台湾の治安は危険?安全?台北の夜市などの旅行での注意すべき情報も紹介
親日国で知られる台湾は、日本から近くて治安も良く、安全に旅行ができるため、気軽に訪れる事ができる国です。台湾の文化はもちろん、台北などの夜市で堪能できる食も楽しみの一つです。台湾の治安と夜市を楽しむために注意する情報を紹介します。
目次
台湾への旅行前に知っておきたい治安情報
台湾は、大都市の台北や、少数民族が暮らす地域、キレイな海が広がる離島と見所がたくさんあります。
飛行機で4時間という距離も魅力的ですし、比較的治安が良く日本人にとって身近で旅行しやすい場所です。
観光だけでなく、夜市などで楽しめる美味しい料理も台湾旅行の楽しみの一つでしょう。
今回は、台湾旅行の前に知っておきたい治安情報や危険情報について紹介します。
台湾とはどんな国?
世界的にも治安が良いと言われている台湾は、現在も急速な経済成長を続けています。最先端の技術で世界をリードしており、経済的には独立した国として機能していますが、実は国連非加盟国で、ASEANにも加盟していません。
そのため、台湾に日本領事館はありません。領事館に代わり「公益財団法人日本台湾交流教騎亜」がその役を担っています。また、台湾は日本領土だった経緯があります。台湾は親日国ですが、戦争の話は避けた方が良いでしょう。
台湾の言葉は
台湾の一般共通語は「中国語」で、普通語(北京語)が使われています。また、台語(台湾語)を話す人たちもいます。
中国語は分からないという人でも、英語が通じるところも多くあります。若い人は、英語を学ぶのが一般的になっていて、観光地ではほぼ英語で大丈夫でしょう。
日本語を学んでいる人も多く、流暢に日本語を話す人もたくさんいます。
台湾の通貨は
台湾元や台湾ドルといくつか呼び名がありますが、全て同じ台湾のお金を指しています。紙幣は100元、200元、500元、1,000元、2,000元の5種類、硬貨があり、1元、5元、10元、20元、50元の5種類です。
一般的に、口頭でやりとりする場合は「塊(クァイ)」と呼ばれ、これは字の通り「一塊」を意味しています。
2019年12月時点で1台湾元が約3.36円です。両替は台湾に着いてからがおすすめです。また、台湾元を日本円に払い戻す場合も手数料がかかります。使い切れる程度の金額の両替がおすすめです。
外務省発表による台湾の危険度
比較的治安の良い台湾は、渡航安全な地域として発表されています。危険情報や感染症情報は出ていません。しかし、観光客が多く集まる場所では治安が悪くなる傾向にあり、安全対策が必要です。
また、台湾は日本と同じ島国です。日本と同様に台風や地震の心配もあります。2018年には花蓮を震源とするM6.4の地震が発生して、建物の崩壊や死傷者が出ています。
渡航前に最新の情報をチェックしておく必要があります。外務省海外安全情報サービスの「旅レジ」に登録すると、治安情報や災害情報などの最新情報が日本語で手元に届く上、災害などの際に支援してもらえることもあります。
台湾の治安が悪い危険な場所
治安が良く安全と言われる台湾でも、治安が悪いと言われる地域があります。旅行者などが多く集まる場所は治安が悪くなる傾向にあり、旅行者が狙われやすいです。
では、台北や他の台湾都市で、治安が悪いと言われている地域は一体どこなのでしょうか。
龍山寺周辺
台北市内にある龍山寺(ロンシャンスー)は、地元の人がたくさんお参りに来るお寺です。台湾を代表するパワースポットとしても有名で、毎日多くの旅行者が訪れます。
人が多く集まる場所は、治安が悪くなる傾向にあり、スリやひったくり犯罪の危険が高くなります。荷物には十分に注意しましょう。
また、龍寺山から一本外れると、風俗街が多い事でも有名で、ヤクザが多い地域でもあります。治安が良い地域とは言えないので、女性はもちろん、男性も近づかないようにしましょう。
龍山寺とは
1738年に建てられ、伝統的な中国「四合院宮殿式」の造りになっています。前殿、本殿、後殿と順に「回」の形になっています。
芸術的にも優れていて、屋根の上の「鳳凰」やあちこちに彫られた「龍」も見どころです。
お寺に入れるのは、朝6時~夜10時までとなっていて、観光客だけでなく地元の人も多く参拝しています。また、旧暦の大晦日には108の鐘を鳴らして新年を祝います。
