ベローナ(イタリア)は世界遺産の街！おすすめ観光スポットを紹介

イタリア北部の都市ベローナは、シェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」や「ベローナの二紳士」の舞台として有名です。人口は約26万人と小ぶりですが、市内には中世の街並みが残っており、2000年には世界遺産にも登録されています。

このようにロマン溢れる、ベローナの街を観光してみましょう。人気のあるおすすめの観光スポットを紹介します。

古い街並みが整然と並んでおり、シェイクスピアの戯曲の一節が思わず口から出て来るようなベローナの街は、観光するにも胸が高鳴るでしょう。そんな人気のベローナのおすすめ観光スポットを一気に8箇所選んで紹介します。

ベローナに到着したら、最初に登って市内を一望したいのが、このランベルティの塔です。この塔はベローナで一番高い建築物で、高さは84mあります。12世紀に建て始めて1779年になって大時計台が完成したものです。

高い塔ですが登るには階段の他にもエレベーターも使用できるので、足腰の弱い人でも大丈夫です。

アディジェ川に架かっているスカリジェロ橋は、中世に建築されたもので、歴史を感じさせる造りが各所に見受けられます。第二次世界大戦で破壊されましたが戦後再建されているのです。カステル･ヴェッキオ橋とも呼ばれます。

ヴェッキオ城からこの橋を渡って来る時の街並みを見ると、中世を彷彿とさせます。

ブラ広場はベローナで最大の広場であるばかりでなく、イタリア国内最大の広場となっています。ブラ広場には数多くのカフェやレストランが並んで営業しているのです。そしてこの広場のすぐ脇にはベローナアリーナがあります。

ベローナ観光といえば、このジュリエットの家を見るために来る人が大勢いるでしょう。ここはジュリエットの生家のモデルとなった場所です。バルコニーへ上がることもできますので、ジュリエットになりきって呟いてみましょう。

庭にはジュリエットのブロンズ像が立っていて、これに触ると幸福になるという言い伝えがあります。皆右の胸のところを触るので、そこだけピカピカに光っています。

この教会はベローナの守護聖人である聖ゼーノに捧げられて建築されました。またこの教会の名を世界的に高めているのは、教会の地下室でロミオとジュリエットが結婚式を挙げたと言われています。

サンゼーノ聖堂はロマネスク様式の建築で、西暦967年から1398年と長い期間を要して建設された小聖堂です。また内部にはルネサンス期に活躍したマンテーニャの作品が飾られています。

このアレーナ･ディ･ヴェローナは小さな街のベローナにしては巨大な円形劇場です。その規模はローマにあるコロッセオに次ぐ規模です。このアレーナは紀元1世紀に造られており、奇跡的にほぼ完全な形で残存しています。

このアレーナは2万2000人を収容できる劇場として毎年7月から9月にかけて野外オペラが上演されているのです。さらに劇場の上の階の席からはベローナ市街が一望できます。

テアトロロマーノとは「ローマ劇場」という意味ですが、この建造物はアレーナよりもさらに古い時代に建設されました。実に紀元前1世紀末にアディジェ川の河岸段丘を利用して傾斜地に半円形の劇場を建造したのです。

中世には劇場の石材が持ち去られてしまい、劇場の上に別の建物が建てられました。19世紀に地元の富裕な商人のアンドレア･モンガが発掘し、ベローナ市も乗り出したことから、現在の姿が再現されました。なお、現在も使用されています。

ベローナ市街を一望するには、ランベルティの塔が便利ですが、サンピエトロの丘からの眺めは、また格別です。高度が高いこともありますが、眼下にすぐアディジェ川が流れていくのが見えますので、その向こうに展開するベローナ市街は絶景です。

このサンピエトロの丘は、「サンピエトロ城の丘」とも呼ばれています。それは以前はサンピエトロ城があったからです。現在は街の防御目的に建造された城壁の一部が残っています。

