富山の心霊スポット！富山市の廃墟や旧蔵原トンネル･倶利伽羅峠も紹介

本州の中央北部に位置している富山県は、北アルプスや富山湾などの雄大な自然に囲まれている風光明媚な環境です。ユネスコの世界遺産にも登録されている白川郷やトロッコ電車に乗れる黒部峡谷鉄道など、家族ぐるみで楽しめる観光スポットも充実しています。

その一方で、地元の住民ですら近づきたがらない不気味な廃墟やトンネルも存在しています。これらのエリアは心霊スポットとして認知されており、県外からもたくさんの怖いもの好きな観光客が肝試しにやってきます。

そこで今回は、富山県の心霊スポットをジャンルごとにまとめてみました。オカルトファンは必見です！

富山には、景勝地だけでなく歴史的文化施設の観光スポットもたくさんあります。その中には怖い逸話のある場所も少なくなく、全国的な心霊スポットとなっています。

まずは、肝試しにおすすめな富山の有名な心霊スポットを見ていきましょう。

坪野鉱泉は、魚津市の県道67号線付近にある史跡です。かつてホテル坪野として運営されていた8階建ての温泉旅館が1982年に廃業。以後、建物がそのまま放置されており、北陸地方でトップクラスの知名度を誇る心霊スポットとなっています。

建物の中は落書きや破壊活動の痕跡だらけで、スラム街並に荒廃しています。1996年には、家族に「肝試しに行く」と告げた二人の女性が坪野鉱泉からの帰り道に行方不明になる神隠し事件が発生したことでも有名です。

ちなみに、この失踪事件は2020年3月に急展開を迎え、現地から40km離れた伏木富山港の岸壁付近に水没していた乗用車から二人の遺体が発見されました。彼女たちが死に至った正確な経緯は依然として不明であり、怖い話として語り継がれています。

旧蔵原トンネルは、富山県西部の県道42号線付近にあるトンネルです。

1968年（昭和18年）に竣工。1987年（昭和62年）に新トンネルが完成したため、現在ではほとんど使われておらず、人通りの少ないエリアとなっています。

昼間でも光が当たらない不気味な場所で、少女や兵士の幽霊を見た、謎の声を聞いた、という心霊体験談の噂があります。

倶利伽羅古戦場跡は、富山県小矢部市と石川県河北郡津幡町付近にある史跡です。

平安時代末期の寿永2年5月11日（1183年6月2日）に、砺波山の倶利伽羅峠で源義仲軍と平維盛率いる平家軍との間で合戦が勃発。義仲軍が大勝し、平家衰退の歴史的転換点となりました。

1万8000もの平家軍が源氏軍の奇襲に追い詰められ、人馬もろとも地獄谷に突き落とされたという壮絶な逸話があります。現在でも平家の呪いが残っており、謎の鐘の音が聞こえるといった心霊現象が観測されるともっぱらの噂です。

富山には、諸事情によって経営が頓挫し、廃墟と化してしまった施設があります。時の流れの儚さを痛感させられる無人の廃墟は、得体の知れないものが潜んでいるような不気味さが漂う心霊スポットになっています。

続いては、肝試しにおすすめな富山の廃墟スポットを見ていきましょう。

不二越雄神地下工場は、かつて砺波市庄川町庄付近にあったと言われる軍需工場の廃墟です。

太平洋戦争末期、空襲を回避するために富山の山中に作られた地下工場では、朝鮮半島から移住してきた多くの労働者が過酷な労働を強いられていました。その中には自ら命を絶つ者もいたため、封鎖された廃墟地には今なお彼らの恨みが残っていると言われています。

残念ながら、現在では山道が封鎖されており、正確な場所や外観は不明です。

二上山の鉄骨廃墟は、高岡市伏木付近にある廃墟です。

正確な資料が残っていないため、何に使われていた施設なのかは不明。銭湯、健康大学、病院、修験所など様々な噂が飛び交っていますが、1990年代に発生した火災によって閉業したと言われています。

いずれにせよ、山中を歩いていると突然出現する謎の鉄骨廃墟は異様。あまりの不気味さから、心霊スポットと呼ばれるようになったようです。

大川寺遊園地は、かつて大川寺遊園株式会社が経営していた施設の廃墟です。

1958年9月に開園。ジェットコースターやスパイラルコースターなどのアトラクションが人気を博し、一時は年間30万人以上の来園者を記録していました。しかし、徐々に客足が遠のき、1996年に閉鎖しました。

現在では、遊具が撤去されて立入禁止区域となっています。しかし、園内から子供の声が聞こえるといった噂が後を絶たず、心霊スポットとして有名です。

トンネルは霊体の集まりやすい環境だと言われており、心霊スポット認定されているトンネルが全国各地に存在しています。

ここでは、肝試しにおすすめな富山の怖いトンネルを見ていきましょう。

旧津々良トンネルは、富山県氷見市と高岡市の市境に伸びる県道64号線の旧道トンネルです。

1931年に竣工。1979年に新津々良トンネルが完成して以後はほとんど使われておらず、車で通ると事故が起きる、金縛りにあうなどの怖い噂が飛び交っています。

また、この周辺にはかつて処刑場があり、罪人の首が投げ捨てられていたことから「頭川トンネル」、「白骨街道」などの異名で呼ばれることもあるそうです。

白倉トンネルは、魚津市の県道67号線上にあるトンネルです。

1954年に開通して以来、現在でも使われている現役の交通施設ですが、狭くて薄暗い外観からは近寄りがたい印象を受けます。トンネルの作りが傾斜状になっているため、目の錯覚によって事故が多発しやすい危険性が指摘されています。

