厳島神社(宮島)観光のおすすめを紹介!絶景スポットや周辺施設も
広島県の厳島神社(宮島)は日本三景のひとつにも数えられる絶景スポット。平清盛も愛した風景は、西日本でもっとも人気のある観光地の一つです。 門前町や背後にそびえる弥山の観光も楽しく、広島市内からも近い厳島神社の魅力を丸ごと解剖します。
目次
広島の厳島神社(宮島)のおすすめ観光スポットを紹介!
日本三景の「安芸の宮島」として知られる厳島神社は、古墳時代にはすでに人々の信仰の対象となっていた歴史ある神社です。特に平清盛の厚い崇敬を受けて発展し、室町時代、戦国時代と連綿と信仰が受け継がれました。第二次世界大戦を乗り越えて現在も美しい姿を見せてくれる貴重な文化遺産です。
今回は、そんな厳島神社と厳島島内の周辺おすすめ観光スポットをご紹介します。
厳島神社ってどんなところ?
厳島神社の創建は、社伝によれば593年、推古天皇の即位した年だと言われています。神社の裏にある弥山では山岳信仰の痕跡が残っていて、それ以前からすでに島全体が信仰の対象になっていたと考えられています。
祭神は「宗像三女神」と呼ばれる市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)、田心姫命(たごりひめのみこと)、湍津姫命(たぎつひめのみこと)で、交通安全や蓄財、勝負事などに特にご利益があるとされています。
広島県の世界遺産登録の人気観光スポット
厳島神社は1996年にユネスコの世界遺産に登録され、日本で6番目の世界遺産になりました。現在の社殿の形は平清盛によって創建されたものを継承しており、本殿は1571年、客社は1241年当時のものが現在でも伝わっています。平安時代の寝殿造を知る上で、建築史上でも非常に重要な文化財です。
厳島は広島市内から1時間から1時間半アクセスでき、門前町や弥山など神社意外にも見どころいっぱいの、広島県でも屈指のおすすめ観光スポットです。
「厳島神社」と「宮島」の呼び方の違いは?
ところで、「宮島」と「厳島」という2つの名前、どのような違いがあるのでしょうか。
実は、2つの違いはあまり厳密には決められていません。現在、国土地理院の発行する地図上では「厳島」となっています。しかし、地方自治体の名称は「宮島町」となっていて、両者の間でも混乱が見られます。
「宮島」は短くて言いやすく、漢字も簡単なので、観光パンフレットには「宮島」が採用されることが多いようです。
厳島神社(宮島)へのアクセス方法
厳島神社に行くためには、宮島口港か広島港からフェリーに乗る必要があります。
宮島口港までは、JR広島駅からJR宮島口駅まで約30分、または広電広島駅から広電宮島口駅まで約1時間10分です。時間がある場合には、珍しい路面電車で広島の街中を眺めながらゆっくり行くのもいいでしょう。
広島港までは、広電広島駅から広電広島港駅まで約30分です。
広電広島駅は、JR・新幹線の広島駅の南口を出てすぐです。
宮島口フェリー乗り場からフェリーを利用する場合
宮島口からフェリーに乗る場合、JR宮島口駅から徒歩約5分、広電宮島口から約3分のフェリー乗り場を利用します。どちらも駅を出てすぐにフェリー乗り場の大きな看板が見えるので、迷う心配はありません。
フェリーにはJRフェリーと大松汽船の2種類があります。JRフェリーは、自転車・二輪の料金が安い、団体割引がある、大鳥居のそばを通る航路も設定されているなどの利点があります。一方、大松汽船は自動車も乗れる、広電や弥山のロープウェイと組み合わせたお得なチケットがあるなどがメリットです。旅行の人数やスケジュールに合わせて便利な方を選びましょう。
どちらのフェリーも大人1人の料金、所要時間(約10分)は同じです。
広島港から高速船を利用する場合
広島駅から広島港経由で宮島に行く方法もあります。広電広島港駅は、フェリーのターミナルに直結していますので、迷うことなく乗り場まで行けます。
チケットを購入して、高速艇に乗り込み、途中宇品に寄港してから宮島に向かいます。所要時間は約30分です。宮島口から向かうルートと比較すると、乗船時間が長いのが特徴です。クルーズをより長く楽しみたい方におすすめのルートです。
厳島神社(宮島)の基本情報
