京都の船岡温泉街を堪能!船岡温泉で朝風呂してさらさ西陣でランチしよう
京都市北区、船岡山の南にある船岡温泉は、温泉といっても天然温泉ではなく、銭湯です。銭湯ファンには知られた船岡温泉で、朝風呂を楽しんだあとは、船岡温泉街で人気のカフェ「さらさ西陣」でランチがおすすめ。船岡温泉と船岡温泉街の楽しみ方を徹底ガイドします。
目次
京都の船岡温泉街について紹介!
温泉には恵まれていない京都なのに、温泉街があるなんて不思議だと思ませんか?テーマパーク?何かの冗談?いえいえ、船岡温泉街は、知る人ぞ知る京都の隠れ観光スポットです。
船岡山公園の南側の麓にあり、アクセスがあまり良くないため、ほかに観光名所が目白押しの京都では、人気ナンバーワンとはいきませんが、お風呂好き、銭湯ファンには知られた名所です。
他に類を見ない、大正ロマンあふれる船岡温泉と船岡温泉街の魅力を大公開。一見の価値はもちろん、一浴の価値がある船岡温泉と、モダンでおしゃれな船岡温泉街。知れば知るほど、行ってみたくなること請け合いです。
船岡温泉街ってどんなところ?
船岡温泉街は、船岡山温泉街ともいい、京都市北区紫野、船岡山の南にある温泉街で、鞍馬口通りに面しています。京都府内には現在100以上の公衆浴場(銭湯)が残っていますが、温泉街を持っているのは船岡温泉だけです。
船岡温泉街、船岡山温泉街は、船岡温泉をメインに、銭湯をリノベーションしたおしゃれカフェや、ノスタルジックな宿泊所、天然酵母を使った人気のベーカリー、地元の人がひいきにするラーメン屋、手作りの味が自慢の食事処などが軒を連ねます。
観光客がひしめき合う歓楽街のような派手な賑わいはありませんが、古き良き時代を彷彿とさせる船岡温泉街、船岡山温泉街には、人情と、心のこもったおもてなしの精神が溢れています。
戦前は料理旅館だった「船岡温泉」
とても銭湯とは思えないほど、絢爛豪華な船岡温泉は、大正12年創業の料理旅館「船岡楼」がルーツです。風呂への石の渡り廊下や錦鯉が泳ぐ池、立派な庭石のしつらえなどは、当時の名残です。
戦後、料理旅館は廃業してしまいましたが、「特殊温泉」の許可を得て、銭湯として営業を続けました。
訪れる人を出迎える、威風堂々たる軒唐破風は昭和3年に造られたもので、船岡温泉は、脱衣所にある欄間も含め、現役の銭湯としては唯一、文化庁の登録有形文化財に登録されています。
日曜日限定!朝風呂を堪能しよう
日本で初めて電気風呂を導入した船岡温泉は、その後もさまざまなアイディアで利用者を楽しませてきました。建物はレトロですが、お風呂はいろいろあり、現在は、2タイプの露天風呂、深風呂、浅風呂に加え、ジェットバスや薬草風呂、サウナに水風呂、打たせ湯などが楽しめます。
露天風呂は男女日替わりなので、土曜の夜と日曜の朝に船岡温泉に行けば、両方の露天風呂に入ることができます。西側の露天風呂は檜風呂で、とくにおすすめです。朝日の中ゆったりと浸かる露天風呂は最高の贅沢。ただし、朝風呂は日曜日だけなのでお間違いなく。
レトロな雰囲気が残る船岡温泉
船岡温泉は、外観も立派ですが、内装はさらに豪華です。脱衣場の格天井には牛若丸と鞍馬天狗の彫刻がはめ込まれ、脱衣場を取り巻く欄間には、趣向を凝らした透かし彫りが施されています。
浴室の手前の洗面所は、壁一面がマジョルカタイル。現在は製作が禁止されている、美術品並みに貴重なマジョルカタイルをじかに触ることができます。マジョルカタイルの特徴である、表面の凸凹をぜひ自分の手で確かめてみてください。
大正、昭和のレトロモダンな内装が今も現役で利用者を出迎える船岡温泉。年配者には懐かしく、若い世代には新しい、おしゃれで格好良い素敵な場所です。もちろん、日本を訪れる外国人観光客にも人気で、日曜の朝などは、日本人より外国人のほうが多いこともあるくらいです。
船岡温泉の料金は?
