見えた瞬間から、運転手はどうしたら良いのか動転してしまう本当に恐い話です。
実際に、驚いて事故を起こしてしまうことも少なくないようで、そのせいか、小坪トンネル内での自動車事故数は数多くあるようです。ある意味、もっとも遭遇したくない心霊現象とも言えます。
落武者を目撃する
小坪トンネル上の小坪斎場は、現代の人を弔う場所ですが、この近くにはもうひとつ、武士などを弔ったお墓「まんだら堂やぐら群」という場所もあります。
こちらは、崖に埋葬用の横穴を約150ほど掘って戦国時代の武将などを埋葬した場所です。この世に残したたくさんの未練や恨みなどが、長年かけて蓄積している気が漂います。
その霊たちが現れるのか、小坪トンネルでの落武者の目撃例も少なくありません。鎧を着ているからか、落ち武者の霊が現れる時には大きな音も聞こえるそうです。その音が聞こえると突然、原因不明で車が停車、ビクとも動かなくなったりするそうです。こちらも、交通事故を引き起こしそうな恐い事例です。
小坪トンネルは小説にも登場している!
文学作品のモデルとしてもよく使われている鎌倉逗子エリア。この小坪トンネルも、有名な川端康成の短編小説のモデルとなっていました。
実際にこの場所を想定したかは定かではありませんが、小説の内容と一致するニュアンスがちりばめられています。実体験から書いたのか想像で書いたのか、小坪トンネルと小説の雰囲気は実によくマッチした、時代を超えて楽しめる作品です。
川端康成の小説「無言」
川端康成と言えば、伊豆の踊り子や雪国といった文学作品を残していますが、実は怪談をのような恐いストーリーの作品もいくつか書いています。川端康成自身は心霊学を学んでいたとも言われ、その知識を活かして小説を書いていたと思われます。
鎌倉から逗子に向けて、病気の作家を見舞いに行くためタクシーに乗ってトンネルを抜けている時、運転手が幽霊の話を始めます。
「幽霊は、美しい女性で無言で急に車内に現れる」と。作家のお見舞いを済ませて、再びタクシーに乗りトンネルを通りかかった時に「お客さん出ましたよ、横に座っています!」といったストーリーが川端康成の小説「無言」です。
タイトルの「無言」は、幽霊が乗っているのならぜひ話しかけてみようと強がった主人公に対して運転手が「幽霊には、無言でいるのが1番。話したりするととり憑かれますよ」というところからつけられたのでしょう。
小坪トンネルが心霊スポットと言われるよりずっと昔、1953年の4月に発表された小説です。当時のトンネルの様子から幽霊を連想した川端康成の感性は、さすがと言えるでしょう。もしかしたら実際に、彼自身が美人の幽霊に遭遇していたのかもしれませんが。
小坪トンネル付近にはサリーちゃんの館がある?
都市伝説的に伝わる小坪付近での話に、「サリーちゃんの館」というものがあります。ここでは、謎めいたサリーちゃんの館について紐解いていきます。
実際に今でも実在している立派なお屋敷のことですが、どこまでが本当なのかは定かではありません。むしろ、子供の間に広まったおとぎ話のようなものといった方が良いかもしれません。
サリーちゃんの館とは
名前の由来は、1966年頃、雑誌りぼんに掲載されその後テレビアニメ化されて大ヒットした漫画「魔法使いサリー」にちなんでいます。
サリーちゃんが住んでいたお屋敷が、小坪の森の崖っぷちに佇んでいるこの洋館と似ていることから、いつのまにか「サリーちゃんの館」と呼ばれるようになったということです。
実際に、小坪トンネル出口から山の方を見上げると、洋館の屋根が木々の中からのぞいているのが見えます。Googleマップ上でも、「まんだら堂やぐら群」のすぐそばにかなり広い洋館が建っているのを確認することができます。
サリーちゃんの館の噂
ではなぜ恐い話として「サリーちゃんの館」があげられるのかをお話ししましょう。実際に中に入ったのかどうかはわかりませんが、空き家になっている屋敷に入って探検していた若者が、ボイスレコーダーで録音したものを再生してみると、
1人で喋っていたはずの自分の声に答える謎の女の子の声が入っていたというのです。さらに、自宅に帰ると電話がかかってきて「必ず連れ戻すから」と、その女の子の声で話しかけてきたと!
もうひとつは、小坪トンネル上にある火葬場付近の小道で、2匹の猟犬を従え草刈り鎌を持った男性がうろついているとか、襲ってくるということがあったというお話です。
こちらは、以前実際に住んでいた人が猟犬を従え、肝試しのようにやってくる若者たちを追い払う行為を行っていたそうで、これに尾ひれがついたということでしょう。
サリーちゃんの館の現在
「サリーちゃんの館」が幽霊屋敷と言われていた空き家状態だったのは昔の話で、現在は、人が住んでいるときもあるようです。
お屋敷につながる道は私道ですし、住んでいても空き家でも、遊び半分で訪れるのは違法行為なので、絶対にやめましょう。どちらにしても、「サリーちゃんの館」にまつわるお話は、心霊現象と言えるほどのものではなさそうなので安心してください。
小坪トンネルに遊び半分で行くのはやめましょう
日本でも世界でも、心霊スポットは観光スポットでもあります。でも、本当の事故などで亡くなった方や武将の霊が現れている場合であっても、冷やかし半分や遊び半分で訪れてはいけないということがわかりましたね。
その行為自体から、新たな事故や不幸な事件が起きないとは言えないのですから。必要があって小坪トンネルを通る時は、皆の平和を願いながら平常心で通りましょう。