厳島神社のある厳島は、広島市街の南西に約20kmの地点にある島です。本州の廿日市市阿品の対岸からはわずか300メートルの一にありますが、独立した島になっています。市街地は島の北側の厳島神社周辺にほぼ集中しており、それ以外の大半を弥山などの山や森林が占めています。
本州からは船で約1時間から1時間半でアクセス可能です。島内の交通にはコミュニティバスとタクシーがあります。
神社自体は約1時間で拝観できますが、背後の弥山や門前町での食べ歩き、鳥居周辺の潮の満ち引きも見たい場合は朝から夕方まで滞在するのがおすすめです。
住所 | 〒739-0588 広島県廿日市市宮島町1-1 |
電話番号 | 0829-44-2020 |
営業時間・休業日 | 3/1-10/14:6:30-18:00 1/4-2/28、10/15-11/30:6:30-17:30 12/1-12/31:6:30-17:30 (その他三ヶ日は特別スケジュールあり) 休業日なし |
入場料 | 大人:300円 高校生:200円 中小学生:100円 |
アクセス | 広島市内より電車・フェリーで1時間から1時間半 |
公式HP |
広島の厳島神社(宮島)観光の見どころ
意外と広い宮島には、見どころもいっぱい。厳島神社を筆頭に数々の神社仏閣があり、弥山を中心に豊かな瀬戸内の自然を楽しむこともできます。また、弥山の山中には磐座と呼ばれる巨石崇拝の痕跡も残っていて、古代史ロマンを感じることのできるスポットでもあります。
時間帯によっても、季節によっても様々に表情が代わり、何度でも来たくなる島です。刻々と変化する宮島の魅力を以下にまとめてみました。
時間で変わる景色の違い
厳島のシンボルといえば、海に浮かぶ大鳥居です。潮の満ち引きによって、水中に浸かったり、島と陸続きになったりするのをご存知の方も多いでしょう。干潮のときは、大鳥居のすぐ下まで行くことができるので、ぜひ干潮時間と満潮時間を事前にチェックして観光の計画をたててみてください。観光の最初に一度鳥居を見て、厳島神社や弥山の観光を挟んで最後にもう一度見学というのがベストです。
最近は大鳥居をめぐるナイトクルーズも人気です。宮島3号桟橋から約30分のコースで、要事前予約です。
四季折々の景色
宮島の魅力は、自然と伝統の美しい調和にあります。
春は島中に植えられたソメイヨシノが満開になり、夏は瀬戸内海の爽やかな風が社殿を吹き抜けます。秋は弥山が紅葉に染まり、冬は枯れた景色の中に朱色の社殿が鮮やかに浮かびます。どの季節に行ってもそれぞれの魅力がある厳島は、何度も訪れたくなる美しさです。
また、厳島神社周辺には鹿が数多く生息しています。特に春には仔鹿が生まれ、可愛い姿を見ることができます。手荷物を食べられないよう、注意して鹿とツーショットを撮るのも楽しいです。
季節のイベント
厳島では季節ごとのイベントも数多くあります。大晦日から元旦にかけての鎮火祭は毎年たくさんの人出の中、神社でお祓いした神聖な松明を、島民の方々が手に手に持って浜まで練り歩く、勇壮な祭りです。
2月には牡蠣祭り、春には清盛祭りも行われます。
8月には日本三大船祭りのひとつ管絃祭が行われます。この行事は、平安時代の管弦の遊びを瀬戸内海の海の上でやるという勇壮かつ優美なお祭りで、平清盛が京都から厳島に持ち込んだとされる伝統あるものです。
また、9月に行われる鎮魂の祭り萬燈会や、10月に弥山の各神社で行われる秋の大祭も見どころです。
広島の厳島神社(宮島)観光のおすすめコース①絶景めぐり
厳島は意外と大きな島で、観光スポットもたくさん。テーマを決めて観光するのがベターです。ここからは、3つのテーマにわけて、おすすめの観光コースをご紹介します。
まずは、厳島の絶景をめぐるコースです。厳島神社の背後にそびえる宮島の最高峰、弥山に上ハイキングコースで自然を楽しむプランです。歩きやすい靴と調節のきく服装でめぐりましょう。体力に自信のある方におすすめです。
「紅葉谷公園」
厳島神社にお参りした後は、まずは紅葉谷公園に向かいましょう。神社から山手にまっすぐ約10分歩いたところにある紅葉谷公園は、約700本ものカエデやモミジが植えられた紅葉の名所です。秋の紅葉シーズンはもちろん、春から夏にかけての青々とした新緑のシーズンも美しい公園です。弥山に登るロープウェイはこの公園の奥から発着します。