美術館か博物館と見紛うほどの見ごたえのある内装が自慢の船岡温泉。入浴料金や入館料金など、必要な料金はいくらなのでしょうか。国の登録有形文化財に登録されているくらいですから、料金はさぞ高いだろうと思う人もいるかもしれません。
多少料金がかかっても、これだけの建物や設備を当時のまま維持するのは大変ですから、仕方がないと誰もが納得するでしょう。いくばくかの料金を払ってでも見学して、入浴する価値が、船岡温泉にはあります。
ところが、船岡温泉では、入浴料金以外に料金はかかりません。その入浴料金も、スーパー銭湯など比べものにならない低価格です。
住所 | 京都府京都市北区紫野南舟岡町82-1 |
電話番号 | 075-441-3735 |
営業時間・定休日 | 月~土15:00~01:00 日08:00~01:00 無休 |
料金 | 大人:430円 中人:150円(小学生の児童) 小人:60円(未就学児・乳幼児) |
アクセス | ・バス利用の場合 京都駅から市バス206系統乗車 「千本鞍馬口」バス停下車、徒歩約5分 ・地下鉄利用の場合 「鞍馬口」駅から徒歩約20分 |
公式URL | http://funaokaonsen.net/index.html |
銭湯を改築したカフェ「さらさ西陣」
1998年まで実際に営業していた銭湯、藤ノ森温泉を、当時の面影を残したままリノベーションし、2000年にカフェとしてオープンした「さらさ西陣」。立派な唐破風を構えた趣のある建物が目を引きます。
外観は昔ながらの銭湯そのものなので、桶やタオルを持って入ってきてしまう人もいるほどです。船岡温泉の朝風呂からの「さらさ西陣」でのランチというのが、船岡温泉街、船岡山温泉街を訪れた観光客に人気のルートです。
和製マジョリカタイル全面張りの店内
銭湯時代のしつらえをそのまま生かした店内は、いたるところにサイケデリックなマジョルカタイルが張られており、大正、昭和のレトロモダンでおしゃれな雰囲気が漂います。マジョルカタイルには、現在は使用が禁止されている鉛の釉薬が使われており、個性的なデザインや色彩が魅力的です。
床板を外すと銭湯時代の浴槽があらわれる不思議面白い「さらさ西陣」は、船岡温泉街きっての名物カフェで、美味しい料理はもちろん、店内を観察するのも楽しみの一つです。
ランチメニューは週替わり!
ランチタイムは12:00~15:00までです。メニューは週替わりで、おかずのセット、うどんのセット、パンのセットの3種類です。ドリンクもついてボリューム満点。京都らしい優しい味のランチは、観光客だけでなく、地元の人にも好評です。
住所 | 京都府市北区紫野東藤ノ森町11-1 |
電話番号 | 075-432-5075 |
営業時間・定休日 | 12:00〜23:00 水曜定休 |
平均予算 | ランチ:1000円 ディナー:1000円 |
アクセス | 船岡温泉から鞍馬口通りを東へ徒歩約5分 |
公式URL | http://sarasana.exblog.jp/ |
船岡温泉街へのアクセス方法
船岡温泉街は、京都市街地からは少し離れているので、アクセスはいいとは言えません。でも、バスに乗れば乗り換えなしで行けるので、遠足気分で出かけてみてはいかがでしょうか。
日曜の朝にはぜひ朝風呂を楽しみたいものです。船岡温泉街にある、ノスタルジックな簡易宿泊所「月光荘」に泊まって、朝風呂を楽しむのもおすすめです。
住所 | 京都府京都市北区紫野南船岡町82 |
アクセス | ・JR「京都」駅から 京都タワー側バスターミナル内の横断歩道ひとつ渡ってすぐ 「A3」バス停 京都市バス206系統「千本通京都水族館北大路バスターミナル行き」 「千本鞍馬口」バス停留所下車 ・京阪「三条」駅から 3番出口上って左ななめ前「2」バス停 京都市バス59系統「竜安寺・山越行き」 「千本鞍馬口」バス停留所下車 ・地下鉄烏丸線「今出川」駅から 3番出口から森方向へ信号渡り東へ入ったバス停 京都市バス59系統「竜安寺・山越行き」 「千本鞍馬口」バス停留所下車 ・地下鉄東西線「二条」駅から 1番出口出て右手の信号を渡り、真っすぐ南へ2分、やよい軒前のバス停 京都市バス46系統 「千本鞍馬口」バス停留所下車 |
趣のある船岡温泉でリフレッシュしよう
船岡温泉街、船岡山温泉街は、タイムスリップ気分が味わえる不思議な場所。船岡温泉ではお風呂はもちろん、大正、昭和の趣を残した、絢爛豪華で素晴らしい装飾もお見逃しなく。
観光のメイン、一番人気はやっぱり船岡温泉ですが、船岡温泉以外の船岡温泉街に並ぶお店の数々も、それぞれ魅力的です。ノスタルジックな船岡温泉街で、一味違う京都を楽しんでみてください。