丸岡城桜まつり(福井)で絶景!開花・見頃の時期やライトアップも紹介
福井にある丸岡城は、桜の名所としても人気が高い観光スポットです。数百本ものソメイヨシノが天守を囲むように生えていて、幻想的な美しさに心を奪われます。丸岡城の歴史や桜まつりの見所、現地へのアクセス方法などをまとめてみました。
目次
福井の丸岡城桜まつりについて紹介!
北陸地方の福井県には、江戸時代に丸岡藩の藩庁として活用されていた「丸岡城」の天守が残存しています。
別名「霞ヶ城」とも呼ばれており、たくさんの桜に囲まれた春先の城の姿は、言葉を失うほど幻想的な美しさ。遠方からも多くの観光客が足を運んでいるほど、福井の人気名所となっています。
そこで今回は、丸岡城の特徴や桜まつりの見所、現地への行き方などをまとめてみました。北陸の史跡に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
福井の丸岡城とは?
丸岡城は史跡に詳しい方々の間では有名ですが、歴史に疎くて知らない方もいることでしょう。丸岡城を観光名所として楽しむためには、城の歴史を知ることが大切です。
まずは、福井県にある丸岡城の概要を解説していきます。
桜の名所で毎年桜まつりが開催
丸岡城は、寛永5年(1628年)頃に建築された北陸唯一の現存天守です。以前は柴田勝家の甥にあたる柴田勝豊が1576年(天正4年)頃に築城した日本最古の天守と言われていましたが、近年の調査でその説が覆されました。
小高い丘陵に築かれた平山城で、掘立柱構造の望楼型天守、笏谷石を使った石瓦、野づら積みの石垣など、古風で堅牢な外観が特徴的。内堀はすべて埋められていて、かつての外堀が田島川として残っています。
現存している天守は、1948年(昭和23年)の福井地震によって倒壊した後、1955年(昭和30年)に修復・再建されたものです。天守は重要文化財に指定されていて、地元では国宝化を目指す動きもあります。
「霞ヶ城」という小粋な名称は、合戦時に出現した大蛇が霞を吹き、城を隠したという伝説に由来しています。
実際、丸岡城の園内には400本ものソメイヨシノが植えられており、「日本さくら名所100選」に選ばれたこともあるほどの花見スポットとして有名です。
毎年4月になると、城下で「丸岡城桜まつり」が開催されます。満開の桜の中でひっそりと佇む丸岡城は、思わず写真に撮りたくなるほどの美しさです。
丸岡城の桜の開花時期や見頃はいつ?
北日本の範囲に含まれる福井県では、他の地域より桜の開花時期が遅い傾向にあります。
年度によって具体的な開花時期は異なりますが、例年4月の上旬~下旬頃にソメイヨシノが満開になります。
この時期は、ちょうど丸岡城で桜まつりが開催されているシーズン。花見も兼ねて史跡巡りが出来る丸岡城は、非常に観光旅行に適しています。
福井の丸岡城桜まつりの見どころ2選!
福井で桜が咲き誇る4月の時期になると、毎年「丸岡城桜まつり」が開催されます。
花見が出来るだけでなく、4月1日~20日の期間中の土曜日・日曜日に実施されるステージイベントや物産市などに参加可能。会場である丸岡城および霞ヶ城公園には、たくさんの人々が集まります。
ここでは、丸岡城桜まつりの見所を見ていきましょう。
丸岡城の周辺に咲く「ソメイヨシノ」
丸岡城桜まつりの一つ目の見所は、丸岡城周辺に咲き誇るソメイヨシノの景観です。
丸岡城の周りには300~400本ほどのソメイヨシノが植えられていて、桜まつりの時期になると可憐な花を咲かせます。
黒色の天守、紺碧の空、そして薄紅色のソメイヨシノのコントラストは至高。城の周辺を散策していると、日本昔ばなしの世界に入り込んだような気分を楽しめます。
夜におすすめ「ぼんぼりのライトアップ」
丸岡城桜まつりの二つ目の見所は、「夜桜ぼんぼり点灯イベント」です。
4月1日〜20日の18:00〜22:00頃になると、城の周りにたくさんのぼんぼりが並べられ、ライトアップが実施されます。
日没後の丸岡城をほのかに照らすぼんぼりの明かりには、筆舌に尽くしがたい風情があります。夜の時間帯には城内に入れませんが、外から丸岡城を眺めているだけでも癒されます。
桜以外の丸岡城の見どころ5選!
