「酉の市」は新宿･花園神社のお祭り！名物の熊手やおすすめの屋台飯を紹介

東京新宿の繁華街、歌舞伎町のすぐそばにある花園神社は、江戸幕府が開府する前から新宿に鎮座する、長い歴史のある場所です。

はじめは伊勢丹新宿店のあたりにありましたが、 その後、たくさんの花が咲き誇る尾張藩の下屋敷の庭の一部に場所を移したことから、「花神社」「花園神社」と呼ばれるようになりました。

花園神社で開かれる酉の市は、 浅草の鷲（おおとり）神社、府中の大國魂（おおくにたま）神社と並に、「日本三大酉の市」のひとつ。

酉の市の発祥は、浅草の鷲神社だとされ、全国にある鷲や鳥に関する名前が付いた神社に広まり開かれているお祭りです。 

酉の市は、商売繁盛や幸福を願うお祭り。これからさらに運が開け、縁が広がっていきますようにと願いをかけ、さまざまな幸福を願う人がたくさん訪れます。

境内やその周辺にはたくさんのお店が出店し、熊手などの縁起物が売られたり、美味しいグルメを売る屋台があったりなど、たくさんの人でにぎわいを見せます。 

酉の市が開かれている時間帯は主に夜のため、提灯に明かりがともり、かすかに道を照らした中にひしめき合う人々の様子も、お祭りらしさがあり楽しめます。

花園神社の酉の市は、開運を願う人にぜひ訪れてほしいお祭りですが、一体いつごろ行なわれるのでしょうか。

ここでは、花園神社の酉の市について、お祭りが開かれる日程や花園神社までのアクセスなど基本的な情報をご紹介します。

酉の市が行われるのは毎年11月の酉の日です。酉とは十二支の酉を表し、暦の上で12日に1度巡ってくる日。つまり、1か月に2度訪れます。

11月の初めの酉の日を「一の酉」、次の酉の日を「二の酉」とし、暦の巡りによっては「三の酉」が開かれることもあり、2020年にも三の酉があります。

三の酉は、2年続いたり1年おきにやってきたりと、実はそれほど珍しいものではありません。三の酉まである年は花園神社がお祭りでにぎわう日が多くなります。

それぞれの酉の日の前の日には「前夜祭」と称し、本祭の前のお祭りが開かれます。

前夜祭ではたくさんの提灯に灯りがつけられ、境内の露店も開店し、酉の市の本祭と同じように楽しむことができます。

本祭に比べると人が少ない時間帯が多いので、ゆっくり見たいという人は本祭からお祭りに参加するといいでしょう。

熊手は、いろいろな福をたくさんかき集められるように、広がった形をしています。

大きさにはいろいろありますが、一番初めに買う時は、できるだけ小さなものを購入することがおすすめ。その後、少しずつ大きくしていくのが縁起がいいとされています。

新宿の花園神社で売られている熊手にはさまざまな大きさがあり、一番小さなサイズのものだと1,000円前後、大きなサイズだと3,000円前後で販売されていることが多いです。

熊手の購入が決まると、店頭で「商売繁盛、家内安全」といいながら威勢よく手を打って締める「手締め」を行います。購入する人だけでなく、周りにいる人も一緒に手を打ち鳴らす様子はお祭りならではの賑わいを感じられる貴重な瞬間です。

本来熊手は商売繁盛を願って、商いをしている人が買い求めるものでしたが、最近は自宅に福を招くためのものとして購入する人も増えています。

昔ながらの伝統的なデザインのものもあれば、最近ではキャラクターものやインテリアにもなるおしゃれなものなどバリエーションが多くなり、サイズも豊富で飾りたいスペースに合わせて自由に選ぶことができます。

特に小さなサイズのものは、購入しやすい価格やどこにでも飾りやすいコンパクトさなどから若い人にもよく購入されています。

花園神社の酉の市では、お祭りだけにたくさんの屋台が軒を連ねます。主食系、おかず系、スイーツ系などたくさんの屋台グルメの中から、おすすめをピックアップしてご紹介します。

チョコスプレーでカラフルに彩られたチョコバナナは、屋台の定番グルメ。あたりに甘い香りが漂い、近くを通ったらただで前を通り過ぎることができないでしょう。

手軽に食べることができてある程度お腹が膨れ、しかもリーズナブル。大人にも子供にも大人気のメニューです。

大きめのタコが入ったたこ焼きは、口に入れた瞬間にだしの香りが広がる、うまみたっぷりの屋台飯。ソースの濃厚さと絡み合い、たまらなくおいしいグルメです。

寒い夜にハフハフ言いながら食べるとおなかも心も満たされ、体も温まります。

鉄板の上にずらりと並ぶお好み焼きは、千切りキャベツがたくさん使われたヘルシーな一品。

立ち上る蒸気とともに、あたりにはお好み焼きの香ばしい香りが広がります。一人で食べても、誰かとシェアして食べても美味しい屋台グルメです。

新宿の花園神社で11月に開かれる酉の市には、たくさんの見どころがあります。お祭りをさらに楽しむためのおすすめポイントについてご紹介します。

新宿の花園神社では、酉の市の時にだいただくことのできる限定の御朱印があります。

酉の市の時に御朱印をいただくと、右下に「一の酉」「二の酉」などと書き込まれます。これは、訪れた時を表すもので、暦の巡りで「三の酉」が開かれた年はより貴重なものとなります。

御朱印は、拝殿の横にある「御神符授興所」というところでいただくことができます。酉の市は夜中もお祭りが行われていますが、夜中には閉まっているので注意しましょう。

花園神社の酉の市の中でもひときわ目を惹くのが、見世物小屋です。最近のお祭りではなかなかありませんが、花園神社の酉の市では健在。老若男女が列を作り、演目を楽しみます。

テントの中で見る昭和レトロな見世物を眺めながら、タイムスリップしたかのような気分を味わうことができると人気。

歌や踊り、人形を使った寸劇など昔ながらの大衆演芸がメインで、アナログ感が斬新で楽しめると好評です。

新宿にある花園神社で11月に行われる酉の市は、商売繁盛や家内安全などの幸福を願い、期待に胸を膨らませる人々が集まります。昔からの賑わいを現代に継承し、誰もが楽しめるお祭りです。

屋台や見世物小屋などの見どころも多く、熊手を売る屋台が軒を連ねる様子は、花園神社の酉の市名物だといえるでしょう。

活気にあふれる新宿の花園神社の酉の市は、訪れるだけで元気をもらえるお祭りです。ぜひ一度足を運んでみてください。