妙心寺(京都)の御朱印・御朱印帳は種類が豊富!拝受できる場所・時間も紹介
御朱印帳という言葉が非常にブームですね。お寺や寺院に参拝した証として頂くことのできる「御朱印」。今回は京都に構えを持つ妙心寺の御朱印についてご紹介です。日本最大の禅宗寺院である妙心寺には、非常に種類豊かな御朱印が存在します。オリジナルの御朱印帳などもご紹介。
目次
京都の妙心寺の御朱印・御朱印帳について紹介!
「御朱印」とは、日本の寺院や神社で、その寺社を巡りましたという証として、参拝者が頂くことのできる印章もしくは印影を指します。本来の言葉は「朱印」ですが、敬称を付けて多くの方は「御朱印」と呼んでいるのではないでしょうか。
御朱印を集めて記録する「御朱印巡り」。本来の字は「集印帳」と呼ばれていましたが、これを「御朱印帳」と今では呼ぶことが多くなりました。寺社仏閣ブームから始まった「御朱印帳」ブーム、今回は都は京都に構えを持つ花園天皇ゆかりの妙心寺の御朱印と妙心寺で頂くことのできる御朱印帳についてご紹介します。
臨済宗大本山妙心寺。日本最大の禅宗寺院であり、世界からも知られた有名な寺院には、寺院をつくる幾つもの建造物と共に、御朱印も数多く所有されています。妙心寺限定の御朱印帳や季節限定の御朱印帳など、御朱印のみならず御朱印帳そのものも取り扱われています。
妙心寺の御朱印の種類一覧
室町に時代を遡って歴史を誇る花園妙心寺。妙心寺は、日本最大の禅宗寺院としても有名な寺院です。広大な面積を成す妙心寺には、御朱印もそれぞれの建造物に従っていくつかの種類が納められています。妙心寺の建造物とそれにまつわる御朱印をご紹介。
慶長三年建立、妙心寺の建造物の中でツツジの美しい景観を誇る桂春院。大正九年創建、長興院。重要文化財指定の壁画を誇る天球院、花園天皇離宮跡地に建設された玉鳳院。妙心寺を構成する四派と呼ばれる、龍泉派、東海派、霊雲派、聖沢派の名前や系統と共に御朱印の別も紹介します。
桂春院の御朱印
安土桃山時代末期、1598年に創建された妙心寺東海派の建造物である桂春院。千利休ゆかりの茶室を設け、中庭からの紅葉の美しさで名を馳せる寺院です。ご本尊は「薬師如来」。4つの中庭を設ける寺院では、お抹茶を頂くこともできる「桂春院」。妙心寺桂春院では2つの御朱印を頂くことができます。
正式名称は、「正法山桂春院」。薬師如来をご本尊とする桂春院の「御朱印」の種類は2種類。「本尊薬師如来」の御朱印と、「真如」の御朱印です。拝観料を収める受付で申し出ておき、中庭の景観を拝観したのち、頂いて帰ることができます。
塔頭寺院の御朱印
「塔頭寺院」とは、「高僧の墓」に由来します。高僧の墓を意味する「塔頭」をその弟子らが守り受け継いだのが、現在に個別の寺院として残り、塔頭寺院と称されるようになりました。臨済宗大本山妙心寺には、妙心寺公式見解で46の塔頭寺院があります。これらのほとんどの寺院が一般非公開の寺院であり、御朱印なども設けられていません。
妙心寺の本堂では、法堂と浴室の拝観受け付けと共に御朱印が拝受できるように設けています。臨済宗大本山妙心寺の塔頭寺院として名前を連ねている全ての寺院から御朱印を拝受することはできませんので、そこには少しご注意願いたいところです。
長興院の御朱印
安土桃山時代、1581年創建の「長興院」。臨済宗大本山妙心寺の聖澤派に属する寺院です。原則非公開の寺院であり、予約拝観の申し込みが必要な寺院になります。長興院で頂くことのできる御朱印は、数種類あります。
禅宗の開祖である達磨大師、長興院開祖である「九天宗瑞(くてんそうずい)」、他に干支や龍、現在は「傘地蔵」などの御朱印が頂けるように設けられています。書置きの御朱印に拝観者の名前を記して頂き、拝受させて頂きます。書置き御朱印の在庫状況や配布状況については公式tweetでチェックすることが可能です。
大心院の御朱印
「宿坊」とは、仏教寺院や神社などで僧侶や氏子、参拝者などのために設けられた宿泊施設を指します。臨済宗大本山妙心寺には、2つの宿坊が設けられており、大心院も妙心寺の宿坊です。妙心寺の塔頭寺院の中で、通年一般公開されている寺院でもあります。