福井の丸岡城は桜の名所として非常に人気がありますが、他にも様々な見所があります。丸岡城を観光する際は、多角的な視点から天守を観察してみてください。
ここでは、桜以外の丸岡城の見所を見ていきましょう。
足羽山の笏谷石が使われた「石瓦」
一つ目の丸岡城の見所は、天守に使われている「石瓦」です。
丸岡城には約6,000枚もの石瓦が敷き詰められていますが、その2割ほどは福井市の足羽山で採掘された笏谷石(しゃくだにいし)で作られています。笏谷石は別名「越前青石」とも呼ばれていて、雨に濡れるとブルーグリーンの色彩が映えます。
1枚あたりの石瓦の重さは20~60kgで、屋根全体の重量は実に120トン。福井は豪雪地帯であり、一般的な土製の瓦では寒暖差によって割れてしまいます。そのため、より寒さに強い笏谷石が使われていて、丸岡城の特徴の一つとなっています。
ロープが設置された「急な階段」
二つ目の丸岡城の見所は、「急斜面の階段」です。
丸岡城天守に続く石段は非常に角度が急で、およそ29度の階段を上っていかなければなりません。しかも、城内で上の階に進む階段はさらに急勾配で、傾斜角度は最大で60度以上もあります。
体感的にはほぼ垂直に近い急な階段を上らなければならないため、安全のために階段の傍らにロープが設置されているほどです。敵が城内に進入した場合に備えての防衛策は、現代人も音を上げるほどのきつさ。できるだけ動きやすい服装、特に女性の方はスカートではなくズボンを着用しておいた方が賢明です。
天守内にある狭間「岩落とし」
三つ目の丸岡城の見所は、「岩落としの穴」です。
天守の内部には、石垣を登ってきた敵に対して石を投げつけて撃退するための岩落としの穴や、鉄砲・弓を発射する「狭間(さま)」という小窓が壁面に設置されています。
急勾配の階段もそうですが、実用性を重視して設計された城内の構造を見ていると、戦国時代の生々しさを否応なく実感させられます。他の城に比べると丸岡城の岩落としが少ないことから、鉄壁の防御力に対する自信もうかがえます。
絶景が眺められる「天井の間」
四つ目の丸岡城の見所は、絶景を楽しめる「天井の間」です。
急勾配の階段を上り終えて天守の最上階に到着すると、シンプルな内装の天井の間があります。天井の間には四方に窓が設けられていて、天気の良い日には非常に心地よい風が吹き込んできます。
また、四方の窓からの展望も格別。城山のふもとから約35メートルの高さに位置しており、周辺の市街を一望すれば殿様気分を楽しめます。へとへとになって最上階まで上った苦労が報われることでしょう。
丸岡城の天守の近くにある「一筆啓上石碑」
五つ目の丸岡城の見所は、天守の近くにある「一筆啓上石碑」です。
天守石垣の傍には、「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥せ」と刻まれた石碑が建てられています。
これは徳川家康の家臣・本多作左衛門重次が妻に宛てて送った手紙の一文で、現代の言葉に訳すと「火の扱いに気をつけよ、お仙(後の丸岡城主・本多成重の幼名「仙千代」のこと)を大切にせよ、馬の手入れを頼む」という意味になります。
この石碑が切っ掛けとなり、丸岡町では日本一短い手紙文を募集する「一筆啓上賞」が1993年にスタートしました。入賞作品の一部は、一筆啓上茶屋横と本丸への登り階段脇の掲示板に展示されます。美辞麗句を並べずとも、真心を込めた短文には人の心を打つパワーを感じます。
福井の丸岡城へのアクセス
福井の丸岡城まで電車で行く場合は、まずJR福井駅を目指してください。JR福井駅からタクシーに乗れば、丸岡城まで約30分で到着します。また、JR福井駅から京福バスに乗れば、60分程度で丸岡城まで行けます。
その他、JR丸岡駅からバスに乗った後に丸岡バスターミナルで下車すれば、徒歩10分ほどで丸岡城に着きます。JR芦原温泉駅から京福バスに乗れば、20分ほどで丸岡城まで行けます。
自動車を利用する場合は、北陸自動車道・丸岡インターチェンジから10分ほどで丸岡城に着きます。
天守の北東方向にある一筆啓上茶屋前駐車場には、約40台の車を無料で駐車可能。交差点を挟んで反対側にある一筆啓上日本一短い手紙の館北駐車場には、約140台の車を無料で駐車可能です。
付近の住民や観光客の御迷惑になるため、丸岡城の前に直接駐停車するのはやめましょう。
住所 | 福井県坂井市丸岡町霞町1−59 |
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電話番号 | 0776-66-0303 |
営業時間・定休日 | 8:30〜17:00(最終入場は16:30) 定休日:年中無休 |
料金 | 大人450円、小人150円 ※団体30名以上は2割引き、障碍者は5割引き |
アクセス | 福井駅から車で約30分 |
駐車場の有無 | 有り |
公式URL |
【番外編】丸岡城周辺でおすすめのスポット2選!
