ユーシン渓谷は神奈川・丹沢の秘境!アクセス方法やハイキングコースを紹介
ユーシン渓谷は神奈川県の丹沢山地にある渓谷です。ユーシンブルーとも呼ばれる玄倉川の美しさから、丹沢の秘境として人気を集めています。ユーシン渓谷とは、いったいどんなところなのでしょうか。ユーシン渓谷の魅力やアクセス、快適にハイキングをするためのコツを紹介します。
目次
神奈川にある丹沢の秘境「ユーシン渓谷」について紹介!
ユーシン渓谷は神奈川県の北西部に位置する「丹沢大山国定公園」の中にある渓谷です。丹沢湖へつながる玄倉川が流れ、深い森林に囲まれたユーシン渓谷は「丹沢の秘境」とも呼ばれています。
都内からは車で約90分と比較的近く、初心者でも挑戦しやすいハイキングコースもあるユーシン渓谷。神奈川県外からも、日帰りハイキングをはじめ、新緑、紅葉の絶景を求める人たちが集まります。
フォトジェニックな「ユーシンブルー」にも出会えるユーシン渓谷には、どんな見どころがあるのでしょうか。ユーシンブルーやハイキングコースなどを紹介しながら、ユーシン渓谷の魅力にせまります。
ユーシン渓谷の魅力
ユーシン渓谷の魅力は、なんといっても自然の美しさです。ユーシン渓谷や丹沢湖を含む丹沢山地は神奈川県の6分の1にもおよぶ面積を誇り、風景地と自然環境の保護のため自然公園にも指定されています。
観光地化されず、豊かな自然につつまれたユーシン渓谷。森林浴をしたり、絶景を眺めたりして、自然を肌で感じてみましょう。
透き通るように美しい「ユーシンブルー」
ユーシン渓谷を流れる玄倉川には、エメラルド色の川面が美しいスポットが存在します。その青さと透明度の高さから「ユーシンブルー」と呼ばれ、フォトジェニックなスポットとしても人気です。
水位や光のあたり具合で色合いが変化するユーシンブルー。訪れるタイミングによって、様々な表情を見せてくれるでしょう。ユーシンブルーは、ハイキングコースの途中にある「玄倉ダム」と「玄倉第二発電所」付近で見ることができます。
2020年4月時点では、落石対策の工事のため、ユーシンブルーのスポットへ続くコースは通行止めになっています。ユーシン渓谷へ行くときは、事前に神奈川県のホームページなどで情報を確認するようにしましょう。
ユーシンブルーが見れる条件
ユーシンブルーが見られるのは、川の水が澄んでいる時です。雨が降った翌日だと、水が濁って、きれいな青色を見ることができないかもしれません。
ユーシンブルーを目当てにユーシン渓谷を訪れるときは、前日の天気も確認して日程を決めるとよいでしょう。
初夏の新緑や秋の紅葉
ユーシン渓谷というとユーシンブルーが注目されがちですが、森林の美しさも格別です。
初夏には瑞々しい新緑が、まるでトンネルのように頭上をおおい、清々しい雰囲気を味わえます。また、秋は色づいた木々と、ユーシンブルーのコントラストの鮮やかさが魅力です。
季節の移り変わりが感じられる初夏や紅葉の時期は、ユーシン渓谷でハイキングを楽しむにはぴったりの季節といえるでしょう。
ユーシン渓谷の絶景を見にハイキングに行こう!
ユーシン渓谷は、気軽に歩けるハイキングコースも人気があります。丹沢エリアの中でも高低差の少ないユーシン渓谷は、ゆったりと自然を味わいながら山歩きをするのにおすすめです。
丹沢の自然に触れられて、ユーシンブルーも楽しめるハイキングコースを紹介します。
ユーシン渓谷のハイキングコース
ユーシンブルーやユーシン渓谷の自然を楽しむなら、丹沢湖から伸びる「ユーシン渓谷ハイキングコース(玄倉林道)」を歩きましょう。ユーシン渓谷ハイキングコースは、丹沢湖畔の玄倉バス停から玄倉川沿いに、上流のユーシンロッジへと続くハイキングコースです。
全長は約9.5㎞で、ユーシンロッジまでは片道約2時間30分。ユーシンブルーが見られる「玄倉ダム」と「玄倉第二発電所」付近までは、約2時間の道のりです。
自然やユーシンブルーに加え、いくつも連なるトンネルもユーシン渓谷の見どころのひとつ。真っ暗なトンネルや、手掘りの荒々しさに迫力を感じるトンネルで、冒険感も味わえるでしょう。
ユーシン渓谷へ行く時の注意点
気軽に歩けるユーシン渓谷ですが、あくまでも自然が相手。街歩きのような服装や、近くの公園に行くような感覚で出かけるのは危険です。
ユーシン渓谷へ行くときは、動きやすいウェアや、長時間歩いても疲れない靴を身につけるようにします。登山やトレッキングの格好をイメージするとよいでしょう。
ユーシン渓谷でハイキングをするための服装や持ち物の選びかたと、安全にハイキングをするための注意点を紹介します。
ユーシン渓谷へ行く時の服装
「登山のような格好」といっても、普段山歩きをしない人はイメージしづらいかもしれません。ユーシン渓谷で快適にハイキングをするには、どんな服装をしていけばよいのでしょうか。
