ボリビアの治安は悪い?ウユニなど旅行や観光での危険度や注意点も解説
美しい自然や世界遺産があるボリビアには毎年多くの観光客が訪れます。日本人町もあるボリビアには日本人観光客も目をつけていることでしょう。しかし気になるのが治安です。現在のボリビアの治安は安定しているのか不安定なのかについてまとめました!
目次
ボリビア旅行の前に知っておきたい治安状況
ボリビアは日本からとても遠い国です。直行便がないため、2回は乗り換えを行う必要があります。観光地で有名なウユニ塩湖まで行くのに30時間や40時間もかけた人もいます。
しかし、世界遺産や美しい絶景などがありボリビアには数え切れないほどの魅力があります。ボリビアは現在、観光できない国ではありません。
安全な旅行をするために、ボリビア旅行の前にボリビアの治安や危険情報について見ておきましょう!
ボリビアとはどんな国?
「ボリビア多民族国」が正式名称です。首都はスクレで最大都市はサンタ・クルス・デラ・シエラです。ボリビアの首都はラパスと思われることもありますが憲法上はスクレで、事実上はラパスです。
ボリビアの人口は、約1100万人です。ローマ・カトリックが国教で、国民のほとんどが信仰しています。しかし、信仰の自由があり最近はプロテスタント・福音派も多くなっています。
実は寿命が短い国でもあり、平均寿命が60代前半と日本よりも20年も短いのが特徴です。平均寿命が短いのは、貧困や病気が理由の1つになっています。
ボリビアの言語
ボリビアは、公用語が多く、スペイン語、アイマラ語、ケチュア語、グアラニー語の4つがあります。都市部では、主にスペイン語が話されていますが、その他の場所ではスペイン語以外が話されることが多いでしょう。
英語はほぼ通じません。高級ホテルやレストランでは通じる可能性がありますが、スペイン語が主流です。
しかし、日本語が通じる場所があります。ボリビアの「オキナワ」と「サンファン」です。ここは日本から移住した人が作った村でレストランや観光場所以外に病院でも日本語が通じます。
ボリビアの通貨
ボリビアの通貨は「ボリビアーノ」です。2019年12月現在1ボリビアーノは約15~16円です。ボリビアでは、アメリカドルが使用できる場所も多いので、アメリカドルの持参は便利です。
しかし、ボリビアーノでの支払いが必須の場所もあるため、最低限の両替は行ってください。空港や銀行で両替することができます。
外務省発表によるボリビアの危険度
2019年12月現在のボリビアは、全土において危険レベル1がついています。反政府による抗議や放火、暴動が起きています。さらには、偽警官による詐欺、首絞め強盗、麻薬密輸も問題視されています。
また、窃盗やスリ、置き引き、爆発事件なども起きています。現在は危険レベル1ですが、今後の治安情勢によっては引き上げも検討されています。ボリビアの治安は、想像していたよりも悪いと感じることでしょう。
今後は改善に期待するよりも、悪い状態が続いたり、より悪くなるのでは?ということに注目するべきです。2019年4月は、危険レベル1は一部にしかついていなく、ほとんどが危険レベルがなかったため、現在はより悪くなっているのです。
ボリビアの街別の治安状況
ボリビアは、全土において危険レベル1なのでどこでも注意が必要です。しかし、そんな中でもより治安が悪いと不安視される場所があります。
治安が悪いと言われる場所は、ボリビア旅行において観光するために訪れる必須スポットになることもあります。
他のエリアよりも治安が悪いと感じることも多くなる可能性があることを心しておきましょう。ボリビアの治安を地域別に紹介します。
ラパス
ラパス県ラパス市などで反政府による抗議が行われました。また、モラレスが大統領を辞任した上にメキシコに亡命したことによる不満から放火や暴動も起きています。デモ隊と治安部隊による衝突から死者も出ました。
それだけでなく、ラパスではスリや置き引き、窃盗も多発しています。金品を狙った空き巣被害も起きています。日本人がナイフを使用された強盗に遭った被害もあります。
ラパスには、エルアルトという場所があり、ここは貧困が問題になっています。金品を狙われた犯罪も起きやすいでしょう。ラパス内でも雰囲気が悪いと言われています。
サンタクルス
