錦糸町の治安のイメージは？子育て世代など住みやすさの評判も紹介！

錦糸町（きんしちょう）は、隅田川と荒川に挟まれた墨田区内の一部地域の通称です。錦糸町駅周辺が慣例的に錦糸町と呼ばれていますが、実際に「錦糸町」という住所が東京都内に存在しているわけではありません。

錦糸町駅はJRと東京メトロが使える駅であり、首都圏の住民にとって重要な交通の拠点です。錦糸町駅周辺にはたくさんの商業施設が立ち並んでいますが、その中にはイメージの悪い夜のお店も少なくなく、子育てへの悪影響や治安を懸念する声も上がっています。

そこで今回は、錦糸町の治安や住みやすさの評判などをまとめてみました。錦糸町周辺に住んでみたい方は、ぜひ参考にしてください。

錦糸町駅は東京都内の各駅を繋ぐ一大ターミナルであると同時に、総武線沿線の千葉県民が東京に行く際の重要なアクセス拠点の役割も担っています。田舎で暮らしていた人が東京デビューするスタート地点と言っても過言ではないでしょう。

実際、錦糸町駅周辺には家電量販店や百貨店などあらゆる商業施設が揃っていて、買い物で不自由することは皆無です。錦糸町駅前でライブをしているストリートミュージシャンも少なくなく、「これぞ東京」とも言うべきフリーダムな空気が広がっています。

しかし、世間では錦糸町駅周辺の治安のイメージが決して良くありません。ここでは、なぜ錦糸町駅周辺に治安の悪い評判が立っているのか解説していきます。

東京都内在住の方々を対象に実施したアンケート結果によれば、錦糸町は「東京で住みたくない町ランキング」のトップ10に毎年入っています。

その理由の一つが、治安のイメージの悪さです。利便性に惹かれて錦糸町駅周辺には多彩な人種が集まるため、ホームレスやチンピラ系の人達を見かける機会が少なくありません。

また、錦糸公園付近では野生のネズミが出没することが多く、衛生面を懸念する意見もあがっています。病原体の運び屋でもあるネズミが子供の遊び場に住み着いているため、子育て世帯にとっては気が気ではないでしょう。

錦糸町駅周辺にある歓楽街の存在も、錦糸町の治安・住みやすさのイメージを大きく損ねる原因になっています。

錦糸町駅の南側には「花壇街」と呼ばれる一角があり、飲食店だけでなくいかがわしい風俗店も軒を連ねています。中国・韓国・フィリピン・ロシアなど、様々な国から日本に出稼ぎに来た若い女性たちが在籍している怪しげなクラブも珍しくありません。

そして、これらの店にはケツ持ちの暴力団が付いており、悪質な客引きやシマ争いの銃撃戦が繰り広げられることもあります。新宿の歌舞伎町並に雰囲気が殺伐としており、とても夜中に一人で近寄れる場所ではありません。

東京屈指の繁華街エリアである錦糸町は、夜のお店にガラの悪い人達が出入りするため、治安のイメージ・評判は大変かんばしくありません。

はたして、錦糸町の実際の犯罪件数はどのくらいなのでしょうか？ここでは、錦糸町駅周辺の治安を犯罪発生率データを交えて解説していきます。

墨田区の南部地域を管轄している本所警察署の発表データによれば、錦糸町駅の南口エリアの刑法犯認知件数は年々減少傾向にあります。しかし、その数はあまりに多く、墨田区全体の犯罪件数の60％近くを占めています。

特に、歓楽街が広がる江東橋3丁目・4丁目付近の治安の悪さが顕著。ひったくりや車上荒らしなどの非侵入窃盗犯の数が一年間で軽く1,000件を超えており、粗暴犯も3桁に上っています。これは、東京23区の全地域の中でもワースト20に入る数値です。

やはり、世間のイメージや評判通り、錦糸町駅の南側は本当に治安の悪いエリアのようです。大人ですら危険である以上、子育て世帯はより一層警戒しなければならないでしょう。

一方、墨田区の北部地域を管轄している向島警察署の発表データによれば、錦糸町駅の北口エリアの刑法犯認知件数も緩やかな減少傾向にあります。

その数は、墨田区全体の犯罪件数の20％程度。非常に治安が良いとは言えませんが、錦糸町駅の南側エリアに比べればはるかにマシでしょう。東京23区の中では、ほぼ平均並です。

同じ錦糸町でも、駅を挟んだ南北で大きく治安状況が異なることに驚かされます。

治安が悪いエリアといえども、錦糸町駅のある墨田区には20万人以上もの方々が生活しています。定住率も東京23区の中では上位にランクインしており、世間のイメージとは裏腹に居住区として高い人気を誇っているようです。

ここからは、実際に錦糸町駅周辺に住んでいる方々の間での錦糸町の住みやすさの評判を見ていきましょう。

錦糸町の家賃の相場は、東京23区の中では平均並ですが、全国平均と比べると高めです。

ヨドバシカメラ、西友、楽天地など様々な商業施設が充実している上に、スカイツリーまで歩いて行ける利便性が評価されています。

単身世帯でも月7～8万円、子育て世帯なら月17～18万円ほどの出費を伴うため、経済的に余裕のある方でないと住みやすさを実感しづらいでしょう。

錦糸町駅周辺では、ストリートミュージシャンのライブや政治団体のデモなど、いろいろな活動が繰り広げられています。夜中でも人が騒いでいるため、神経質な方はうるさくて寝られないかもしれません。