ご本尊は「十一観音」。創建は15世紀末期。大心院で頂くことのできる御朱印は、2種類。臨済宗開祖、栄西禅師の教えと言葉を説いた「大哉心乎」の文字の御朱印がひとつ。もうひとつが、「霜葉紅於花」と書かれた唐の詩人ゆかりの禅の世界をあらわしたもの。
退蔵院の御朱印
応永11年、1404年の創建である「退蔵院」。妙心寺の数ある塔頭寺院の中でも有名な寺院です。日本の水彩画初期の代表作で国宝にも指定されている「瓢鮎図」を所有する寺院でもあります。退蔵院で頂くことのできる「御朱印」は、退蔵院の庭園にゆかりの文字。
退蔵院に設けられた庭園は室町時代を代表する庭園と謳われる枯山水庭園。その南庭を、「余香苑(よこうえん)」と名付けられています。退蔵院で拝受することができる「御朱印」には、その「余香苑」の文字が中央に記されます。
玉鳳院の御朱印
臨済宗大本山妙心寺の塔頭寺院のひとつ、「玉鳳院」。妙心寺4派のいずれにも属さない玉鳳院は、重要文化財に指定され、その庭園は史跡・名勝とされています。一般非公開の玉鳳院は、花園天皇(花園法皇)によって明暦2年1656年に離宮跡地に創建されました。
妙心寺の生みの親とも言い換えることのできる花園天皇(花園法皇)に最も縁深い玉鳳院。玉鳳院入り口受け付けに置かれた書置きの御朱印は、「花園法皇」が記されています。2種類存在する玉鳳院の御朱印。もうひとつは、妙心寺を開山した関山慧玄を表わす「無相大師」の文字が記されます。
大法院の御朱印
寛永2年、1625年に創建された大法院(だいほういん)。こちらの寺院では、季節によって移り変わりを楽しんで集めることが叶う御朱印を拝受することができます。また、春秋に配られる御朱印と冬に配られる御朱印では少し趣の違いを感じさせます。
春の季節に大心院で頂くことができるのは、「青山翠」と記されたもの。秋には「楓林晩」と記されます。いずれも季節の美しさを謳った文句です。冬に拝受することができるのは、「徳不孤」と記される禅の世界の教えを説いた文字。
冬に配られるこの御朱印の文字が説くのは、「徳の高いものは孤立しない」という教えと禅の世界を記します。季節の美しさを謳った文字を書き記す春秋とは、また少し趣の異なった御朱印です。
天球院の御朱印
寛永8年、1631年創建の「天球院(てんきゅういん)」。妙心寺4派の東海派に属する寺院で、数多くの壁画を所有し、所有する壁画は重要文化財の指定を受けています。岡山藩主、池田光政によって光政の伯母である天球院の供養のために建てられました。本堂のつくりは江戸時代の方丈建築の典型といわれます。
天球院のご本尊は「釈迦如来」。御朱印には、ご本尊である「釈迦如来」の文字が墨筆で記されます。天球院で拝受できる御朱印は2種類で、もうひとつが「佛心」と記されるもの。いずれも格調高い御朱印を頂くことができます。
妙心寺の御朱印帳簿種類や値段
臨済宗大本山妙心寺で御朱印を拝受することができる塔頭寺院をご紹介してきたところで、妙心寺で購入することが可能な「御朱印帳」とその種類、気になるお値段などもあわせてご紹介します。通年で購入できる「御朱印帳」から、季節限定の品など広く取り扱われています。
雲龍図朱印帳
妙心寺の法堂の天井に描かれた「雲龍図」。法堂と記して、(はっとう)と呼ぶこの建物は、江戸時代に創建されました。住持による法座、坐禅などが行われる多目的ホールの意味合いを持つ建物です。
重要文化財の指定を受けた妙心寺の法堂には、約8年の歳月を費やして描かれたという「雲龍図」と呼ばれる壁画を臨むことができます。通年公開されている妙心寺のこの法堂の「雲龍図」を集印帳、御朱印帳のデザインとして用いたものが、「雲龍図朱印帳」と呼ばれる妙心寺オリジナルの御朱印帳です。
縦18センチ×横12センチの大きさのこちらの御朱印帳、志納金と呼ばれるお値段は御朱印入りで1800円となっています。妙心寺の敷地に建つ花園会館と呼ばれる建物の売店に取り扱いがあり、そちらで購入することが可能です。
限定の御朱印帳