ラパスと同じくらい観光客が訪れるのがサンタクルスです。サンタクルスでは、観光客が集まる場所でスリ被害が多発しています。郊外に行くと、外出が怖いと感じるほど治安が悪い場所もあります。
サンタクルスで一番注意したいことは麻薬犯罪です。麻薬の密輸が行われているため現地の人に関わらないようにしてください。
親しげにされて麻薬密輸に関与されてしまう可能性もあります。麻薬密輸は犯罪なので巻き込まれると大変です。麻薬だけではなく、武器の密輸もあるので注意してください。
ウユニ
ボリビア内でも治安が良いと言われるのがウユニです。ウユニには、日本人や中国人などアジア人観光客も多数います。ボリビア在住者からもウユニの治安が悪いという情報は出ないと言っていいほど安全な場所です。
しかし、夜間は麻薬の取引が行われることがあります。また、ホテルに貴重品を置いて観光していたら盗難に遭っていたという被害もあるので、安全と言っても注意はしておきましょう。
ウユニからラパスに行く長距離バスでの盗難も起きているので注意してください。ウユニ周辺も観光に人気のスポットなので観光客狙いの犯罪が全くないというわけではありません。
コチャバンバ
近代化が進んでいる地域で、ラパスやサンタクルスに次ぐ大都市です。ボリビアらしさと経済発展が見られるため観光にも人気です。そんなコチャバンバでは、やはりスリなどの窃盗事件が多発しています。
ひどいときには、首を絞められて金品を奪う強盗事件まで起きています。また、偽警官も存在し、持ち物をチェックされ金品を奪われることもあります。
観光客が多くなっているために、強盗も多くなっているのでしょう。簡単に周囲に心を開くことができない地域です。
スクレ
ボリビアはラパスやウユニなどの人気都市がありますが、実は憲法上の首都はスクレです。スクレも欠かせない地域です。古都スクレはボリビアの世界遺産でありボリビアの誇りです。
スクレでは、教育水準が高いことも知られています。そのため、治安は比較的安定しています。ただ、スリや置き引きなどの犯罪は起きています。
整備も整っており、街並みも美しいのですが、周りに気をとられていると荷物がなくなることもあるので注意しておきましょう。
ポトシ
鉱山で有名なエリアです。かつては、鉱山労働者と警官隊が衝突して死傷者が出た事件がありました。そのため、一時期は治安が悪いと言われる時期があり心配されていました。
現在は、当時よりも治安は回復しています。しかし、低賃金労働者も多く、ぼったくりが多発しています。スリやひったくりも行われているので危機感は持ったほうがいいでしょう。
ポトシはウユニに行く途中に訪れることが可能です。観光客が多くなるときもあるので犯罪に巻き込まれる可能性が高い瞬間もあります。
オルーロ
ボリビア一の鉱山で有名なエリアです。ここでは、政権に対する抗議が強く行われているため、デモなどに注意しなければなりません。また、スリやひったくりにも注意しましょう。
過去には治安が安定している場所とも言われていました。政権に対する抗議が収まることで治安も回復する可能性があります。しかし、ラパスやサンタクルスなどと同じように抗議活動による危険性が問題視されています。
カルナバルというお祭りが開催されている時期は、アルコールを摂取している人もたくさんいるので、酔っ払いによる犯罪にも気をつけてください。
ボリビアでの観光客をターゲットにした犯罪
ボリビアで起きている観光客狙いの犯罪について紹介します。現在の治安は過去に比べても悪いので、観光のときには注意力を以前より高める必要があります。
スリ
ボリビアはスリが多い国です。ショッピングをしているときに、持っているバッグをナイフで切られて財布を盗られていたとか、歩いているときに道を塞がれてバッグの中から財布を盗まれたトラブルがあります。
スリを集団で行う人もいるので、どこでスリに遭うのか分からないと思った行動をとらなければなりません。
置き引き
空港で搭乗手続きをしているときに置いていたバッグを盗まれたとか、目の前にいる人が落し物をしたため拾って届けている間に自分の荷物を盗まれた人もいます。
また、車に乗っていると石を投げられ、車を降りて確認している間に乗せていた荷物を盗まれたトラブルもあります。長距離バスで移動中に寝ていたら荷物を盗られた人もいます。