ウェア、シューズ、リュックについて、選びかたのコツを紹介します。
【ウェア】動きやすさと乾きやすさを重視
長時間のハイキングをするときは、通気性がよく、雨や汗で濡れても乾きやすいウェアがを選ぶようにします。体温調節がしやすいよう、重ね着(レイヤリング)をするのもおすすめです。
綿素材のトレーナーや生地が厚いジーンズは、濡れると乾きにくく、体温を奪う原因にもなるので避けたほうが無難でしょう。
ハイキング中の動きが制限されないよう、ストレッチが効く素材を選ぶと、体への負担を軽くすることができます。
【シューズ】長時間歩いても疲れないアイテムを選ぼう
およそ半日を歩いて過ごすことになる、ユーシン渓谷でのハイキング。ファッション性の高いスニーカーやパンプスは避け、トレッキングシューズや、はきなれた運動靴で行くようにしましょう。
ユーシン渓谷のように高低差が少ないハイキングコースでは、軽くてソールが柔らかい、ローカットタイプのシューズがおすすめです。
【リュック】体にフィットするアイテムがベスト
山歩きでは、両手を自由にしておくことが基本です。ユーシン渓谷へハイキングに行くなら、ハンドバッグやショルダーバッグではなく、リュックがおすすめ。
リュックは、自分の体にフィットするものを選びます。肩ベルトが調節でき、ウエストベルトがついているリュックだと、フィット感と歩いた時の安定感がより増すでしょう。
迷いがちなリュックの容量は、日帰りのハイキングなら20~30ℓがめやすです。
ユーシン渓谷へ行く時の持ち物
ユーシン渓谷へハイキングへ行くとき、必要な持ち物を紹介します。
水やお菓子
長時間体を動かすハイキング。激しい動きをしなくても、知らないうちに水分を失っているものです。熱中症や脱水症状にならないよう、水やお茶は必ず持って行くようにしましょう。
また、ハイキング中に疲れが癒せるよう、手軽に食べられるお菓子を持っておくのもおすすめです。
ユーシン渓谷は、ハイキングコース中に売店や自動販売機はありません。水や食料は、コースへ入る前に用意しておくようにしましょう。
懐中電灯やヘッドライト
懐中電灯は、ユーシン渓谷でハイキングする時の必須アイテムです。
ユーシン渓谷のハイキングコースには、外灯がないトンネルがいくつもあります。中には300mをこえるトンネルもあり、真っ暗なまま進むのはとても危険です。
スマートフォンのライトや小さな懐中電灯では、出口の見えないトンネルを進むのは心もとなく感じるかもしれません。遠くまで光が届く懐中電灯やヘッドライトを用意するようにしましょう。
熊よけのアイテム
環境保護のために、国定公園に指定されている丹沢エリア。もちろん、熊やシカなどの野生生物も多く生息しています。
ユーシン渓谷付近でも熊との遭遇例があるため、熊よけ鈴やスプレー、ホイッスルなどを持っていると安心です。
ユーシン渓谷のハイキングは午前中にスタートしよう
ユーシン渓谷ハイキングコースは、往復すると5時間以上かかります。途中で休憩や眺めを楽しむために足をとめれば、所要時間はもっと長くなるでしょう。
コース上には外灯がなく、日が落ちてくると気温もぐっと下がるので、暗くなるほど危険度が上がります。思わぬアクシデントを防ぐためにも、なるべく早い時間にスタートして、明るいうちに戻ってこれるように計画を立てましょう。
ユーシン渓谷へのアクセス方法
ユーシン渓谷へは、車と交通機関、両方でアクセス可能です。それぞれのアクセス方法と注意点を紹介します。
車でユーシン渓谷へ行く
車でユーシン渓谷へ行く場合の所要時間は、東京都内や横浜からだと約1時間30分。東名高速「大井松田」ICより、国道246号と県道76号を使い山北町方面へ向かいます。
現地での駐車は、丹沢湖そばの無料駐車場を利用しましょう。「玄倉」バス停近くの「ユーシン渓谷駐車場」が、ユーシン渓谷ハイキングコースの入り口からいちばん近い駐車場です。
電車とバスでユーシン渓谷へ行く
電車とバスでユーシン渓谷へ向かうなら、最寄りの駅は小田急線「新松田駅」またはJR御殿場線「谷峨駅」です。
駅前の富士急湘南バス乗り場より「西丹沢ビジターセンタ」行きに乗車し、「玄倉」バス停で下車します。バス停からの所要時間は、新松田駅からは約45分、谷峨駅からは約20分です。
季節によってダイヤが変わり、1時間に1本程度と便数も少ないので、バスの時間をふまえてハイキングの計画を立てるとよいでしょう。
ユーシン渓谷で丹沢の自然を満喫しよう
神奈川県にある丹沢の秘境「ユーシン渓谷」を紹介しました。山深い渓谷が見せる表情は、まさに絶景。ハイキングの装備をしっかり整えて、ユーシンブルーやあふれる自然を楽しみにいきましょう。