三十三間堂(京都)の見どころは?参拝料や人気のスポットも紹介
南北に長い本堂が特徴的な三十三間堂は、京都観光でぜひ立ち寄りたいスポット。有名な観光地ではあるものの「名前は知っているけどどんな見どころがあるのかよくわからない」という人もいるでしょう。そこで、三十三間堂の魅力や見どころ、周辺の人気スポットをご紹介します。
京都の「三十三間堂」のおすすめの見どころを紹介!
京都観光で外すことのできない有名なスポットが三十三間堂です。壮大なスケールの本堂は、目の前にすると圧巻の迫力。力強さを感じさせつつ、上品なたたずまいが印象的な建物です。
ここでは、三十三間堂についての基礎知識やおすすめの魅力、見どころについてご紹介しましょう。
三十三間堂とは
三十三間堂は 正式名称を「蓮華王院本堂」と言い、天台宗妙法院の境外仏堂として、すぐ近くにある妙法院が管理しています。
平安時代に平清盛が建立し、その後一度消失しましたが、鎌倉時代に再建されて今に至ります。
三十三間堂は堂内陣の柱間が33間あるのが特徴で、 南北に約125m 広がります。
建築のプロも注目する免震法構造
京都では昔からさまざまな争いや戦いが起こったり、自然災害などの影響を受けたりなど、多くの建築物が消失しました。
しかしその中でも、三十三間堂の本堂は、昔ながらの姿を永くとどめている数少ない建物としてぜひ注目してほしい見どころです。
これは、免震法と呼ばれる特殊な工法で建てられているからで、揺れを想定した梁の組み方など強い建物づくりのために工夫が凝らされています。また、砂と粘土を混ぜて安定した地盤を作っていることもそうで、昔の人の知恵により現代の素晴らしい姿が保たれているのです。
見どころの多い素晴らしい建物だからこそ建築関係の人がこの構造を見学に訪れることも多く、建物の内外をじっくり細かく見つめる人の姿もよく目にします。
昔の人たちの知恵が現代の人にも伝えられ、活かされているのかもしれません。
住所 | 京都市東山区三十三間堂廻り町657 |
電話番号 | 075-561-0467 |
営業時間・定休日 | 8時~16時30分 ※11月16日~3月31日は9時~15時30分 |
アクセス | 京阪七条駅より徒歩約7分 |
駐車場 | 50台(無料) |
公式URL | http://www.sanjusangendo.jp/ |
三十三間堂の拝観料について
三十三間堂の拝観料は、大人が600円、中高生が400円、子供が300円です。拝観料は、京都にある他の寺社仏閣に比べても標準的だといえるでしょう。
三十三間堂の門をくぐってすぐのところにある受付では拝観料を支払うと、本堂が描かれたチケットを受け取ることができます。
また入り口にはパンフレットもあり、歴史やおすすめの見どころについて知ることができます。
大人 | 600円 |
中・高校生 | 400円 |
小人 | 300円 |
三十三間堂の拝観料を無料・割引にする方法
- 3月3日の「春桃会」の時は拝観料が無料
三十三間堂では「春桃会」といって、三十三間堂の「3」に因んだ3月3日に法会が行われます。
この時、三十三間堂は無料公開され、普段は有料エリアの本堂を誰もが自由に拝観することができます。
ちょうど境内には桃のつぼみや花を見ることができる時期なので、春を感じられる境内の様子もまた見どころです。
華道池坊の献花式や華展をはじめとした慶祝行事も催され、女性のみ「桃のお守り」を授かることができます。
女性の方には特におすすめのイベントです。
三十三間堂の歴史と見どころ3選
1.国宝もある!1001体の観音立像
三十三間堂の本堂には、金色に輝く千手観音がずらりと並べられています。その数は何と、1001体にも上り、迫りくるような千手観音の様子に多くの人が驚かされます。
実は、三十三間堂の正式名称「蓮華王院」の「蓮華王」とは千手観音の別称で、これらすべてがご本尊となり、中には国宝も含まれています。一体一体の表情の違いはぜひじっくり鑑賞してほしい見どころ。
間近で見ると本当に素晴らしい千手観音ですが、三十三間堂は堂内での撮影が禁じられているので、くれぐれもご注意ください。
千手観音にまつわる七不思議
三十三間堂には、三十三間堂の本堂や近くにある妙法寺、法住寺(ほうじゅうじ)、養源院などを合わせて七不思議があると言われ、そのうちの一つが千手観音にまつわるものです。
本堂にある1001体もの千手観音は、それぞれに違った表情をしていますが、「自分とよく似た顔が1体いる」と言われています。