また、トンネル内で少年が焼身自殺したという噂もあり、通り抜けると様々な心霊現象が起きると言われています。

寺家トンネルは、富山市寺家の県道67号線上にある1号から3号までの連続したトンネルの総称です。

どのトンネルも鬱蒼とした木々や苔に覆われていて、肝試しにうってつけの様相を呈しています。1号隧道付近では女性の幽霊の目撃情報が多く、トンネルを通過中にすすり泣く声を聞いたという方もいるそうです。

見晴らしが良くない上に軽自動車がギリギリ通れるほどの幅しかないので、スピードの出し過ぎには注意してください。

富山には、廃墟やトンネル以外にも様々な怖い場所があります。ここでは、肝試しにおすすめな富山のその他の心霊スポットを見ていきましょう。

宮野運動公園は、黒部市郊外の高台にある総合運動公園です。陸上競技場、野球場、芝生広場などたくさんの運動施設があり、子供も大人も一緒になってスポーツを楽しめます。

アイドルやミュージシャンがライブイベントを開催する広場、富山湾を一望できる展望台、ライトアップされる桜並木などの見所もあり、富山を代表する憩いの場として親しまれています。

その一方、人数が少なくなる夜間には雰囲気が一変。闇と静寂が広がる怖いエリアになります。宮野山中腹の参道を通り抜けた先には釈迦の遺骨が埋葬されていると伝えられる仏舎利塔があり、心霊スポットの一つとなっています。

南富山駅地下道は、南富山駅から少し離れた場所にある地下通路です。正式名称は「大町地下歩道」。車通りの多い幹線道路を横断して駅に向かえる便利な地下道ですが、ここも富山屈指の心霊スポットとなっています。

かつて南富山駅地下道では、男性の焼身自殺事件が起きたことがあると言われています。それ以後、この地下道を通ると男性の呻き声が聞こえる、顔が焼け爛れた人が立っている、などの心霊現象が目撃されるようになりました。

地元の人々は、駅に向かう際にわざわざ遠回りするほどこの地下道を嫌忌しています。ある意味、富山の街中にできてしまった廃墟スポットと言えるのかもしれません。

古洞ダムは、古洞池の傍にある農業用ダムです。1968年に工事がスタートし、1982年に完成しました。

ダム湖周辺は公園として整備されており、遊歩道を通れば3時間ほどで一周できます。穏やかな風景を楽しめる憩いの場所として、富山の景勝地の一つに挙げられています。

しかし、1986年には遺棄された女性の絞殺死体が古洞ダムで発見されるという痛ましい事件が起きました。富山市ダムOL殺人事件は未解決のままであり、ダムの近くを通ると無念を抱えた女性の怨霊が現れると言われています。

今回紹介した富山の心霊スポットの大半は一般開放されており、公的機関に許可を取らなくても基本的には自由に見学できます。

しかし、興味本位で心霊スポットに肝試しに行くのはあまり感心しません。ここでは、富山の心霊スポットを訪れる際の注意点を解説していきます。

心霊スポットと呼ばれるエリアは極端に人通りが少なく、反社会的な集団が根城にしているケースが珍しくありません。実際、肝試しで廃墟を訪れた若者たちが現場で変質者に襲撃される事件は全国的に多発しています。

治安の悪い地域に遊び半分で近づくと、幽霊ではなく生きた人間に狙われてリアルに怖い目に遭わされるリスクがあります。

物騒な事件が起きている心霊スポットに軽々しく近づくのはやめましょう。

心霊スポットと呼ばれる施設は老朽化しており、ウロチョロしていると足を踏み外して転倒したり落下物の下敷きになったりする恐れがあります。

冬場に行くと、風邪をひいて体調を崩すかもしれません。また、蜂や毒蛇、クマなどの野生動物に攻撃されて大怪我をする可能性もあります。

夜間に行かない、最低限の防具を準備する、数名で行動する、などのルールを守りましょう。

心霊スポットと呼ばれる場所の中には、私有地になっているものもあります。他人の土地に勝手に入ると住居侵入罪によって逮捕され、3年以下の懲役または10万円以下の罰金刑がくだされる可能性があります。

わざとでなくても設備を破壊するなどの迷惑行為をすれば器物損壊罪となり、3年以下の懲役または30万円以下の罰金刑となります。

「立ち入り禁止」と書かれている看板が設置されている場合は、絶対に無断で入らないように気をつけてください。

今回は、肝試しにピッタリな富山の心霊スポットや、現地に行く際の注意点などを紹介いたしました。

自然の豊富な富山県には、地元の住民ですら恐れる心霊スポットが少なくありません。肝試しに行く際は、何が起きても自己責任であることをくれぐれもお忘れなく。