妙心寺オリジナルの「御朱印帳」は、通年販売されている「雲龍図朱印帳」の他にも季節限定品なども販売されています。令和元年の秋には妙心寺境内を鮮やかに描いた御朱印帳が限定セットで販売されました。
また、長興院や天球院にも独自の御朱印帳が販売されていますので、「御朱印巡り」とセットで「御朱印帳」も集めてみられるのも楽しみのひとつではないでしょうか。
妙心寺で御朱印が拝受できる場所・時間について
妙心寺で拝受することのできる「御朱印」とその種類、妙心寺オリジナルとして取り扱われ販売されている「御朱印帳」についてご説明しましたところで、御朱印を頂くことができる場所と時間などの基本情報についてもご紹介します。
御朱印が拝受できる場所
妙心寺で「御朱印」を拝受できる場所は、妙心寺大方丈付近に設けられた拝観受け付けになります。妙心寺の法堂や浴室の拝観料を収めるこの受け付けで、御朱印についても申し出て拝受することができます。
本記事でもご紹介しました妙心寺の塔頭寺院については、それぞれの寺院が立つ場所で御朱印の拝受を申し出て頂くことになります。こちらでご紹介した塔頭寺院は、通年公開されている寺院の他にも季節限定で公開されている寺院なども含まれていますので、事前に確認されていくことをお勧めいたします。
拝受できる時間
御朱印を拝受することのできる時間帯のご説明を。「妙心寺」では午前と午後の二部に分けて御朱印拝受の時間帯を設けていらっしゃいます。また、この時間帯は季節によって変更点があります。
午前中に御朱印を拝受できる受け付け時間帯は、午前9時10分から11時50分まで。午後は季節によって変動し、11月から2月にかけての季節では午後13時ちょうどから15時40分まで。3月から10月では、同じく午後13時ちょうどから16時40分までの受け付けとなります。御朱印を頂くための志納金は300円です。
妙心寺へのアクセス
臨済宗大本山妙心寺への交通アクセス情報などを紹介します。電車やバスからのアクセスも徒歩5分圏内と非常に便利になっています。自家用車でお越しの際の駐車場情報などもまとめてご紹介。
車の場合
自家用車でお越しの際のアクセス情報。名神高速道路、「京都南」インターを下車。北へ約40分程度の道のりで妙心寺に辿ることができます。名神高速道路「京都北」インターからは、北西へ向かって同じく40分程度になります。
駐車場の収容台数や料金
妙心寺には専用の駐車場が設けられています。第1駐車場、第2駐車場と2カ所が設けられた妙心寺の駐車場は、妙心寺東側。また、この駐車場は自家用車でお越しの拝観者だけではなく、団体でお越しの大型バスの駐車場も兼ねられています。自家用車で利用する際の駐車料金は700円となります。
妙心寺の専用駐車場は、駐車場の料金として700円が設けられていますが、参拝者や花園会館利用者の駐車場利用は無料となりますので、ご参考になさってください。
バスの場合
路線バスからの妙心寺へのアクセス紹介。JR「京都駅」より、JRバス、市バス「26系統」乗り継ぎ、「妙心寺北門前」下車。妙心寺北門まで徒歩2分。
四条河原町からのアクセスは、京都バス「62」・「63」・「65」・「66」・「67」系統乗り継ぎ、「妙心寺前」下車。「妙心寺前」より妙心寺南門まで徒歩5分です。
電車の場合
花園妙心寺への電車からのアクセスをご紹介。JR西日本嵯峨野山陰線、「花園駅」下車。花園駅から徒歩五分ほどで妙心寺の南門を臨みます。花園駅のロータリーを出た正面、丸太町通りを西に向かって歩を進め、最初の交差点を北に上がれば妙心寺の構えが見えます。
阪急からのアクセスは、「西院駅」下車、市バス「91系統」乗り継ぎ。「妙心寺前」下車。最寄りより徒歩4分です。同じく妙心寺南門までのアクセス。
臨済宗大本山妙心寺の御朱印徹底ガイド
京都市右京区に構えを持つ「臨済宗大本山妙心寺」の御朱印と御朱印帳、御朱印の拝受できる時間帯や塔頭寺院などについてご紹介してきました。
日本最大の禅宗寺院として名を馳せる寺院だけあって、御朱印ひとつを取り上げても妙心寺だけでちょっとした御朱印巡りが叶うほどに豊富な寺院です。美しい景観や禅の教えなどを紐解く旅にお出掛けなさいませんか?