また、この地域に出る夜市「 華西街觀光夜市」も有名です。
龍山寺への行き方
台北を走るMRTの板南線「龍山寺駅」で下車します。1番出口から出れば徒歩1分です。台北駅からわずか2駅、6分で到着します。
タクシーを利用する場合は、中山空港から15分程度(120元~150元)、台北101からなら35分程度(250元~300元)です。
林森北路
日本統治時代から「大正町」と呼ばれていて、日本人が多く住む日本人街だった台北の町です。日本式の居酒屋やスナックが多くあり、日本語が飛び交う街です。
現在は取り締まりも強化され、健全にお酒やグルメが楽しめる街になってきています。特に治安が悪いわけではありませんが、お酒の席なのでトラブルもあります。
客引きもたくさんいるため、予期せぬ金銭トラブルに巻き込まれやすい地域です。
三重
台北の隣、新北市にあるのが三重(サンチョン)です。この地域は、特に観光名所などはないのですが、ローカルフードで有名な地域です。いわゆるB級グルメの町です。
治安が悪い地域ではありませんが、雰囲気は観光地と異なります。観光客が少ない地域なため、狙われないように注意する必要があります。
目立ちすぎる格好や行動は控えた方が良いでしょう。
台中の治安が悪い地域
以前は治安が悪いと言われていた台中ですが、現在の治安は改善されています。しかし、夜間に一人で出歩かない、人通りの少ない場所に行かないなどの注意は必要です。
台中にも日式キャバクラやスナック、バーなどの店がたくさんあり、日本語でコミュニケーションを取れる店がほとんどです。
女性でも気軽に入れる店がある一方で、薬物や売春などの犯罪もあります。台中のキャバクラ会計の明細は明瞭なので、ぼったくれることはあまりありませんが、万がトラブルになった場合はすぐに警察に電話をするようにしましょう。
高雄の治安が悪い地域
高雄は台湾第二の都市で、 大都市ならではの治安の悪さがあります。台北同様に観光客狙いの犯罪には注意が必要です。
また、中央公園駅や三多商圏駅の周りはクラブなどがたくさんあり、酔っ払いなども多くなります。昼間は治安の良い地域ですが、夜間に一人で歩くのは避けた方が良いでしょう。
また、高雄は台湾の南に位置し、デング熱などの危険も増す為、注意が必要です。
花蓮の治安が悪い地域
花蓮は他の都市と違い、のどかな田舎風景が広がる町です。
台湾の中でも比較的治安が良い地域ですが、夜市など人が集まる場所での貴重品管理などには十分な注意が必要です。
また、夜間は人が出歩かない為、観光は日中にして夜間の外出は控えた方が良いでしょう。
台湾での観光客をターゲットにした犯罪
犯罪者は台湾人とは限りません。台湾に来た観光客をターゲットに、近隣国から来た窃盗団の犯罪も目立ちます。
また、日本人が犯罪者として逮捕されたこともあります。
では、台湾では一体どんな犯罪が多いのでしょうか。
スリ・ひったくり
台湾旅行で多く被害にあうのが、スリやひったくりです。特に、人込みに紛れて貴重品を取られたり、後ろから荷物を取られたりすることがあります。
人が多く集まる場所ではカバンは必ずファスナーがついているものを利用する、体の後ろに荷物が周らないようにするなどの安全対策が必要になります。
治安の悪い地域ではありませんが、有名な「台北101」や「士林夜市」「六合夜市」などの観光夜市に行く際は、注意が必要です。
観光夜市は集団スリが逮捕されたこともあります。十分に注意してください。
置き引き
スリと同様に、観光客が多く被害にあうのが置き引きです。ちょっと目を離したり、他のことに気を取られた一瞬の隙に荷物を持っていかれる危険があります。
人の多い観光地はもちろん、電車やバスの中でも注意を払う必要があります。
治安の良し悪しに関わらず、荷物は必ず体から離さない、目を離さないようにしましょう。
タクシー関係の犯罪
中には悪質なドライバーがいます。これは、悪質ドライバーのタクシーに乗らないためには、台湾のタクシーの情報を知っておいた方が良いでしょう。
タクシートラブルで多いのは、ぼったくりと言われる多額請求です。また、メーターを利用しない、遠回りする、荷物を下ろした分のチップをよこせなどのトラブルから、暴行事件などの犯罪も発生しています。
台湾のタクシーの選び方