「くぐり岩」
紅葉谷公園の散策を終えたら、一番奥にある紅葉谷公園駅からロープウェイに乗って弥山に登りましょう。弥山は標高535mの島内最高峰の山で、古墳時代の山岳信仰痕跡である巨石群が今も残る神聖な雰囲気のある場所です。
途中の「かや谷駅」でロープウェイを乗り換えて「獅子岩駅」に到着したら、ハイキングコースに沿って進みましょう。弥山本堂などを経て約25分の道のりの先に、「くぐり岩」が見えてきます。この「くぐり岩」も実は巨石信仰の痕跡で、よく見ると文字のようなものが書かれています。古代史ロマンを感じられるスポットです。
「弥山展望台」
「くぐり岩」からさらに5分程度登ると、弥山の頂上である「弥山展望台」に到着です。晴れた日にはここから360度、瀬戸内海や四国の山々をはるかに見渡すことができます。瀬戸内海の穏やかな日差しに輝く水面や、点々と散らばる緑の島々が、疲れをゆっくりと癒してくれます。3階だての展望台内は杉の木が使われ、島の景観ともマッチしています。
遠くの景色ばかりでなく、この展望台では地面にも注目です。弥山のあちこちで見られる巨石群がこの展望台でも見られます。展望台から古代から連綿と続く山岳信仰にパワーをもらえそうです。展望台から下りて、近くで観察してみるのも楽しいかもしれません。
帰りは来た道を戻ってロープウェイで下山するのも良し、また、時間と体力が許せば、3つある登山道を下って帰るのも楽しいです。
広島の厳島神社(宮島)観光のおすすめコース②寺社めぐり
厳島は古くから続く信仰の地です。厳島神社以外にも、島内にはいくつもの神社仏閣があります。
厳島の寺社めぐりをして、御朱印をいただいたりお願いごとをしてみましょう。西日本いちのパワースポットで、日頃の疲れが癒せそうです。伝統文化やパワースポットに興味がある方におすすめのコースです。
「大聖院」
厳島神社にお参りしたら、そこから南に伸びる滝小路を通って大聖院に向かいましょう。806年に空海によって創建された、宮島で最も古いこのお寺は、家内安全と商売繁盛祈願に特にご利益があるとされています。
境内の一角にある「遍照窟」には四国八十八箇所のそれぞれの御本尊とその地の砂が安置されていて、全ての霊場を回ったのと同じ功徳があるということです。天井に吊るされた数多くの法灯が、清浄な空気を醸し出しています。
こちらのお寺では座禅や精進料理を体験することもできます。より深く伝統文化に触れたい方におすすめです。
住所 | 〒739-0592 広島県廿日市市宮島町210 |
電話番号 | 0829-44-0111 |
営業時間・休業日 | 8:00-17:00 閉山日なし |
入場料 | 拝観料なし |
アクセス | 宮島桟橋より徒歩約30分 |
公式HP |
「大願寺」
大聖院から厳島神社の方面に戻ると、同じく真言宗のお寺である大願寺があります。このお寺は別名厳島弁天とも呼ばれ、秘仏の弁財天がまつられています。この御本尊は日本三大弁財天に数えられており(他の2つは鎌倉の江ノ島、琵琶湖の竹生島)、特に霊験あらたかとされています。
年に1回、旧暦の6月17日にのみ開扉される秘仏なので、直接拝見してお参りしたい場合はスケジュールを合わせて行きましょう。弁財天は七福神の1人で、芸術や学業に特にご利益があるとされ、特に女性の信仰を集めています。
本堂には、弁財天像を含めて4体もの重要文化財の仏像があり、中でも薬師如来坐像は弘法大師本人の手になるとされている貴重な文化遺産です。仏像好きな方には注目のお寺です。
住所 | 〒739-0592 広島県廿日市市宮島町3番地 |
電話番号 | 0829-44-0179 |
営業時間・休業日 | 8:30-17:00 閉山日なし |
入場料 | 拝観料なし |
アクセス | 宮島桟橋より徒歩約15分 |
公式HP |
「豊国神社(千畳閣)」
大願寺から再び厳島神社の境内を通って反対側に向かいましょう。厳島神社のすぐ北にある「豊国神社」は、その名前のとおり豊臣秀吉が発願して1587年に創建が開始された神社です。実は未完の神社で、秀吉の死によって建築が中断されたまま今に至ります。
通称を千畳閣といい、木造の大経堂は857枚もの畳を敷くことができることからその名前がつきました。
