山うにとは鯖江(河和田)の伝統薬味!作り方・レシピや通販も紹介
山うにとは福井県鯖江市河和田の郷土料理です。柚子や唐辛子など地元の山で採れる美味しい食材を混ぜ合わせ、薬味として仕上げています。今回は河和田に伝わる山うにの最高級ブランド、その作り方や通販での購入方法を紹介していきます。
目次
鯖江・河和田で有名な「山うに」を紹介!
福井県鯖江市の山間にある河和田(かわだ)という集落。そこには「山うに」という薬味が古くから伝わっています。山うには様々な料理との相性がいいので、わざわざ買いに来る人もいる程です。
今回は山うにの特徴や作り方、通販での購入方法やレンジレシピについて紹介していきます。どの料理とも相性抜群なので、刺激的な味を期待する場合は山うにをトッピングしてみて下さい。
「山うに」とは?
まず山うにとはどんなものなのかを説明しましょう。福井県では非常に親しまれている薬味の1つで、そのまま使うのはもちろん、鍋やおでんなど様々な料理の付け合わせとしても利用されています。
ピリリとした辛さから評判が良く、山うにを使ったお菓子まであるようです。意外な場所で出てくる事も多いので、河和田にお越しの際は山うに探しの食べ歩きに行ってもいいでしょう。
河和田の伝統薬味
山うには河和田に古くから伝わる伝統的な薬味です。柚子、福耳唐辛子、鷹の爪、塩を混ぜて作り、材料のほとんどは柚子胡椒と非常に似ています。
現在は控えめに味付けされていますが、かつては保存が利くように塩を大量に入れていたようです。また地元でも若い人は山うにを知らないというケースが増えており、製法を絶やさないように特産化プロジェクトが進められています。
見た目がうにと似ている
うにと言っても海産物の方は使っていません。福井にある特産品の1つ「塩うに」と見た目が似ており、そこから取って付けられたようです。また塩うにと対抗する形で生み出されたという説もあります。
また河和田では山うに作り体験も行っており、予約済みならいつでも参加できます。地元の料理研究家による指導もあり、自分だけのオリジナル配合による山うにを作れるので参加してみて下さい。
山うにの作り方を紹介!
続いては山うにの作り方を紹介します。昔は山うにの材料である柚子などをすり潰すのに大変な根気や労力が必要でしたが、現在はフードプロセッサーのお陰で大分捗るようになりました。
ここでは「越前隊」という地元の料理研究会が提案したレシピを基に山うにを作っていきましょう。山うにの作り方はすり潰した材料をバランス良く配合するだけなので、あまり難しくありません。
①柚子の種以外を丹念に擦る
まずは柚子の種を取り除き、柚子そのものはフードプロセッサーにかけます。すり潰した柚子を大きなすり鉢に移し、更に30分~1時間程すり潰していきましょう。
時間をかける事で柚子のエグみがなくなり、舌触りも良くなるというメリットがあります。 普段から販売している商品はそれだけ時間をかけて作られており、自分で作ったものと食べ比べてみると、その違いが実感できるかもしれません。
②赤なんば・鷹の爪・塩を混ぜ合わせる
柚子をすり潰したら、そこに赤なんば・唐辛子・塩を加えましょう。赤なんばはパプリカのような味で、山うにの赤い色を出すのに最適な食材です。頭とお尻を切り、更に縦に切ってから種を取り出してから入れて下さい。
山うにはフードプロセッサーですり潰すだけでは本来の味は出せず、すり鉢にすりこぎですり続け、練り込む事でようやく甘味や旨味が出てくるものです。この加減こそが河和田の家庭で培われてきたノウハウと言えます。
③とろみが出るまで練りこむ
ペースト状になった2つの材料を混ぜ合わせ、塩などで味を調えながらすり潰し、練り合わせれば山うにの完成です。とろみが出るまで練り込むと、山うに特有の甘味と旨味がにじみ出てくるようになります。
山うには材料の分量やすり鉢のすり加減といった要素で、味に違いが出る奥深い料理です。程よい塩加減と柚子のサッパリ感から様々な料理に合うので、食卓でも積極的に使っていきましょう。
山うにを使ったおすすめアレンジレシピ3選!