ここまでで紹介したおすすめの人気観光スポットは、かなり有名なものです。ベローナにはこれ以外にもおすすめの隠れた人気スポットもありますので、続いて紹介します。

ジュリエットの家はものすごい人だかりで人気が殺到していますが、対してロミオの家は人も少ないし見つけるのも一苦労です。ロミオの家の前には特に案内板もありませんし、門が閉じられており開放されていません。

上の画像の左側がロミオの家なのですが、現在は個人の家ですので騒がしくしないようにしましょう。

ミラノの大聖堂のドゥオーモと比べると少し小ぶりですが、ベローナにもドゥオーモがあります。ここはベローナで最も古いカトリック様式の教会です。竣工以来、火事や地盤沈下、自然災害の影響があり改築が多かったので各様式が混じっています。

入場の際にはドレスコードに注意が必要です。ノースリーブや短パンなどの軽装は入口で制止される可能性があります。

エルベ広場は古代ローマ時代からの公共市場であり、古い歴史を持っていて、さらに人気のランベルティの塔も建っています。ベローナのおすすめ観光スポットの中でも最も美しい広場ということで人気があります。

外見は素っ気ない印象ですが、中に入ると上の画像のように華やかで明るい手の込んだ内装と判明します。入口の傍の左右の「せむし像」は世界的に有名です。さらに礼拝堂のアーチ上部にある「聖ゲオルギウスと王女」のフレスコ画も人気があります。

王女の顔がイタリアの切手に採用されているためとても有名なのです。

この庭園はベローナで最も美しい庭園として人気があるおすすめ観光スポットです。もともとは15世紀にAgostino Giusti伯爵が建てた邸宅の庭として1570年に完成しました。断崖上のプロヴァンス風ゾーンからの、ベローナ市街の眺めは絶景です。

知れば知るほど、じっくりと人気おすすめスポットを見て回りたいベローナですが、おすすめのホテルはどのようなところでしょうか。

このホテルの一番のウリはアレーナがすぐ目の前なことです。しかも屋上にはジャグジーが設置されていますので、ベローナの景色を堪能しながらジャグジーでワインを楽しむこともできます。

このホテルはアレーナディベローナからわずか150mという立地にあります。全室に簡易キッチンもあり、長期滞在にも便利です。静かな環境なので、ゆっくりくつろげるでしょう。

グランドホテル･デザールはベローナ市街の歴史的中心部まで徒歩で5分という利便性のある、閑静な場所に位置しています。

このホテルはオーストリア貴族の旧邸宅を利用しているため、アンティーク家具と現代絵画が飾られたアールヌーボー様式のオシャレなホテルなのです。

ベローナの気候は寒暖の差が激しいと言えます。7月、8月の平均気温は25度程度ですが、猛暑に見舞われることもあります。また、冬は酷寒となり特に12月と1月は平均気温が2，3度という日が続きます。

それはともあれ、毎年6月の終わりから8月の終わり頃まで、月曜日を除いてほぼ毎日オペラを上演していますので、この時期に行くのがベストでしょう。

ベローナには空港がありますが、日本から直接乗り入れる便はないので、日本からイタリアまたは他のヨーロッパ内の空港に行き、乗り換える必要があります。ちなみに空港からベローナの市街地まではバスやタクシーで15分程度です。

しかしながら、飛行機にこだわるよりも鉄道を使うのが便利です。ベローナはミラノとベネチアの間にあり、どちらからも鉄道で1時間半程度です。

ローマやミラノやフィレンツェといったイタリアの主要観光都市からすれば、ベローナはこじんまりとした存在です。しかし、町中が世界遺産という古典的美を体感できるロマン溢れる観光スポットです。

しかも、多くの人たちの目当てはロミオとジュリエットにまつわる聖地ツアーとなりますので、ロマンチックな雰囲気の漂う旅を満喫できるでしょう。美しい街並みとロマンチックなたたずまいのベローナ観光をじっくりと楽しみましょう。