建物境内にはほかに朱色が美しい五重塔もあり、こちらは1407年の創建といわれています。千畳閣、五重塔のどちらも国重要文化財に指定されています。
広島の厳島神社(宮島)周辺のおすすめ観光スポット
以上2つのモデルコースをご紹介しましたが、そのほかにも宮島には魅力いっぱいの観光スポットがまだまだあります。
以下では食べ歩きやファミリー向けのスポットをご紹介します。カップルでも、家族でも、友達同士でも楽しい宮島の魅力を堪能しましょう。
子連れ旅行に人気「宮島水族館 みやじマリン」
「みやじマリン(旧称宮島町営水族館)」は、なんと1959年開館の歴史ある水族館です。宮島町の廿日市への合併により市立水族館になり、2011年には全面リニューアル。瀬戸内海に住む生き物たちを中心に、いやしとふれあいをテーマにした展示を見ることができます。
ここの目玉は瀬戸内海に住む小型のイルカ「スナメリ」です。笑ったような口の形がとてもかわいい人気者で、人懐っこいので、手を振ると、自分から近づいてくることもあります。うまくいけば、水槽越しにツーショットを撮れるかもしれません。
また、広島名産の牡蠣の養殖場を再現した展示もあります。普段目にすることのない牡蠣の養殖のしくみをまじかに見られるのは、興味深い体験です。
住所 | 〒739-0592 広島県廿日市市宮島町10-3 |
電話番号 | 0829-44-2010 |
営業時間・休業日 | 9:00 ~ 17:00 ※最終入館16:00 |
入場料 | 一般,420円 中学生710円 小学生710円 幼児400円 |
アクセス | 宮島桟橋から 徒歩25分 乗合バス宮島メイプルライナーで約10分 島内タクシーで約10分 |
公式HP |
名物グルメも堪能「表参道商店街」
宮島桟橋から厳島神社までの間にある「表参道商店街」は宮島でもっとも賑やかな場所です。両側にはお土産屋さんや食べ歩きのお店が並び、いい匂いが漂ってきます。
参拝前にちょっと腹ごしらえしたい人には、牡蠣の網焼きやあなごちくわ、あなごまんじゅうがおすすめです。いずれも宮島近海の瀬戸内海の海の幸をぜいたくに味わえる一品です。また、甘いものが食べたい人にはあげもみじがおすすめです。広島の名物もみじまんじゅうを揚げたもので、さくっとした衣からじゅわっとあんこが出てくる、食感が楽しいスイーツです。
途中には宮島の人気お土産ナンバーワンのしゃもじを巨大化した大杓子がどどんと鎮座しています。厳島神社の宮大工の技から生まれた木工細工は、厳島のお土産の代名詞なので、ぜひここで記念写真も撮りましょう。
住所 | 〒739-0592 広島県廿日市市宮島町 |
電話番号 | 0829-44-2011(宮島観光協会) |
営業時間・休業日 | 店舗による (17時ごろ閉店の店舗が多い) |
入場料 | - |
アクセス | 宮島桟橋から徒歩約5分 |
公式HP |
宮島のグルメやお土産に人気「町家通り」
町屋通りは表参道商店街より1本北側をほぼ並行して走る通りです。宮島桟橋から、こちらを通って厳島神社に行くこともできます。
町屋通りの特徴は、レトロな雰囲気と生活感のある懐かしい景観です。古い木造家屋の正面には格子戸がはまっていて、風情ある街並みが続きます。近年はこちらも町屋通りにも、古民家をリノベーションしたカフェや雑貨屋、ギャラリーが次々にオープンし、若い観光客を中心に人気を集めています。道を進むと見えてくる豊国神社の五重塔にも注目です。
行きと帰りで表参道商店街、町屋通りと違う道を行くのもおすすめです。
住所 | 〒739-0592 広島県廿日市市宮島町 |
電話番号 | 0829-44-2011(宮島観光協会) |
営業時間・休業日 | 店舗による |
入場料 | - |
アクセス | 宮島桟橋から徒歩約5分 |
公式HP |
広島の厳島神社(宮島)へ絶景を見に行こう!
日本三景のひとつである厳島神社とその周辺は、伝統文化、グルメ、自然と何もかも揃った最高の観光スポットです。弥山から絶景を見るもよし、夕陽に照らされた大鳥居を眺めるもよし、豊富な海の幸の食べ歩きもできて、大満足間違いなしです。
いつの季節に行っても楽しい宮島に、ぜひ足を運んでみてください。