山うには普段から食べる機会がない場合、どう使えばいいのか悩む事もあるでしょう。ご飯のお供、そばや鍋の薬味として使う程度で、他の料理には使った事がないという人も多いようです。
そこで山うにを使ったアレンジレシピを3つ紹介します。シンプルな食材や方法で作られた山うには様々な料理に活用できるので、せっかく買ったのに持て余している時などにお試し下さい。
①おでんやお鍋に
山うにの食べ方としてオーソドックスな方法です。おでんや鍋に添えるだけで、山うにのピリリとした刺激が体を温めてくれます。実は辛子や柚子胡椒と並び、山うには鍋物と相性抜群な薬味として有名です。
汁をたっぷり吸った大根の上に美しい赤味を帯びた山うにを垂らせば、ちょっとした高級料理のようにも見えてきます。ハンペンやチクワといった練り物とも相性抜群です。
②とろろ丼の山うにのせ
河和田には飲食店が多く、うるしの里会館にある「椀椀」という喫茶店では山うに丼を提供しています。この山うに丼は温泉卵が乗っており、なかなか豪華な見た目です。
柚子の爽やかな風味にピリッとした辛みが白いご飯によく合い、食欲を増進させます。地元野菜を使った他の料理と合わせ、心行くまで堪能できます。山うにととろろ芋さえあれば手軽に作れる料理なので、家でも再現してみましょう。
③山うに和えのパスタ
かわだ尾花屋まちライブラリー内にある「Warashi Café」では、山うにパスタも提供しています。香りが強く辛みの少ない柚子を使用しており、サッパリした風味がオリーブオイルと相性抜群です。
山うにパスタの作り方は簡単で、山うに豆腐と豆乳を茹でたパスタと軽く混ぜてからお皿に盛るだけです。材料などから和風の雰囲気が強いですが、サッパリした味わいなので抵抗感なく食べられます。
山うには通販で買える?
山うには通販でも取り扱っており、4,000円~1万円台とやや値段は張るものの購入はできます。これらを扱っているのは越前隊の公式サイト、楽天などの通販サイトが中心です。
通販での取り扱いが始まったのは山うにを全国に広め、食卓に広がりを持たせようという思いからです。柚子の皮を加えて食欲をそそる味わいにしてあるので、少々辛くても気にはならないでしょう。
山うには健康効果も高い!
山うには柚子や唐辛子といった様々な食材を混ぜ合わせて作るので、栄養価も豊富です。そのため高い健康効果を誇る薬味としても注目されています。運動で疲れた身体に山うにで栄養補給するのも効果的かもしれません。
ここでは山うにに使われている食材ごとに、その栄養価を考察していきます。日頃取れない疲れも食事に山うにを加えるだけでたちまち解決する場合もあります。山うにの使い方に悩んでいる人は是非参考にして下さい。
豊富な栄養が含まれる山うに
まず柚子にはビタミンCやクエン酸が多く、特にクエン酸からは疲労回復効果が期待できます。柚子の皮にはビタミンCが豊富に含まれており、丸ごとすりおろして作る山うににも必然的にビタミンCが多く含まれている訳です。
唐辛子に含まれるカプサイシンには脂肪の燃焼、つまりダイエット効果が期待できます。美肌や薄毛対策も得られるので、女性にとっては心強い味方となるのではないでしょうか。乾燥しやすい冬には山うにを薬味として積極的に使いましょう。
山うにのトッピング方法は特別加工する必要はなく、そのまま乗せるだけで結構です。例えばモロキュウだと、味噌の代わりに山うにをキュウリに乗せるだけで充分な効果を得られます。爽やかさと辛さが目立つ風味もキュウリのシャキッとした食感と相性抜群です。
河和田の山うにを積極的に使おう!
河和田の郷土料理である山うには、そのピリリとした辛さや爽やかな風味から人気があります。ご飯やそばといった主食はもちろん、おでんや鍋とも相性抜群です。河和田に来た際は食べ歩きしてもいいでしょう。
地元では山うにの手作り体験も行っており、自分だけのオリジナル配合による山うにを作れます。作り方もあまり難しくないので、手作りの山うにも料理のトッピングとして使ってみて下さい。