スッカン沢のアクセス方法!雄飛の滝までの行き方や駐車場についても
スッカン沢は栃木県那須塩原にある渓谷です。この記事では、スッカン沢へのアクセス方法や、雄飛の滝までの行き方や駐車場について詳しく説明しました。スッカン沢をハイキングするときの服装や持ち物・注意点についても説明しています。
目次
那須塩原の秘境「スッカン沢」について紹介!
この記事では、那須塩原の秘境「スッカン沢」やアクセス方法について詳しく紹介していきます。
スッカン沢ってどんなところ?
スッカン沢とは、栃木県那須塩原にある秘境です。スッカン沢には、見ごたえのある名瀑がたくさんあり多くの観光客が訪れています。
スッカン沢では、まるでジブリ映画の「もののけ姫」に出てくるような世界を味わうことができ、苔がむしている光景は屋久島にいるかのような錯覚を覚えます。
スッカン沢のある栃木県那須塩原は、火山・温泉でも有名な場所です。スッカン沢の水源は、カルデラ跡(火山の噴火でできた凹地)なので、火山の成分を含んだ川・水が流れています。
火山の成分を踏んだ水は辛いので、飲むことができません。そのため、スッカン沢の水は「酢辛い沢」と呼ばれていて、それがいつからか「スッカン沢」と呼ばれるようになり定着したようです。手付かずの自然を味わえる、とても貴重な場所です。
スッカン沢へのアクセス方法
ここからは、スッカン沢へのアクセス方法について説明していきます。
車でのアクセス方法
スッカン沢は栃木県那須塩原市にある渓谷なので、車でのアクセスが便利です。スッカン沢へのアクセス方法ですが、東北自動車道矢板ICから車で50分かかります。「山の駅たかはら駅」を目標にして行くようにすると分かりやすいのでおすすめです。
JR矢板駅からは車で40分かかります。
駐車場はある?
スッカン沢には「雄飛の滝線遊歩道駐車場」があります。ただ、スッカン沢の駐車場にはトイレがありません。トイレに行きたい場合には、山の駅たかはら駅まで車で向かうようにしてください。
また、スッカン沢にある駐車場はそこまで広くないので、多くの台数の車を止めることはできません。
さらに、最近ではスッカン沢がテレビで取り上げられたこともあり観光客が以前より多く来るようになっていて、駐車場が満車で止められないということもあります。
スッカン沢にある駐車場が満車だった場合には、山の駅たかはらの駐車場に車を止めてスッカン沢に向かうようにしてください。
スッカン沢から山の駅たかはらまでは4.6キロあり、徒歩で56分かかります。山の駅たかはらにはトイレの他にも、レストランや休憩コーナーがあるので、こちらに寄ってからスッカン沢に行くと良いでしょう。
スッカン沢に行く前に、山の駅たかはらで飲み物などを購入しておくこともおすすめします。八方観光道路は冬には閉鎖されるので、注意してください。
バスや電車で行くことはできる?
スッカン沢へバスや電車でアクセスすることはできるのかどうかも調べてみましたが、路線バスなどはスッカン沢へは通っていませんでした。
電車で行く場合も調べてみましたが、最寄駅は湯西川温泉駅・河治湯元駅・新藤原駅・河治温泉駅あたりになり、スッカン沢からはかなり離れた場所にあります。
試しに、新藤原駅からスッカン沢へ徒歩で行くルートを調べてみましたが、距離にして51キロありました。徒歩で行くと11時間以上かかってしまう計算になっていたので、マイカーやレンタカーなどでスッカン沢へ行くようにしてください。
スッカン沢で滝めぐり!3つの滝と行き方
ここからは、スッカン沢で滝めぐりをする際に、見るべき3つの滝と行き方・アクセス方法について詳しく説明していきます。スッカン沢渓谷の滝巡りは、雄飛の滝線遊歩道の駐車場からスタートして、終点地である「スッカン橋」までの2.3キロの道のりとなっています。
都会を忘れさせてくれる「素簾の滝」
雄飛の滝線歩道からスッカン沢の滝巡りをする際に、一番最初に見ることができる滝は「素簾の滝(それんのたき)」です。
「素簾の滝」は、岩肌を静かに細く流れ落ちている水が簾(すだれ)のように見えることから、別名「すだれ滝」とも呼ばれています。「素簾の滝」は、岩肌からいく筋もの白糸が垂れるように水が流れ落ちている滝ですが、滝が流れ落ちる音はしません。
水しぶきも飛んでいないため、見逃してしまう方もいるので注意してください。ハイキングコースの脇には「素簾の滝」の案内板があるので案内板に注意していれば見逃すことはないでしょう。