ボリビアでの置き引きは、強引にするケースもあるので危険です。
拳銃強盗
ショッピング途中に、バッグをひったくられそうになり抵抗したところ拳銃を発砲されて脅され荷物を奪われるという強盗がありました。また、ショッピング中に拳銃で殴られて貴重品を奪われた人もいます。
ボリビアでは、犯人が拳銃を持っていることも珍しくありません。ATMから現金を引き出し、その後つけられて拳銃を使って脅してくるケースもあります。
偽警察官
ボリビアでの偽警官による犯罪は、グループで行われることがあります。1人が旅行客に扮し道を尋ねてきます。対応しているところで偽警官に扮した人が現れ、警察署に連行すると言われて車に乗せられます。
その後、人気のない場所に連れていかれて荷物を奪われるのです。さらには、車に乗った後に持ち物検査を拒むと誘拐される可能性もあり、とても危険です。
偽警官に扮した人は、私服警官かスーツを着た警官を装っています。
首絞め強盗
バスターミナルでバスを待っているときにいきなり首を絞められて気絶し、その間に金品が奪われるという強盗があります。この首絞め強盗は観光地でも行われています。
また、話しかけてきた現地の人と仲良く話し、別れを告げた瞬間に首を絞められて金品を奪われた事件もあります。話しかけて首を絞めるというパターンはとても多いため知らない人に声をかけられたときは注意してください。
ラパス内で首絞め強盗は頻繁に起きています。
ボリビア旅行をする際の注意点
現在、治安が不安視されているボリビアですが、かつては治安が良い時期もありました。そして、現在も旅行や観光ができないほど治安が悪化しているのか?と問われるとそうではありません。
ただ、治安が悪いというイメージがついているのも確かでしょう。ボリビアで何事もなく安全に旅行や観光をする秘訣を紹介します。
荷物から目を離さない
スリや置き引きが多発しているため荷物を厳重に守ってください。ウユニからラパスに行く長距離バスでは、特にバスの中ということで気を抜いてしまう観光客も多くいます。
そのため、バスの中でも荷物から目を離さないようにしてください。体に密着させて荷物を守ることも大切です。また、常に周りを気にしながらの行動もしてください。
移動中は、荷物を置く場所があったとしても使わずに自分の手でしっかりと持ちましょう。
たくさんの現金を持ち歩かない
スリや置き引き、強盗被害に遭ったときに被害を大きくしないためにも現金を多く持ち歩かないことも大切です。現金を持っていることがバレると標的にされるため、標的にされないためにも現金はチラつかせないでください。
財布も綺麗なものよりも、古くなっているものを使ったほうがいいでしょう。明らかにお金は持っていないというふりをしたほうがターゲットにされにくいはずです。
目立つ服装をしない
服装で目立つのはとても不利です。どこにいるのかすぐに分かりますし、観光客であることも一目瞭然でしょう。
高価なものを身につけていると、それだけで強盗などに遭う危険性も増します。服装はシンプルに徹してください。
親切な人に注意する
声をかけてきた人に対応していると、実は首絞め強盗だということもあります。また、声をかけてきた人とは別の人から荷物を奪われることもあるでしょう。
時には、子供が近づいてきて子供の相手をしているときに荷物を奪われてしまうこともあります。ボリビアの子供はとても可愛い顔をしています。つい気が引かれてしまいますが子供にも注意してください。
夜間や早朝は外出しない
首絞め強盗が起きやすいのが夜間や早朝です。そのため、夜間や早朝は出かけないようにしてください。
治安が昼間よりも悪いので、時間帯を考えた行動をしましょう。
偽札に注意する
なんとボリビアでは、ATMから偽札が出てくることがあると言われています。手数料が無用のATMで出金すると偽札が出てきた例があります。
また、タクシーを利用した後に偽札でお釣りを渡されたという人もいます。現地のお金を手にしたときは、手にするたびに確認を怠らないようにしてください。
ボリビアの治安に注意した旅行をしよう!
ボリビアの治安は現在悪くなっていますが、治安が比較的穏やかで安定している場所も多々あります。
しかし、ボリビアには小さな犯罪から大きな犯罪まで様々な手口のトラブルが起きています。訪れたときには、常に注意した旅行にしてください。