旅行中は、タクシーを利用した方が便利なこともありますが、台湾でタクシーに乗る前に注意しておく情報がいくつかあります。
まず、タクシーには公共タクシーといわゆる白タクがあります。車の色にも注意が必要です。タクシーは綺麗な車を選んで乗りましょう。
クレジットカードが使えないタクシーもあります。細かいお金は予め用意しておくと良いでしょう。
また、料金携帯も予め把握しておいた方が良いでしょう。深夜割増がかかったり、タクシーを呼んでもらうと、初乗り料金に10元加算されます。
タクシー乗車時のチェックポイント
- 台湾公式タクシー(黄色)に乗る
- お釣りの確認をする
- メーターが動いているか確認する
- スマホアプリなどで事前にルートや時間をチェックしておく
- ホテルなどでタクシーを呼んでもらう
テキスト1 | 日中(6時~23時) | 深夜(23時~6時) |
初乗料金(1.25kmまで) | 70元 | 90元 |
加算料金(250mごと) | 5元 | 5元 |
台湾を安全に旅行するための注意点
大都市を歩いていると、気を許してしまいがちです。しかし、旅行中は荷物や周囲に注意する必要があります。治安に関係なく、犯罪者は気が緩んだ隙を狙っています。
楽しい旅行にするためにも、気を抜かず、狙われる隙を見せないのが危険を回避する手段です。
危険地域には行かない
治安が悪い、危険と言われる地域には、極力近づかない方が安全です。予期せぬトラブルに巻き込まれる危険があるので、十分に注意してください。
目立たない服装をする
割とラフな格好で大丈夫です。台湾の若い子たちは高いヒールを履いたり露出度の高い服装をしている人もいます。
しかし、場所を間違えると売春婦に間違われたり、性犯罪の標的にる危険もあります。
ミニスカートや濃いめの化粧など、誤解を招くような格好は止めた方が良いでしょう。
貴重品を持ち歩かない
スリや置き引きなどのトラブルにあわないようにするのが一番です。しかし、万が一被害にあった時に最小限の被害になるように準備をしておくのも大切です。
例えば、「命の次に大切」と言われるパスポート、自分が日本人ということを証明してくれる唯一のもです。
観光の時は、ホテルのセーフティーボックスで保管する方が安全でしょう。ただし、中級以上のホテルに限ります。ランクの低いホテルの場合、ホテルの部屋で盗まれる危険性も0ではありません。
また、クレジットカードや現金は必要以上に持ち歩かないようにした方が良いでしょう。お金は分散しておくと安心です。
荷物から目を離さない
荷物は椅子の上に置かない、視界に入る位置に置くなど、絶対に目を離さないようにしましょう。できれば身に着けられるポーチやリュックなどの方が安全です。
リュックやポーチも荷物が後ろに行かないように、前方にもつようにするとより安全です。治安が良いからと安心しないよにしましょう。
女性一人でタクシーに乗らない
女性一人でタクシー乗車は避けた方が良いでしょう。これまでにも性的暴行事件が多数発生しています。特に夜間に一人で乗車するのは危険です。
夜間は極力一人で出歩かない、MTRやバスなどの公共機関を利用する方が安全です。
男性も夜間にタクシーは利用しない
男性でも夜間の乗車は避けた方が安全です。 どうしてもタクシーに乗らなければならない場合は、ホテルやお店でタクシーを呼んでもらうと乗車記録が残ります。
中にはガラの悪い運転手もいるので十分な注意が必要です。男性も女性同様にMTRやバスの公共機関を利用する方が安全と言えます。
台北市内の無線タクシー
共通サービス電話 0800-055-850
24時間利用可能です。深夜料金は発生します。
台湾で被害にあった場合
中国語ができない外国人向けの警察署があります。24時間対応しているので、盗難やトラブルの被害にあった場合は連絡すると良いでしょう。
台北市警察局外事科服務中心
02-2556-6007 ※24時間
台湾の治安情報に注意して旅行しよう
同じアジアの国として、深く関わりのある台湾。比較的治安が良く、安心して旅行できる国の一つではありますが、観光客を狙った犯罪には十分注意が必要です。
治安の良い場所にも犯罪者がいます。犯罪者は一瞬のスキを狙っている事を忘れずに、手荷物や周囲への注意が必要です。
最低限の注意を払い、安全に台湾旅行を楽しんで下さい。