また、「素廉の滝」を見るためには、沢に下りて対岸に渡る必要があります。「素廉の滝」は派手な滝や迫力を感じる滝ではありませんが、まさに秘境にある滝という感動を味わうことができます。岩肌を伝って流れ落ちる滝・絶景に癒されてください。
碧い渓流スッカンブルーも楽しめる「仁三郎の滝」
「素簾の滝」があった場所から10分ほど歩くと、「仁三郎の滝」に到着します。「仁三郎の滝」は、スッカンブルーと呼ばれている碧い渓流を楽しめる滝です。
「仁三郎の滝」と呼ばれている理由は、この滝は最初に見つけた人の名前が「仁三郎」だったことに由来しています。「仁三郎の滝」は、ハイキングコースから見ることができるので、沢に降りる必要はありません。
「仁三郎の滝」の滝つぼは深くて、この滝つぼの濃い青色がスッカンブルーと呼ばれています。スッカンブルーは本当に美しいので、ハイキングをしている人たちからとても人気で、カメラマンの被写体としても大人気です。
「仁三郎の滝」は別名で舞姫滝とも呼ばれています。これは、舞踏場のような滝つぼの上に流れ落ちる滝が、白いスカートをまとっている天女・乙女のように見えることに由来しています。
ぜひ、「素簾の滝」の美しいスッカンブルーを堪能してください。
スッカン沢最大!「雄飛の滝」
「仁三郎の滝」があった場所からさらに15分ほど歩くと、スッカン沢最大の滝である「雄飛の滝」にたどり着きます。
「雄飛の滝」は高さ10mほどの岩場から流れ落ちている滝で、スッカン沢の中で最大かつ一番豪快な滝です。「雄飛の滝」を見るためには、ハイキングコースから石段を降りて沢沿いに300mほど戻る必要があります。
「雄飛の滝」がある場所は、薄暗い渓谷に光が伸びるように入るので、こちらもハイキングをしている人たちにとても人気でカメラマンの方の被写体として人気があります。
「雄飛の滝」に光が差し込むのは、朝や夕方の時間帯です。この時間帯になると光が差し込んで、滝のしぶきに光が反射してとても美しいです。
滝つぼのあたりから光が差し込む様子を見ることもできますが、「雄飛の滝」には鑑瀑台にもあるので、そちらから見るのも良いでしょう。
また、「雄飛の滝」は冬には全面凍結することでも有名です。高さ10mの滝が全面凍結し、滝の水がツララとなっている様子は圧巻です。
冬の「雄飛の滝」もとても良いですが、他の季節よりも危険なので、単独で行動することや夜遅くまでいるというのはやめましょう。また、冬には雄飛の滝への道は通行止めになります。
通行止めされている場合に「雄飛の滝」へ行く方法ですが、八方ヶ原の学校平から通行止めになっている塩原方面への道路を歩いて、雄飛の滝へ行くことになります。冬の「雄飛の滝」は他の季節とはまったく違う光景になるので、ぜひ見てみてください。
スッカン沢は滝以外にも見どころが!
スッカン沢は、滝以外にも見どころがあります。ここからは、スッカン沢の滝以外の見どころを紹介していきます。
まるで大蛇!「カツラの木」
スッカン沢には、まるで大蛇のような「カツラの木」があります。「カツラの木」は、スッカン橋のたもとのある木で、こちらの木の樹齢は不明です。
ただ、明治時代の文献には「蠎蝎桂樹(もうかつけいじゅ)」とあり、この時から「大蛇のようなカツラの大木」と紹介されていたことが分かっています。
「カツラの木」は、周りの木を従えて1本になったような異様な形をしていて、とても迫力があります。どのようにしてこの形状になったのかが想像することができない木で、実物を圧倒する大きな木です。
火山によって作り出された「薙刀岩」
まるで大蛇のような「カツラの木」の後ろ側には、「薙刀岩(なぎなたいわ)」があります。薙刀岩は、スッカン橋を渡った先にあり、その形状から薙刀岩と名付けられたと言われています。
薙刀岩は、高原山の噴火で流れだした溶岩が冷えて固まってできたと言われていて、柱状節理(ちゅうじょうせつり)という現象によってできたとされています。
柱状節理は、火山性の玄武岩・安山岩に五角形や六角形の柱状の割れ目が生じて、蜂の巣に似た形の岩石の柱が集合したものを言います。日本では薙刀岩以外にも、北海道の層雲峡や、福井県の東尋坊で観察されています。
ぜひ、薙刀岩の見事な柱状節理をしっかり観察してみてください。
スッカン沢はハイキングコースとしても人気!