丸岡城は福井を代表する観光名所の一つであり、周辺にはたくさんの食事処や宿泊施設があります。丸岡城を観光する際は、ぜひこれらの施設にも足を運んでみてください。
ここでは、丸岡城周辺にあるおすすめの飲食店を見ていきましょう。
休憩にピッタリ「まる桜花ふぇ」
まる桜花ふぇ(まるおかふぇ)は、霞ヶ城公園内にある一筆啓上茶屋にて営業している人気カフェです。丸岡城のすぐ近くにあり、お城を見学した後の休憩施設として定着しています。
古風な丸岡城と現代的なカフェのコントラストが秀逸。窓際の席から小粋な園内の景観を眺めつつ、美味しいドリンクやスイーツを堪能できます。
3階構造の丸岡城をイメージし、玉子焼き・海苔・豚肉の3層で豪華に盛り付けた丼メニューが評判。さくらレモネードやカフェラテなど見た目にもおしゃれなメニューが充実していて、インスタ映えする写真を撮りたい方にもおすすめです。
住所 | 福井県坂井市丸岡町霞町3-1-3 一筆啓上茶屋内 |
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電話番号 | 0776-67-1775 |
営業時間・定休日 | 10:00~17:00 定休日:年中無休 |
平均予算 | 1,000円程度 |
アクセス | 福井駅から車で約30分 |
駐車場の有無 | 有り |
公式URL |
美味しいおそばが味わえる「一筆啓上茶屋 そば処」
そば処 一筆啓上は、まる桜花ふぇと同じく、一筆啓上茶屋内で営業している人気蕎麦屋です。丸岡産の高品質な玄そば粉を石臼で自家製粉した手打ち早刈りそばを食べられます。
出来立ての越前手打ちそばは、地元産の辛味大根の酸味やかつお節のダシが効いた上品な味に仕上がっています。実演コーナーでそば打ちを見学したり、一週間前までに予約すれば館内でそば打ち体験をしたりすることも可能です。
その他、福井名物のソースカツ丼メニューもあり、北陸のグルメを存分に堪能できます。昭和天皇が福井訪問時に大変お気に召し、おかわりされたと言われる名物蕎麦。来店時にぜひ注文してみてください。
住所 | 福井県坂井市丸岡町霞町3-1-3 一筆啓上茶屋内 |
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電話番号 | 0776-67-1775 |
営業時間・定休日 | 10:30~17:00 ※火曜日は14時まで 定休日:年末年始 |
平均予算 | 1,000円程度 |
アクセス | 福井駅から車で約30分 |
駐車場の有無 | 有り |
公式URL |
福井の丸岡城桜まつりを見に行こう!
今回は、福井の丸岡城の特徴や桜まつりなどの見所情報を紹介いたしました。
桜の名所として親しまれ、北陸地方の重要文化財に指定されている丸岡城は、福井のシンボル的存在の史跡です。周辺に素敵な飲食店もあり、急勾配の階段を上って疲れた体を癒したい時に重宝します。
福井方面を観光する際は、ぜひ本記事を参考にして丸岡城を来訪してみてください。