また、高架下にホームレスがいて怖いという評判もあります。子育て世帯は、小さいお子さんを一人で歩かせない方が賢明です。

錦糸町駅からは、JR総武線・JR総武本線・東京メトロ半蔵門線の3路線の電車に乗れます。

東京駅まで10分足らず。品川駅・新宿駅・渋谷駅などの主要駅にも、乗り換えなしで20～30分程度の時間で移動可能です。

都心部に通学・通勤する方にとって、錦糸町駅のアクセス性は非常に魅力的。家賃の高い渋谷・新宿方面に無理して引っ越す必要がなく、住みやすさを実感できることでしょう。

錦糸町駅の南側は非常に治安の悪い場所ではありますが、多くの商業施設が充実している理想的なショッピングエリアでもあります。

24時間営業スーパーの西友をはじめ、成城石井、ライフ、ザ・ガーデンなどの店舗があり、食料品・日用品・電化製品などのショッピングを気軽に楽しめます。

吉野家、ガスト、サイゼリヤなどの飲食店も満載。自炊するのが面倒な方は、仕事帰りなどに外食できる住みやすさもあります。

錦糸町駅周辺には、買い物施設や飲食店だけでなく、スポーツジムも充実しています。

24時間営業のメガロス錦糸町、女性専用のフィットネスジム・ACTYBaseなど様々なジムがあり、運動で汗を流せます。ストレス発散やダイエットに重宝することでしょう。

子供向けのダンスレッスンコースもあり、子育て世帯は家族ぐるみで通える魅力もあります。

錦糸町駅周辺は単身世帯の多いエリアですが、家族で入居している世帯も少なくありません。錦糸町駅周辺の治安の悪さは、子育て世帯にとって大きな懸念材料です。

ここでは、子育て世帯が錦糸町駅周辺で生活する際の注意点について紹介していきます。

結論から言うと、錦糸町駅周辺で生活するなら南側ではなく北側の物件を探すことをおすすめします。すでに述べたように、錦糸町駅の南側は非常に治安が悪く、子育て世帯の生活環境に不向きだからです。

残念ながら、錦糸町駅には北口と南口を繋ぐ直結通路がないため、切符を持っていないと駅内を通り抜けすることは出来ません。駅の横にある高架下を通って回り込まないといけないのが難点ですが、2～3分ほどで行けるので大して苦にはならないでしょう。

普段は治安の良い北側で生活し、商業施設を利用したい時だけ錦糸町駅南側に行きましょう。

子育て世帯に錦糸町駅の北側をおすすめする理由は、治安が良いだけでなく公園や保育園などの子供向け施設が充実しているからです。

錦糸町駅の北側は再開発が進んでおり、煩雑とした南側と違って大変綺麗です。ショッピングモール・オリナスが併設されている錦糸公園には芝生広場やたくさんの遊具があり、子供たちを安心して遊ばせられます。

きんし保育園やベネッセ菊川北保育園など評判の良い保育園も多く、赤ちゃん本舗ではベビー用品も購入可能。賛育会病院や錦糸町こどもクリニックなど、土日・夜間にも診療している小児科病院もあり、困った時にとても頼りになります。

錦糸町駅の北側は、南側に比べれば治安の良いエリアです。しかし、それでも錦糸2丁目～4丁目辺りでは、夜間に暴行や恐喝などの粗暴犯が報告されています。

錦糸町駅周辺を根城にしている反社会的勢力は、歓楽街のお店が営業している夜間の時間帯に活動することが多いです。

子供が危ない目に遭わないようにするためにも、子育て世帯の方は夜遅くの外出を極力控えてください。どうしても夜間に外出する場合は、明るい大通りを歩くと良いでしょう。

錦糸町の周辺には、錦糸町駅以外にもたくさんの駅があります。東京スカイツリーなどの観光名所を巡る際は、周辺の治安にも気を配った方が良いでしょう。

ここでは、錦糸町の近隣地域の治安や住みやすさについて解説していきます。

錦糸町駅の西側には、墨田区内で最西端の駅である両国駅があります。JR総武本線支線、都営地下鉄大江戸線に乗れます。

両国駅周辺は、犯罪発生件数の多い墨田区内では比較的治安の良い方です。北側に両国国技館があるため、イベント時には多くの観光客で溢れ返りますが、それを除けば閑静な住宅街です。

両国駅から錦糸町駅まで電車で2～3分。錦糸町駅周辺の治安が気になる方は、少し離れた両国駅周辺に引っ越すのもおすすめです。

錦糸町駅の東側には、亀戸駅（かめいどえき）があります。JR総武線、東武亀戸線に乗れます。

亀戸駅の周辺には、古き良き下町風情が色濃く残っています。亀戸天神社は人気の観光スポットであり、海外から来た観光旅行客も頻繁に見かけます。

飲み屋が多いこともあり、亀戸駅周辺の治安はあまり良くありません。昼間から酒を飲んでいる酔っ払いや怪しげな外国人がたむろしているため、女性の一人暮らしにはおすすめ出来ない地域です。

錦糸町駅の南側には、住吉駅があります。都営地下鉄新宿線、東京メトロ半蔵門線に乗れます。

住吉駅から錦糸町駅までは電車で1～2分ほどの距離ですが、住吉駅は墨田区ではなく江東区に属しています。周辺は豊富な自然に恵まれており、猿江恩賜公園や猿江神社など落ち着く施設が充実しています。

住吉駅周辺の治安は、東京23区の中では比較的良い方。主要駅まで20～30分程度で行けるアクセス性も申し分なく、都内でのんびり暮らしたい方におすすめの地域です。

今回は、東京・錦糸町の治安や住みやすさについて紹介いたしました。

錦糸町駅周辺は商業施設が充実していて非常に便利ですが、南側の歓楽街は日本屈指の犯罪地帯でもあります。事件に巻き込まれないように、夜歩きは控えた方が良いでしょう。

錦糸町方面への観光旅行・引っ越しを計画している方は、ぜひ本記事を参考にして治安マップを把握しておきましょう。