スッカン沢は、ハイキングコースとしても人気のある場所です。ここからは、スッカン沢をハイキングする際の服装や持ち物について詳しく紹介していきます。
服装
スッカン沢をハイキングするのであれば、必ずハイキングシューズを使用するようにしてください。スニーカーで大丈夫と思ってスッカン沢をハイキングしていたら、足を滑らせてしまって足首をひねる怪我をしたという方もいます。
ハイキングシューズであれば、スニーカーよりも滑りにくく、足首もしっかりと保護してくれるのでこうした怪我をする可能性が減ります。スッカン沢で怪我をしてしまうと、助けを呼ぶのがかなり大変です。
最悪の場合は、スッカン沢に怪我をしたまま取り残されてしまうこともあるので、絶対に怪我をしないようにしてください。過去に、スッカン沢のハイキング中に遭難してしまった人がいて、滝巡りコースが通行禁止になったこともあります。
ハイキングをする際には、できる限り長袖長スボンを着用するようにしてください。夏の日は長袖長ズボンでは暑いのではないかと思う方もいますが、スッカン沢は那須の山奥にあるので真夏でも涼しいです。
長袖長ズボンの方が、万が一転倒などをしてしまった場合にも、怪我をしにくくなるので登山の格好を意識してするようにしてください。
持ち物
スッカン沢のハイキングは、自然の中を歩くことになるので、虫刺されをした場合の薬も持っていくと良いでしょう。スッカン沢はかなり歩くので、汗を多めにかくので、必ず水分補給できるものを用意してください。
また、スッカン沢では突然雨が降ることもあるので、カッパなどは持っていくようにしましょう。傘は前が見えなくなってしまうこともあるので、カッパにしてください。
万が一怪我をしてしまった場合のために、ばんそうこうや出血を止めるバンドなどを持っていると安心できます。また、スッカン沢の渓谷ではクマに出くわしてしまうこともあります。そうならないために、クマよけの鈴を持っていくようにしましょう。
注意点
この記事の最初の方でも話しましたが、スッカン沢にはトイレがありません。そのため、「山の駅たかはら」などで必ずトイレに行くようにしてください。
スッカン沢の渓谷は那須の山奥にあるので、突然クマが出没して出くわしてしまう恐れもあります。クマに出くわしてしまった場合、クマから逃げるのはほぼ無理だと思ってください。
クマに出くわさないためにも、クマよけの鈴を持っていくようにしてください。
また、スッカン沢には電波が届きません。携帯電話やスマートフォンなどは圏外になってしまって使えないので、単独行動や危険な行動は避けるようにしてください。
例えば、「咆哮霹靂の滝」などへの遊歩道は冬の間は閉鎖されるので、閉鎖されている道には絶対に入らないようにしてください。
万が一迷ってしまった場合なども、電波が届かないので遭難してしまう可能性は高くなります。日が暮れるまでにスッカン沢を去ること、危険な場所に立ち入らないことなどを意識してスッカン沢を楽しんでください。
スッカン沢の美しい滝を見にいこう!
スッカン沢へのアクセス方法や見どころについて説明してきましたが、いかがだったでしょうか。スッカン沢のアクセス方法ですが、電車やバスで行くことは難しいので、車で行くようにしてください。
スッカン沢は、電波が繋がらないような場所です。たまにスッカン沢で遭難してしまう人もいるので、危険な行動などは控えるようにしてください。注意点などをチェックしてから、スッカン沢の美しい滝をぜひ見に行ってください。