また、もうひとつの見どころが「会いたい人に似た像がある」ということです。訪れた際には千手観音の表情を一人ずつじっくり見てみるといいでしょう。
2.千手観音坐像を守護する「風神・雷神像」
千手観音の前、本堂の左右に置かれているのが風神、雷神像です。鎌倉時代の彫刻の最高傑作とも呼ばれ、国宝にも指定されています。
迫力のあるポーズと目つきは、一見恐ろしいのですが、見る者の心を惹きつけて離さない不思議な魅力を持っています。
実は、三十三間堂にある風神雷神像は貴重な見どころ。こちらが、建仁寺にある有名な風神雷神図屏風のモデルになったとも言われています。
3.弓術の競技「通し矢」
通し矢は桃山時代頃にはすでに行われており、お堂の南端から120mの軒下を射通すことを目的とした、一種の遊びでした。
江戸時代には、夕方から次の日の同じ時刻、すなわち24時間弓を射続け、何本通し矢をすることができたかを競うことも行われ、武芸者たちは通し矢を通じて功名争いをしていたそうです。
現在では、成人の日に「通し矢」が行われ、色とりどりの衣装を身にまとった新成人たちが弓を射る姿は、この時期ならではの風物詩。華やかな姿の若者たちが境内を歩く姿は見どころです。
三十三間堂周辺のおすすめ人気観光スポット4選
三十三間堂の周辺には、たくさんの見どころスポットがあります。徒歩で行くことができるところ、タクシーで数分のところなど、三十三間堂の近くにあるおすすめスポットについてご紹介します。
1.京都の文化を紹介する「京都国立博物館」
三十三間堂のすぐ北側にある京都国立博物館は、一年を通じてさまざまな企画や展示が行われており、何度足を運んでも飽きることなく楽しめるのでおすすめです。
レンガ造りの明治古都館と平成知新館の2つから成り、明治古都館は本館として使われ、重要文化財に認定されています。
住所 | 京都市東山区茶屋町527 |
営業時間・定休日 | 9時30分から17時、月曜休館 |
料金 | 一般 520円 大学生 260円 |
アクセス | 三十三間堂より北へ徒歩約3分 |
2.天台宗の寺院「妙法院」
妙法院は、天台宗の門跡寺院であり、通常は非公開です。拝観できるのは「特別拝観期間」という限られたタイミングのみで、不定期で開かれるので、訪れたい人はチェックを欠かさないようにするといいでしょう。
豊臣秀吉ゆかりの寺院として知られ、厳かな雰囲気の中でタイムスリップしたかのような静けさを味わうことができます。
住所 | 京都市東山区妙法院前側町447 |
拝観時間 | 通常非公開 |
拝観料 | 600円から800円(特別拝観内容によって変動あり) ※毎年5月14日(五月会)は終日無料 |
アクセス | 三十三間堂より北西に徒歩で約5分 |
3.臨済宗東福寺派大本山「東福寺」
臨済宗の総本山である東福寺は鎌倉時代に建てられた寺院で、京都最大の伽藍が迫力ある寺院です。
初夏には青紅葉、秋には見事な紅葉を見られることが有名で、境内にある「通天橋」の目下に雲のように広がる景色は、ぜひ一度は見ておきたいおすすめの絶景。一年を通じて見どころの多いスポットです。
住所 | 京都市東山区本町15丁目778 |
拝観時間 | 4月~10月末 9時~16時 11月~12月 第一日曜日まで 8時30分~16時 12月 第一日曜日~3月末 9時~15時30分 |
拝観料 | 通天橋・開山堂 400円 東福寺本坊庭園 400円 |
アクセス | 三十三間堂より徒歩で約18分、タクシーで約8分 |
4.豊臣秀吉を祀る「豊国神社」
出世開運、良縁成就などのご利益があり、全国から多くの人が祈願に訪れる豊国神社は、豊臣秀吉の没後に創建され、秀吉が祀られています。
毎月8日には骨董市、18日にはフリーマーケット、28日には手作り市と多くのイベントが開かれているのもみどころポイントで、若い人たちにも親しまれています。
住所 | 京都市東山区大和大路通正面茶屋町530 |
拝観時間 | 9時~16時30分 |
アクセス | 三十三間堂より北へ徒歩で約4分 |
見どころの多い三十三間堂へぜひ
南北に長く続く本堂のスケールに驚かされる三十三間堂は、京都へ刊行した人にぜひ立ち寄ってほしいおすすめの名所です。
中でも、1001体の千手観音や国宝の風神雷神像が並ぶ本堂は、華やかでありながら厳かで、異空間を訪れたような不思議な気持ちに包まれる場所。また、境内やその周辺には「七不思議」があり、時代を生きた人々が積み上げてきた長い歴史を感じることができるでしょう。
京都駅からもほど近い便利な場所にあるので、是非訪れてみてください。