松尾鉱山跡地は心霊スポット？残された廃墟アパートや歴史を紹介

東北最大の廃墟スポットとされる「松尾鉱山跡地」について、気になる心霊情報や鉱山の歴史などを紹介していきます。かつて東洋一の硫黄鉱山として活気溢れていた「松尾鉱山」を見ていきましょう。

「松尾鉱山跡地」は現在の岩手県八幡平市にあります。当時は岩手郡松尾村という場所だったため「松尾鉱山」という名で呼ばれていました。鉱山として活動していたのは閉山した1971年までで、その年以降は鉱山で働いていた方の居住場所として使われていたそうです。

最も活発だったときは約15,000人が暮らしていたようで、現在も当時使われていたアパート群が残っています。この11棟のアパート群が朽ちて廃墟となった今、明るい時間帯でも不気味な雰囲気をかもしだし、岩手県の怖い心霊スポットとして取り上げられているのです。

「松尾鉱山跡地」を心霊スポットと呼ぶ方も多いですが、朽ちた建物が異様な雰囲気をかもしだしているだけで、心霊要素は無いと言う方もいるようです。

心霊スポットについて語る口コミサイトなどを調べてみると、「足音らしきものが聞こえた」「頻繁にラップ音がしていた」などの体験を語る方もいました。一方、何も感じなかったという方もいるため、心霊現象が頻繁に起こるかは不明です。

心霊現象はもちろんですが、「松尾鉱山跡地」の建物はだいぶ古い時代に建てられた鉄筋コンクリートなので、アスベストに関する点でも怖い場所といえます。

「松尾鉱山跡地」は東北一の規模を誇る廃墟スポットのため、「松尾鉱山跡地」を巡る廃墟ツアーが廃墟ファンの間で人気だということです。広大な敷地にある「松尾鉱山跡地」ツアーするにあたって、見逃せない見どころをチェックしていきましょう。

「松尾鉱山跡地」の最大の見どころは、大自然のなかに佇む廃アパートの圧巻の景色です。当時は整備されていたであろうアパート周辺の土地は、整備する人もいなくなり雑草や木々が生い茂っています。

朽ちたコンクリートアパートと雄大な大自然のノスタルジックな景色が魅力的な場所です。「松尾鉱山跡地」は標高900mの場所にあるため、運上の楽園とも呼ばれていました。角度によっては本当に空に浮かんでいるようにも見え、感動する景色を楽しむことができます。

世界遺産にも登録されている日本の有名な巨大廃墟「軍艦島」がありますが、「松尾鉱山跡地」は陸の軍艦島とも呼ばれており、廃墟ファンの間で人気の高いスポットなのです。

「松尾鉱山跡地」に残っている建物は、当時働いていた方の居住区であったアパート群です。当時はコンクリートアパート以外に木造の建物も存在していたようですが、閉山したときに償却されてしまったそうです。現在は11棟の緑ヶ丘アパートと呼ばれるアパート群のみです。

アパートは、い号棟・ろ号棟・は号棟というように、いろはにほへとの順で並んでいたようで、アパート内部にはひらがなの文字が記されています。外部は意外としっかりと残っていますが内部はとても荒れており、瓦礫や当時の残留物が散在している状態です。

内部への侵入はとても危険なので、遠くから朽ちた廃墟アパート群を眺めるだけにしましょう。

「松尾鉱山跡地」には緑ヶ丘アパートとは別に生活学園と呼ばれる旧松尾山中学校だった建物がありました。2013年から2014年にかけて解体作業が行われ、現在は跡形もなくなってしまいましたが、2013年以前は廃墟ファンや心霊マニアが訪れる人気スポットでした。

その生活学園には「赤い部屋」と呼ばれる部屋があり、「松尾鉱山跡地」の見どころのひとつでもありました。部屋の一部の壁が真っ赤に塗りつぶされており、壁の前には木製椅子と壊れたマネキンが置かれており、訪れた方をギョッと驚かせる光景が広がっていたのです。

解体された現在はもう見ることができませんが、過去に訪れた方がブログなどに掲載しているため、ネットで検索すると画像を見ることができます。

「松尾鉱山跡地」に向かう途中で赤い色をした大きな湖があります。閉山からかなりの年月が経過していますが、現在も廃坑からは汚染された排水が流れでているのです。排水が川に出てしまうと悪影響を与えてしまうため、中和施設で中和処理をおこなっています。

そのときに出たヘドロを沈殿させるためにできたのが「赤い湖」と呼ばれる大きな湖です。大きな湖には黄土色のヘドロがたっぷりと入っています。この中和作業は完全に浄化するために200年以上もかかるといわれており、色々と考えさせられる場所です。

「松尾鉱山跡地」について学びたい方は、「松尾鉱山資料館」を訪れてみましょう。松尾鉱山に関する資料が多く展示されており、松尾鉱山の歴史について深く知ることができます。資料館は撮影禁止のため記録に残すことができません。

現在は閉山して廃墟と化した「松尾鉱山跡地」ですが、資料館では当時の活気溢れる景色を収めた写真が展示されているため、生きた「松尾鉱山」を見ることができます。廃墟となった景色も素敵ですが、当時の景色も魅力的なのでぜひ訪れてみてください。

「松尾鉱山資料館」は1981年に「松尾歴史民俗資料館」という名で創設されました。松尾鉱山に関する詳しい資料や展示物があるため、松尾鉱山の歴史を学ぶのに最適な場所です。当時の写真や採掘された鉱物などが展示されています。

また、旧松尾村の民俗関係の資料や展示物もあるため、旧松尾村に関する知識も得られます。「松尾鉱山資料館」は9時から16時30分まで営業しており、毎週月曜日は休館となります。

「松尾鉱山資料館」の周辺には駅などが無いため、自家用車やバスでの移動が必須になります。バスを利用する場合は盛岡駅からバスに乗り、東八幡平交通センターバス停で降り、5分ほど歩けば「松尾鉱山資料館」に到着します。

自家用車の場合は松尾八幡平ICで降り、10分ほど走らせると資料館に辿り着きます。

「松尾鉱山跡地」周辺には駅が無いため、バスもしくは自家用車でのアクセスになります。一番近い駅はJR盛岡駅になるため、JR盛岡駅で八幡平行のバスに乗り御在所バス停で降ります。御在所バス停からは徒歩で20分から30分で「松尾鉱山跡地」周辺に到着します。

自家用車の場合は東北自動車道を利用し、松尾八幡平ICで下道におります。45号を通り途中23号の八幡平アスピーデラインを進むと「松尾鉱山跡地」へと進むことができます。八幡平アスピーデラインは11月から4月までは通行止めになるため注意してください。

東北で一番規模の大きい廃墟スポット「松尾鉱山跡地」について紹介してきました。異様な雰囲気から心霊スポットとしても名が挙がる場所ですが、幻想的な廃墟美を楽しめる場所でもあります。ぜひ「松尾鉱山跡地」を訪れて歴史を満喫してください。